【おうちづくりコラム】豊かさを実現する真逆の方法

土地にせよ、家にせよ、大きくなればなるほど
豊かさや贅沢さが増すのは紛れもない事実であり、
それが意味することは
「無駄こそが豊かさの象徴である」ということですが、
弊社が提案する家づくりは
これとは真逆の哲学から成り立っています。

予算が膨らみローン返済という固定費が上がれば、
その分、生活が圧迫されるし、
それによって今後のあなたやあなたの大切な家族の人生に
様々な制約が生じてしまうと、
人生そのものの豊かさが消滅する
可能性が高まってしまうからです。

ゆえ、弊社では
「無駄を取り入れること」によって豊かさを実現する
というスタンスではなく、
「無駄を省くこと」によって豊かさを実現する
というスタンスを貫いているというわけなんですよね。

そして、無駄(=浪費)を
省くことによって浮いた資金を
「投資」に回していただくことで
金銭的な豊かさを手に入れていただきたいと考えています。

では今回からは、
弊社が考える家づくりの「無駄」と
それを省くために具体的にどうしているのかについて
お伝えしていきたいと思います。

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✔️南向きという無駄

最初の無駄が「南向き」にすることの無駄です。
南向きの土地は土地代が最も割高だし、
そこに南向きの家を建てれば
家代も外構代も割高になるからです。

家の中が丸見えになり
日差しが入ってき過ぎるとなれば
そこにはカーテンが必需品になるし、
強風の影響を最も受け
ガラスが割れるリスクが最も高いとなれば
そこにはシャッターも必需品となるし、
泥棒に狙われるリスクが最も高いとなれば
そこには心理的に敷地に入ってきにくいなんらかの工夫を
外構工事でしないといけなくなるからです。

ゆえ、弊社では
そんな設計をさせてしまう南向きの土地だけは
最初から選ばないようにお伝えさせていただいています。

「南向きだから明るい家になる」というのは
固定概念から生まれる全くの嘘で、
実際カーテンやシャッターがずっと閉まったままのお家で
家の中を明るくつくることは不可能に近いことです。
かつ、開放感あふれる家にすることも非常難しいです。

✔️庭(=余白)という無駄

続いての無駄が必要以上の広さの「庭」です。
これが無駄な理由はひとえに手入れが大変なこと。
余白が多くなればその分草が生える面積が増えるだけだし、
庭にこだわれば、その分こまめにメンテナンスしないといけないため、
手間もかかれば場合によったらお金もかかりますからね。

ゆえ、弊社では必要以上に庭が出来ないように、
家に合わせた必要最小限の土地を購入いただくと共に、
その敷地に無駄な余白が出来ないように
設計をさせていただいています。

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✔️外構工事という無駄

外構工事の役割は、
心理的に敷地に入ってきにくくすること、
そして家の雰囲気を引き立たせること、
この2点です。

そして、後者の意味合いであれば
予算にゆとりがあるなら予算が許す限り、
かけていただいてもいいとは思っているのですが、
とはいえ、これの厄介なところが
「思っているよりも遥かに工事価格が高い」というところです。
つまり、予算が膨らむ大きな原因の一つになるというわけですね。

ゆえ、弊社ではそもそも敷地に入ってこられても
防犯的にもプライバシー的にも問題がない家にすると同時に、
余計な装飾をせずとも雰囲気のある家を建てるようにし、
どちらの意味合いでも外構工事の無駄を省いているというわけですね。

いかがでしたか?
今回は土地にまつわる無駄についてお伝えさせていただきましたが、
「なるほどー。確かにねー」と思っていただけたでしょうか?

では、次回は
家にまつわる無駄についてお伝えしていきたいと思いますので、
次回もぜひご覧くださいね。

【おうちづくりコラム】投資という視点で見た家づくり

「家は一生で一番高い買い物である」
そう言われる所以はその価格もさることながら
家(マイホーム)そのものがお金を生むことがないからです。

アパートやマンションなどの賃貸住宅のように、
5000万円借金をしたら
年間で500万円収益を生むというのなら、
その5000万円の借金は10年で回収出来るし、
その後は投じた額以上のお金を
生み続けてくれることになるので、
高い買い物だということにはなりませんからね。

その上、家は建てた時が最も価値が高く、
経年と共に落ちていき、やがてゼロになる上、
人口が減少していくのが濃厚である地方都市は
土地価格も上がる見込みも少ないため、
仮に将来売ることになっても
投じた額以上の価格で売れることはまずありませんしね。

