【おうちづくりコラム】家づくりは「暗い老後」と「明るい老後」の分かれ道

「老後資金」は「住宅資金」と「教育資金」と共に
人生の三大資金と言われていますが、
リタイアした後の資金(老後資金)を
どのように準備していくのかを考えながら
家づくりをした人とそうじゃない人とでは、
間違いなく老後の暮らしにくっきりと明暗が分かれると
個人的には考えています。

ゆえ、リタイア後の資金をどう準備するのかを同時に考えながら
家づくりの予算計画を立てることをオススメしているのですが、
では、それを実行するためには
何をどのように考えればいいのでしょうか。

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まず、リタイア後の資金計画を建てる上で
知っておいてもらいたいことが、
リタイア後、豊かに暮らしていくためには
一体どれくらいの費用がかかりそうなのかということですが、
国が発表しているデータなどを参考にざっくりと試算してみると
おそらく月35万円ぐらいだと考えておいた方が良さそうです。
(夫婦2人の最低生活費が22万円、
それにゆとり(旅行・趣味)費用13万円を上乗せした合計金額です)

ゆえ、この数字を把握するためには
自分が仕事を辞めたいと考えている年齢と
その後、何年ぐらい生きそうなのかに
420万円(35万円×12ヶ月)を
かけていただくといいのかなーと思います。

仮に65歳でリタイアしたくて
家系的に90歳ぐらいまでは生きそうかなーとしたら、
420万円×25年=1億500万円という感じですね。
こうやって数字に直してみるととんでもない数字ですよね・・・

では、次に「年金」をどれくらいもらえそうなのか
考えていってみましょう。
仮に、規定通り65歳から年金をもらい始めるとしたら
どれくらいもらえるのでしょうか。
もしかしたら今後は減っていく可能性もあるかもしれませんが、
とりあえず現時点の基準で試算してみますね。

仮に、ご主人が会社に勤め続け
平均年収500万円をもらい続けたとして、
奥さんは扶養の範囲内で働き続けたとしたら、
このご家庭が65歳からもらえる年金額は
おおよそ22万円ぐらいです。

ゆえ、このご家庭の場合贅沢をしなければ
なんとか年金だけで暮らしていくことは出来そうですが、
それだけでいっぱいいっぱいなので
全く楽しくない老後生活を送らざるを得なくなってしまいます。

ゆえ、不足分である毎月13万円を25年×12ヶ月分、
つまり3900万円を
これからリタイアするまでに貯金していかなければいけません。

なかなか大変な数字ですがこれがリアルな数字だし
家を持ちながらそして子供たちを育てながら
これを実行していかないといけません。

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✔️不足資金を賄う2つの対策

ここまでの話だと、
「ちょっと無理かも・・」「家は買えそうにないな・・」
と思ってしまったかもしれませんが、
個人的には全く悲観的にならなくていいと思っています。
これからお伝えさせていただく2つの対策さえ実行していただければ。

まず、1つ目の対策が
「長期積立投資」を今すぐやり始めるということです。
かつ働き続けている間ずっとやり続けるということです。
「長期積立投資」とは毎月(毎日でも良いです)決まった額で
投資信託を買い続けていくことです。

例外なく誰もがこれをやった方が良い理由は、
一番お金が増える貯蓄方法からです。
銀行の定期預金や貯蓄型の保険なんて
比にならないぐらい圧倒的に、です。
ゆえ、働いて稼いだお金の中で可能な限り多くの金額を
「長期積立投資」に入れていってください。

まず1つ目の対策がこれです。
端的に申し上げると
「あなたも働きながらあなたが稼いだお金にも働いてもらう」
という感じですね。

そして、2つ目の対策が
リタイアする年齢を65歳から75歳に延ばすということです。
かつ、夫婦そろってです。出来れば奥さんも正社員で。
正社員になれば労働期間中余分に納税しないといけませんが、
厚生年金に加入出来ればその分もらえる年金が増えるからです。

「えっ?それはちょっと・・・」と一瞬思われたかもしれませんが、
けっこう真面目にこれをお伝えしています。

理由は2つ。
1つは仕事をしなくなったら間違いなく毎日退屈になるから。
ますます長生き社会になるとしたら
働かない期間を延ばしたらその分もっと資金が必要になりますしね。

そしてもう1つは、
75歳まで年金受給を遅らせると国民年金額が1.84倍になるからと
その上、厚生年金を夫婦そろってもらえるとなると
最悪、貯金がほとんど出来てなくても年金だけでなんとかなるからです。
ゆえ、2つ目の対策として
夫婦そろって75歳まで働き続けることを推奨しています。

