【おうちづくりコラム】設計図の盲点って?

ここ2年ほど、3Dで立体画像を見ていただきながらプランの説明をしているので、
紙ベースで説明を行っていた以前に比べ説明が楽になったし、
説明を受けるお客さんも、ずいぶんと家のイメージを掴みやすくなったと思います。
外観にしても、360度回転しながら見ることが出来るし、
内観にしても、まるでそこに居るかのような状態で見ることが出来るし、
これに加えて、光の入り具合も、月ごと、
そして時間ごとに見てもらえますしね。
そんなこんなで、現在家を建てている方は
家が仕上がった時、
「あれっ?なんか思っていたのと違う・・」という状況に遭遇することが
限りなくゼロに近くなったのですが、
とはいえ、この立体画像にも盲点があるので、
今回はその点について
お伝えしていきたいと思います。

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✔︎表示されない部材がある

実は、立体画像には、実際はあるものなのに
表示されない部材がいくつかあります。
(設計図の立面図にも表示されません)
・エアコンの室外機 
・エアコンの配管
・水回りの換気扇 
・給湯器 
・雨樋などです。

 なので、立体画像を見る時には、
これらが一体どこに露われるのか想像しながら、
注意深く外観を見なければいけません。
 例えば、北向きの土地の場合、一般的に水回りを北に並べて
配置することが多いのですが、
そうなれば、玄関と同じ面に
たくさんの窓とともに、たくさん換気扇があらわれます。
 そして、そうなると窓からの垂れジミとともに、
換気扇からのドス黒い汚れが正面の壁に付着することになります。
北面は太陽の日が当たらないため、
汚れやすいだけじゃなく、汚れも分解されにくいですからね。 
また、水回りを北に配置すれば、その近くに給湯器を置くことになるので、
家の正面に給湯器が出てきてしまうなんてことも
決して珍しくありません。

 これらの結果、余分な部材によって不細工な仕上がりになってしまうと共に、
家が汚れやすくなることで、よりいっそう不細工になりやすく、
かつ、メンテナンスに余分なコストがかかりやすくなります。
次に南向きの土地の場合、日当たりの恩恵を最大限享受するために、
玄関と共に、リビングやダイニング、
そしてキッチンまで全て南向きで
間取りをつくっているお家がたくさんありますが、
この場合、まず玄関のすぐ横に、
リビングのエアコンの室外機があらわれてくることになります。
 また、この場合キッチン脇に勝手口をつくった方が
ゴミ出しが便利なので、必然的にキッチン脇に勝手口ドアがつき、
そうなれば外には勝手口の下り段が出来ることになります。
 そして、そこには壁付けの照明と、雨をしのぐための庇がつくことになり、
かつ、ゴミやゴミ箱が並べられることになるので、
正面の景観が不細工になると同時に、それらが正面の壁を汚す原因となります。

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✔︎設計図を見るときの注意点 
間取りはものすごく大切なのですが、かといって間取りばかりに夢中になって、
外観を厳かにしてしまうと、このような残念な結果になってしまいます。
そして、これらに後から気付くのですが、
気づいた時には「時すでに遅し」です。 
なので、提案してもらっている設計図を見る時は、
エアコンや換気扇がどこにつくのか、や
雨樋がどのようにつくのかまで意識しながら見るようにしてください。
また、それと同時に、
部屋の窓から外がどのように見えるかと、
外から部屋の中がどのように見えるかを
想像しながら見るようにしてください。

単純に障害物がないからと大きな窓をつくっても、
そこが外から丸見えになってしまうのでは、
結局、カーテンが開けられなくなり、
せっかくの光を殺してしまうことになるからです。
想像力が必要となるので、難しいと感じるかもしれませんが、
これらのことは動線や使い勝手に匹敵するぐらいとても大事なことです。

なので、今回の内容を頭に入れていただきつつ、
間取りばかりに夢中になり過ぎず、
もっと全体を見ながら家づくりをしていただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】家の大きさの「固定概念」

