【おうちづくりコラム】家を建てるタイミングで生命保険を見直すべき理由

家を建てるにあたり銀行からお金を借りるとしたら
団体信用生命保険という
掛け捨ての定期保険に加入することになるため、
現在入っている生命保険を必ず見直すべきだと思います。
 
また、生命保険の仲間には
医療保険や学資保険などがありますが、
これらも家を建てると同時に見直すことをオススメしています。
 
そもそも学資保険は、
以前のように掛け金以上にお金が増えることも
なくなってしまいましたしね。
ま、今の日本の金利水準を見る限り、
当たり前と言えば当たり前のことなんですけどね。
 
では、その理由について
もう少し詳しくお伝えしていきたいと思います。
まずは生命保険からです。

22024186_s.jpg
 
✔︎保険はお金が増えるのか?
 
生命保険には、
「定期保険」「養老保険」「終身保険」の3つがあり、
後者2つは死亡保障と同時に貯蓄機能を備えているのですが、
もしもの時の保障に備えつつ、
ほぼノーリスクでお金が増えるという魅力に惹きつけられ、
銀行にお金を預けるぐらいならこっちの方がいいなと思い、
加入している人も決して少なくないのではないでしょうか?
 
確かにこれらの保険は
中長期的に保険料を払い続けていくことによって
それなりにお金は増えるので、
銀行に預金するよりは良いとは思うのですが、
正味の話をすると、
自分自身で積立投資を長期的にしていった方が、
比べものにならないぐらいお金が増えていくので
確実に保険よりも積立投資を優先すべきだと思います。
 
とはいえ、積立投資の商品には
保険のように死亡保障がついていないし
リスクもゼロではないので、
それも考慮したら保険の方がいいじゃないの?と思ってしまいますよね・・
 
✔︎死亡保障はそこまで必要ない?
 
しかし、実際のところ、そこまで死亡保障を手厚くする必要はありません。
債務者にもしものことが起こった時、
ローンが全額返済される掛け捨ての保険に
住宅ローンを申し込むと同時に加入するからです。
 
仮にご主人が単独名義でローンを借りた数年後、
不幸にも亡くなってしまったとしましょう。
 
この場合、あなたのご主人の給料は全くなくなってしまいますが、
逆に必要じゃなくなる費用もたくさん出来ます。
 
まずは住宅ローンの返済です。
そして、ご主人に掛けていた保険も全ていらなくなるし、
車の維持費もいらなくなります。
また、携帯代や食費、雑費、交際費、
小遣いといった費用も全ていらなくなります。
さらに、これに加えて、遺族には国から年金が支給されることになります。
 
となると、おそらくトントンか
あるいは、今より家計に少しゆとりが生まれるかもしれません。
あるいは、あなたがガッツリ仕事をしているとしたら、
けっこうゆとりが生まれるのではないでしょうか。
 
さらに、お子さんが成長し大学に行きたいとなった時も、
最悪、その家を売却し実家に帰り親御さんと一緒に暮らせば、
その資金の多くを捻出してやれるでしょう。
 
そんなわけで、家を建てた瞬間に全ての保険を見直し、
なんならその多くを解約してもいいと思っている次第です。
 
あるいはもし入るとしたら、
子供たちが大学を卒業するまでの間、掛け捨ての定期保険に
ちょっとだけ入っているぐらいでいいのではないでしょうか。
もはや子供たちが仕事をやり始めた時点で、
もしもの時に備える必要なんてありませんからね。
  
✔︎医療保険が最小限でいい理由

25969489_s.jpg
 
医療保険に関しても、
国民健康保険が充実している
日本ではほぼ入る必要がないと思います。
治療費がわずか3割しかからないからです。

また、日本では国民健康保険さえきちんと払っていれば、
高額療養費制度が適用されるため、
大きな病気をしたとしても
それほど大きな治療費を請求されることがありません。
そのほとんどを国が負担してくれるからです。
 
そんなわけで基本的には医療保険にも入る必要がないし、
仮に入るとしても高額療養費でまかなえないものにだけ
入るぐらいでいいと思っている次第です。
  
以上を踏まえて、家を建てる機会に
今入っている生命保険をしっかりと見直し、
浮いた資金を積立投資に回すという
マインドに切り替えていただければと思います。
 
では次回は、家づくりでとっても大切な
住宅ローンについてお伝えしていきたいと思います。

【おうちづくりコラム】アップデートすべき8つの常識

✔︎貯金は定期預金でしている
✔︎生命保険にバッチリ入っている
✔︎住宅ローン金利は安いほど良い
✔︎太陽光発電はつけても無駄だ
✔︎家は35坪以上欲しい
✔︎土地は南向きじゃないとダメだ
✔︎土地は少しでも広く買いたい
✔︎投資は危険だから絶対にしない
 
この8つの項目は、
多くの方にとって当たり前になっていることかもしれませんが、
これら8つの全てか、あるいはその多くに該当するとしたら、
将来、苦しい生活になる可能性が高くなる
と言っても過言ではありません。
 
一方で、この8つ全てに該当しない方は、
家を建てた後もお金の不安なく暮らし続けられる
可能性がグンと高くなります。
 
というのも、これを知っているか知らないかで、
35年後に手元の残る資産が
数千万円違ってくるかもしれないからです。
 
そんなわけで、これから家を建てようと思っているあなたに
家を建てる前に絶対に知っておいた方がいいお話を
数回に渡ってしていきたいと思います。

25500155_s.jpg
 
まずは、貯金の選択肢を
銀行だけにしては絶対にダメですよ!
というお話からです。
 
現在の銀行の預金金利を
知っているかどうかにかかわらず
多くの方が薄々気付いている話かとは思いますが、
より「なるほどねー!」と思ってもらいやすいように
具体的に数字を挙げて説明していきますね。
 
✔︎定期預金っておトクなの?
 
定期預金はいつでもお金が引き出せない代わりに
普通預金より金利が高いのが特徴ですが、
問題点はその金利がかなり低いということです。
 
以前(と言っても数十年前)は数%もあった金利が、
今や10年定期ですらわずか0.01%ですからね。
 
では、これがどれくらい低いのか
計算していきたいと思います。
ということで手元に300万円があって、
これを全額10年の定期預金に入れると
仮定して計算してみましょう。
 
ホントは増えたお金に対しては
約20%の税金がかかるのですが、
計算を簡単にするために割愛させてもらいますね。
 
(1年目)
300万円×1.0001=300万300円
(2年目)
300万300円×1.0001=300万600円
(3年目)
300万600円×1.0001=300万900円
(4年目)
300万900円×1.0001=300万1200円
(5年目)
300万1200円×1.0001=300万1500円
(6年目)
300万1500円×1.0001=300万1800円
(7年目)
300万1800円×1.0001=300万2100円
(8年目)
300万2100円×1.0001=300万2400円
(9年目)
300万2400円×1.0001=300万2700円
(10年目)
300万2700円×1.0001=300万3000円
 
ねっ?
こうやって数字にしてみると
けっこう酷い数字だと思いませんか?
10年もの長い間ずっと寝かしておいて、
たったの3000円しか利息がつかないわけですからね。
 
他の銀行宛に3万円以上振り込んだら、
それだけで一発で2~3年分の金利が
吹っ飛んでしまうわけですしね。

25393346_s.jpg
 
ちなみに、余談ですが自分自身も積立投資の資金を
住信SBIネット銀行に振り込むことがあるのですが、
この場合、銀行から振り込むと880円も手数料を取られるので、
銀行からお金を引き出しては都度セブンイレブンに行って、
ATMから振り込むようにしています。
こうすれば手数料はいつも0円ですからね。
 
また、振込手数料とともに
気を付けておかないといけないのが時間外手数料です。
平日の18時以降とか休日に預金を引き出す時に
取られる手数料のことですね。
 
この手数料も110円とか220円かかるので、
一度やってしまっただけで、
利息がけっこう吹っ飛ぶことになります。
 
そんなこんなで、
お金を増やしたいと思っているなら
銀行には貯金していくべきではないし
銀行の使い方もよく考えた方がいいというわけです。
(毎月の支払いと突然の出費に備えて
普通預金口座に最低限のお金だけ
預金しておくところだと思ってください)
 
昔のように銀行にお金を預けておけば、
10年後には預金が2倍になっていたなんてことは
99.9%起こるわけがありませんからね。
 
では、預金は一体どこにしていけばいいのか?
 
生命保険に預けておけば、
保証という恩恵も受けながら中長期でお金が増えそうだから
終身保険や養老保険をうまく使って貯めていくのが正解なのか?
そのように保険会社から言われ、
保険を充実させている人も決して少なくないのではないでしょうか。

ということで、次回は
生命保険についてお伝えしていきたいと思います。

【おうちづくりコラム】住宅ローンよりも恐ろしい電気料金

個人的には、家を建てる時
太陽光発電を設置した方がいいと思っているのですが、
10年前に比べて随分と買取金額が下がったことから、
設置しても採算が合わないという理由で
後ろ向きな方もけっこういらっしゃるのではないでしょうか。
 
また、10年もしたら発電が悪くなるとか、
廃棄処分料がベらぼうに高いとか、
廃棄が環境に悪いという話を人から聞かされたことで、
設置に後ろ向きになっている方もいらっしゃることと思います。
 
しかし、仮にあなたがこれらを理由として設置せず、
結果的に35年後手元に残るお金が設置した人より
400万円以上少なくなってしまう可能性が高いとしたら、
一体どちらの選択をされるでしょうか?
 
というわけで、今回は賛否両論ある太陽光発電について
お伝えしていきたいと思います。

571290_s.jpg
  
✔︎電気代が高くなっている2つの理由
 
太陽光発電を設置した方がいい理由は、
ズバリ電気代が高くなっているからと、
今後さらに高くなっていく可能性が高いからです。
 
電気代が高くなっている理由は、
1つが売電金額の原資となるお金を電気代に加算して
国民全員が払わされているからです。
電気料金の明細をご確認いただくと分かりますが、
「再生可能エネルギー賦課金」と書かれている項目ですね。
 
そして、この賦課金は
売電制度が始まって以来毎年値上がりし続けていて、
電気使用量が多い家庭では、
実は月3,000円~4,000円も電気代にプラスして
この賦課金を払っています。
 
2つ目の理由は、そもそもの電気料金自体が
どんどん高くなっていっているからです。
 
なんせ、現在の東北電力の基本料金は
オール電化住宅でも10kVA1,980円もするし、
それに加えて夜間料金(23時~7時)の単価も
10年前に比べて3倍ぐらい上がっていますしね。
 
この理由は、ザックリ言うと
発電コストが安い原発が東日本大震災をきっかけに
停止になってしまったからなのですが、
加速する脱炭素の流れからすると、
電気代はさらに高くなっていくと
考えた方がいいのではないでしょうか。
 
脱炭素の目標を実現するためには、
火力発電の比率を大幅に減らし、
再生可能エネルギーの比率を
増やしていくことになるのですが、
なんせ再生可能エネルギーは
発電コストが火力発電より高いからです。
 
では、仮に今後電気料金が毎年3%ずつ
上がっていってしまうとしたら一体どうなるのか?

恐ろしいことに24年後には電気料金が2倍になります。
「いやいや、さすがにそれは絶対にありえないでしょ!」
と思った方もいらっしゃると思いますが、
リアルにそれぐらいの比率で
電気代が上がっていっているのが現実です。
 
そんなわけで、太陽光発電は
高騰していく電気を電力会社から買わないようにするために
設置しなければいけないというわけですね。

25408796_s.jpg
 
✔︎省エネ住宅だけでは無意味
 
巷では、省エネルギー性を高めることによって
電気料金を抑えるという提案が普及してきていますが、
実は、家の性能を高めただけでは、
電気代はほとんど安くなりません。
 
家庭に占める電気使用量の中で、
エアコンをはじめとした冷暖房機器が占める割合は、
わずか10%にも満たないからです。
 
つまり、仮に電気代が毎月平均15,000円だとしたら
そもそも冷暖房機器には
わずか1,500円しかかかってないということですね。
 
ゆえ、断熱を強化しこの電気代が20%カット出来たとしても、
それこそ採算が合わないのではないでしょうか。
毎月に換算すると300円の節約効果。
これが60年続くとして216,000円の節約効果ですが、
断熱強化にはこれ以上のコストが確実にかかるはずですからね。
 
そんなわけで、省エネ住宅は快適な住まいにはしてくれるものの、
決して電気代を安くする家ではないということを、
覚えておいてもらえたらと思います。
かつ、高騰する電気代を抑えるためには
太陽光発電の設置が必須であることも覚えてもらえたらと思います。
 
太陽光発電だと冷暖房機器はもちろん、
給湯器や冷蔵庫、照明、テレビといった
全ての電気をまかなうことが出来ますからね。
  
もちろん、設置方法や載せるパネルの品質、
そして建てる家によって享受できる経済効果の恩恵はバラバラですが、
まずは太陽光に対する偏った見方だけは頭の中から取り除いてください。
 
太陽光パネル自体の保証も25年もあるし、
パワコンの保証も15年もあり、
たった1年しか保証がない食洗機やIHクッキングヒーターなどの
電気製品とは比べものにならないぐらい手厚い保証が付いていますしね。

【おうちづくりコラム】住宅の現状と予算計画のアップデート

建築価格が急上昇した現在、
これから家を建てる人が心がけておくべきことは
これまでの価格を基準に考えないこと、
そして、同じ予算で建てるためには、
家のサイズを抑えなければいけないということ、ではないでしょうか。