ただし、これは健康であることが条件になってくるので、
あくまで第2の対策なんですけどね。
(所得があると納税も多めにしないといけなくなるし
医療費も高くなってしまいますしね)

というわけで、この2つを知っていただき
実行することを前提として家づくりをしていただければと思います。
そうすれば「絶対に」とは言い切れませんが、
ほぼ老後の心配をすることなく
マイホームを持つことが出来ると思いますから。

【おうちづくりコラム】農地に建てるという選択肢

インフレによって建築費はもちろん
外構工事費も土地造成費も値上がりしたことから、
土地から買って家を建てるとなれば
数年前よりも最低でも500万円、
場合によったら1000万円ほど
家づくりの予算が上がってしまいました。

ゆえ、個人的には費用を大幅に浮かせるために
実家に土地があるのなら
そこを積極的に活用することをオススメしているのですが、
もちろん、この場合でも何もせずに(お金をかけずに)
そのまま建てることが出来る土地もあれば
そうじゃない土地もあります。
古い家が建っている場合であれば解体工事が必要になるし、
田んぼや畑に建てるのであれば造成工事が必要になるように。

そんなわけで今回は、
手続き的にも費用的にも若干ややこしい
田んぼや畑などの「農地」に家を建てる場合について
お伝えしていきたいと思います。

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実家が所有している農地に家を建てる場合、
「市街化区域」なのか「市街化調整区域」なのかによって
手続きやかかる時間が変わってきます。

「市街化区域」は基本的に宅地を推奨している地域なので、
簡単に宅地にすることが出来るのに対し、
(事後報告の許可で大丈夫です)
「市街化調整区域」は基本的に農地を推奨している地域なので、
市街化区域のように簡単に宅地にすることが出来ないからです。
(事前に届出をして許可をもらわないといけません)

ゆえ、まずはこの地域を確認していただければと思うのですが、
仮に「市街化調整区域」か、
「市街化区域」でも「市街化調整区域」
のどちらでもない地域だったとしたら、
次に確認していただきたいことが
「農業振興地域」に該当しているかどうかということです。

仮に、農業振興地域に該当しているとしたら、
農地を宅地に変える「農地転用」という申請をする前に、
農業振興地域から外してもらう
「除外申請」をしないといけないのですが、
そのタイミングが年に2回しかないからです。

ゆえ、農地に家を建てようと思ったら
ここまでのことを親御さんに確認してみてください。

市街化区域の場合だと、
農業振興地域であることもないし、
農地転用は1ヶ月もあれば出来るのですが、
市街化調整区域やそれ以外の地域の場合は、
農地転用に2ヶ月ほどかかる上に、
農業振興地域にかかっている場合、
申請のタイミングが年に2回しかないため、
早くても8ヶ月、タイミングが悪い場合、
1年以上も農地転用が終わるまで
時間がかかってしまうかもしれませんからね。

要は、地域によって家を建て始めるまでの時間が
かなり違ってくるというわけですね。

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✔️農地を宅地にする費用

続いて費用についてですが、
農地を宅地にする場合、
以下の費用がかかってきます。

・農地転用費用
・開発許可費用(必要な場合)
・測量分筆費用(農地の一部を宅地にする場合)
・境界擁壁工事(田んぼや隣地との境の壁)
・水道引き込み工事
・水道加入金(市役所に払うお金)
・排水負担金(農業用水路に排水をするため)
・土工事(土のすきとりと追い足し)

もちろん、これらは土地の状況によって違ってくるので
一概には言えないのですが、
単純な目安としては「宅地にする坪数×5万円」
くらいは最低でも予算に組み込んでくといいのでは?
といつもお伝えさせていただいています。

宅地にする広さを60坪にするのなら
最低でも300万円ぐらい、
宅地にする広さを70坪にするのなら
最低でも350万円ぐらい、という感じですね。
(ここから大幅に予算が狂うとしたら
水道が前面道路に通ってない場合です。
だとしたら+100万円は必要かもしれません)

思っていたよりも安かったでしょうか?
あるいは、逆に高かったでしょうか?

いずれにせよ、こっちの方が土地を買うよりも
断然予算が抑えられそうなのだとしたら、
この選択肢を現実的に考えていただいても
いいんじゃないかと思っている次第です。

もっとも、安いからといって土地面積を広げ過ぎると、
外構工事に余分なコストがかかるし、
今後払い続けることになる固定資産税も高くなってしまうので、
面積の加減をよく考えないといけないんですけどね。