一般的には35~40坪ぐらいが、家の適切な大きさとして認知されています。
そして、実際それぐらいの大きさのお家がたくさん建っているので、
自分自身もそれぐらいの大きさの家を、建てようとお考えになると思います。
現在住んでいる賃貸は、収納は少ないわ、部屋数も少ないわ、
で、荷物が納まらなくて、うんざり...という方が
ほとんどです。
せっかく家を建てるんだったら、
部屋や収納に困らない家にしたいと思うのが普通ですもんね。
とはいえ、実際のところはそこまで面積はいらなかったりします。

というわけで今回は、その理由を家の大きさを分解しながら
お伝えしていきたいと思います。

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■36坪の家の間取りとは?
現在建てられているお家の多くは、1階と2階の
大きさがほぼ等しい2階建てのお家です。
となると、このお家の1階と2階は、
それぞれ18坪ずつということになり、これを帖数に換算すると、
36帖ずつということになります。

(36帖の1階を分解)
・玄関&ホール:2帖 
・玄関土間収納:3帖
・LDK:16帖 
・和室:6帖 
・収納:1帖
・洗面脱衣:3帖 
・トイレ:1帖 
・風呂:2帖
・階段:2帖(うち1帖階段下収納)
※リビング階段を前提

(36帖の2階を分解)
・階段:2帖 
・廊下:3帖 
・トイレ:1帖
・寝室:10帖 
・ウォークインクローゼット:3帖
・子供部屋:6帖×2室 
・クローゼット:1帖×2室
・書斎or納戸:3帖

ごく一般的には、こういった感じだと思います。
では、ここからちょっと突っ込んで、考えてみたいと思います。

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■平屋が高くない理由
仮にあなたが家を建てる土地が55坪以上あるとしたら、そこには平屋を建てることが出来ます。
そして平屋を建てるとしたら、
先程の中からいらなくなるものが出てきますよね?
階段・2階の廊下・2階のトイレです。
となると8帖分家が小さくなります。

また、すべての部屋と収納が1階にある平屋の場合、和室も必要じゃなくなります。
自分たちの部屋をフル活用出来るため、
わざわざ余分な部屋をつくる必要が
なくなるからです。
子供たちのモノは子供部屋に片付ければいいし、
自分たちのモノも寝室に片付ければいいし、
そうなればLDKをいつもキレイ状態で保ちやすく、
来客をLDKに招くことが出来るからです。
ということで、和室の6畳も省くとすると、
合計で14帖(7坪)省くことが出来ます。
 
つまり、2階建てという選択肢ではなく、
平屋という選択肢にしてみただけで、
家の大きさは36坪から29坪まで縮んだということですね。
もちろん、なにかに不自由することもなければ、
むしろ使い勝手が格段に良くなった上で、です。
すべての部屋と収納が同じフロアにあることによって、です。

となると、
実は建築コストも安く納まりやすくなります。
仮に、36坪の2階建てが坪60万円で建てられるとしたら、
建築費は2,160万円になりますが、
これが平屋となることによって
坪単価が10万円上がったとしても、
建築費は2,030万円になるわけですからね。

■そんなこんなで結論
 
一般的には、35~40坪ぐらいの家を建てることが
ごく当たり前となっていますが、
建てる家を「平屋」にすれば、
ざっと計算しただけでも、
7坪ぐらい小さくなるわけだし、
もっと突き詰めて考えていけば、
さらに3~5坪ぐらい小さくしても、
全然問題なかったりします。
 
そして、そうなるとさらに建築コストを抑えることが出来ます。
 
なので、居住性という観点でも、
そして経済性という観点でも、
これからの暮らしの質を高めたいとお考えであれば、
家の大きさの固定概念に縛られることなく
家づくりをしていただければと思います。

【おうちづくりコラム】失敗から学ぶ土地探し

当社を訪れる方の中には、
土地が決まっている方も
土地探しから始められる方も
多くいらっしゃいます。

「良い土地」というのは、
出てきたらすぐに売れてしまいますが、
それでも何百万円何千万円とする高価なものであり、
衝動的に買うわけにもいきませんよね。
チラシを見ても金額を見ただけでため息が出てしまいます。

先日、同じく住宅会社を営む方たちと共に勉強会に参加し、
「土地購入でお客様が失敗した例」というのを
聞いてきましたので、ご紹介したいと思います。

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■ケース1
・隣の空き地にマンションが建ってしまった!