では今回は、これからはどのように家づくりをすべきなのか考えていきたいと思います。
 
年収400万円の夫と年収200万円の妻の共働き世帯が家を建てると仮定して、
世帯年収600万円のご夫婦の場合、どのように考えたほうがいいのか
個人的な意見を述べていきたいと思います。
 
まず、この世帯の手取り収入を
毎月に換算するとざっと36万円ぐらいになるのですが、
このうち奥さんの収入は出来るだけ多く「貯金」していくべきだと考えています。
 
子供たちの教育資金、
家の維持管理費用、やがて必要となる増改築資金、老後資金の積立など、
これから先に向けて準備しておくべき費用がたくさんあるからです。
 
そんなわけで、個人的には、ご主人の給料の範囲内で
実現出来る家づくりを行うことがベストであると考えています。
 
具体的には、毎月の返済額は手取り金額の3分の1以内、
つまり、手取りが24万円だとしたらどう頑張っても8万円が限界ではないでしょうか。

23349246.jpg
 
✔︎8万円の返済で出来る家づくり
では、毎月の返済額8万円では、
どのような家づくりが出来るのでしょうか?
頭金もなくて、固定金利という選択肢がもっとも現実的な場合で考えていってみましょう。
 
この場合、銀行から借りられる金額は、2,850万円前後となります。
それゆえ、この予算の中で、土地を買い、家を建て、外構工事をし、
諸経費を払わなければならないのですが、
冒頭でお伝えしたように、
家だけで2,000万円を超えるのが当たり前となりつつある今、
土地を買い、家を建てるのは、なかなか現実的なことではありません。
外構工事と諸経費を合わせると、ざっと300万円~400万円ほどかかりますしね。

25334582_s.jpg
 
そんなわけで、仮にあなたやあなたの配偶者の実家に
土地があるとするならば、有難くそれを使わせてもらうことを
まずは検討すべきだというのが個人的な考え方です。

とはいえ、どうしてもそれは嫌だという方もいるでしょうし、
そもそも、そんな土地がないため
絶対に買わないといけないという方もいるでしょう。
 
では、そんな方はどうすべきなのか?
この場合、考えるべきことは、まず家をコンパクトにすることです。
かつ、住むエリアにこだわらないこと、
そして、土地の形や広さ、道路の向きにもこだわらないことです。
 
さらに、それでも家の予算はオーバーすると思うので、
車にかけるお金も圧縮すべきだし、これにプラスして収入を上げる方法を
夫婦で話し合って具体的に考えるべきだと思います。
 
奥さんの収入を増やす方が現実的だとしたら、家事や育児の分担を変えるべきだし、
ご主人の収入を増やす方が現実的だとしたら、負荷をかけてもっと働くといった感じで。
 
もちろん、これから先に備えた貯金を削り、その資金を家づくりに充てれば
こんなことをしなくても、買いたい場所で土地を買い、建てたい家を我慢することなく
建てることも出来るでしょう。
 
しかし個人的には、それは懸命な選択だとは思いません。
必ず、後からなんらかの皺寄せがやってくるし、
貯金がなければ心にゆとりが全く持てなくなるからです。
 
なので、これらのことを全て踏まえた上で、
家づくりの予算を計画してもらえたらと思います。

【おうちづくりコラム】恐ろしき子供たちにかかるコスト

性格的に「今よりも昔がよかったー」
なんて思うことは1ミクロンもないのですが、
2つだけ後悔していることがあります。 
1つは、もっと若いうちから、
金融リテラシーをつけておきたかったなーということ。
そして、もう1つは、高校時代に性根を入れて勉強して
大学に行っておけば良かったなーということです。
 
もちろん、前者に対する後悔の方が圧倒的に大きいのですが、
その理由は、20年早く今ぐらいの知識があれば
間違いなく手元にある資産が2倍以上違うからです。
 
そんなわけで、子供たちには学校を卒業するまでに
お金の知識をつけてあげなければと思っているのですが、
それと同時に、無事に大学まで卒業させてあげることも
親としての大切な役割ではないでしょうか。
後々の人生の選択肢というか可能性が増えるでしょうからね。

22344885_s.jpg
   
ただ、そうしようと思うと、
とんでもないお金が必要となるのも
また一つの事実ではあるので、
今回は、現在娘たちにかかっているリアルな費用と
大学進学費用として試算している
数字をお伝えしたいと思います。
 
子供たちを大学に行かせてやりたい
と思っている方は、
この費用のことも考慮した上で、
家を建てるべきなので、
一応参考にしてみてください。
 
まず、うちの娘たちは中学から塾に通っているのですが、
中学の塾代は1教科につき1万円もします。
つまり、数学と英語の2教科を習うとしたら、
1人月に2万円ずつ必要だということですね。
(学校の授業料は子ども手当で賄えるので省きます) 
また、上の娘は現在高校生なのですが、凡人が国立大学を目指すとなれば、
1年生からドップリと塾生活に浸らざるを得ません。

25158624_s.jpg

そして、その費用は年を追うごとに上がっていき、
1年生の時は月1.5万円程度、
2年生の時は月2.5万円程度、
3年生になると月5万円程度必要となります。
そして、これに加えて3年間、授業料と教材費がそれぞれ月約1万円ずつ必要となります。
  
では、最後に大学の費用についてです。
これに関しては、選択肢を縮めてしまわないためにも、
県外に行くことを覚悟しておいた方がいいと思っています。
 
なので、まずは授業料の他に、
家賃と生活費と光熱費として
毎月10万円はかかると試算しています。
 
あとは、授業料ですが、授業料については国立に進むのか?私立に進むのか?
そして私立の場合文系なのか理系なのか?によって大きく異なりますが、
我が家は今のところは国立一択で進んでいます。
ゆえ、授業料として月約5万円が必要だということになりますね。
 
それでは、これらを全部合わせて計算してみますね。
中学:2万円×36ヶ月=72万円
高校:3.5万円×12ヶ月+4.5万円×12ヶ月+7万円+12ヶ月=180万円
大学:15万円×48ヶ月=720万円
合計:72+180+720=972万円
が、子供たち一人あたりに必要だということですね。
 
そんなこんなで、これから家を建てる方たちには、
これらの費用を早い段階から少しでも貯めていくことを
オススメしている次第です。
  
ということで、前回の修繕積立金と今回の教育資金も考慮した上で、
家づくりの予算の計画を立ててくださいね。
 
ちなみにオススメは、銀行に貯金していくのではなく、
また学資保険をかけるでもなく、
つみたてNISAで積み立てしていくことですが、
まずはその原資を家づくりに
使ってしまわないように気を付けて下さい!

【おうちづくりコラム】一戸建ての修繕積立金

分譲マンションを買った場合、
住宅ローンの返済とは別に、共有スペースの維持管理費用として
「管理費」が必要になるのと、やがて必要となる外壁の修繕や
エレベーターの故障などに備えて「修繕積立金」が必要になります。
(駐車場代も別にかかります)
 
ゆえ、分譲マンションの購入時には、
単純にマンションの価格だけを見ればいいわけではなく、
これら別途費用のことも考慮した上で
検討しなければいけません。
 
一方で、一戸建てを買う場合は、そもそも管理費も必要なければ、
駐車場代も必要ないし、修繕費用の積立も
分譲マンションのように義務化されているわけではありません。
 
ゆえ、ついつい修繕費用についての見立てが甘くなり、
その分、家に予算を突っ込んでしまいがちなのですが、
これでは間違いなく将来困ることになるので、
建てる前にこれらの費用についてもある程度試算し、
コツコツと積み立てていく必要があります。
 
では今回は、それらにどれくらいかかるのかと、
どれくらい積み立てしていった方がいいのか
についてお伝えしていきたいと思います。

25334556_s.jpg  

✔︎60年住むことを前提として試算
 
家を建てる年齢も、いつまで生きるのかも人によって違うので、
取り急ぎ35歳で家を建て95歳まで生きる
という前提のもとで考えていってみましょう!
 
まず必要となるのが外壁や屋根などの外部塗装費用です。
では、これが約15年に1回のペースで
必要になるとして、毎回その費用に150万円かかるとしたら、
生涯で3回ほどこの費用が必要となります。
つまり150万円×3回=450万円ですね。
 
また、30年~35年後には、キッチン・お風呂・洗面・トイレなどの
水周りもリニューアルすることになるでしょう。
 
それゆえ、これらのリフォーム費用も
計上しておかないといけないのですが、
おそらく、このタイミングで床や壁などもリフォームすると思うので
これらには360万円ぐらい予算を取っておきましょう。
 
さらに、忘れてはいけないのが家電にかかるお金です。
電化製品は基本10年ごとに故障すると言われているし、
製品のクオリティもどんどん進化していくでしょうしね。
なので、これらについても拾い出しておく必要があります。
まずはエアコンですね。子供たちが2人居るとして考えてみましょう。
 
この場合、リビングと部屋を合わせると合計4台のエアコンが必要ですが、
リビングと寝室はずっと部屋を使い続けるので、5回買い換えが必要ですね。
 一方で子供たちは途中で家を出て行くので、
おそらく1回しか買い替える必要がない可能性が高いのではないでしょうか。
 
となると、今後エアコンにかかるトータル費用は、
リビング用の価格を取付費も合わせて20万円、
それ以外の費用を10万円ずつと考えると、
20万円×5回+10万円×5回+10万円×2台×1回=170万円ということになります。
 
では、続いては冷蔵庫と洗濯機です。
これらは、思っているより高いし、間違いなくこれから先もずっと必要なモノなので、
しっかりと予算に組み込んでおくべきですね。
 
ということで、冷蔵庫が25万円で洗濯機が15万円だとして、
(ドラム式 or 縦型+乾燥機の価格です)
10年ごとに買い換えるとしたら、
これらには合計で200万円ほど必要ですね。

24641842_s.jpg
 
このほか、テレビやパソコン、
レンジや掃除機、炊飯ジャーなどなど
細々した家電製品もありますが、
これらを合わせた分にも
10年ごとに20万円ぐらいかかるとして、
合計100万円の予算をみておきましょう。
 
いわゆる、これら全てを合わせた金額が、
生涯メンテナンス費用としてかかるというわけですね。
足してみると1,280万円です。
 
では、これらのお金は今後60年の間で必要となるお金ですが、
出来れば働けるうちにこのお金を貯めておきたいですよね。
 
歳をとり収入が減ったり、
あるいは、なくなった状態で、
大きなお金がまとまって出て行くのは、
精神的にもかなりキツイですからね。
 
となると、かなり高い確率で
健康で働くことが出来るであろう
これから30年の間で、
これらのお金を貯めていかなければいけません。
 
つまり、1,280万円÷30年=42.6666666万円
月に換算すると約3.5万円ずつは修繕費用として、
お金を置いていった方がいいということですね。
 
ねっ?思っているより、
だいぶ多くお金がかかるでしょ?
 
そんなこんなで、
この積立資金のことも考えた上で、
毎月の返済金額を決めるべきだ
というわけですね。
 
845815_s.jpg

✔︎間取りづくりの重要性
 
そして最後に、
もう1つ大切な考え方について
お話したいと思います。
 
それは、将来増築しなければ
いけないような間取りづくりを
絶対にしてはいけないということです。
 
将来、水回りも含めたリフォームの時、
増築までしなくてはいけないとなると、
さらに300万円~500万円ほど
余分な出費が必要となるからです。
 
つまり、さらに毎月1万円以上の
お金を積み立てしていかないといけないか、
あるいは、大切な老後資金から
そのお金を捻出しなければいけなくなる
というわけです。
 
ということで、
間取りもお金も将来のことまで見据えた上で
計画していただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】お金の不安がなくなるたった1つの秘訣

さて、今回は、
『お金の不安がなくなるたった1つの秘訣』である
『積立投資』についてお伝えしていきたいと思います。
 
時々お話しさせていただいている
「銀行に預けても増えないから積立投資に回した方がいい」
という話ではなく
「なぜ積立投資を選択すべきなのか?」
ということについてです。
 
今回は、家の話は一切しませんが、
家の話以上に大事な話なので、
出来れば皆さんにご覧いただきたいと思っています。

4329668_s.jpg
 
✔️成功者の恩恵を受けられるから
 
積立投資をするということは、
「世界中に存在する様々な優良会社に分散して投資を行い続ける」
ということなのですが、
それはつまり世界中の素晴らしい経営者たちが
革新的なイノベーションによってもたらした
多大な利益の一部を分けてもらうということを意味します。
 
一方で積立投資をしなかった場合、
お金を増やす手段は、自分自身が彼らに代わって
革新的なことを成し遂げないといけないのですが、
さて普通に考えてどちらの方が、確率が高いでしょうか?
 
もちろん前者の方ですよね。
 
そして、1つの会社に集中するのではなく、
分散して様々な会社に投資することもとっても大切な要素です。
どこの誰が成功するかなんて誰にも全く読めないですし、
ましてや、ずっと成功し続けるかどうかなんて
もっと読めませんからね。
これが個別で株を買うのが危険だとか
博打だとか言われている理由ですね。

そんなこんなで、
分散して投資をすることがとっても大切になってくるのですが、
ちなみに、過去150年間のアメリカのS&P500という
超優良企業500社の平均的な株価は
毎年ずっと平均7~8%ずつ増えていっているので、
ここに投資するということは、
この利率でお金が増え続けていくということなんですよね。

25136297_s.jpg
 
✔️安い時にたくさん買い、
高い時はあまり買わないような仕組みになっているから
 
続いて、積み立てにする理由、
つまり毎月(毎日の方がなお良い)
決まった金額で買っていく理由についてです。
 
この理由は株価が毎日変動するからです。
つまり、高くなる日もあれば逆に安くなる日もあり、
その動きなんてプロでも完全には読めないからです。
 
そして、この安くなるというのが
お金が増える大きなミソとなるんですよね。
分かりやすく金額にしてみますね。
 
例えば、毎月30,000円積み立てていくとして、
一口3,000円の投資信託を買うとしたら、
毎月10口ずつ買っていくことになりますよね?
 