というわけで、ざっとした説明ですが
家づくりをする上でこの選択肢も考えられるとしたら
今回の記事を参考にしてみてください。

【おうちづくりコラム】子育て世代の強い味方

お年寄りになるとフローリングで仕上げた洋室よりも
タタミで仕上げた和室の方が良いんじゃないかと
ついつい考えてしまいますが実際はそうではありません。

年をとると足や腰になんらかの支障が出てきて
屈伸をするのが辛くなるため、
タタミに布団を敷いて寝るよりも
ベッドで寝る方が楽だからです。

そして、この観点から考えると
階段も足腰に負担がかかることから
「歳をとったら絶対に平屋がいいよねー」となり
もちろんその通りなのですが、
では若いうちは平屋より2階建ての方がいいのかと言うと、
それも決してそういうわけではありません。
若い人たちもいずれは歳をとってお年寄りになるわけですしね。

では今回は、
若くても2階建てより平屋の方がいい理由について
お伝えしていきたいと思います。

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✔️リビングが散らかりにくいから

2階建てを基本に考えてしまうと
子ども部屋や寝室を2階につくることになるのですが、
子どもたちは親のそばでずっと居るし、
いちいち自分の部屋まで片付けに行くのが面倒なので、
いつも使うものの定位置がリビング付近になってしまいます。

また、寝室を2階につくるとセットであることが多い
ウォークインクローゼットも2階につくることになるのですが、
いつも着る服をいちいち上まで持ち運ぶのも面倒なので、
これまたリビング付近がそれらの定位置になってしまいます。

結果、コストを抑えるために収納を削ってしまうと、
リビングが常時散らかった状態になるし、
それを防止するために収納や余分な部屋をつくるとなると、
大幅に建築コストが上がってしまいます。

他方、平屋にすれば全ての収納と部屋が
リビングから移動しやすいところに配置されることになるので、
おもちゃや衣類を片付けるのが
2階建てに比べて面倒じゃなくなります。
その上、余分な収納や部屋をつくる必要もなくなるので、
その分コストが抑えられますしね。

✔️家事の手間が減るから

そして平屋のもう1つの良さが家事の手間が減ることです。
例えば、洗濯動線。
洗濯物を干しに行くにしても洗濯物を片付けに行くにしても
水平移動だけで済むため、
上下を移動するよりもずいぶんと時短になるでしょうし、
毎日のこの負担が減るだけでも
気持ち的にもずいぶんと楽になるのではないでしょうか。

片付けに関しては先程お伝えした通りです。
子どもたちやご主人がそれなりにキッチリ片付けてくれれば、
奥さんの負担はきっと大なり小なり減ることでしょう。

掃除に関しても、ワンフロアだけで済むことから
あなたが仕事に行っている時間帯に
お掃除ロボットを動かしておくだけで、
床掃除の手間がずいぶん減るのは明らかな事実ではないでしょうか。

そんなわけで平屋は
家事・育児・仕事を同時にこなす超絶忙しい奥さんとって
強力な味方となるわけです。

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✔️コストが抑えられるから

「平屋は2階建てよりも建築費が高い」
というイメージがあると思いますが、
これは建て方次第でどうとでもなります。

要は、先程も少し触れたように2階建てに比べて
保険的な意味合いの部屋や収納をつくる必要がなくなるので、
そこさえ理解しておけば
決して建築費そのものも高くなることはないというわけですね。
平屋にすれば階段もなくなるし、
廊下の面積も2階建てに比べて圧縮することが出来ますしね。

また、平屋にすれば耐震性が高くなることから
制震ダンパの設置が必要なくなること、
平屋にすれば体積が小さくなるし
上下階に温度差が出来なくなることから、
空調システムなどに余分なコストをかける必要がなくなること、
これらも平屋のいいところだと思います。

空調システムは2階建ての家にとって
快適に暮らすための素晴らしいツールではありますが、
電化製品であるが故に
エコキュートや冷蔵庫同様にそのうち壊れる時が訪れて、
とんでもないメンテコストがのしかかってくることになるでしょうしね。

以上のような理由から弊社では、
たとえ年齢が若くとも平屋をオススメしているというわけですね。
間取りのつくり方次第で、
土地のコストや外構もコストだって
2階建てに比べて抑えることも出来ますしね。

というわけで、
これから家を建てる方はぜひこの記事も参考にしながら
家づくりの計画を立てていただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】変化する経済事情

激化する米中対立によって
今後、日本経済は良くなるのではないかと言われ始めています。
実際、日経平均株価はバブル以降で最高値を更新し、
その勢いは衰えるどころかまだまだ上昇しそうだし、
AIの発達に伴い今後ますます需要が増えるであろう
半導体の製造工場も中国の侵攻が危ぶまれる台湾から
日本へと急ピッチで移っていっているので、
これも日本経済にとってはかなりな追い風となるでしょうしね。

そんなわけで
「失われた30年」と呼ばれ続けたこれまでとは変わって、
これから日本は景気が良くなる可能性が上がりつつあるのではないか?
と考えている今日この頃です。