日差しの入る、明るい一戸建てをご希望で、
南側に広い平面月極駐車場のある土地を
購入した方がいたそうです。
そして、吹き抜けのある広々とした家を建築。
数年後、駐車場の場所にマンションが建ってしまい、
家は薄暗い印象の家になってしまいました...

このケースから言えることは
広い駐車場や農地などは、
いずれマンションが建ってしまう
可能性も見込む必要があるかもしれません。

■ケース2
・角地で便利だけれど、ゴミの問題で頭が痛い

数十メートルで幹線道路に出られる
便利な立地の角地を一目ぼれで購入した方がいたそうです

好立地な割に割安な土地でしたが、
工事を始めたのちに、目の前が
ゴミ集積所であったことに気づいたそう

家が建ち、実際に住み始めてみると、
カラスなどによってゴミ袋が荒らされたり
また、ゴミ収集日にニオイが気になるように...

自宅前であるため、ゴミの日に
毎回掃除をすることになってしまったそうです

このケースから言えることは
土地を購入する際は、
ゴミ集積所の場所も確認しておきましょう

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■ケース3
・日当たりを考えて家作りをしたのに、夏がとても暑くなった

学校や駅も程近い利便性のよい土地を
購入した方がいたそうです
その土地は、形が旗竿状になった旗竿地で、
安く買うことができたものの、
周りを家に囲まれているので
1階は暗くなることを予想

そこでキッチンやリビングを2階に配置し、
トップライト(天窓)をたくさん設けた明るい家に。
明るさは確保できましたが、
夏の2階の暑さに悩まされることに...

こちらのケースから言えることは
トップライト(天窓)を作る際は、
太陽光が過度に入ってこないか予測することです


■ケース4
・風の強い日に砂埃が飛んでくるので洗濯物が干せない

子どもの通学に便利がよいところを探していて、
小中学校が近い土地を購入した方がいたそうです

しかしこれがあだとなり、
風の強い日は校庭の砂埃が飛んでくるため
洗濯物を外に干せません。
確かに校庭は砂埃がスゴイですよね
そのため天気がよくても、洗濯物は室内干しとなり、
また布団はクリーニングに出すようになり、
意外な出費がかさむことに...

このケースから言えることは
子育て世代に学校の近の土地は人気ですが、
近すぎると騒音や砂ぼこりにも悩まされるということです


■ケース5
・日中の"抜け道"に面した土地のため、危なくて子どもを庭で遊ばせられない

子どもをのびのびと遊ばせたいと考え、
公園に近く庭も広く取れる土地を購入した方がいたそうです

しかし、土地の目の前にある道路は、
日中、いわゆる"抜け道"となっていて、
ことのほか車の往来が激しいことが発覚!
子供が公園に行きたがるときも、
庭で遊びたがる際にも、
道路に飛び出したら危ないので目を離せない状態に...

このケースから言えることは
家に面した道路の交通量は、
時間帯によって変わる場合があるので、
特に子供が小さいうちは日中の交通量を調べるようにしましょう

以上、土地探しの失敗例をご紹介しました。
土地は高価なものなので、失敗したからと言って
簡単に買い換えられるものではないですよね。
私たちは土地を購入される場合には、
ちゃんと細かな下調べを行った上で
お客様とご相談させていただいています。
長い間安心してお住まいになれる土地を選べるように
精一杯サポートしますので、
分からないことがあったらご質問ください。

【おうちづくりコラム】おうちの価格と工期について

良い土地を見つけて「いよいよお家を建てよう」と決めたら、
新居が完成する時期に合わせた引っ越しを考える必要があります。
お子様のいるご家庭などでは、
「子どもの入学や進級に合わせて4月から新居での生活を始めたい、
そのため3月に入居したい」など、
希望の入居時期がある場合も多いはずです。
この時、建売住宅であれば、完成済みの物件ならすぐに入居が可能です。
完成前の物件でも完成時期は予め決まっているため、
希望の時期に入居できるかどうかはすぐにわかります。