ゆえ、家を建てる時には
これを踏まえた上で予算設定を行いつつ
その予算の中で収まるように計画した方がいいし、
かつ、それと同時に目減りしていく価値を補っていくために
それ以上にお金を増やすために「投資」を行った方がいい、
というのが弊社の基本的な考え方です。

では今回は、
これから家を建てる方が絶対に知っておいた方がいい
「家づくりに必要な視点」についてお伝えしていきたいと思います。

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✔️「貯金」は増えないどころか減る

お金の使い方は「消費」「浪費」「投資」「投機」「貯金」
の5つに分類出来ますが、
ほとんどの方が「投資」と「投機」を
知らないまま大人になっていきます。

「投資(投機)=危険」だから(破産するから。お金を失うから。)
絶対に手を出してはいけないと
小さい時から事あるごとに言われ続けて育ったからです。

結果、お金を増やすための選択肢が
「貯金」だけになってしまうのですが、
誰もが知っている通り貯金ではお金が増えないし、
現実は逆に目減りしていきます。

現在の預金金利では
100万円貯金していても年間で100円しか増えない上、
時間外にお金を引き出そうものなら
220円もの手数料(22年分の利息)を、
どこかに振り込みしようものなら
550円とか880円もの手数料を一気に奪われるからです。

その上、預金だけに頼っていると
インフレになり物価が上がってしまうと、
それだけで現金の価値が一気に目減りしていきますしね。

ゆえ、お金を増やすためには「貯金」という選択肢ではなく
本来は「投資」という選択肢を持たなければいけないんですよね。

「投資」とは、
自分以外の何か(設備やお金)に働いてもらうことによって
収益を生んでいく構造のことであり、
その中で、これから家を建てる方にやっていただきたい投資が
「つみたてNISA」を利用しながら行う長期積立投資です。

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✔️具体的にはどうすべきか?

では「つみたてNISA」の資金を可能な限り増やすために
なにをしていただかないといけないのか?

まずやっていただきたいことが、
家のかけるお金を最小限に抑える工夫です。
家にかけるお金、土地にかけるお金、
そして外構(庭)にかけるお金、
この3つ全てにおいてです。

そして、先程もご説明したように
貯金の選択肢を銀行への預金だけにせず
この資金の多くも「つみたてNISA」に回してください。
さらに、家を建てると同時に保険も見直し、
ここで浮いた資金も全て「つみたてNISA」に回してください。

住宅ローン金利の中には
もしものことがあった場合、
借金がゼロになる掛け捨ての生命保険がかかっているため、
必要以上の死亡保証がついた生命保険はいらなくなるし、
学資保険に至っても、
掛け金より増える商品なんて存在しないし、
医療保険に至っても、
そもそも日本は社会保障が手厚く医療費は30%負担でいい上、
高額療養費制度を使えば、医療費の負担がさらに軽減されるからです。

この他、車なんかも
特定の車種(アルファードやランクルなど)以外は
買った値段より大幅に価値が目減りしてしまうので、
ここに投じる価格を抑えられればその分さらに費用が浮き
「つみたてNISA」枠が広がるのでいいんじゃないかと思います。

というわけなので、
毎日の暮らしがより豊かになるマイホームを持つと同時に
お金に困らない生活を実現いただくために
ここでお伝えした知識を持った上で
家づくりをしていただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方7

建てる家の大きさが分かれば、
必要となる土地の広さを算出することが出来るのですが、
2階建てを建てる場合も
平屋同様に「中庭」をつくるか否かで
必要となる土地の大きさが違ってきます。

以前もお伝えしたように「中庭」がない場合、
採光を確保するための余白を充分に設けないといけないのに対し、
「中庭」があれば基本その余白が必要ないからです。

また、2階建ての場合
1階にどれくらいボリュームを持たせるかによっても
必要となる土地の広さが違ってきます。
1階が広くなればその分必要となる土地に広さが違ってくるからです。

そんなわけで、この2点にフォーカスしながら
少々極端ではありますが、
「中庭あり」かつ子供部屋が1階のパターンと、
「中庭なし」かつ子供部屋&寝室が2階パターンを例に出しつつ
必要となる土地の広さについて考えていきたいと思います。

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まず「中庭」をつくりつつ
1階に子供部屋を配置する場合、
玄関を2帖、玄関収納を2帖、
リビングダイニングキッチンを16帖、
階段を2帖、水回り全体で6帖、子供部屋2室で9帖、
子供部屋の収納をそれぞれ1帖ずつ、
パントリーを3帖、中庭を6帖だと仮定したら、
合計が48帖となりますが、
これに玄関ポーチとして1帖を足し
かつ坪数に直すと24.5坪が
1階に必要な面積ということになります。