ところが、株価は上下の変動を繰り返しながら
徐々に上がっていくものなので、
ある月は3,000円という価格が2,700円になることもあるし、
逆に3,300円になることもあります。
 
では、2,700円になった月はどうなるのかというと、
10口ではなく11口買うことになるし、
逆に3,300円になった月は9口しか買わない
ということになります。
 
つまり、毎月決まってお金を投じていれば、
高くなれば必然的にあまり買わないようになるし、
逆に、安くなれば必然的により多く買うようになる
ということなんですが、
これこそがまさにお金が増えるスピードを加速させる
大きな要因なんですよね。
安い時に多く買い、高い時は買い控えるわけですからね。
 
そんなこんなで投資は、
まとまったお金を一気に突っ込むのではなく、
コツコツと分散して買っていった方がいい
というわけなんですよね。
これが『ドルコスト平均法』という考え方です。
 
いかがでしたか?
こうやって人に言うぐらいなので、
もちろんスタッフ自身も積立投資をやっています。
 
「つみたてNISA」と「iDeCo」の枠は
いっぱいいっぱいまでやると同時に、
それとは別ででもです。
 
ということで、スタッフの話はさておいたとして、
これから家づくりをする方は、
家づくりにとりかかる前に、
まずは積立投資のための口座を開き、
積み立てを始めてもらえたらと思います。
 
これが家を持った後も
お金の不安を感じることなく暮らしていく
たった一つの秘訣だと思います。

【おうちづくりコラム】中庭がある平屋の現実

「平屋にしただけでも
家が高くなると思うんですけど、
その上さらに中庭をつくるとなると、
外壁の面積が広がってしまって
もっと高くなるんじゃないですか?」
 
時々、このようなご質問をいただくことがありますが、
この質問は、なかなか的を射ているとってもいい質問です。
 
つまり、この質問に対する答えは基本的には「YES」であり、
そうなってしまうがゆえに、
平屋や中庭の提案が出来ない住宅会社もあるのではないでしょうか。
(そもそもその発想さえない会社の方が圧倒的に多いと思いますが)
 
しかし、中庭をつくることによってカット出来るモノもあれば、
平屋にすることによってカット出来るモノもあり、
その2つを上手く組み合わせることさえ出来れば、
コストを上げることなく「中庭がある平屋」を建てることが出来るので、
今回は、このことについてお伝えしていきたいと思います。
 
では、まずは「中庭」をつくることによって
カット出来るモノについてからです。

023.jpg
 
✔︎そもそも中庭をつくる理由
 
シンプルノートが建てる家になぜ中庭が多いのかと言うと、
本当に居心地のいい空間をつくるためには、
採光の確保とプライバシーの担保を
両立させる必要があるからです。
 
例えば、多くの家が
周囲に向かって大きな窓をたくさんつくっていますが、
そこからは光と共に視線も入ってきます。
 
となると、カーテンなしでは
とっても居心地の悪い家になってしまいますよね?
いつも誰かに見られながら暮らすことになるからです。
 
そして、ほとんどの窓にカーテンを設置するわけですが、
となると、当然光まで遮ってしまうことになりますよね?
レースだけじゃあ中は丸見え同然ですからね。
 
一方で、中庭をつくると
中庭につくった窓は、
外からの視線を全く気にする必要がありません。
見えるのは自分の家の中のどこかの部屋か
自分の家の外壁のどちらかですからね。
 
それゆえ、その窓には視線を遮るために
カーテンをつける必要がなくなります。
(方位によっては陽射しを調整するために必要となりますが)
 
また、カーテンいらずの中庭の窓は、
日中ずっと安定的に光を届けてくれることから
家の外周部に大きな窓を設置する必要がなくなるし、
窓の数をやみくもに増やさずとも、
充分家の中を明るくすることが出来ます。
 
以上のような理由から「中庭」には、
窓にかかるコストをカット出来るという効果と、
カーテンにかかるコストをカット出来るという
2つの効果があるというわけですね。
 
では、続いて平屋にすることによって
カット出来るモノですね。

0001.jpg
 
✔︎圧倒的な住みやすさが平屋の特徴
 
平屋には、あなたが想像している以上に
多くのメリットが存在するのですが、
そのうちの一つが「圧倒的な住みやすさ」です。
 
アパート暮らしの方なら
共感いただけると思いますが、
これまでと同様にワンフロアのまま
部屋や収納が増えるわけですからね。
 
例えば、2階建ての場合、
子供部屋を2階につくる方が圧倒的に多いと思いますが、
実はこれがリビングを汚す最大の理由となります。
 
だって、小さな子供たちは
親と離れた場所に居たがらないし、
いちいち2階まで自分のモノを
持っていくわけありませんからね。
 
なので、このような家には
1階に和室をつくっている場合が多いんですが、
仮に子供部屋を1階につくることが出来れば、
この部屋をつくる必要なんてないような気がしません?
 
となると、この部屋分
丸々家を小さくすることが出来るので、
その分、建築コストを縮めることが出来ますよね?
平屋だと階段だって必要ないし、
トイレも1つ減らすことが出来ますしね。
 
この他、設計のやり方によっては
ただ通るだけの廊下も省くことも出来るし、
それぞれの部屋(寝室・子供部屋)の広さも、
寝るだけだと考えると、
最小限にしてもなんら支障もないですしね。
 
そんなこんなで「中庭がある平屋の家」を
こなれた価格で建てることが出来るというわけですね。
 
ただし、後者の家をコンパクトにするというアイデアには、
あなたの理解が必要不可欠となりますけどね。
部屋の数や広さ、配置を指定されたり、
坪数や坪単価にこだわられると
とてもじゃないけど実現出来ませんからね。
 
ということで、
上記のような価値観にこだわらず
居心地が良くて住みやすく、
おまけにオシャレなデザインの家を
こなれた価格で建てたいなーとお考えの方は、
ぜひこのアイデアを参考にしていただければと思います。

【おうちづくりコラム】明るさと開放感の方程式

多くの方が
リビングダイニングに求めることが、
「明るさ」と「開放感」だと思います。
 
そして、その手段として大きな窓をつくり、
天井を高くするのですが、
実はこの2つを採用しただけで、
充分な「明るさ」と「開放感」を
得ることが出来るとは限りません。
 
まず、なぜ大きな窓をつくるだけで
充分な明るさが得られないのかと言うと、
基本的にほぼすべての窓が
カーテンありきの設計になっているからです。
 
つまり、光を採りこむために
窓をつくったにもかかわらず、
カーテンで光を遮っているから
家の中が薄暗くなってしまうというわけですね。
 
そして、大きな窓があるリビングはまだしも、
北に追いやられがちなキッチンや、
北に追いやられつつ、
窓のサイズまで小さい洗面などの水回りは、
照明なしでは居られないぐらい
暗くなってしまいます。
 
また、天井だけ高くしても、
窓や室内ドアが低いままでは、
天井付近まで光が拡散しないため、
かえって天井付近が薄暗くなってしまいます。
 
となると、南向きでつくった
リビングやダイニングでさえも、
朝から照明に頼らざるを得なくなる
というわけですね。

IMG_9291.JPG
 
では、開放感についてはどうでしょうか?
朝から夜までずっと
照明に頼り続けないといけない家は、
果たして開放感あふれる住まいなのでしょうか?
 
視線を遮るために
閉じた状態となったカーテンによって、
全く外が見えなくなってしまうとしたら、
果たしてその空間から開放感を
感じることが出来るでしょうか?
 
カーテンが閉まっているということは、
一面壁に囲まれているのと
何ら変りないってことですからね。

IMG_9207.JPG
 
✔︎「明るさ」と「開放感」の方程式
 
家全体に満遍なく自然光を届けるためには、
まず窓から入ってくる光を遮らないこと、
そして、その光が全体に届くように
してやらなければいけません。
 
では、そうするためには、
一体どうすればいいのか?
 
まず、大前提として、
窓は基本的に視線を遮るための
カーテンがいらないように
つくらないといけません。
 
そして、その上で窓から入ってきた光を
家全体に拡散する工夫を施さなければいけません。
 
その一つが、
窓と室内ドアと天井の高さを
全て揃えるということです。
 
こうすることによって、
室内に入ってくる光量が増えるし、
天井付近まで光が拡散しやすくなるからです。
 
また、天井とドアの高さを揃えることによって、
空間に奥行きが感じられる視覚効果が得られるので、
窓の高さも相見えて開放感を感じてもらいやすくなります。
 
そして、光を拡散させるもう1つの工夫が、
内装を白やアイボリーを基調とすることです。
 
また、床や家具の色なども、
ダークトーンのものではなく、
ライトトーンのものを(オークやメープルなど)
選んでいただくとさらに明るさが増すと思います。

25049695_s.jpg
 
✔︎そんなこんなでまとめると、、、
 
リビングダイニングに
「明るさ」と「開放感」を出すためには、
一般的には「大きな窓」+「天井を高くする」
と考えられていますが、
隣近所が100mぐらい離れているような
めちゃくちゃ田舎に家を建てない限り、
これだけでこの2つは実現出来ません。
 
一方で、
「カーテンがいらない窓」+
「窓とドアと天井の高さを揃える」+
「内装を白基調とする」
を全て実現していただくと、
たとえ隣近所が全て家に囲まれていたとしても、
100%明るくて開放的な住まいを実現することが出来ます。
 
なので、これから50年以上
住み続けていくであろう住まいを
より良いものにするために、
間違えた方程式ではなく
この正しい方程式を覚えておいてくださいね。

【おうちづくりコラム】プラス@の価値

安全・快適・便利の3要素は、
私たち住宅会社が提供すべき最低限の要素です。
 
まず、1つ目の「安全」とは、
大きな地震からあなたの家族の身を守ること、
そして犯罪から家族の身を守る防犯性の高さのことですね。
 
そして、2つ目の「快適」とは、
家の中が明るいこと、
暑い寒いに悩むことなく過ごせること、
ゆったり落ち着いて暮らせるといったことですね。
 
そして3つ目の「便利」とは、
家事動線が良いこと、
家事の手間や時間が短縮出来ること、
掃除が楽なこと、といったことですが、
もちろん、弊社でもこの3つの価値を提供するために、
それぞれに独自な工夫を凝らしています。

では、今回はその独自な工夫について
お伝えしていきたいと思います。

IMG_5628.JPG
 
✔︎コストを上げずに質を高める工夫
 
この3つの要素を高めるにあたり、
シンプルノートが行っている工夫は、
いかにコストを上げずにこれら全てを良くするのか
ということです。
 
ちょっと言い方は悪くなりますが、
コストを上げながら質を高めるのは、
どこの住宅会社でも出来るからです。
 
また、コストが上がるということは、
その分、あなたの負担が増えることになり、
別の何かが犠牲になるかもしれないからです。
 
では、1つ1つ具体的にお伝えしていきますね。
 
まずは「安全」から。
地震に強い家にするためにシンプルノートが推奨していることが、
「平屋」にすることです。
重心が低くなればなるほど揺れにくくなるからです。
 
その結果、耐震等級3も格段にとりやすくなるし、
2階建ての家では当たり前となっている
「制震ダンパ」もつける必要がなくなり、
これだけでも4~50万円コストを抑えることが出来ます。
 
そして、防犯に関して弊社が行っている工夫は、
間取りを分からないようにすることですが、
これに関しても余分なコストが一切かからないどころか、
むしろ無駄なコストを削ってくれます。
 
丸見えの大きな窓を隠すための
植栽や目隠しや塀などをつくる必要がなくなるからです。
 
では、続いて「快適」について。
これに関しては、いい断熱材を使うと共に、
温度差が出にくくなるように2つの工夫をしています。

1つは平屋にすることで、
もう1つはいらない場所を削ることによって
家をコンパクトにすることです。
 
平屋だと、上下階の温度差が出来ないし、
家をコンパクトにすれば、
冷暖房の効果が家全体に行き渡りやすくなるからです。
家がコンパクトになれば、
その分、家の価格も安くなるわけですしね。

IMG_5659.JPG
 
また、快適に過ごすためには、
家の中の温度や湿度も大切ですが、
プライバシーが担保されているかどうかも
肩を並べて大切な要素となります。
家の中が外から丸見えだと、
全くリラックスして過ごせないからです。
 
ゆえ、シンプルノートでは出来るだけカーテンが必要ない
窓しかつくらないようにしています。
カーテンがいらないということは
全く光が遮断されないということなので、
窓をやみくもに増やさなくても、
自然光だけで家の中が明るくなるし、
そうなれば、窓のコストも下がるし、
カーテン代もいらないですしね。
 
では、最後に「便利」について。
これに関して一番声高に言われているのが
家事動線だと思いますが、これに関しても、
平屋にすればそれだけで簡単に解決してしまいます。
 
平屋だと、上下階を行き来する必要がないからです。
動線が悪くなるのは、
上と下を行ったり来たりしなければいけないからですからね。
 
片付けに関しても、
平屋にすれば必然的に子供部屋が1階になるので、
それだけでずいぶんと手間がカット出来ます。
なんせ、リビングやダイニングが散らかる一番の原因は、
その近くに子供たちのものを片付ける場所がないことですからね。
誰だって、いつも使うものをわざわざ2階に持っていくのは
面倒くさいですしね。
 