しかし注文住宅の場合、希望の時期に入居するためには、
工期から逆算して、間に合うように着工しなければなりません。
今回は、希望の時期に入居するために知っておきたい、
注文住宅の工期の目安についてお伝えします。

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<住宅の工期と価格の関係>
工期とは、建物の着工から完成までにかかる期間のことです。
一般的に、注文住宅を建てる場合の工期は、
2~6か月程度であることが多いです。
しかし、2か月と6か月では大きな差で、3月に入居できるのか、
または11月に入居となるのか、計画を立てにくくなってしまいます。

そこで知っておきたいことが、
「基本的に価格が高い住宅=工期が長い」、
逆に言うと「工期が長い住宅=価格が高い」という考え方です。
住宅の価格は、使用する建材や設備の価格によっても
当然変わりますが、工期が長くなるほど人件費が多くかかるため、
価格が上がる、というのが一般的な考え方です。

「価格が高いな」と感じる住宅を建てる場合、
工期もほかよりも長くかかるケースも多々あります。

・依頼する業者によっても変わる工期...価格帯によって
工期が変わってくるということは、
注文住宅を依頼する業者によって工期の目安も異なります。

・ハウスメーカー:だいたい2~4か月
ハウスメーカーに依頼する場合の工期は、だいたい2~4か月ほどが一般的です。
ハウスメーカーによって建材や工法にかなり違いがあるため、
工期にも違いが出てきます。
ただし、ハウスメーカーは余裕を持たせた
工期を設定している場合が多いので、
家づくり計画当初の期日に住める場合が多いです。

大手ハウスメーカーで、比較的坪単価が高めの会社の場合は
3~4か月の工期が目安です。
一方、低価格を売りにしているハウスメーカーの場合は、
人件費も抑えることで低価格を実現しているケースが多く、
工期も2~3か月とやや短めな場合が多いです

・地元工務店:だいたい4~5か月
地域密着型の小規模工務店に依頼する場合は、工期はハウスメーカーよりやや長く、
4~5か月となる場合が多いです。
ハウスメーカーのように工場で部材を大量生産しているわけではないため、
現場で必要になる作業が多くなるからです。

しかし、ハウスメーカーのように大々的に広告宣伝をしたり、
モデルハウスを持っていなかったりするため、
工期が長めな割に価格は抑えられるケースも多いです。

・設計事務所:6か月以上の場合も
設計事務所に依頼する場合、1から設計した家を建てることになるため、
工期も長めになることが多いです。
そもそもこだわりが強く、オリジナルな家を建てたい人が設計事務所に依頼することが多く、
それに伴って工期も長くなることが多いです。
こだわりを実現するには、時間もそれなりにかかるものです。

どんな家を建てるかにもよりますが、
半年ほどの工期となるのが一般的で、
中にはさらに長い期間がかかる場合もあります。
これらの工期を参考に、お引越しの時期などを計画するのがオススメです!

【おうちづくりコラム】南向きの土地が損をする理由

あなたが土地を買わないといけないとしたら、
確実に日当たりが良い土地にしたいと
お考えになると思います。
そして、その代名詞である南向きの土地を中心に
土地選びをすることと思います。
 
確かに、南向きの土地は
土地全体に日陰が全く出来ないため、
そうじゃない土地に比べると
抜群の日当たりをほこるわけですが、
一方で、大きなデメリットが2つあることも
知っておく必要があります。
 
では、そのデメリットとは一体どんなことなのでしょうか?
言われてみると「はっ!?」と
感じることなのですが、
案外みんな知らないので、
ぜひ、この機会に覚えておいていただけたらと
思います。