そして、駐車台数が3台だとしたら
1台に必要な広さが4.5坪なので
4.5坪×3台=13.5坪が駐車場に必要なスペースとなるので、
先程の24.5坪にこの13.5坪を足し、
かつ建物の周囲に必要な余白10坪を合わせると、
この家を建てるために必要な土地に広さは、
48坪ということになります。

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他方、「中庭」をつくらず、
子供部屋も寝室も2階につくるとしたら、
家の面積は、玄関2帖、玄関収納2帖、
リビングダイニングキッチン16帖、
階段2帖、水回り全体で6帖、
客間的要素の部屋に6帖、パントリー3帖だとしたら
合計で34帖となり、これに玄関ポーチ1帖を合わせると
35帖、坪数換算で17.5坪ということになります。

そして、先程と同じように
駐車スペースとして3台分、合計13.5坪必要だとして、
これに家の周囲の余白10坪を足し、
さらに採光のための余白として20坪をプラスするとしたら
この家を建てるために必要な土地の面積は
61坪ということになります。

いかがでしょうか?
なかなか現実的な数字ではないでしょうか。

このように単に2階建てを建てると言っても
中庭のあるなしや1階のボリュームによって
必要となる面積は全然違ってきます。

そして、必要となる面積が変われば
土地購入のために必要となる費用や
外構工事に必要となる費用も大きく違ってきます。

先程の例で言えば、
必要となる土地の広さが13坪違ってくるので
土地の坪単価が20万円だとしたらそれだけで260万円違うし、
それに加えて「中庭」の有無によって
外構工事の負担が100万円以上変わってくると思うので、
合計すると360万円以上負担が変わってくるという感じですね。

というわけなので、
単純に家のことだけを考えながら家を見に行くのではなく、
その家を建てるためにはどんな土地が必要で、
どれくらい外構工事がかかりそうなのかまで
考えながら家を見るようにしていただければと思います。

「中庭」があれば
家が高くなるという風に単純に考えてしまいがちですが、
たとえ家が100万円高くなったとしても
家以外の費用を300万円抑えられたら、
結果的に家づくりの予算を抑えられることになるし、
もっと言うなら家の予算も上がらないようにすれば
土地や外構の費用を丸々抑えられるようになるので、
くれぐれも先入観だけで物事を判断しないようだけ注意してくださいね。

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方6

2階建ての場合、
1階にどれだけ部屋をつくるかによって
大なり小なり家の大きさが違ってきます。

例えば、1階に子供部屋をつくり
2階につくる部屋が寝室だけになるとしたら
2階に廊下をつくる必要がなくなるし、
トイレも必要なくなるかもしれません。

また、子供部屋が1階にあることで
客間的要素を備えた部屋を
1階につくる必要もなくなるかもしれません。
子供部屋が1階にあれば、
子供たちは小さいうちから
自分の部屋を使ってくれるでしょうし、
子供たちが巣立った後、
その部屋を寝室として使うことも出来るようになるからです。

他方、子供部屋も寝室も2階につくることを前提とすれば、
2階にトイレも必要だし、
廊下もそれなりに出来ることになります。
そして、1階に客間的要素を備えた部屋も
間違いなく必要となります。

ゆえ、2階建てを建てる場合、
どこにどの部屋を配置したいと考えているかで、
家の大きさがけっこう違ってくる
ということを認識していただきつつ
広さを考えていってみていただければと思います。

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では、考えていってみましょう!
まずは「客間」から。

これに関しては先程申し上げた通り、
子供部屋も寝室も2階につくるとしたら
あった方がいい部屋だと思います。
ないと、片付けや掃除が大変になり、
リビングが散らかりやすくなるからです。

ゆえ、子供部屋と寝室を2階につくりたいとお考えの方は、
4.5〜6帖を計上いただければと思います。
もちろん、なくてもいいという方は省いていただいて大丈夫です。

続いて寝室です。
寝室の広さを算出するにあたり必要な情報は、
ここに何をどのように置くのか、です。
ベッドを置くのか置かないのか?
置く場合どのサイズのベッドを何台置くのか?
ベッド以外に置くものがあるのか?といったことですね。

仮に、寝室は「寝るだけの部屋」だから
最低限の広さでいいとお考えであれば、
シングルベッド2台もしくは
クイーンベッド1台であれば4.5帖〜6帖、
セミダブル2台であれば6帖、
ダブルベッド2台であれば6帖〜7.5帖もあれば充分だし、
ゆったりした寝室がいいのであれば
それらに3帖程度プラスして考えていただければ
いいんじゃないかと思います。