✔︎コストを上げずに安全・快適・便利を実現している理由

IMG_5604.JPG

 
以上のように、
シンプルノートでは無駄にコストを上げることなく、
より安全で、より快適で、
より便利な家をつくるようにしているのですが、
このような提案をしている理由は、
出来るだけ家計の支出を減らすべきだと考えているからです。
  
今後は、社会保険や税金が上がっていくだけじゃなく、
歯止めが効かない円安の影響を受けて、
電気料金やガソリン代はもちろん、
全ての物価が高止まりしそうな感じなのに対し、
それに連動して所得が増えていくかというと、
決してそうではなさそうですからね。
 
ゆえ、これから先に備えて
出来るだけ家づくりのコストを抑え、
少しでも余力資金をつくり
そのお金を積立投資に回していただきたいと考えています。
 
ここまで全て網羅することが、
これからの家づくりに必須なことだというのが、
シンプルノートの基本的なスタンス(考え方)です。

【おうちづくりコラム】「賃貸」VS「マイホーム」の盲点

このまま賃貸に住み続けるのか?
いっそ家を建てた方がいいのか?
結婚してからある程度過ぎれば、
誰もがこの2つの選択の間で揺れ動くと思います。
 
もちろんスタッフは、
この仕事をしていることもあるし、
1.暮らしがより豊かになること
2.電気の自給自足が出来ること
3.住宅ローン金利の中に生命保険が含まれていること
以上の3つの理由から少しでも早く
家を持った方がいいと思っているのですが、
しかし一方で、
持ち方によっては取り返しがつかない失敗となり、
老後はもちろん、これからの暮らしまでも
窮屈になる可能性が高くなってしまうことから、
家を建てずにずっと賃貸で住み続けた方がいい
場合もあるなとも思っています。

ということで今回は、
この2つの比較を
リアルな数字を入れつつやっていきたいと思います。

25543111_s.jpg
 
✔︎ずっと賃貸という選択肢 
では、あなたが
現在払っている家賃を7万円、
長期積立投資に回せるお金を6万円として、
(貯金じゃなくて長期積立投資にしてください)
35年後の状況はどうなっているか
考えていってみましょう。
 
まず、将来手元に残る
不動産という資産はありませんよね。
しかし、家を持たない分、
固定資産税や家の修繕費用などが一切かからないため、
これまで通り、ゆとり資金の6万円を
毎月コツコツ積立投資に回すことが出来ます。 
となると、仮にこのお金が毎年2%ずつ
増えていったと仮定すると、
35年後手元には約5040万円もの
お金が残っていることになります。
 
それゆえ、仮に将来賃貸物件で
住みにくい状況になったとしたら、
この増えた資金を使って
実家をリフォームして住むもよし、
建て替えて住むもよし、
あるいは実家がない場合は、
住みたい場所で土地を買って家を建ててもよし、
老人ホーム的な所に入ってもよしではないでしょうか。
 
新築するにしても、
子供たちは巣立っていると想定すると
家をコンパクトに出来るため
割安で家を建てることが出来るし、
土地を買うにしても
学校のことを考えなくてもいいことから
住む場所を柔軟に考えやすいでしょうしね。 
おそらくそれ以降は、生きている間、
家に手を加える必要もないでしょうしね。
そんなこんなで、
こういった見方をしてみると、
ずっと賃貸という生活も
決して悪くないというわけですね。

25465046_s.jpg
 
✔︎家を持った場合 
では、続いて家を持った場合
どうなるのか考えてみましょう。 
この場合、先程の家賃並みで
家を手に入れようとしたら、
銀行からの借入額を2500万円前後に
納めなければいけないのですが、
もしこれが無理だとしたら
一体どうなるのでしょうか?

IMG_1131-Edit.jpg
 
仮に1000万円オーバーの3500万円を
銀行から借りざるを得ないと仮定すると、
家賃よりも3万円も出費が増えることになります。
 
そして、家を持つことによって
必要となる固定資産税と火災保険、
そして定期的にメンテしていくための
積立費用を合わせると、
毎月さらに3万円程度の出費が
必要になってくると
考えておいた方がいいでしょう。
 
となると、賃貸暮らしの時より
6万円も毎月の出費が増えるわけですが、
こうなると積立投資をしていく
お金が全くなくなってしまいます。 
つまり、家を持ったは良いが
全くお金は増えていかないということですね。
 
では、35年後
一体どのようになっているでしょうか?
まず、積立投資が出来ないので、
現金資産はゼロということになりますよね。
 
続いて、不動産という資産はどうでしょうか?
建物に関しては、価値はゼロですね。
木造建築の償却期間は22年なので、
これを超えると価値はゼロになりますからね。
土地に関してはどうでしょう?
ここは東京や京都じゃないので、
今後土地の価値が上がることはないだろうし、
むしろ下がっていくと考えたほうがいいでしょうね。 
となると、買った値段と同じか、
あるいは幾分価値が下落していると
考えるのが妥当ではないでしょうか。
 
つまり、仮に買った土地の値段が
1000万円だとしたら、
かろうじて1000万円ぐらいの
価値が残っているということなので、
売却した場合、それぐらいの
現金にはなるということですね。
 
ただ、この場合土地を売却せず
それなりのリフォーム工事をして
住み続けていくでしょうから、
その費用が必要になりますよね?
キッチンやお風呂やトイレなどの設備品の
入れ替えも含めた大掛かりな工事費用が。
 
となると、500万円~700万円ほどの
出費が再び必要となるし、
これに加えて1階に
部屋数を増やさないといけないような
家を建ててしまっているとしたら、
さらに増築費用まで必要になってきます。
 
結果、1000万円ぐらいの出費が必要となり、
再びローンを組むハメになるか、
子供たちが巣立った後、
出来たゆとりで頑張って貯めてきた貯金を
捻出しなくてはいけなくなってしまいます。
悲しいかな、これが家づくりのやり方を
間違えてしまった場合のリアルな結末です。

いかがでしたか?
想像したらゾッとする結末だと思いませんか?
 
というわけで、
こんな結末を迎えないようにするために、
土地探しやプランをする前に
よく考えて資金計画を行うようにしてください。
ポイントは、積立投資の余力を残しつつ
家を建てることが出来るかどうかですね。

それさえ出来れば、
絶対に家を持った方がいいというのが
自分の考え方です!

【おうちづくりコラム】家づくりでのお金の使い方

家を建てるにあたって、
毎月の返済額を今の家賃を基準に
考えてしまいがちですが、
単純にそれだけで考えるべきではありません。 
というのも、家を持つと
固定資産税が必要になるし、
家のメンテ費用も
定期的に必要になってくるからです。
 
つまり、家という資産を持てば、
これまでに必要なかったコストが
それなりに必要となってくるので、
単純に目先の返済額だけで考えてはいけない
ということですね。
 
ゆえに、返済額を決める時には、
こういったコストも
計算に入れた上で決めた方がいいし、
出来れば、このタイミングで
生命保険・医療保険・学資保険などの
保険を見直すことをオススメしています。
多くの方が、これらの保険に
入り過ぎている傾向があるし、
住宅ローン金利の中には、
もしもの時用の生命保険料も含まれていますしね。
かつ、貯蓄先も
銀行だけに限定するのではなく
「長期積立投資」という選択肢も前向きに
検討していただくことをオススメしています。

25301714_s.jpg
 
✔︎驚異的な差を生む予算計画 
では、保険も見直さず、
家づくりにも多大な予算を突っ込んだ人と
保険も家づくりの費用も見直すことで、
5万円ものゆとり資金が生まれた人とで、
ローン返済が終わる35年後
一体どれくらいの差が生まれるか
簡単に試算してみましょう。
 
まず、全て家に突っ込んだ人ですが、
この場合、貯蓄額は0ですね。
驚異的に収入が上がらない限り
将来貧乏確定です。

では、この浮いた5万円を
銀行に貯金していった場合どうなるでしょうか? 
この場合、普通、定期にかかわらず、
ほぼ無金利に近い状態なので、
単純に5万円×12ヶ月×35年=
2100万円(+毛が生えた程度の利息)
といったところでしょうか。 
面白みは全くありませんが、
家づくりのコストを抑えた分、
確実に手元にお金が残っていっているので、
家に突っ込んだ人とは
それなりに大きな違いが生まれますよね?
 
では、このお金を35年に渡って
毎月コツコツと積立投資していった場合、
一体どうなるでしょうか? 
この場合、毎年平均で2%ずつは
上がっていくであろう
投資信託にお金を預けていったとしたら、
35年後には預けたお金が、
2倍ぐらいまで増えることになります。
あるいは、もっといい利率で
お金が増えていくとしたら
3倍や4倍になることだって十分あり得ます。

そんなこんなで個人的には、
保険と家づくりの予算を見直すことで、
こういう選択をして欲しいと思っている次第です。
 「iDeCo」や「つみたてNISA」
といった制度を利用すれば、
節税効果も期待出来るため
さらに手元に残るお金が増えるわけですからね。

25399562_s.jpg
 
というわけで、
これから家を建てようとお考えの方は、
こういったことも踏まえながら
家づくりの予算計画を立てていただき、
その上で家づくりにのぞんでいただけたらと思います。
  
自らも働きつつ、お金にも働いてもらう。
そしてそれを実現するために、
まずはその資金が捻出出来るような資金計画を立てる。
これから迎える厳しい時代を
豊かに生き抜いていくためには、
これがベストな家づくりではないでしょうか。

【おうちづくりコラム】平屋の誤解

前回の記事で、
安全・快適・便利をより良くするために
シンプルノートが行っている工夫について
お伝えさせていただきましたが、
この3つに共通していた答えが
「平屋にする」ということです。
 
つまり平屋にすればよりいい家をつくりやすくなるし、
かつ、家をコンパクトに出来れば、
2階建てより割安なコストで建てることが出来るので、
弊社では、平屋が建てられる土地では
99.99%平屋を提案しています。
 
とはいえ、百歩譲って
たとえ平屋を割安で建てられたとしても
逆に平屋を建てるとなると、
それなりに土地の広さが居るんじゃないか?
そして、そうなると土地代が高くなり、
結局、家づくりのコストが高くついてしまうんじゃないか?
と思っている方も少なくないと思うので、
今回はその点についてお伝えしていきたいと思います。
では、具体的に
縦横10mずつの100㎡(約30坪)の平屋を建てるとして、
一体どれくらいの土地が必要なのか考えていってみましょう。

IMG_9071.JPG

✔︎自分に必要な土地面積の求め方 
この場合、車を置く方向に5.5mとり
それ以外の方向を全て通路として1mずつとるとしたら、
間口として必要な長さは、
1m+10m+1m=12mとなり、
奥行きとして必要な長さは、
5.5m+10m+1m=16.5mとなります。
なので、12m×16.5m=198㎡(=約60坪)が、
この平屋を建てるに必要な広さということになります。
 
そして、この場合
車を4~5台置くことが出来るのですが、
仮にこんなにも駐車スペースが必要ないとしたら
もっと面積を小さくすることも出来ます。
 
この時に覚えておいていただくといいのが、
車1台あたりに必要な広さは
4.5坪だということなのですが、
仮にあなたに必要な駐車スペースが2〜3台だとしたら、
9坪面積を小さくした50坪強の広さで土地を探してもいい
ということになります。
 
もちろん、建てる家の大きさや、
土地の形によっては不可能な場合もあるので、
絶対にというわけではありませんがね。
あくまで物理的に可能だという意味合いです。
 
とはいえ、要は50坪あれば
平屋という選択肢がとれるわけなので、
間違えても、平屋を建てたいがために
新規分譲地を2区画も買うとか、
やみくもに広い土地を買うなんてことは、
絶対にしないでくださいね。
 
土地代だけじゃなく、
外構工事代もべらぼうに高くなるし、
ずっと払う土地の固定資産税も
高くなっちゃうだけですからね。

IMG_9107.JPG

✔︎解決すべきは明るさ問題
ただし、平屋を建てるとなると、
周りが家に囲まれている場合、
家が暗くなってしまうんじゃないかという
ネガティブな懸念点が出てくると思います。
 
駐車スペースが南であれば、
家の中が丸見えながらも
少なからず南からの光が入ってくるので、
その問題も幾分解消されそうですが、
それ以外の土地だと、セオリー通りの間取りでは、
どう考えても薄暗い家になってしまいそうですもんね・・
 
先程説明したように
敷地をいっぱいに使って
家を建てるとなればなおのことです。
 
そこで、家を建てるにあたって
知っておいて欲しいことが、
平屋の家で室内に充分な光を採り込むためには
隣家との間に充分な距離が必要だ
ということです。
 
例えば、すぐ南に家が建っている土地で、
南にリビングを配置しても全く光は入ってきませんが、
南の家から最も遠い位置にある北にリビングを配置してみると、
そして、そのリビングの南に大きな窓をつくってみると、
リビングには南からの光がたっぷりと入ってきます。
 
つまり、リビングの南に外をつくるということですね。
これが「中庭」です。

IMG_3793.JPG
 
すると、必然的に
東に建っている家とも、
西に建っている家とも、
充分な距離を取ることが出来るため、
1日中安定的に光を採り込むことが
出来るようになります。
 
また、南からの光が採れない南に配置した部屋にも、
中庭の壁に反射した光を窓から入れてやれば、
その部屋も自然光だけでずっと明るく保つことが出来ます。
 
これはあくまで一例ですが、
言いたいことが何かというと、
土地に合わせた設計さえ出来れば、
日当たり問題もあっさりとクリア出来るということですね。
 
なので、たとえあなたが平屋を希望しているとしても、
日当たりを気にし過ぎて必要以上に広い土地を買ったり、
南向きにこだわって買う必要は全くない
ということを覚えておいてください。
 
設計力さえあれば、どんな土地でも
常に安全・快適・便利な家を建てることが出来ますから!