というわけで今回は、この状況を踏まえた上で
これから家を建てる方は住宅ローンをどう考えればいいのか?
についてお伝えしていきたいと思います。

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✔️価値観の転換

日本経済は、バブル崩壊以降
約30年あまり低空飛行を続けてきたため、
今後も経済は良くならず、
結果、金利の上昇もまずないだろうと巷では言われているし、
円安の影響による物価上昇のせいで
目先の生活は苦しくなっているのに対し、
所得は全くと言っていい程上がっていないため
経済が良くなりそうなイメージなんか全く出来ないと思います。

とはいえ、地政学的な動きに目を向けてみると、
明らかに世界の情勢は確実に変化しつつあるため、
これまでの考え方や価値観を転換するタイミングに
来たんじゃないかと個人的には考えています。

これまでの約30年は、
世界の覇権国である米国の制裁の矛先が日本だったのに対し、
現在はその矛先が中国に移り、
日本はその協力を求められている
という状況に変わりつつあるからです。

ゆえ、ここから先は
経済は上向きになる可能性が高まっていることを加味した上で、
住宅ローン商品の選択をした方がいいと考えています。

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✔️変化に備える

住宅ローンには「変動型」と「固定型』があり、
低空飛行が継続している今の状況では、
金利が割高となる「固定型」よりも
金利が割安な「変動型」を選んだ方が
利息の支払いが少ない可能性が高いため
「変動型」の住宅ローンを選ぶ方が得策だと言われていますが、
その場合でも世界情勢の流れは変わりつつあるので、
いつでも変化に対応出来るようにしておくべきだと思います。

つまり、金利が上がる可能性が徐々に高まってきているため、
そうなった時に備えて計画的に貯蓄をしていくことが大事だ
ということです。

貯蓄さえしておけば、
仮に金利が上がり返済負担が大幅に上がることになったとしても
返済負担が上がらないように
繰上げ返済によって元本を減らすことが出来るからです。

また、計画的な貯蓄が難しそうなのであれば、
利息を多く払う可能性は高いものの
固定型の住宅ローンを選んでおくのも
決して悪くない選択肢だと思います。

経済が成長すれば、
変動型の金利が現在の固定型の金利より
高くなる可能性だって充分考えられますからね。

ただし、固定型の住宅ローンを選ぶ場合は、
変動型よりも金利が高いため
返済負担を上げたくない場合は借入額を減らさないといけないし、
さらに固定型の住宅ローンは
変動型よりも初期費用が余分にかかるため
さらに土地や家にかけられる予算が減ってしまう
というデメリットがあります。

なので、これまでが金利が上がってないから
今後も上がることはないだろうと安易に考えるのではなく、
これらのことを加味した上で
どちらの方が自分たちにとって良さそうなのかを
ご判断いただければと思います。

【おうちづくりコラム】資金計画の第三段階

総予算を算出しそこからもろもろの経費を引けば、
土地、家、外構にかけられるトータル予算が出るわけですが、
ここからの振り分けに関しては
あなたがどんな家を建てたいのか、
そしてどこに住みたいかによって全く違ってきます。

例えば、土地の価格が500万円の地域と1000万円の地域とでは、
単純に家と外構にかけられる予算が500万円違ってくるし、
家の面積が30坪の方と40坪の方では
家の価格が500万円ほど違ってくるため。
土地にかけられる予算が500万円違ってくることになります。

ゆえ、住みたいとお考えの地域やどんな家にしたいのかなどを考慮しながら、
土地、家、外構それぞれに予算を振り分けていくという作業を行っていきます。

では、仮に総予算が3800万円で
もろもろの経費が300万円だと仮定して、
残りの3500万円を土地、家、外構に
それぞれ振り分けするとなった場合、
弊社ではどのようにしているのかについて
お伝えしていきたいと思います。

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✔️予算の振り分け方法

予算を振り分けるにあたって最初にお聞きすることが
「どんな家を建てたいのか?」ということです。
平屋にしたいのか?2階建てにしたいのか?
家の広さはどれくらいになりそうなのか?
によって、探すべき土地の広さが違ってくるからです。

例えば、どうしても平屋が建てたいとして
必要なものをお聞きしていく限り
総施工面積が30坪ぐらいでおさまりそうだとしたら、
55坪前後の土地を探していくといった感じです。

あるいは土地価格が高そうな地域であれば
土地面積を少しでも抑えるために
一部を2階部分に持ってくることによって
1階部分の面積を抑えるという感じですね。
仮に1階部分が20坪ぐらいでおさまりそうなのであれば、
45坪前後の土地を探していくといった感じですね。