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続いて、子供部屋ですね。
子供部屋に関しては子供の人数と年齢によって
柔軟に考えていただいた方がいいかなと思っています。

例えば、お子さんが2人で
もうこれ以上は考えてないのであれば、
人数分だけ部屋をつくり
あとは部屋の広さをどうするか、なので
「どうせいつか出て行くのだから最低限の広さでいいや」
とお考えなのであれば4.5帖あれば充分だと思うし、
「いや、もっと広めにしてやりたい」とお考えなのであれば、
6帖とっていただくといいかと思います。

他方、難しいのは
お子さんが3人以上いらっしゃる場合です。
人数分だけ部屋をつくれば、
その分コスト増になってしまうし、
やがて子供たちが出ていくとしたら
持て余す部屋だらけになる可能性が高いからです。

ゆえ、お子さんが多い方は
部屋の数と広さをコストとの兼ね合いを考えながら
柔軟に考えていただきたいと思っています。

仮に、お子さんが3人で、
一番上と一番下が6歳以上離れているとしたら、
一番上が家から出ていくタイミングが
一番下が自分の部屋を欲しがるタイミングだと思うので、
あえて子供の人数分部屋をつくらずに2つだけにしておくとか、
あるいはお子さんが3人で年齢が近く
確実にそれぞれが部屋を欲しがりそうだとしたら、
小さめでもいいので人数分部屋をつくっておいてあげる
といった感じですね。

イメージとしては、
前者の場合1階に子供部屋をつくりたいとお考えであれば、
コストが割高になるので
4.5帖もしくは6帖の部屋を2つ、
2階につくりたいとお考えであれば
1階につくるよりコストへの跳ね返りが少ないので
6帖の部屋を2つ、

後者の場合、1階に子供部屋をつくりたいとお考えであれば、
3.75帖もしくは4.5帖の部屋を3つ、
2階に子供部屋をつくりたいとお考えであれば
4.5帖もしくは6帖の部屋を3つといった感じでしょうか。

いかがでしたか?
必要な部屋の広さが具体的に把握出来たでしょうか?

これに加えて、
2階に部屋を3〜4室つくるとしたら廊下を3〜4帖、
2階に部屋を2室つくるとして
トイレも2階につくる場合は廊下を2帖、
トイレを2階につくらない場合は廊下を1帖、
2階につくる部屋が1室だけなら廊下はなし、
もしくは0.5帖でカウントしていただければと思います。

では、次回は収納の広さをと言いたいところですが、
収納に関しては
「土地・建物の予算の出し方その3」
をご覧いただくと数字が出ると思うので収納は飛ばし、
次回は2階建てを建てるのに
必要な土地に広さを計算していきたいと思います。

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方5

前回までで
平屋を建てるにあたり必要な面積の出し方と、
その平屋を建てるために必要な土地面積の出し方について
お伝えしきましたが、
「家を建てるなら平屋にしたいなー」とお考えの方は
ある程度具体的な数字を算出することが出来たでしょうか?

出来た!という方は、
この数字を持って住宅会社に足を運んでいただければ
きっとそれに基づいた予算を出してくれるはずなので、
(土地・建物・外構全ての予算)
ぜひ活用してみてください!

というわけで今回からは、
2階建てバージョンについてお伝えしていきたいと思います。

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2階建ては平屋にはなかった階段も算入しないといけないし、
2階につくる部屋が多くなればなるほど
2階に出来る廊下も広くなりやすいので、
この辺も含めて計算していきましょう。

では、まずは玄関から。
玄関と玄関収納に関しては
以前お伝えした平屋と変わることはないので、
広さにこだわりがなければ
玄関は2帖、少し広めがいい方は3帖、
そして、玄関収納に関しては
置くものが基本靴だけなら1帖、
それ以外にキャンプ道具や趣味ものを置きたいという方は
2〜3帖とってみてください。

続いてリビングダイニングキッチンです。
ここに関しては平屋の時にお伝えした
ダイニングテーブルをキッチンの前に置くか横に置くか
によって違ってくるのに加え、
階段をこのスペースにつくるかつくらないかによっても
必要となる広さが違ってきます。

例えば、リビング階段にしつつ
キッチン横ダイニングにこだわるのであれば、
16帖では確実に狭いため18帖は確保した方がいいでしょうし、
少し大きめのソファを希望されるなら20帖は欲しいところだし、
ゆったり感が欲しいなら22帖取ったほうがいいかもしれません。
約2帖のスペースを消費する階段も含めて。

そして、キッチン前ダイニングなら
ここから2帖マイナスした広さで充分でしょうし、
あるいは、キッチン横ダイニングでもリビング階段でなくせば、
先程の数字からマイナス2帖で大丈夫だと思います。