【おうちづくりコラム】美しい家を創るたった1つのルール

弊社が建てるお家の特徴の一つに
「窓がないフラットな外観」がありますが、
もちろんこれにもきちんとした理由があります。
1つは、間取りを分からないようにすることで、
防犯性とプライバシー性を高めるため。
つまり、より居住性の高い住まいを実現するためですね。
 
そして2つ目が、窓をはじめとした一切の部材を
正面からなくすことによって家を汚れにくくするため。
つまり、美しい状態が維持しやすくなれば、
外壁のメンテサイクルが長くなり、
結果、ランニングコストが抑えられるからですね。
 
最後に3つ目が、家がカッコイイからですね。
表向きは言い難いことですけどね(笑)
なんせ家に関しては、
「カッコ良さを優先した家=住みにくい家」
というレッテルがありますからね。
 
とはいえシンプルノートで建てるお施主様はもちろん、
潜在的にかなり多くの方が、
どうせならカッコイイ家にしたいと内心お考えだと思うので、
今回は、カッコイイ家をつくるためのルールについて
お伝えしていきたいと思います。 
たった1つだけだし、
めちゃくちゃ簡単なルールなので、
ぜひ覚えておいてください!

IMG_5659.JPG

✔︎シンプルで簡単なルール
そのルールとは、
「部屋の配置や動線などを指定しないこと」です。
 
理由は簡単。
そんなことをしたら、設計士はそれを優先して間取りを
つくらざるを得なくなるからです。
そもそもその要望が、
その土地に合致しているかどうかに関係なく。
 
例えば、南向きの土地を買ったからといって、
リビングダイニングはもちろん、
寝室も子供部屋も全て南向きでつくってください
などと伝えてしまうと、これだけで描く前から
ほぼ間取りが決まったようなものになります。
 
1階だと、玄関・リビング・ダイニングが南で、
2階だと寝室、子供部屋が南、
そして、北には水回りと階段がくるといった感じですね。
 
で、この家がどうなるかというと、
まず、かなり高い確率で玄関の真横に
リビングのエアコン室外機が
ちょこんと置かれることになります。
 
また、南向きの窓は全て大きな窓になるでしょうから、
パッと見ただけで間取りがほぼ完璧に分かってしまいます。
さらに、洗濯物を寝室のベランダに干すとなると、
いつも周りから洗濯物が丸見えになり、
生活臭が漂う住まいになってしまいます。

24784169_s.jpg
 
そして、この住まいは
居住性も決して良いとは言えません。
というのも2階につくった子供部屋は、
子供が小さいうちは使わないため
リビングが散らかりやすくなるし、
進学と共に子供が出て行った後も
別の用途として使いにくいからです。
洗濯だって上下を行ったり来たり
しないといけないわけですしね。
毎日ホント大変です・・
 
この他、玄関→土間収納→ファミリークローゼット→洗面→
リビング(ダイニング)という風に、
通り抜け動線を指定したりするのも、
それだけで間取りを固定してしまうことになるし、
これに関しては、土地の向きによっては、
やるべきではない場合が多々あります。
 
そもそも通り抜けにすると、
それだけで収納力が大きく低下してしまいますしね。
(通路を確保しないといけなくなるからです) 
そんなこんなで、
勝手に自分自身の中だけで
あれやこれやとつくりあげておかないことが
大事だというわけですね。
カッコイイ外観にするためだけじゃなく、
居住性の高い住まいにするためにも。
 
_DSC9290.jpg

✔︎後は設計士のセンス次第!
とはいえ、じゃあ要望を全く伝えない方がいいかというと
そういうわけでもなく、
やりたいと思っていることはしっかり伝えるべきです。
(それによって必然的に間取りが決まってしまうような要望が
NGだということです)
  
しかし、これから家を建てる方に
覚えておいて欲しいことは、
「間取りは環境によって決まる」ということ、
そして「外観は環境と間取りによって決まる」ということです。
つまり、間取りはあなたの要望だけでつくるのではなく、
その土地に合わせてつくるべきだということ、
そして、外観はそれによって出来上がった
間取りと環境を考慮しながらつくりあげていくものだ、
ということですね。
  
後は、設計士さんのセンス次第ですが、
これが居住性の高い住まいとともに、
美しい家をつくるためのたった1つのルール
というわけです。

【おうちづくりコラム】家の性質と外構予算と

土地と家それぞれに掛けられる
自分にフィットした予算を知り、
かつ、どんな家が建てたいのかを
分かった上で土地選びをすれば、
家にフイットしそうなサイズの
土地を選びやすくなります。
 
結果、土地に出来る無駄な余白を
ミニマムに抑えることが出来、
外構工事(庭)にかかるコストを
ミニマムに抑えやすくなるのですが、
どっこい外構工事というものは、
建てる家によっても価格差が大幅に変わるという
性質も持っているので、
予算の取り方に注意しないといけません。

24783533_s.jpg
 
例えば、SIMPLE NOTEの家は正面から見ると
装飾のないシンプルな箱となっているため、
このイメージに合わせた庭にしようと思うと、
やれ塀やら、やれアプローチやら、
やれ門柱やら、やれ花壇やらといった
余計な装飾をする必要がありません。
 
というより、そんな余分な装飾をしてしまうと、
せっかくのシンプルで美しい外観が、
台無しになってしまいます。
 
そんなこんなでほぼ全てのお施主さんが、
車を置くところにのみコンクリを打ち、
残りは全部砂利、という
シンプルな仕上げになっているのですが、
その結果コストは安く抑えられます。
 
他方、装飾することによって
デザインを整えているお家は、
こういうわけにはいきません。
庭も家に合わせてコーデしないと、
せっかくのイメージが台無しになってしまうからです。
 
となると、
やれ家のイメージに合わせた塀やら、
やれ家のイメージに合わせた門柱やら、
やれ家のイメージに合わせた植栽やら、
やれ家のイメージに合わせたアプローチやら、
やれ家のイメージに合わせた花壇やら、
なんやかんやと装飾することで、
家とのバランスをとっていくことになります。
 
結果、その1つ1つのコストが
外構工事費を押し上げしていきます。

_DSC9411.jpg

また、SIMPLE NOTEの家は、
プライバシーの担保と防犯性も重視した結果、
外から見たら正面に窓がない
倉庫みたいな家になっているのですが、
この結果、プライバシーの担保や防犯性アップのために
塀や植栽や目隠しを一切する必要がありません。
家の外壁そのものが
塀のような存在と化しているからです。
 
それゆえ、さらに外構工事費用を
カットすることが出来るというわけです。
 
他方、プライバシーが担保されておらず、
防犯性の低そうなお家は、
つまり、外から家の中が丸見えとなるお家は、
塀や植栽や目隠しなどによって、
それらを強化せざるを得なくなります。
 
そしてこの結果、
外構工事費用がさらにかさむことになります。
 
このように、外構工事の予算は、
あなたがどんな家にしたいのか?
によっても大きく違ってきます。
 
また、これに加えて、
選ぶ土地のサイズを間違えてしまうと
さらに外構工事が高くなってしまうし、
平屋が建つ土地なのに
わざわざ2階建てを建ててしまうのも、
不用意に外構工事を高くする大きな原因となります。
 
なので、この事実を理解した上で家づくりを行い、
また資金計画を行っていただければと思います。
 
後から200万円も300万円も予算を超える
外構工事の見積もりを提示されて、
結局工事しないまま放置している方も
決して少なくありませんからね・・・

【おうちづくりコラム】人生の明暗を分ける家づくり

どうやら人は空間があると
埋めたくなる生き物らしく
空間を埋めると満足する生き物のようです。
 
実際、自分もスーパーに行くのですが、
スカスカの買い物カゴを見ていたら、
ついでにあれも買っておこうかなー?
なんて思っちゃって、
ついつい余計なものを買ってしまう(カゴを埋めてしまう)
ことも決して少なくなりません。
 
あと、カバンをデカくしたら、
荷物が妙に増えてしまうのも「あるある」ですよね。
で、無駄に重くて後悔するっていう・・
とまあ、どうやら人は空間があると
埋めたくなるらしいのですが、
家もまた、この効果がふんだんに
発揮される場所ではないでしょうか。

25092417_s.jpg
 
例えば、リビングダイニングをゆったりとつくるのが、
現在の家づくりの当たり前となっていますが、
広くつくり過ぎたあまり余白がたくさん出来てしまうと、
なんだか物寂しいというか、
殺風景な気がしてそこに何かを置きたくなります。
 
また、部屋に関しても同じで、
ベッドと机を置いてもまだ空間にゆとりがあるとしたら、
やれテーブルやらソファーやらを
その余白に置きたくなってきます。
 
そして、どんどん物が増えていき見る見るうちに
片付けや掃除がしにくい部屋になっていってしまいます。
さらに、収納なんかもまさに同じで、
少な過ぎて困らないようにはしないといけないのですが、
そもそも断捨離が苦手だとしたら、
つくり過ぎたら過ぎたで、
それに合わせてさらに物を増やしてしまうのではないでしょうか。 
結果、余計に整理不能な家になりやすいんじゃないか
という見方も出来ると思います。
 
24986628_s.jpg

✔︎お金がなくなる家づくり
多くの方が、家を建てる時
「備えあれば憂いなし」とばかりに、
部屋も出来るだけ多くつくろうとするし、
収納も出来るだけ多くつくろうとします。
また、同時に部屋や収納を
出来るだけ広くつくろうとします。
 しかし、そうすれば、必然的に家のコストは高くなるし、
それにプラスして
余白を埋めたくなる効果が働くことにより
余分な出費も確実に増えることになります。
 
つまり、家づくりのやり方によっては
どんどん手元からお金がなくなっていくかもしれない
というわけですね。
 
家が大きくなれば、その分固定資産税も高くなるし、
電気代も高くなってしまうかもしれませんしね。
そしてその結果、
積立投資に回す余力が全くなくなってしまい、
やがて迎える将来の暮らしに
天と地ほどの差が開くことになるというわけです。

25036151_s.jpg

✔︎人生の岐路となる家の予算計画
では、家にお金を突っ込み過ぎて
積立投資に回す余力がなくなってしまった人と、
積立投資に回す余力を残しながら家づくりをした人では、
一体どれくらいの差が開いてしまうのでしょうか?
 
40歳で家を建てるとして、
iDeCoに毎月1万円かけると共に、
つみたてNISAに毎月2万円かけられるだけの
余力を残した人とそうじゃない人で簡単に比較してみますね。
 
まず、つみたてNISAにて20年間
毎月2万円ずつ積み立てていくと、
20年間で合計480万円元本を預けることになるのですが、
この元本が毎年平均で3.6%ずつ増えていくと仮定すると、
20年後この元本は2倍に膨れ上がります。
つまり、480万円が960万円になるということですね。
  
では、続いてiDeCoに20年間
毎月1万円ずつ積み立てしていき、
つみたてNISA同様に毎年3.6%ずつ
お金が増えていくと仮定してみると、
これも同じように20年後、
預けた元本が2倍に膨れ上がります。
1万円×12ヶ月×20年=240万円なので、
iDeCoでも240万円お金が増えるということですね。
  
また、iDeCoには
掛け金が全額所得控除になるという
もう1つ大きなメリットがあります。
仮に、あなたが払っている
所得税と住民税の税率が共に10%だとしたら、
合計、掛け金の20%が
年末調整で返ってくるというやつです。
 
つまり1万円×12ヶ月×20%=2.4万円
2.4万円×20年=48万円
さらにお金が増えるということです。
ということで、これらを全て合算してみると
960万円+480万円+48万円=1488万円となり、
積立余力として3万円削りながら
家づくりの予算計画を立てた人と、
積み立て余力まで使い果たして家づくりをした人とでは、
極端に言ってしまうと20年後手元にあるお金が
こんなにも違ってくるという話なんですよね。

0062.jpg

いかがでしたか?
もちろん、この通りになるかどうかは
終わってみないと分からないし、
誰かが保証してくれるものでもありません。 
しかし、知っておいてもらいたいことは、
収入の多い少ないに関係なく、
家づくりのやり方一つで、
これくらいの差が生まれかねないということです。
 
さて、あなたは、
一生豊かに暮らし続けられる
「予算重視型の家づくり」と
一生余裕なく暮らし続けることになる
「願望重視型の家づくり」
このどちらを選択されますか?