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✔︎高い・高い・高い・高い
 
なぜ「高い」という言葉を4つも並べたのかというと、
土地・家・外構・借り入れ、
この4つが全て最も割高になるのが
この南向きの土地だからです。
 
1つ1つ紐解いていきましょう。まずは土地から。
 
これは誰でも分かることですよね?
あなたが良いと思っているものは、
他のみんなも良いと思っているから。
あなたが欲しいと思っているものは、
他のみんなも欲しいと思っているからですね。
 
つまり、供給よりも需要が上回ると予想される商品には、
自然と高い価格が設定されるというわけです。
かつ値引き枠も一切ないって感じですね。

では、続いて家と外構について。
家と外構が割高になる理由は、
南向きの土地に建つ家をご覧いただくと
一目瞭然です。
南向きの土地に建つ家は、
基本的に外から丸見えになってしまうため、
プライバシーを確保するための工事が必要不可欠となります。
 
例えば、リビングの延長線には
ウッドデッキをつくるのが当たり前ですが、
外から丸見えのままのデッキでは、
落ち着いてバーベキューも出来なければ、
のんびりとリクライニングチェアに座って
日向ぼっこも出来ないですよね?
 
それゆえデッキの周りに目隠しをつくるか、
あるいは敷地の塀を高くするか、
あるいは木を植えないといけなくなり、
それらに余分なコストがかかることになります。

また、南向きの土地に建つ家は、
間取りが一目瞭然で分かるため、
防犯にも配慮する必要があり、
住む地域によってはセコムやアルソックといった
セキュリティ会社にお願いすることも検討する必要があるかもしれません。
となると、数十万円余分な工事費用とその維持費用がかかります。
 
さらに、南向きの土地では、
南面に設置する大きな窓の数も最も多くなりやすいため、シャッター代金もバカになりません。
なんせ、南向きの土地は最も台風の直風を受けやすいため、シャッターが必需品となるからです。

そんなこんなで、
家や外構にも余分な工事が必要となり、
土地に加え家や外構まで高くなりやすいのですが、この結果、高くなるのが銀行からの借り入れというわけですね。

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✔︎せっかく日当たりがいいのに・・・
 
そして、もう1つのデメリットが
ずっとカーテンが開けられないことです。
土地によったら道路から家の中が
丸見えになるため、
レースどころか遮光カーテンまで
ずっと閉めておかないといけませんからね。
この場合、家の中は朝からずっと薄暗い状態に
なってしまいます。
一番メインの窓から光を採り込むことが出来なく
なるからです。
 
結果、朝からずっと照明なしでは過ごせなくなってしまいます。
薄暗いどんよりとしたキッチンで、
料理を作らなくてはいけなくなってしまいます。
薄暗くジメジメとした洗面で
身支度をしなくてはいけなくなってしまいます。
悲しい現実ですが、
これもまた南向きであるがゆえに起こりやすいことなんですよね。

以上の2つの理由から、
南向きの土地にこだわる必要は一切ないと
思っている次第です。
もちろん、南向き同様にその他の土地にも、
必ずメリットとデメリットの両方が
存在するわけですがね。
 
✔︎土地選びで重要な視点

それは、その土地で考えられる
デメリットまで先回りして考えられるかどうかです。
南向きの土地の場合、
プライバシー問題と明るさ問題、
そしてなによりコスト問題ですね。

「えっ!?そんなことまで!?」と思われたかも
しれませんが、ホントに住みやすい家をつくるためには、そこまで考慮しながら土地を選び、
その土地に合わせて間取りを考えなければいけないですし、
そんな家をあなたの予算の範囲内で仕上げることがなにより重要なことです。
 
なので、土地選びは自分たちだけではなく、
また家の専門家でもない不動産屋さんに意見を仰ぐでもなく、
必ず建築のプロである住宅会社と一緒にしてもらえたらと思います。
 
土地選びに失敗しないためには、
あなたが土地に掛けられる予算と、
どれくらいの広さの土地が必要なのかと、
あなたが建てたい家の実現のためには、
どんな土地が理想的なのかを知っておくことが必要不可欠ですから。