ここまで分かれば家の予算が大体見えてくるので、
予算の振り分けが出来るようになります。

仮に総施工面積30坪の平屋の価格が
2500万円ぐらいになりそうだとしたら
残り1000万円で土地を買い外構工事をすることになるので、
土地に費やす予算が900万円前後、
外構に費やす予算が100万円前後、といった感じですね。

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そして、土地の相場が20万円ほどする地域だと、
55坪で探すと1100万円となり、
200万円ほど予算オーバーしてしまうので、
200万円予算を絞りながら土地探しをするといった感じです。

南向きの土地をあえて外す、とか
日当たりに少々難がありそうな土地に絞って探す、とか
新規分譲地ではない土地を探す、など
近隣に比べて価格が安く設定されていそうな土地を中心に。

外構に関しては、どんな家を建てるのかによって
予算の枠組みが大きく違ってきますが、
弊社が建てる家は基本最低限の費用しか必要ありません。
間取りが分かりにくい弊社のお家は、
プライバシーや防犯を担保するための余分な工事が一切必要ないし、
外観が美しいことから華美な外構工事をする必要もないからです。

結論を申し上げると、予算の振り分けは
どんな家を建てるのかによって違ってくるということなので、
まずは自分がどんな家に住みたいのかを明確にしていただき、
それに基づいて土地や外構の予算を決めていただければと思います。

といっても
自分自身でここまでやり切るのはかなり至難の技だと思うので、
具体的に動き出す前に知っておきたいなーという方は、
いつでもご相談いただければと思います。

【おうちづくりコラム】資金計画の第二段階

資金計画の第1ステップ全体の予算設定が終わったら、
この資金を個別のものに振り分けていくのですが、
この振り分けを行うにあたって知っておいた方がいいことが、
家づくりでは「思いもよらなかった費用が上積みしてかかることがある」
ということです。

例えば、
土地はネット広告に表示されている価格だけを支払えば
手に入れることが出来ると思ってしまいがちですが、
実はそこに表示されていないことがいくつも存在します。

仲介手数料、水道加入金、排水負担金、
登記代(所有権移転&抵当権設定)、境界基礎代金、境界ブロック代金、
そして場合によったら水道引き込み代金といった費用です。
そして、これらには通常100万円前後必要となるし、
水道が引き込まれていない場合
さらに50万円〜100万円ほど追加費用が必要になることがあります。

また、家の金額にしても建てる方からすると
当たり前にように含まれていると思っているものが
当たり前にように含まれていないことが多々あるので、
この点も注意しておく必要があります。

伝えられた価格や出てきた見積もりは安かったものの、
蓋を開けてみると実は設計費用、照明器具、カーテン費用、
シャッター費用、浄化槽費用、といった工事が含まれていなかったとか、
最低のものでしかみてくれていなかったため、
実際の打ち合わせが始まると追加費用がどんどん計上されていき
当初の計画より遥かに高くなったなんてことがざらにありますからね。

外構工事に関しても、
住宅会社は低めに見積もる傾向があるので
この点も気をつけておかないといけないところです。
住宅会社側の視点に立ってみるとお分かりいただけると思いますが、
全体予算が決まっている場合、
外構予算の枠を広げるとその分建築予算が縮まるから、です。

ゆえ、土地、家、外構では
こういった落とし穴があるということまで織り込んだ上で
予算の振り分けをしないといけないし、
決めた予算の中からはみ出ないように土地を探し、
家や外構の設計を住宅会社にしてもらわないといけません。

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✔︎もろもろの経費を把握する

では、これらをご理解いただいた上で
予算の振り分けを考えていってもらいたいのですが、
土地、家、外構に予算を振り分ける前に
まずは、家づくりに伴って必要となる
様々な経費を算出しないといけません。

・銀行経費
・火災保険(地震保険)
・登記代(土地と建物の両方)
・地盤改良費用
・新居に必要な家具や家電費用
・引越し費用
・ネット(テレビ)回線工事
・雑費(地鎮祭・近所挨拶など)
これらの費用ですね。

銀行経費に関しては、
利用する銀行によっても違えば変動か固定かによっても違うし、
あなたの職業によっても違ってくるので、
利用しようと考えている銀行にご確認いただくのがいいと思います。

火災保険に関しても、
年数や補償の範囲、家の構造などによって違ってくるので、
損保会社に知り合いがいらっしゃるなら聞いてみるといいし、
中立的に保険をたくさん扱う保険会社を
ネットで調べて聞いてみてもいいと思います。

登記代に関しては、
土地から買って家を建てる場合、
通常、土地の所有権移転登記、建物の表題登記&保存登記、
土地、建物それぞれに抵当権設定登記が必要となってくるのですが、
これらに関してもネットで調べれば目安が出てくるので、
動き出す前に調べておくといいと思います。