【おうちづくりコラム】窓は少ない方がいい理由

「窓を増やせば増やすほど、家の中は明るくなる!!」
 
実に多くの方が、このような思い込みをお持ちですが、
残念ながら窓の多さと家の中の明るさには、
全くと言っていいほど相関関係はありません。
つまり、やみくもに窓を増やしたとて
それだけで家の中が明るくなる
わけではないということなのですが、
この行為は逆に様々なデメリットを生んでしまいます。

IMG_9107.JPG

例えば、窓が増えれば、
その分、窓掃除をする場所が増えます。
ガラスを拭いたり、網戸を拭いたり、
サッシそのものを拭く場所が増えるということですね。 
また、それらの窓の多くにカーテンが必要だとしたら、
窓が増えればその分カーテン代が高くなってしまいます。 
しかも、カーテンがあることによって
ガラスやサッシの結露に気付きにくくなり、
これがカビを増やす原因になることも
決して少なくないのではないでしょうか。

3532077_s.jpg

窓が増えれば、
その分家の断熱性能も悪くなってしまいますしね。
いくら以前に比べて、
ガラスやサッシの性能が良くなったとはいえ、
壁に入っている断熱材よりも、
断熱性能が良いわけじゃありませんからね。
 
そして、断熱性能同様に、
窓が増えることによって悪くなるのは家の耐震性です。
 窓があるところは耐力壁に出来なくなるので、
窓が増え、逆に壁が減れば、
その分耐震性が悪くなるということですね。 
さらに、窓は外壁を汚す一番の原因でもあるため、
窓を増やせば、その分外壁の汚れも目立ちやすくなります。
 
とりわけ、家の正面に窓をたくさんつくってしまうと、
家の正面が汚れやすくなるので、
外壁のメンテ周期が早まることになるし、
訪問販売のリフォーム会社の格好のターゲットとなり、
出費が増えることになりかねません。
 
この他、窓が増え、壁が減ることによって
収納が減ってしまうという隠れデメリットもあるので、
出来る限り窓が少なくなるように設計しないといけません。
もちろん、明るさや開放感を
一切犠牲にすることなく、です。

25244741_s.jpg

✔︎窓が少なくていい家の条件 
では、窓を最小限にするためには、
どのようにすればいいのか?
 この答えは、
「カーテンありきの窓をつくらないようにする」
ということです。
 
視線の遮断と共に光まで遮断してしまうのが
カーテンだからです。 
視線を遮るためのカーテンが
必要ない窓をつくることが出来れば、
その窓からはふんだんに光が入ってきます。
そして、壁や天井に反射して家全体に光が拡散されていき、
家全体が満遍なく自然光だけで明るくなります。
 
つまり、カーテンありきの窓にしなければ、
やみくもに窓を沢山つくらずとも
家の中が明るくなるというわけです。 
なので、設計をする時には、
方位や環境に配慮しながら、
それぞれに適した窓の形やガラスの種類を
選んでいただければと思います。

【おうちづくりコラム】使い勝手 VS 見た目

SIMPLE NOTEが、提案する家の特徴の一つに
キッチン裏にガッツリつくる
巨大なパントリーがありますが、
(↓これです)
IMG_5096.JPG
その意図は、リビングやダイニングからキッチンを見た時、
雑然としないようにするためです。
 
つまり、通常キッチンの背面に
あることが当たり前とされている冷蔵庫や家電類を、
全てこの収納の中に入れ込んでしまうことで
キッチン周辺に出がちな生活感を滲み出さないようにする
というわけです。

では、今回はこのパントリーをつくった場合の
メリットとデメリットについて
お伝えしていきたいと思います。
何事もそうですが、
デメリットがない万能なものなんて
99%存在しないと思うので、
メリットだけじゃなくデメリットについても
正直にお伝えしていきたいと思います。
その上で、自分はどうしたいのか
考えてみていただければと思います。

24641840_s.jpg
✔︎メリット 
キッチンの背面に冷蔵庫を置いた場合、
冷蔵庫にペタペタと貼ってしまう
学校や塾の予定表やゴミの日程表などが、
リビングやダイニングから丸見えになり、
これが生活感を滲み出してしまいます。
 
他方、パントリーの中に冷蔵庫を置くようにすれば、
リビングやダイニング側から
冷蔵庫の姿が見えなくなるため、
冷蔵庫に予定表や日程表などをペタペタと貼っても
リビングやダイニングから見えません。
 
また、同じように
オーブンレンジや炊飯器をはじめとした
家電類も全てパントリーの中に置くことになるし、
食品ストックなども全て
パントリーの中に置くことになるのですが、
これらも全てリビングやダイニングから
見えないようになるので、
少々雑然としていても生活感が出る心配もありません。
 
そして、パントリーをつくることによる一番のメリットが、
リビングやダイニング側から見た時、
死角の壁が出来ることです。
 
丸見えにならない壁があることによって、
それこそ日程表や予定表はもちろん、
子供の名付けや連絡票や、
見えるところで管理しておきたい書類関係を
全て心置きなく壁に貼り付けておくことが出来るからです。
 
つまり、パントリーという死角となる隠れ部屋を
キッチン裏につくることによって、
生活感が出やすいキッチン周りを
無理なくスッキリ維持しやすくするのが、
パントリーが担う役割というわけですね。
キッチンの背面は、
リビングやダイニングから見たら、
ただのスッキリとした壁ですからね。

23128986_s.jpg
✔︎デメリット
しかし、ここで多くの方が悩むことが、
冷蔵庫や家電が裏に隠れてしまうと
遠くて不便になってしまうんじゃないか
ということです。
 
確かに、コーヒーメーカーやポットなどは
使う時にキッチンに出してくることも出来ますが、
移動させられないオーブンレンジなどは、
パントリーの中まで自分が移動していかないといけません。
 
また、食器などを片付けるのも
パントリーの中になると思うので、
それが面倒くさそうという方も
いらっしゃると思います。
なので、振り向いたところに
それらがあってほしいと思う方にとっては、
この大型パントリーは「良いけど、どうなんだろー?」
と思ってしまうかもしれません。
 
冷蔵庫に関しては、
扉の向きが変わるものの位置に関しては、
キッチン背面に冷蔵庫を置く場合と変わらないので、
不便さは一切感じないんですけどね。
 
もちろん、家電置き場だけキッチン背面につくるという
この不安を解消するアイデアもあるんですが、
これを採用すると、
キッチン背面の壁に凹凸が出来てしまうことになります。
 
となると、
あくまで見た目の話になるのですが、
空間のスッキリ感が消えてしまうと同時に、
生活感が滲み出やすくなります。
キッチン背面にモノを置けるようにしたことで、
油断すると、そこに何でも置いてしまいやすくなるからです。
 
まー個人的には、
冷蔵庫も家電も隠す方がオススメなので、
提案の時はいつもそうしているし、
出来れば見た目にこだわって欲しいと
心の中では思っているんですけどね。
 
LDKのカッコよさは、
リビングやダイニングからガッツリ見える
キッチンの背面のスッキリ感にかかっている
と言っても過言じゃないと思うので。
 
というわけで、「使い勝手」VS「見た目」という
この甲乙つけがたい難しい問題。
さて、あなたならどっちを選びますか?

【おうちづくりコラム】外観をシンプルに仕上げる5つの理由

施工実例をご覧いただければ一目瞭然ですが、
SIMPLE NOTEの家には正面に窓がありません。
 
そして、それが家の美しさを際立たせているのですが、
とはいえ、ただ単に美しさだけを追求して
そうしているわけではなく、
そこには、それなりにちゃんとした意味合いがあります。
 
では、今回は5つあるその理由について
お伝えしていきたいと思います。
結論としては、
この5つ全てがうまく絡み合うことによって
住まいにとって大切な
居住性と経済性を高めているというお話です。

IMG_9790-Edit.jpg
 
✔︎理由1:汚れにくいから
まず1つ目の理由がこれです。
外壁が汚れる最大の原因は、
窓や換気扇といった外壁から突起した部材です。
窓からダラーっと流れる垂れジミと
換気扇から出てくる黒ずんだ汚れですね。
なので、家の正面にそれらをつくらないことによって
そもそも汚れの原因を排除しているというわけです。
とりわけ北が正面になる場合は、
直射日光が当たらない分、
余計に汚れやすいですしね。
 
そして、あまりにも汚れが目立つことになれば、
外壁の塗り替え頻度が高くなり、
維持管理コストが高くついてしまいます。
また、汚れが目立つお家は、
訪問販売のリフォーム業者にも目をつけられやすく、
さらに出費がかさむことになるかもしれません。
(不安を煽られて工事する方向に持っていかれちゃうからです)
そんなこんなで、
建てた後の維持管理費を少しでも抑えるために、
汚れの原因を元から排除しているというわけです。
 
IMG_9803-Edit.jpg

理由2:間取りが分かりにくいから 
そして、2つ目の理由がこれです。
まー、言うなれば泥棒さんに狙われにくくしている
という感じですかね。
日本は外国に比べて治安が良いので、
そこまで心配する必要ないかもですけどね(笑) 
とはいえ、パッと見ただけで
間取りが分かってしまう家より、
どこからどう見ても間取りの想像がつかない家の方が、
安心して暮らせそうな気がしますよね?
 
✔︎理由3:プライバシーが確保しやすいから 
3つ目の理由がこれです。
家の正面は何も建たないため光も採りやすいですが、
その分、視線も入ってきやすいという
隠れデメリットがありますからね。
そして、視線を遮るためにカーテンを閉め切ってしまったら、
家の中が暗くなっちゃいますからね。 
これに関して特に注意しなければいけないのが、
南向きの日当たりが良い土地ですね。
 
南向きの土地の場合、
南からの光を家の中にたっぷり採り込みたいあまり、
大きな窓をたくさん正面につくってしまいがちですが、
そうなれば防犯性もプライバシー性も
最悪の状態になっちゃうからです。
なので、家の中への光の採り込み方を工夫することによって
家の正面からの採光に頼らなくて
いいようにしている次第であります。
 
004.jpg

理由4:意匠性を高めるため 
ちょっとカッコよく書いてみましたが、
要はデザイン性を高めるってことです。
携帯電話や家具や車同様に、
カッコ悪いデザインのものより
カッコ良いデザインの方が良いからです。
あくまでこれに関しては、
理屈ではなく感情的な要素となるので、
説明はこれくらいにしておきますが。 
しかし、デザイン性を高めることは、
実は裏に隠された大きなメリットがあるんですよね。
 
✔︎理由5:外構費用が安くなるから
それが、この最後の理由です。
家のデザインが美しくなると、
庭に装飾をする必要がなくなります。
家そのものが美しい場合、
庭もそれに合わせてスッキリシンプルに仕上げた方が、
家をより引き立ててくれるからです。
そしてその結果、
庭の予算を押し上げる余分な工事の
一切をなくすことが出来ます。

また、防犯性とプライバシー性を
高めるための植栽や目隠しや塀などの
余分な工事も一切必要なくなります。
そんなこんなで、庭にかける費用も、
ダントツで安くなるというわけです。
もちろん、無意味に広い土地を買っちゃうと
この限りじゃありませんけどね・・・
 
いかがでしたか?
端的に説明させていただきましたが、
こんな外観にしている理由を
大体ご理解いただけたでしょうか?

【おうちづくりコラム】土地を安く買う秘訣

多くの方が、新しく造られた分譲地を好んで購入しようとしますが、
この場合、やってはいけないことが、
南向きの土地を買おうとすることです。
 
理由は簡単。一番価格が高いからです。
かつ、値引き交渉も不可能だからです。

そんなわけで、土地探しをする時は、
出来れば南向き以外の土地にしていただくことを
推奨しているのですが、
その理由は一体なんなのでしょうか。

1666299_s.jpg
 
✔︎日当たりがいい土地をスルーすべき理由
それは、日当たりがいい土地ほど、
想像とかけ離れた家になってしまいやすいからです。
 
例えば、南向きの土地で南向きに部屋をつくり、
その南面に大きな窓をつくれば、
とっても明るい家の完成を想像するでしょう。
 
しかし、いざ住みだすと、
そこに設置したカーテンを開けることが出来ません。
中が丸見えになってしまうからです。
 
結果、室内に十分な光が採り込めず
奥の方に配置した部屋がすべて暗くなってしまうし、
同時に、風を家の中に入れることも出来ません。
 
また、リビングの外に設けた
ウッドデッキを使えるようにするために、
目隠しや塀や植栽などが必要となり、
外構工事(庭づくり)にとてつもないコストが必要となります。
 
つまり、土地を買う時の期待値と
実際得られる成果との間に大きな開きが出てしまう上、
土地に加えて外構工事まで価格が跳ね上がることによって、
経済的な負担をさらに押し上げてしまうというわけですね。
 
他方、土地の日当たりの良さと
家の明るさや心地よさには全く相関関係がなく、
むしろ一見条件が悪そうな土地の方が、
明るくて心地いい家を設計しやすいと
家づくりをする前に知っていれば、
日当たりを無視して土地選びをすることが出来ます。
 
そして、南向きの土地に建つ家より
はるかに明るくて心地いい家を
南向きの土地よりもはるかに価格を抑えながら建てることが出来ます。
 
売れにくそうな土地は、そもそも価格が安く設定されている上、
さらに値引き交渉にも応じてくれやすいからです。
 
そんなこんなで、
美しく整えられた分譲地がいいという方には、
南向き以外の土地はもちろん、
一番価格が安い土地をオススメしている次第です。

IMG_9710-Edit_02.jpg
 
✔︎さらに土地価格を抑える秘訣 
そして、ここからが個人的に推奨している土地の探し方なんですが、
それは、資金計画で出た現実的な土地価格の範囲内で、
出来るだけ不動産屋に情報を集めてもらい
一つ一つ現地を見に行くことです。
 
これは、実際僕がやっている方法で、
とにかく良い悪いに関係なく
その予算の範囲内である土地情報をなるだけ送ってもらい、
予めそれを全て下見した上で、
良さそうな土地だけに厳選して
いつも提案させていただいています。
 
この方法で土地選びをすると、
リアルに同じ地域で買う分譲地よりも、
数百万円も価格を抑えながら土地を買うことが出来ます。
(場合によったら半値ぐらいのこともあります)
 