まとめると、
・リビング階段×キッチン前ダイニング
→18帖でOK(ゆったりなら20帖)
・リビング階段×キッチン横ダイニング
→20帖でOK(ゆったりなら22帖)
・リビング外階段×キッチン前ダイニング
→16帖でOK(ゆったりなら18帖)
・リビング階段×キッチン横ダイニング
→18帖でOK(ゆったりなら20帖)
といったところですかね。

ただ、リビング外階段を希望される方は、
階段が別で必要となるので階段スペースとして2帖、
別でカウントしていただきつつ、
そうなると間違いなく廊下が余分に必要となるので、
別途廊下を1帖カウントしていただくといいかと思います。

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続いて水回りですが、
1階は以下の質問に答えていっていただければと思います。

・トイレは最低限の広さでいいでしょうか。
それとも少し広めがいいでしょうか。
・洗面台の広さにこだわりがあるでしょうか。
・洗濯物は基本外干し派でしょうか、それとも室内干し派でしょうか、
それとも乾燥機で乾かす派でしょうか。
・お風呂の広さにこだわりがあるでしょうか。

ちなみにトイレは最低限なら1帖。
少し広めなら1.25帖〜1.5帖。
洗面台は普通サイズなら1帖。
2ボウルが良い、あるいは広めがいいという方は2帖。
脱衣室に関しては室内干し派の方なら3帖。
外干し派と乾燥派の方なら2帖。
お風呂はこだわりがない方は1帖。
広さにこだわりがある方は1.25帖。
といった感じですね。

2階に関しては、
2階にトイレや洗面をつくるとしたら
これらを算入しないといけません。

この場合、トイレだけなら1帖、
2階に洗面化粧台も置きたい場合は、
追加で1帖みていただくといいかと思います。

では、今回はここまでにして、
次回は部屋の数と広さ、
そして収納の広さについて考えていきたいと思います。

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方4

平屋を建てるにあたり、
どれくらい土地の広さが必要となるのかは、
「中庭」をつくるか否かで大きく違ってきます。

「中庭」をつくらない場合、
リビングの位置が南になると思いますが、
リビングの窓から直射光をたっぷりと採り込むには
リビングから敷地境界まで
それなりに距離を取らなくてはいけなくなるのに対し、
「中庭」をつくればそうする必要がなくなるからです。

「中庭」があれば、
自然と隣に建つお家から充分な距離が取れる場所に
窓を設置出来るようになるし、
直射光が入ってきにくい部屋には
「中庭」に入ってくる直射光を壁に反射させた光と
天空光を届けてあげればそれだけで充分明るくなるから、
ですね。

プライバシーが担保された「中庭」の窓には、
視線と共に光までも遮ってしまう
カーテンを設置する必要がありませんからね。

結果「中庭」をつくるか否かで
平屋を建てるにあたり必要となる
土地面積がざっと15〜20坪ほど違ってくることになります。

仮に、延床面積28坪の平屋を建てるとしたら、
「中庭」がある場合
60坪前後もあれば充分なのに対し、
「中庭」がない場合それよりも15〜20坪程度広い
75〜80坪ぐらい広さがないといけない
といった感じですね。

土地価格に換算すると
坪単価が20万円のエリアだとしたら
それだけで300〜400万円前後
違ってくるというわけですね。
かつ、生涯払い続ける
固定資産税の金額も違ってきますしね。

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✔️外構費も大きな差が生じる

また「中庭」の有無は
土地代に影響を及ぼすだけじゃなく、
外構費にも大きな影響を及ぼします。

「中庭」がないお家は
プライバシーを担保しにくい上
防犯性も担保しにくいため、
心理的に敷地に入ってきにくい工夫を
外構工事で施さないといけないし、
ウッドデッキを使うにせよ
部屋でリラックスして過ごしにせよ、
なんらかの手段によって
目隠ししないといけないからです。

「中庭」があるお家は
採光を中庭から確保出来ることから
外周部に大きな窓を設置する必要がなく、
結果、外壁そのものが境界壁の役割を果たすし、
ウッドデッキを使うにせよリビングで過ごすにせよ、
全く人目を気にする必要がないのに対し。

そんなわけで、
土地代と外構代を合計すると
ざっと400〜600万円ぐらいは
差が生じるのではないでしょうか。
もちろん、住みたいエリアによって
この差は違ってくるわけですけどね。

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✔️必要な土地面積の算出方法

平屋を建てるために必要となる土地の広さは、
「中庭」がある場合、
前回までに算出した面積
+「中庭」として確保した面積
+余白10坪(家の周囲の通路)
+駐車場面積(1台4.5坪×台数)
で求めていただけます。

仮に前回までで求めた面積が25坪で、
中庭で必要な面積が3坪(=6帖)で、
置きたい車の台数が4台だとしたら、
25+3+10+18=56坪という感じですね。

他方、中庭がない平屋にする場合、
中庭分を足す必要はありませんが、
日当たりを確保するための余白が
20坪程度余分に必要となるため、
25+10+18+20=73坪は
土地面積が必要だということになります。

いかがでしたか?