この他、地盤改良費用は平屋か2階建かによって異なるし、
改良方法によっても異なるのですが、
平屋の場合は100万円ぐらいを
2階建ての場合は80万円ぐらいを
見込んでおくといいのではないでしょうか。

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家具や家電に関しては
家庭によって必要なものが違ってくるので、
ご夫婦で話し合いつつ
家具屋さんや家電量販店などに下見に行っていただければ
ある程度予算枠を掴むことが出来るし、
引越し代やネット回線工事に関しては、
それぞれ地域の専門業者に確認いただくと教えていただけると思います。

以上が、いわゆる諸経費と呼ばれる
土地、家、外構以外に必要となるもろもろの経費たちなので、
全体予算が算出出来たら
まずは以上の項目を概算で算出していただければと思います。

では次回は、資金計画の最終段階である
土地、家、外構への予算の振り分けについて
お伝えしていきたいと思います。

【おうちづくりコラム】資金計画の第一段階

何事もゴール(目標)を設定してから
プロセス(やる事)を決めていくように、
家づくりの資金計画もライフプランを考えた上で
家づくりの予算を決めた方がいいし、
予算決定においても返済計画を元に全体予算を決めてから
個別(土地・家・外構)に振り分けしていくのが
最良の方法ではないでしょうか。

家づくりでは叶えたいと願う理想の形と
暮らしを第一に考えた現実的な予算との間に
大きなギャップが生じる可能性がかなり高いからであり、
この選択を間違えると
先々生活が苦しくなる可能性が相当高くなるし、
最悪、家を手放すという選択を
強いられるリスクすら充分考えられるからです。

ゆえ、モデルハウスを見に行ったり見学会に参加したり、
土地を探したりという風にあれこれと動き出す前に、
まずは資金計画をしていただくことを
オススメしているというわけですね。

そして、もう一歩踏み込んで言うなら、
現在の原材料コストからすると
ほぼ確実に予算オーバーしてしまうので
前回お伝えさせていただいたように
資金計画をする前に貯蓄計画の見直しをしていただくことを
オススメしているというわけです。

つまり、家計負担の上振れリスクをヘッジするために、
マネーリテラシーを高めていただき
貯蓄額を上振れさせていくという
作戦を実行していく算段ですね。

では今回は、
資金計画のやり方についてお伝えしていきたいと思います。
最近は資金計画を最初に行う住宅会社も増えてはいますが、
住宅会社が行う資金計画は
住宅会社に都合が良い資金計画であることが多く
現実との乖離が著しくなる可能性が高くなるので、
今回の記事を元にぜひ自分たちでもやってみていただけたらと思います。

ネットを開けばローンシュミレーションはあるし、
住宅ローンの情報も溢れているし、
かつ金利の比較も出来るし土地の相場も概ね分かりますしね。

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✔️資金計画の手順

資金計画では最初に全体の予算を出します。
全体の予算とは自己資金の額と
銀行から調達する資金(ローン)を合わせた金額のことですね。
仮に、自分たちの貯金から出せる金額が100万円で
親からの援助が200万円あるとしたら
合計300万円が自己資金という感じです。

銀行のローンに関しては、
1.毎月の返済額
2.金利
3.返済期間
この3つが分かれば必然的に決定するので、
この3つを決めていく作業から始めていきます。

まずは毎月の返済金額。
これを現状の家賃との比較だけで
決めようとする方(住宅会社)がけっこういらっしゃるのですが、
家(資産)を持つと維持管理コストがそれなりにかかるので、
これも織り込んで考えていただくことを忘れないようにしないといけません。

固定資産税(都市計画税)、火災保険(地震保険)、
定期的なメンテ代の積立、設備品の老朽化に伴うリフォーム代の積立、
家電製品の買い替え費用、といった費用ですね。

続いてが金利。
金利に関しては「変動」か「固定」によってけっこう違ってくるのですが、
個人的にはどちらを選んでいただいても良いと考えています。

現在は、固定金利だけがずいぶんと上がってしまったため
変動金利一択のような流れにはなっていますが、
とはいえ固定の金利も1%代とそこまで高いわけでもありませんしね。

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最後に返済期間についてですが、
これに関しては出来るだけ長くしていただいていい
というのが個人的な考えです。

住宅ローン金利の中には
掛け捨ての生命保険が含まれているし、
返済期間を長くすれば利息の支払いは増えてしまうものの
毎月の返済負担が減るため、
その浮いた資金を住宅ローン金利より利回りが高い
長期積立投資に回し続けることが出来るからです。