ただし、この方法をやるためには、
土地を探してもらう前に、どんな家を建てたいのかを
ある程度決めておかないといけません。
 
あなたが家に掛けられる予算がどれくらいなのか?
その予算で出来る家はどれくらいの広さになりそうなのか?
平屋が良いのか?それとも2階建でも良いのか?
などなど、です。
 
これが分かっていると、
そのために必要な土地の広さが
どれくらいなのかが分かるため、
土地探しの依頼をしやすくなります。
 
そして、集まってきた土地情報に対して、
どんな家になるのかをイメージしながら
下見に行くことが出来るため、
より土地選びがしやすくなります。
 
まー、ただ分譲地じゃない土地を狙っていく場合、
境界や水道や排水などを
現地でチェックしておく必要があるので、
その点に注意しながら土地を見なければいけないし、
それらに余分な費用がかかる場合が多々あるので、
それらも考慮した上で、
土地の良し悪しや価格の良し悪しを
判断しないといけないんですけどね。
 
とはいえ、大胆に土地価格を抑えるためには、
こういった分譲地じゃない土地も
視野に入れるべきだと思うので、
どうしても土地を買わないといけない状況の方は、
ぜひこの記事を参考にしてもらえたらと思います。

【おうちづくりコラム】寝室の適切な広さ

25088290_s.jpg

住宅展示場に行くと、リビングはもちろん、
寝室もかなりゆったりとつくられているし、
普通に建てられているお家でも、
寝室は子供部屋よりも広めにつくられるのが一般的です。
それゆえ、家を建てるにあたって
いくつか家を見て回っているうちに、
 
●「どのお家も、寝室は広めに設計されている」

●「寝室は広めなのが普通なんだな」
●「寝室は広めがいいんだな」

●「我が家も寝室は広めにしておこう」
 となり、自然とゆったりとした
寝室をつくることになります。
 
しかし、家の床面積が増えれば
家のコストも高くなってしまうので、
出来れば大きくする必要がない場所は、
最小限のサイズでつくるべきではないでしょうか。
例えば、寝室で多いのが10帖という広さですが、
そもそもこの広さがいったいどれくらいなのかご存知でしょうか?
感覚的にどれくらいとかじゃなく、
縦横それぞれ何cmずつあるのか
知っているかどうかということです。
 
10帖という広さは、長手方向の有効寸法が4m42cmで、
短手方向の有効寸法が3m51cmなのですが、
これを知った上で考えていただきたいことが、
この部屋には一体何を置く予定なのかということです。
シングルベッドを2台並べるのか?
それともクイーンサイズのベッドが1台なのか?
それともダブルベッドを2台並べるのか?
それともベッドは置かず布団を敷いて寝るのか?
 
そして、もしベッドを置くとしたら、
それぞれのベッドのサイズを知っておくことも重要です。
一般的なサイズとしては、
シングルベッド=幅90cm、
セミダブルベッド=幅120cm、
ダブルベッド=幅140cm、
クイーンベッド=幅180cm、といったところでしょうか。
(長さは全て2mぐらいです)
 
では、これらを踏まえた上で、
あなたはどのベッドを何台置く予定でしょうか?

25061164_s.jpg
 
ここで、仮にダブルベッドを2台並べて置くとして考えてみると、
ベッドが占有するスペースは、140cm×2台=2m80cmとなり、
どちらも長さは2mなので、4m42cmー2m80cm=1m62cm、
3m51cmー2m=1m51cmとなり、
かなりの余白が部屋に出来ることになります。
では、寝室に隣接して広々したウォークインクローゼットを
つくっていると仮定して考え、
そこに衣類も布団も雑貨も全て片付けられるとしたら、
あなたはベッド以外寝室に置くものはあるのでしょうか?
 
タンス?おそらく持ち込まない人が多いだろうし、
持ち込んだとしても、ウォークインクローゼットの中に
納めるよう設計しますよね? 
ドレッサー?おそらく化粧も洗面かリビングでするので、
これもいらないですよね?
だとしたら、リビングや洗面に
それらを片付ける場所を確保しておく方が大事ですよね?
テレビ?スマホを持つのが当たり前の今、
テレビも寝室には必要ないですよね?
そして、仮に必要だとしても、
壁掛けにすれば全く場所をとらないですよね?
 
そんなこんなで、寝室は10帖も必要なく、
もっと削ることが出来るというわけですね。
たとえダブルベッドを2台並べて置くとしても、です。
この部屋は、文字通り寝るだけの部屋なので、
寝ている時間以外ここで過ごすことがないでしょうしね。 
仮に、6帖にすることが出来れば、
4帖(=2坪)家を小さくすることが出来るため、
平屋なら約120万円、2階建てなら約100万円、
これだけで建築コストをカットすることが出来ます。 
もちろん、資金的にゆとりがあり、
どうしても寝室は広いほうがいいとお考えなら、
そうする必要もありませんけどね。
 
でも、この浮いたお金分予算が削れるとしたら、
これを家以外の何かに使うことが出来るし、
あるいは、この浮いたお金を
グレードアップや本当はやりたかったこと
(漆喰壁や塗り外壁、ステンレスキッチンなど)
に使うことが出来ます。
 
なので、たとえ他のみんなが、
当たり前にように広々と寝室をつくっていたとしても、
あなたにとってそれは必要ないと思ったら、
そんなの気にせず必要な広さでつくってもらえたらと思います。
今回は、寝室に集中して話をさせていただきました。
ぜひ、参考にしてください!

【おうちづくりコラム】光の種類と間取りの可能性

IMG_2042-Edit.jpg
以前、土地に合わせて家を建て
無駄な余白をつくらないことが、
外溝工事の予算を大幅に狂わせないために必要だと
お伝えさせていただきましたが、
とはいえ、これを実行するのは、
実はそう簡単なことではありません。
 
なぜなら、出来るだけ敷地いっぱいに家を建てようと思えば、
土地の日当たりの良し悪しに関係なく
建物を配置せざるを得ないからです。
 
つまり、日当たりが悪い場所にも
部屋をつくってもいいですよとならなければ、
この実現は難しいということですね。
例えば、すぐ南に家が建っている土地に家を建てる場合、
真夏以外はその敷地には日陰が出来ることになります。
 
それゆえ、一般的には日陰となる部分を避け、
直射日光が入る位置に家を配置します。
そして、出来るだけ全ての部屋を南向きでつくります。
 
結果、必然的に2階建ての家が完成します。
かつ、敷地に余白がたくさん出来ることになります。
 
しかし、ここで立ち止まって
考えてもらいたいことが、
「全ての部屋の日当たりを
本当に良くする必要があるのか?」
ということです。
 
まずは「寝室」です。
なぜなら、寝室は文字通り寝るだけの部屋なので、
太陽が昇っている時間に使うことがないからです。
 
つまり、それなりに明るくはしたいものの、
そのためにわざわざ直射日光が入り続ける
南に位置させる必要はないのでは?ということですね。
 
また「子供部屋」に関しても、
同じことが言えるのではないでしょうか。
 
子供たちは、平日の昼間は学校に行っているし、
休日も自分の部屋ではなく、
広々としたリビングであなたと共に過ごすことでしょう。
 
そして、やがて受験を迎え、
部屋で過ごすことが多くなったとしても、
直射日光が日中ずっと射し込む部屋では、
かえって勉強に集中しにくいのではないでしょうか。

IMG_2251-Edit.jpg
  
✔︎光は直射日光だけじゃない?
 
家づくりをする時に知っておくべきことが
光=直射日光だけじゃないということです。
 
例えば、北の窓からは
1日を通してずっと直射日光が入ってきませんが、
かといって北窓は暗いわけでもなければ、
むしろ日中ずっと安定した光を室内に採り込んでくれます。
 
また、家の中の壁を白くする理由は、
室内に入ってきた光を反射させ
家全体に拡散するためです。
 
この2つのことから言えることは、
光は何かに反射して拡散していくということなのですが、
この反射光をうまく使えば、
家全体に満遍なく光を届けることが出来ます。
 
とはいえ、カーテンで光を遮ってしまうと、
光が入ってくることもなければ、
光が拡散していくこともないので、
そもそも論として、
いかにカーテンがいらない窓をつくることが出来るかが
鍵にはなってくるんですけどね。
 
しかし、光にはこの2種類があると
建てる前に理解しておけば、
どの部屋にどちらの光が必要なのかが分かるため、
部屋の配置に柔軟性を持たせることが出来ます。
 
また、日陰にも部屋を配置することが出来るため、
わざわざ直射日光のために、
部屋を2階につくる必要もなくなり、
敷地をより有効活用出来るようになります。
 
そして、外構工事のコストを落とすことが出来ます。
同時に、1階が大きくなれば、
家の使い勝手もいいでしょうし、
将来的にもその方がいいでしょうしね。
 
ということで、家を建てる前に
「光は直射日光だけじゃないよ」ということを、
ぜひ知っておいてくださいね。

【おうちづくりコラム】家づくりの3つの基本

_DSC8953.jpg

外構工事にかかるコストは、建てる家や土地の状況によって
大きく異なるのですが、
その相関関係をよく理解してないまま
家づくりを進めてしまうと、
終盤で家づくりの予算が
大きく狂ってしまうことになります。
 
結果、泣く泣く貯金を切り崩すか、
親に泣きついて援助してもらうか、
中途半端な状態で放置するか、
の選択を迫られることになります。
 
それゆえ、後からそんな悲惨な状態にならないためには、
外構工事のことまで考えて、
予算、土地、家の計画を立てていかなければいけません。
 
では今回は、外構工事の予算を大きく狂わさないために
知っておくべき3つのコトについて
お伝えしていきたいと思います。
 
言い換えるなら、外構工事の予算を狂わせやすい
3つの理由って感じですかね。
 
どれも言われてみると
「まー、確かにそうですよねー」ってことなんですが、
案外みんな気が付いてなくて
この3つを原因に工事費用がかさんでしまっているので、
ぜひこの機会に知っておいてください!
 
✔︎土地は広くしない!
当たり前のことですが、土地を広くすればするほど、
外溝工事は高くなります。
なので、新たに土地を買うにせよ、
田んぼや畑を造成するにせよ、
出来るだけ土地は小さくすべきです。
 
ですが、いざ土地を探し出すと、
更地の状態の土地は狭く感じてしまうがゆえに、
土地を広げようとしてしまいます。
 
また、田んぼや畑を造成する場合は、
「せっかくなので広めにしておこう!」となりやすく、
意味なくだだっ広い土地をつくってしまいがちです。
 
結果、工事面積が広がり、
想定以上の工事見積もりが出てきて、
後からビックリってことになるわけです。
 
✔︎土地に合わせて家を建てる!
土地を広げ過ぎると
外構工事面積が広がるのと同じように、
土地に余白をつくり過ぎるのも、
外構工事面積が広がる原因となります。
 
例えば、土地面積が60坪もあれば
充分平屋を建てることが出来るのですが、
多くの方が当たり前のように、
この広さの土地に総二階建ての家を建てようとします。
 
もし、30坪の平屋を建てれば、
外構工事面積は残りの30坪だけで済むのに、
ここに上下15坪ずつの2階建てを建ててしまったら、
さらに15坪分外構工事面積が増えることになりますよね?
 
もっと酷いのは、平屋を建ててもまだ余り過ぎるぐらい
広い土地であるにもかかわらず、
総二階建ての家を提案することです。
 
おそらく、これはそうした方が
家のコストが安くなるから
そういう提案をしているのだと思いますが、
そうすることによって、
安くなった家のコスト以上に
外構工事のコストがかかってしまうとしたら、
それって全く意味がないって思いません?

24998542_s.jpg 

✔︎家と外構は必ずセットで考える!
最後に覚えておいていただきたいことがこれです。
 
例えば、弊社のお家は見た目がオシャレなので、
庭に華美な装飾を加える必要もなければ、
防犯性とプライバシー性に配慮した住まいになっているので、
目隠しや塀や植栽などをする必要もありません。
 
結果、最低限の外構工事だけしておけばいいので、
工事費用も最小限に抑えられます。
 
他方、失礼な言い方にはなりますが、
見た目がオシャレじゃないお家は、
庭に装飾を施すことによって、
それをカバーしないといけません。
 
また同時に、
防犯性とプライバシーが担保されていないお家は、
目隠しや塀や植栽などによって、
そのどちらも補ってあげないといけません。
 
となると、外構工事にかかる予算は、
最低でも2倍は違うし、
場合によっては3〜4倍のコストがかかることも
決して珍しくありません。
 
なので、外構工事のコストは、
建てる家によっても違ってくるということも
建てる前に覚えておいていただければと思います。
 
いかがでしたか?
 