これはあくまで目安なので、
常にこの計算通りになるかと言われると
決してそうではないのですが、
とはいえ、こうやってどんな家を建てたいかから
必要な土地の広さを出しておくと
かなり土地探しがやりやすくなるのは間違いありません。

なので、土地探しをしなければいけない方は、
まずは自分がどれくらいの広さの家を求めているのか?
そしてその家を建てるためには
どれくらいの広さの土地が必要なのか?
あらかじめこの2つを算出してから
土地探しに動き出していただければと思います。

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方3

「収納」はたくさんあるに
越したことはないと考えがちですが、
これもまた部屋同様に
増やせば増やす程コストに直結するため、
収納に対する正しい知識をつけた上で
どこにどれだけつくるかを考えていただきたい場所です。

正しい知識とは、収納の分量を左右する要素は
「床面積」ではなく「壁面積」だということですね。

つまり、単純に床の広さだけを見るのではなく
そこに一体どれだけ壁があるのかを
見る力をつけておくことが大切だということですね。

例えば、1帖という収納を
玄関の土間部分につくるとしたら、
平面図だけを見ていたのでは
たいして物が置けなさそうにしか見えないのですが、
仮にここの天井高が2.6mだとして
1枚あたり約3cmの棚板を合計で7枚つけるとしたら、
ここには幅1m69cm、
高さ約30cmの置き場が8段分出来るということになり、
これを靴がどれくらい置けるのかに換算してみると
合計で50足前後置けるということになります。

おそらく思っていたよりたくさん靴が置けるなと
感じていただけたのではないでしょうか。

というわけで、このような考え方をしていただきつつ
どこにどれだけ収納をつくっていくか
考えていきたいと思います。

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まずは玄関土間収納です。
ここには基本靴しか置かないというのであれば、
先程申し上げた通り1帖あれば充分だと思います。
そして、それ以外にも衣類やキャンプ用品をはじめとした
趣味のものなどを置くとしたら
2帖もしくは3帖ほど取っていただくといいかと思います。

続いて、衣類や生活用品などをしまっておく収納です。
衣類に関しては、みんなの分を一括で収納しておきたい派と
それぞれ個別で収納しておきたい派の
2つに分かれるのではないでしょうか。

一括で収納しておきたい派の方は
いわゆる「ファミクロ」と呼ばれている大型収納を、
リビングもしくは脱衣室の近くに
ドンとつくりたいとお考えでしょうし、
個別収納派の方は、寝室にはウォークインクローゼットを
そして子供たちの部屋にそれぞれクローゼットをつくりたい
とお考えだと思います。

というわけで、
一括収納派の方はファミクロとして3〜4帖を、
個別収納派の方はウォークインクロークを2〜3帖、
そして個別収納として0.5〜1帖を子供部屋の数だけ
カウントしてみてください。

続いて生活用品の収納について考えていきましょう。
扇風機や除湿機、加湿器といった季節物の他、
掃除機や未開封の貰い物など諸々存在する
小道具たちを片付けておく場所ですね。
これに関しては、これ専用の納戸を設ける場合
1〜2帖もあれば充分かと思います。

続いてはパントリーです。
パントリーに関しては、
キッチンの背面収納をつくるかどうかによって
大きさがずいぶんと違ってくるかなと思っています。

背面収納をつくる場合、
そこにかなり収納が出来ることと、
キッチンそのものにもずいぶんと収納出来ることから、
パントリーは1帖もあれば充分だし
広めにつくりたいとお考えだとしても
最大2帖で充分かと思います。

背面収納がない場合に関しては2〜3帖ほどみていただき、
先程の納戸とパントリーを兼ねてもいいかなとお考えだとしたら
3〜4帖ほどみていただき
納戸をなくしていただくといいかと思います。

いかがでしたか?
おそらくこれで充分な収納を
つくることが出来たのではないでしょうか。

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✔️どれくらいになりましたか?