要は、長期間もしもの時の保証を保有し続けることが出来るし、
手元に残るお金も増えやすくなるからというわけですね。

以上の点を踏まえて、
まずは全体の予算計画を立ててみていただければと思います。
では、次回は個別予算の考え方について
お伝えしていきたいと思います。

【おうちづくりコラム】家づくりに動き出す前に

家づくりで取り返しがつかない失敗をしないためには、
モデルハウスや見学会に行く前に、
また土地探しを始める前に、
まずは予算を決める資金計画をした方がいいのですが、
資金計画の精度を高めるためには、
その前にライフプランの見直しをすべきではないでしょうか。

理由は、建築資材の値上がりによって建築費はもちろん、
外構工事費や土地取得費もそろって値上がりしていることから、
家計における住居費の割合が高くなり、
結果、きちんと計画しないまま家を建ててしまったら
苦しい生活を送り続ける可能性が
以前に比べて高くなっているからです。

物価上昇によって家計の負担が増える分、
それに連動して所得も上がれば別段問題ないのですが、
現状それは難しそうだし、
今後も期待出来そうにありませんしね。

そんなわけで、これから家を建てようとお考えの方は、
具体的に家づくりに動き出す前に
ライフプラン計画を立てた上で家にかける予算を
決定していただくことをオススメしています。

要は、安心して(不安を感じることなく)
家づくりが出来るようになるために
事前に「貯蓄計画」を整えた上で
家づくりを計画した方がいいということですね。

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例えば、子供が生まれたら
「生命保険」と「学資保険」に入っておかないといけない
という当たり前が世間にはあり、
実に多くの方がこれらに貯蓄資金を投入してしまっていますが、
「お金を増やす」という観点で考えると、
これらは最良の選択ではありません。

学資保険に至っては、
全く増えないと言っても過言ではない
銀行の預金と同程度しか増えないし、
死亡保証と同時に貯蓄性もある「終身保険」にしても
国が推奨する「NISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」
と比べると増えないからです。

ゆえ、個人的には
保険には貯蓄性を求めるべきではないと考えています。

そして、保険に入る必要があるとしたら
子供たちが自立するまでの間、
もしものことがあった時のための
死亡保証だけでいいと考えています。
(掛け捨ての安い定期保険です)
年齢的に考えると死亡するリスクは限りなく低いですが、
万が一ということも「なきにしもあらず」だからです。

とはいえ、家を建てるにたり住宅ローンを利用するのであれば、
住宅ローン金利の中には「団体信用生命保険」が含まれており、
もしものことがあった時には一括繰上げ返済してくれ
ローン返済はなくなるわけだし、
それと同時に遺族年金も支給されることになるので、
過剰に入り過ぎる必要もないんですけどね。

さらに、医療保険に関しても
若い時から加入すると保険料が安いからと
ついつい保険会社に言われるがまま入ってしまいがちですが、
そもそも「国民健康保険」という
高額な保険を給料天引きで支払っており、
医療費は30%負担でいいし
高額療養費制度も利用出来ることから
冷静に考えると入る必要はありません。

おそらく、というかほぼ確実に
払った保険料以上に保険金を受け取ることはないでしょうし、
医療費の半分以上が必要となる65歳以上の方でも
多い方で月平均7,000円ぐらいしか医療費がかかっていない
というデータが厚生労働省にもありますしね。

そんなわけで、保険には基本加入せずに、
それらの費用をもっとお金が増える
「長期積立投資」に回していただきたいと考えている次第です。
もちろん、銀行の定期預金なんかも入るだけ無駄なので
この資金も、です。

おそらく今後はこれまでの常識に従い
銀行預金と保険で貯蓄を考えている方と、
それらを極限まで低め
その浮いた資金を長期積立投資に回している方とでは、
子供たちの教育資金にせよ、老後資金にせよ、
間違いなく雲泥の差が生じると思います。
家の修繕費用や家電の買い替え費用といった
維持管理費用に回すことが出来る資金も。

また「貯蓄」に回すべき資金を
家づくりに回してしまった方と、
家づくりに回す資金を抑える努力や工夫をし
その浮いた資金を「貯蓄」に回した方とでは、
なおのこと大きな差が生じることになると思います。

なので、家づくりをする前には
必ずライフプランや貯蓄の見直しを
行なうようにしていただければと思います。

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現在は、ネットやYouTubeなどで
簡単に情報を手に入れることが出来るし、
その実行が難しければライフプランの見直しから貯蓄計画にまで
寄り添ってくれるファイナンシャルプランナーもいらっしゃるので、
まずはこの段階を踏んでから家づくりに取り組むという
意識を持っていただければと思います。

手堅く計画すると
家づくりの予算が低くなってしまうかもしれませんが、
それが現実の予算であり、
家づくりの予算を間違えないことは
家族を守るために大切な要素なので、
ぜひ、これからの常識に加えていただければと思います。