この3つを意識しながら
家づくりを進めていただければ、
家づくりの終盤に行う外構工事の予算が大幅に狂うことは
まずなくなると思います。
 
結果、資金計画で決めた予算から大きく懸け離れることなく
家づくりをやり遂げることが出来、
スッキリした気持ちで後々暮らしていくことが出来ます。
 
なので、これから家づくりをするあなたは、
この3つの基本に従って
家づくりを進めていただければと思います。

【おうちづくりコラム】3大出費のバランス

お子さんが小学校に上がる前後のタイミングで
多くの方が家を建てられますが、
この時、向き合って考えてもらいたいことが、
今後、どんな出費がどれくらい必要になるのか
ということです。
 
それらを把握していないまま家づくりをしたら、
確実に予算をかけ過ぎてしまい、後から経済的に困窮するからです。
 
例えば、子供たちを
いい大学に行かせてやりたいと思うなら、
早ければ小学校から、遅くとも中学から
それなりに投資が必要になってくるし、
高校に入るとなおのこと
投資が必要となってくるので、
それらの費用をどう捻出するかを
今のうちから考えておかないと
後からものすごく困ったことになります。

中学・高校になれば、修学旅行費もいるし、
カバンや靴、自転車代なども必要になるし、
それ以外でも洋服代やお小遣いもいりますしね。

そして、その投資のピークは
大学の時にやってくるですが、
仮に県外の大学に進むとなれば、
学費の他に家賃・生活費・電気・ガス・水道代などが
必要となってくるので、
(県内でも車を買ってやり、
その維持費を払ってやらないといけません)
それこそコツコツとこの資金を
準備していっておかないと、
たとえ夫婦そろって働いたとしても
とてもじゃないけど所得だけでは
これらの支払いをするのは難しいでしょうし、
学資保険を利用したとしても、
充分な穴埋めは出来ないのではないでしょうか。
 
✔︎資産形成は長期で考える
 
また、家を建てるタイミングというよりも、
今すぐからやっていって欲しいのが
やがて働けなくなった時のための資産形成です。
 
年金支給がなくなることはないにせよ、
働けなくなった後、一体どれだけ年金がもらえるのか
未知数だからです。
 
また、事故や病気のせいで、思ったよりも早いうちから
働けなくなってしまう可能性だってゼロではないからです。
 
なので、少々気が早いと感じるかもしれませんが、
個人的には、今のうちから長期的にコツコツと積立し、
運用していくことが大事だと考えています。
 
資産運用は、長期になればなるほど
複利効果によって爆発的に
お金が増えていくわけですからね。
 
そこで、オススメなのが、
以下の2つの制度を利用して、
お金を積み立てていくことです。
 
1つは「iDeCo」と呼ばれている
個人型の確定拠出年金ですね。
分かりやすく言うと、会社に勤めている誰もが納めている
国民年金と厚生年金に上乗せして、個人が納める年金です。
 
これがいい理由は、
掛け金が全額控除の対象になるからです。
 
つまり、年末調整で
納めた税金がいくらか返ってくるのですが、
例えば、年収が約500万円の人だと、
所得税の税率が10%、住民税の税率も10%なので、
掛け金の20%が年末調整で返ってくる
というわけですね。
 
言い換えるなら、この年金を積立ていくだけで、
必然的に毎年20%ずつ
お金が増えていっているというイメージです。
運用によって増えるお金とは別で。
 
そして、もう1つ今すぐやるべきなのが、
「つみたてNISA」という制度です。
 
これは、先程の「iDeCo」とは違い、
所得控除になるわけではないのですが、
投資・運用によって増えたお金に対してかかる
約20%の税金が控除される制度です。
(iDeCoも同じく税金が控除されます)
 
それゆえ、これにも
限度額いっぱいまで積み立てていくべき
だと思っています。
 
そんなこんなでこの2つの制度には、
限度額いっぱいまで
掛けていって欲しいと思っています。
(IDeCoが月23,000円、つみたてNISAが月33,000円なので、
夫婦揃って上限まで掛けるなら毎月112,000円となります)
いかがでしたか?
 
教育資金、老後資金についてお伝えさせていただいたのですが、
これに加えて旅行や遊びにいくための積立も
月2〜3万円程度は必要だと思うんで、
奥さんの給料には、ほぼほぼ手をつけない方がいいんじゃないかと
思っていただけたのではないでしょうか?
 
なので、家づくりをする時には、こういったまだ見ぬ費用のことまで
ある程度想定した上で、自分たちが毎月払っていくべき
返済額を導き出してもらえたらと思います。

【おうちづくりコラム】理想の予算とその実現方法

24877152_s.jpg
今や共働きはごく当たり前となっていますが、
共働きであることを前提としても、
毎月のローン返済額はご主人の手取りの30%以内で抑えるべきだ
というのが個人的な考え方です。
 
仮に手取りが30万円だとしたら9万円以内、
25万円だとしたら7.5万円以内、
20万円だとしたら6万円以内、といった感じですね。
 
理由は、家という資産を持った以上、
資産を維持するためにはそれなりの費用がかかるため
その時に備えてコツコツと貯めていかないといけないし、
子供たちの進学の費用も、コツコツと貯蓄していかないといけないし、
働き続けるために自分への投資も怠ってはいけないし、
豊かな老後を過ごすために
長期積立投資もしていかないといけないから。

そして、旅をしたり遊びに行くなど
非日常を体験するためには、まとまった資金が必要になってくるから。

つまり、こういった費用におそらく奥さんの給料の大部分が
消えていくことになる可能性が高いから、
出来るだけご主人の収入の範囲内で
家づくりをした方がいいというわけですね。

とはいえ、そんな想いとは裏腹に、
無情にも建築コストは大幅に上がってしまったので、
これから家を建てる人は、これまでの常識を一掃しなければ、
この作戦を実現するのが難しいのではないでしょうか。
 
例えば、ご主人の手取りが25万円だとしたら、
あなたが設定すべき毎月のローン返済額は
7.5万円以内ということになりますが、
仮に35年返済でローンを組み、1%の固定金利を選択したとしたら、
借り入れ出来る額は2650万円となります。

そして、これに自己資金を合わせた額が、
あなたが家づくりに掛けていい金額となります。
つまり、貯金の一部と親からの援助を、足した金額が300万円だとしたら、
合計2950万円が総予算というわけですね。

24725044_s.jpg
 
では、土地と家と庭以外に250万円かかるとしたら、
あなたは残りの2700万円で、いったいどのような選択をすべきなのでしょうか。
 
土地がない場合、どこで買うべきなのでしょうか。
どれくらいの予算を土地に掛けるべきなのでしょうか。
そもそも土地を買わず、実家の余った土地に建てさせてもらうべきなのでしょうか。
 
まずは、ここから夫婦で話し合って、よく考えて決断しなければいけません。
 
この場合、個人的には土地を買うとしたら、
土地の予算を500万円以内に抑えるべきだと思います。
そして、庭に50万円、家に2150万円という予算設定をします。
 
理由は、子育て世代の家族が不便なく暮らしていくための家を建てようと思えば、
家にはこれくらいの予算が必要だからです。
 
とはいえ、この予算で建てられるお家は、
周りの人に比べて大きなお家ではありません。
むしろ面積だけを聞くと「えっ?」と驚く広さでしょう。
周りの人よりも部屋数も少なくなるでしょうし、
一つ一つの部屋も少しずつコンパクトになるでしょう。

ゆえ、あなたが家に多くを望むのだとしたら、
土地は買わず実家に余っている土地に建てる、という選択肢をオススメします。
 
そうすれば、土地を買うよりも、土地に掛ける予算を抑えることが出来、
もっと家の予算を増やすことが出来ますからね。
 
✔︎最悪の選択肢とその理由
 
家づくりをする上で、最も取って欲しくない行動は、
予算の枠を大幅に超えてしまうような
土地を買おうとしたり、家を建てようとすることです。

もちろん、共働きであれば、土地と家の予算を両方増やしたとしても、
ローンも組めるし、たちどころに返済が苦しくなるわけでもないと思います。
 
しかし、その上がった予算を奥さんの収入から補填するとなれば、
必然的に先程申し上げた費用のどれかを
削らなければいけなくなります。

500万円予算が上がったら毎月1.5万円分、
1000万円予算が上がったとしたら毎月3万円分、
何かを削らないといけないというわけですね。

仮に「つみたてNISA」を利用した
長期積立投資の掛け金を削ることになったとしたら
35年後には2000万円〜3000万円ぐらい
持っているお金に違いが生じているかもしれません。

なので、先行きが不透明な、これからの時代に備えていくためにも、
まずは家づくりの予算をご主人の収入だけでやっていけるくらいに設定すること、
そしてその予算の中で、どんな家づくりが出来るかを
自らの選択肢と照らし合わせて、
これまでの常識や周りの意見に振り回されることなく
冷静にじっくりと考えてみていただければと思います。

【おうちづくりコラム】通り抜け動線の利点と難点

013-SMP20170727_mini.jpg

家づくりをするほとんどの方が、玄関脇に大なり小なりの
土間収納(シューズクローゼット)をつくりますが、
そうするとやりたくなるのが、
土間収納から玄関ホールへと通り抜ける動線づくりです。
 
家族が靴を脱ぎ履きする場所を玄関と別にすることによって、
玄関をいつもスッキリさせておくためです。
 
しかし、一見便利そうに感じるこのアイデアも、
実は2つのイライラをつくりだす原因になってしまうかもしれません。

まず1つ目が、「靴を脱ぎ履きする場所が狭過ぎて
朝の混雑時にイライラする問題」です。
 
つまり、せっかく家を建てたのに、
結局アパートで暮らしていた時と何ら状況が変わらないということですね。
 
土間収納には棚がある分、どうしてもホールに上がる幅が
狭くなってしまいますからね。
 
ましてや、この土間収納に冬のアウターを吊っているとしたら、
その袖のかさばりのせいで、家族玄関が圧迫され、
なおのこと狭々しく感じるんじゃないでしょうか。
 
また、子供たちが中学生になれば、雨の日はカッパを着て
自転車で学校に行くわけですが、そんな狭いスペースで
カッパを着たり脱いだりするのは、きっと子供たちにとっても
ストレスになるでしょうしね。
 
そして2つ目が、「思ったより荷物が置けない」
というイライラです。
 
というのも、通り抜けしなければいけないということは、
イコールそこに全く荷物が置けないからです。
つまり通路を確保しなければいけない分、
必然的に収納量が減ってしまうというわけですね。
 
そして、やがて家族の成長とともに
荷物はどんどん増えていくのですが、
そうなると、とてもじゃないけど
その棚だけでは荷物が収まらなくなり、
いつの間にか来客用玄関で
靴の脱ぎ履きをするようになり、
家族用玄関はスッカリ物置と化し、
通り抜け出来なくなるというわけです。
 
✔︎「通り抜け動線」は金食い虫
そんなこんなで、個人的には通り抜け動線には、
同意しかねている次第です。
 
理由は、先程もご説明したように
壁がなくなり通路が出来ることによって
収納が減ってしまうからです。
 
だとしたら、収納量が変わらないのであれば
通り抜けをやめて収納スペースを減らした方が、
床面積が小さくなり、その分家のコストが安くなるので、
そっちの方が俄然良いと思っています。
 
通り抜けられず回り込んだとしても、わずか数歩の差ですしね。
 
もちろん、あくまでこれは1つの意見であり、
これが絶対に正しいわけでもありません。
 
しかし、分かっておいてもらいたいことは、
通り抜け動線は動線が短くなるというメリットがある反面、
収納が減ってしまうというデメリットがあるということです。
 
なので、自分の荷物量と実際の暮らしを想像してみた上で、
そうするかしないかを考えてみていただければと思います。

【おうちづくりコラム】置き家具のすゝめ

24412278_s.jpg

1.置き家具のすゝめ

個人的には収納の中は壁面を最大限に活用し
出来るだけ棚を設置すべきだと思っているのですが、
一方でリビングダイニングキッチンには、
備え付けの棚やテーブルなどを
出来るだけ設置して欲しくないと思っています。
 
理由は3つ。
1つは棚やカウンターをつくることで
空間に凸凹が出来てしまい、
妙にゴチャゴチャした家になってしまうこと。
 
2つ目は、備え付けのものより
デザインが洗練されている家具の方が
圧倒的にオシャレなこと。
 
そして最後の3つ目が、
固定してしまうと気分転換に模様替えも出来ないし、
インテリアを変えることによる
空間のイメチェンも出来ないということです。
 

そんなこんなで、個人的には
キッチン前につくる食卓代わりのカウンターや、
ダイニング近辺につくるスタディカウンターや、
リビングにつくる固定のテレビボードなどを
基本的に推奨していません。

固定してしまうと間違いなく
後から困ったことになっちゃいますしね。
いらなくなったからと簡単に壊せるものでもなければ、
どうしても邪魔だからと壊すことになった場合、
それなりにコストと手間がかかるわけですからね。
 24174517_s.jpg

✔︎お気に入りを買うことのすゝめ
 
テレビがブラウン管から薄型になったように、
またパソコンがデスクトップからノートになり、
あるいはタブレットやスマホで代替されているように、
製品は刻一刻と進化していっているがゆえ、
いっときの流行に合わせてつくった固定の棚は、
時の経過とともに使う必要がなくなり、
ただの物置へと化してしまいます。

利用用途がなくなった後も、
ずっと存在し続ける以上、
物置として使うしかない、からです。
 
ダイニングやリビングなどにつくった棚は、
パッと物が置けてしまうので、
わざわざ収納の中に片付けに行くよりも便利ですしね。

その点、置き家具なら、
いらなくなれば移動させればいいし、
インテリアを変えることが出来れば、
その時の気分に合わせて
空間のイメージを変えることだって出来ますからね。
 
確かに、気に入ったデザインのものを買おうと思うと、
いささか値段が高く一瞬怯んでしまうかもしれません。
ですが、個人的にはその費用を惜しまず
自分たちが納得のいく気に入ったデザインのものを
買ってもらいたいと思っています。
 
理由は簡単。気に入ったもの、
そして少しばかり値段が高いものは、
ずっと愛着を持って大事に扱いたいと
思う可能性が高いからです。
 
なので、家を建てる時には
✔︎固定のカウンターは極力つけないこと。
✔︎気に入った家具が買えるように、
家具の予算を十分にとっておくこと。
この2つに気を付けていただければと思います。