ここまで3回に渡って
色々な場所の広さをそれぞれ考えていただきましたが、
これらを全て合わせていただくと
おおよその家の面積が算出出来ます。

そして、この他に書斎や家事室など別の部屋が必要なら
その数字を合わせていただくと、
自分たちにとって必要な最低限の広さが
お分かりいただけると思いますが、
さて、一体どれくらいの広さになったでしょうか?
50帖ぐらいでしょうか?
それとも60帖ぐらいでしょうか?

仮に50帖だったとしたら
これを2で割った25坪が
あなたにとって必要な広さということですね。
そして、60帖なら30坪ですが、
おそらくここまでになった方は、
お子さんの数が4人とか二世帯住宅じゃない限りは
ほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。

では「平屋の広さ」はここまでにして
次回は、その家を建てるために必要な
土地の広さを把握していただくために、
弊社の最大の特徴でもある
「中庭」の有無について考えていきたいと思います。

これがあるかないかによって
土地に広さが大きく違ってくるので、
その理由を知っていただくために
次回もぜひお付き合いください!

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方2

部屋の数と広さをどうするかによって
建てたいと思っている家の面積は大きく違ってきます。

そして平屋を建てるとなれば、
それは、2階建てに比べて家の価格に直接的に影響するため、
平屋をお考えの方は部屋の数や広さについて
自分なりの考え方を持っておいていただくことをオススメしています。

というわけで、
今回は部屋の数と広さについて
お聞きしていきたいと思います。

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まず、これをお聞きしていくにあたり大前提となるのが、
平屋にするということは
全ての部屋と収納が上下に分裂することなく
同じ階に存在するということです。

つまり、2階建てに比べて
部屋も収納も持て余すことなく使えるということですね。

なんせ2階建ての場合だと、
小さな子供たちは自分の部屋を使うこともなければ、
わざわざ自分の部屋に使ったものを片付けに行かないため、
そのための部屋(や収納)が1階に必要になりますからね。

小さな子供たちが遊ぶため、
子供たちのおもちゃを置いておくため、
そして親御さんが泊まりにきた時のため、
やがて迎える老後の寝室用のため、
これらを兼ね備えた部屋ですね。

では、これを前提として
部屋の数と広さを考えていきましょう。

まずは「客間」。
これに関しては先程申し上げた通り、
平屋の場合なくても問題がない部屋ですが、
どうしても畳の部屋がリビングとは別で欲しい、
あるいはどうしてももう1つ部屋が欲しいとお考えであれば
4.5帖〜6帖を計上いただければいいかと思います。

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続いて寝室。
寝室の広さを算出するにあたり必要な情報は、
ここに何をどのように置くのか、です。
ベッドを置くのか置かないのか?
置く場合どのサイズのベッドを何台置くのか?
ベッド以外に置くものがあるのか?
といったことですね。

仮に、寝室は「寝るだけの部屋」だから
最低限の広さでいいとお考えであれば、
シングルベッド2台もしくは
クイーンベッド1台であれば4.5帖〜6帖、
セミダブル2台であれば6帖、
ダブルベッド2台であれば6帖〜7.5帖もあれば充分だし、
ゆったりした寝室がいいのであれば、
それらに3帖程度プラスして考えていただければ
いいんじゃないかと思います。

続いて、子供部屋。
子供部屋に関しては子供の人数と年齢によって
柔軟に考えていただいた方がいいかなと思っています。

例えば、お子さんが2人で
もうこれ以上は考えてないのであれば、
人数分だけ部屋をつくり
あとは部屋の広さをどうするか、なので
「どうせいつか出て行くんだから最低限の広さでいいや」
とお考えなのであれば4.5帖あれば充分だと思うし、
「いや、もっと広めにしてやりたい」とお考えなのであれば、
6帖とっていただくといいかと思います。

他方、難しいのは
お子さんが3人以上いらっしゃる場合です。
人数分だけ部屋をつくればコスト増になってしまうし、
やがて子供たちが出ていくとしたら、
持て余す部屋だらけになる可能性が高いからです。

ゆえ、たくさんお子さんがいらっしゃる方は
部屋の数と広さをコストとの兼ね合いを考えながら
柔軟に考えていただきたいと思っています。

仮に、お子さんが3人で、
一番上と一番下が6歳以上離れているとしたら
一番上が家から出ていくタイミングが
一番下が自分の部屋を欲しがるタイミングだと思うので、
あえて子供の人数分部屋をつくらずに2つだけにしておくとか、
あるいはお子さんが3人で年齢が近く
確実にそれぞれが部屋を欲しがりそうだとしたら、
小さめでもいいので人数分部屋をつくっておいてあげる
といった感じですね。