【おうちづくりコラム】家づくりに動き出す前に

家づくりで取り返しがつかない失敗をしないためには、
モデルハウスや見学会に行く前に、
また土地探しを始める前に、
まずは予算を決める資金計画をした方がいいのですが、
資金計画の精度を高めるためには、
その前にライフプランの見直しをすべきではないでしょうか。

理由は、建築資材の値上がりによって建築費はもちろん、
外構工事費や土地取得費もそろって値上がりしていることから、
家計における住居費の割合が高くなり、
結果、きちんと計画しないまま家を建ててしまったら
苦しい生活を送り続ける可能性が
以前に比べて高くなっているからです。

物価上昇によって家計の負担が増える分、
それに連動して所得も上がれば別段問題ないのですが、
現状それは難しそうだし、
今後も期待出来そうにありませんしね。

そんなわけで、これから家を建てようとお考えの方は、
具体的に家づくりに動き出す前に
ライフプラン計画を立てた上で家にかける予算を
決定していただくことをオススメしています。

要は、安心して(不安を感じることなく)
家づくりが出来るようになるために
事前に「貯蓄計画」を整えた上で
家づくりを計画した方がいいということですね。

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例えば、子供が生まれたら
「生命保険」と「学資保険」に入っておかないといけない
という当たり前が世間にはあり、
実に多くの方がこれらに貯蓄資金を投入してしまっていますが、
「お金を増やす」という観点で考えると、
これらは最良の選択ではありません。

学資保険に至っては、
全く増えないと言っても過言ではない
銀行の預金と同程度しか増えないし、
死亡保証と同時に貯蓄性もある「終身保険」にしても
国が推奨する「NISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」
と比べると増えないからです。

ゆえ、個人的には
保険には貯蓄性を求めるべきではないと考えています。

そして、保険に入る必要があるとしたら
子供たちが自立するまでの間、
もしものことがあった時のための
死亡保証だけでいいと考えています。
(掛け捨ての安い定期保険です)
年齢的に考えると死亡するリスクは限りなく低いですが、
万が一ということも「なきにしもあらず」だからです。

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とはいえ、家を建てるにたり住宅ローンを利用するのであれば、
住宅ローン金利の中には「団体信用生命保険」が含まれており、
もしものことがあった時には一括繰上げ返済してくれ
ローン返済はなくなるわけだし、
それと同時に遺族年金も支給されることになるので、
過剰に入り過ぎる必要もないんですけどね。

さらに、医療保険に関しても
若い時から加入すると保険料が安いからと
ついつい保険会社に言われるがまま入ってしまいがちですが、
そもそも「国民健康保険」という
高額な保険を給料天引きで支払っており、
医療費は30%負担でいいし
高額療養費制度も利用出来ることから
冷静に考えると入る必要はありません。

おそらく、というかほぼ確実に
払った保険料以上に保険金を受け取ることはないでしょうし、
医療費の半分以上が必要となる65歳以上の方でも
多い方で月平均7,000円ぐらいしか医療費がかかっていない
というデータが厚生労働省にもありますしね。

そんなわけで、保険には基本加入せずに、
それらの費用をもっとお金が増える
「長期積立投資」に回していただきたいと考えている次第です。
もちろん、銀行の定期預金なんかも入るだけ無駄なので
この資金も、です。

おそらく今後はこれまでの常識に従い
銀行預金と保険で貯蓄を考えている方と、
それらを極限まで低め
その浮いた資金を長期積立投資に回している方とでは、
子供たちの教育資金にせよ、老後資金にせよ、
間違いなく雲泥の差が生じると思います。
家の修繕費用や家電の買い替え費用といった
維持管理費用に回すことが出来る資金も。

また「貯蓄」に回すべき資金を
家づくりに回してしまった方と、
家づくりに回す資金を抑える努力や工夫をし
その浮いた資金を「貯蓄」に回した方とでは、
なおのこと大きな差が生じることになると思います。

なので、家づくりをする前には
必ずライフプランや貯蓄の見直しを
行なうようにしていただければと思います。

現在は、ネットやYouTubeなどで
簡単に情報を手に入れることが出来るし、
その実行が難しければライフプランの見直しから貯蓄計画にまで
寄り添ってくれるファイナンシャルプランナーもいらっしゃるので、
まずはこの段階を踏んでから家づくりに取り組むという
意識を持っていただければと思います。

手堅く計画すると
家づくりの予算が低くなってしまうかもしれませんが、
それが現実の予算であり、
家づくりの予算を間違えないことは
家族を守るために大切な要素なので、
ぜひ、これからの常識に加えていただければと思います。