イメージとしては、
前者の場合4.5帖もしくは6帖の部屋を2つ、
後者の場合3.75帖もしくは4.5帖の部屋を3つ、
といった感じでしょうか。

いかがでしたか?
部屋に必要な広さをある程度把握していただけたでしょうか。

では次回は、
「収納」の広さについてからお伝えしていきたいと思いますので、
「どこにどんな収納がいるか?」ある程度考えておいてくださいね。

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方1

家を建てるにあたり、
誰もが不安になることが予算のことではないでしょうか。

とりわけ、現在はインフレと円安によって
建築費はもちろん土地代や外構代までも値上がりしており
全部でどれくらいかかりそうなのかが
より分かりにくくなっていますしね。

そんなわけで今回は、
建築費や土地代がどれくらいになりそうなのかを
ある程度把握していただくために
いくつか質問をさせていただきたいと考えています。

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最初の質問は「平屋」と「2階建て」なら
どちらにしたいのかということです。
どちらにするかによって
目安となる土地の広さが変わってくるからです。

そして、それに続いてお聞きしていきたいことが
どれくらいの面積になりそうなのかを
把握するための質問です。

仮に平屋にするにしても
建築面積が30坪ぐらいでいい方と
40坪ぐらいになりそうな方とでは、
単純に必要な土地の広さが
10坪違ってくるわけですからね。

また、2階建ての場合でも
1階に持ってくる部屋の数によって
1階部分の面積が違ってくるため、
それに伴って必要な土地の広さも違ってきますしね。

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✔️「平屋」にしたいとお考えの方

では、ここからは一つ一つの場所に
それぞれどれくらいの広さが必要なのかについて
お聞きしていきたいと思います。

これが分かれば家の広さが分かると同時に
必要な土地の広さも必然的に分かるようになるので、
なんとなくのイメージでいいのでお答えいただければと思います。

まず玄関。
家の顔となるこの場所は最小限でいいとお考えなのか、
少し広めがいいとお考えなのかで少し広さが違ってきます。
最小限なら2帖。少し広めなら3帖。
といったところでしょうか。

続いて玄関土間収納。
いわゆるシューズクローゼットですね。
ここの広さは何を置くのかで違ってきます。

例えば、ここには基本靴しか置かないというのであれば
1帖もあれば充分だと思います。
しかし、靴に加えてキャンプ用品や
冬物の服や仕事着などを置きたいとお考えであれば
2帖もしくは3帖必要となってきます。

では、続いてLDK(リビングダイニングキッチン)です。
この広さを算出するにあたって最初にお聞きしたいことが
食卓テーブルとキッチンの関係性です。

というのも、
キッチンの正面に食卓テーブルを並べるのと
キッチンの横に食卓テーブルを並べるのでは、
後者の方がより広いLDKが必要だからです。

また、食卓テーブルのサイズをどうするのかと
どんなタイプのソファーを置くのかなども
LDKの広さに大きな影響を及ぼします。

4人掛けのテーブルと6人掛けのテーブルでは
テーブルの奥行きが全く違うし、
ソファーなんかも形やサイズによって
占領するスペースが全く違ってきますしね。
ゆえ、これらを考慮しながらLDK の広さの目安を算出します。

食卓テーブルがキッチンの正面
かつ4〜6人掛け食卓テーブル、
かつI型の3人掛けソファーなら16帖あれば充分で、
食卓テーブルがキッチン横並び
かつ4〜6人掛け食卓テーブル、
かつI型のソファーなら18帖、
L型の大型ソファーなら20帖欲しいかな?
といったところでしょうか。

続いて、水回りについて。
・トイレは1つでいいでしょうか、それとも2つ必要でしょうか。
・洗面台の広さにこだわりがあるでしょうか。
・洗濯物は基本外干し派でしょうか、それとも室内干し派でしょうか、
それとも乾燥機で乾かす派でしょうか。
・お風呂の広さにこだわりがあるでしょうか。

これらが水回りに対する質問です。
ちなみにトイレは1箇所につき1帖。
洗面台は普通サイズなら1帖。
2ボウルが良い、あるいは広めがいいという方は2帖。
脱衣室に関しては、室内干し派の方なら3帖。
外干し派と乾燥派の方なら2帖。
お風呂はこだわりがない方は1帖。
広さにこだわりがある方は1.25帖。
といった感じですね。

ここまでなんとなくお答えいただけました?
ホントはこのまま最後までお聞きしていきたいところですが、
だいぶと記事が長くなりそうなので、
続きは次回に持ち越したいと思います。

というわけで次回は、
・部屋の数と広さについて
次々回以降に、
・収納について・中庭の有無について
ご質問させていただこうと思っているので、
次回・次々回までに少し考えておいてくださいね。