【お役立ちコラム】今から備えたい!災害時の備え

今回は災害で家から逃げ出す時のことに触れたいと思います。

災害時に備えた準備は、
「1次持ち出し品」と「2次持ち出し品」に
分けて準備しておくのがオススメです。
「1次持ち出し品」とは避難時にすぐに持ち出すべき、必要最低限の備えです。
主に最初の1~2日間をしのぐためのものです。
非常持ち出し袋にいれておき、
非常時に持ち出しやすい場所に置いておくことが大切です。
大人2人×1日分として、以下をご参考に中身を準備するといいでしょう。

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<食料・飲料>
・飲料水(500ml×8~10本)
・非常食(乾パンやレトルト、ゼリー状の食品など2箱程度)

<停電時用>
・懐中電灯(予備電池含め2個)
・ろうそく(2本+マッチ・ライター×2つ)
・携帯ラジオ(手巻き充電式が便利)

<医薬品>
・救急セット(常備薬、三角巾、包帯、ガーゼ、脱脂綿、
ばんそうこう、ハサミ、ピンセット、消毒薬、整腸剤、
持病のある方はそのための薬(薬品名のメモもあると◎))
(救急ボックスなどのセットで売っているものが便利)

<生活・衛生用品>
・レジャーシート(1人あたり1畳分程度)
・タオル(4枚~、多めが安心)
・ポリ袋(大きめを10枚程度)
・トイレットペーパー
(1ロール、水に溶けるため、ティッシュより使いやすい)
・ウエットティッシュ(2個~)
・簡易食器セット(家族分)

<貴重品>
・現金(硬貨も)
・身分証明書、保険証、住民票のコピー
・預貯金通帳、印鑑
・権利書、各種カードなど

<避難・救助用品>
・笛、コンパス、ナイフ、ロープ(7m以上)
・シャベル、バール、ノコギリ、
 ハンマー等の工具(小型のアウトドアグッズが持ち運びに便利)

また、「2次持ち出し品」とは、
最初の避難の後に再度自宅から避難所へ持ち出し、
3~4日間の避難生活を送るためのものです。

「1次持ち出し品」に加え、+αの飲料や
食料、衣料品、生活用品を準備しておくと良いです。
生活用品は、卓上コンロ+ガスボンベをはじめ、
アウトドアやキャンプを思い浮かべるとイメージしやすいかもしれません。

私たちの家づくりでは、当然
「災害に強い家・安全を確保しやすい間取り」
といったことにもこだわっていますが、
こういった避難をするときに
「持ち出し品(特に1次持ち出し品)」を常々どこに確保しておくか、
といったところにまで気を払い、お客様と一緒に間取りを考えています。

【おうちづくりコラム】人生とリスクヘッジと

現在、日本人の平均寿命は
男性が81歳で女性が87歳と言われていますが、
日本人の寿命は10年ごとに2年延びていっており、
どこかの番組で語っていた
ファイナンシャルプランナーの話によると
どうやら4人に1人の割合で
100歳まで生きることになるようです。

ゆえ、私たちは100歳とは言わずとも、
90歳ぐらいまで生きると仮定して
ライフプランを立てた方がいいし、
家づくりも計画を立てた方がいいのですが、
さて、あなたならどのように計画されるでしょうか?

なんて、いきなり言われても
そんな先のことまで具体的に考えるなんて無理ですよね。
子育て期間中は家のことと仕事を両立させるだけで
手一杯なのが当たり前ですからね。

というわけで今回は、
個人的な意見を勝手に述べていきたいと思います。

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✔️まずは現状把握から

現在、年金は65歳からもらえることから
65歳で仕事を辞めてそこからは年金生活で!
的なイメージがなんとなく頭の中にあると思いますが、
もしその通りの生活をするとしたら、
退職後に夫婦2人が必要となる最低生活費は
毎月約22.5万円だと言われています。

そして、旅行や趣味を楽しむなどして
余生を満喫したいとお考えなら
さらに毎月13万円前後は必要になってくるようです。
つまり、セカンドライフを楽しむためには、
毎月35万円ぐらいは必要だというわけですね。

これに対し、平均的な家庭が受け取っている
年金額がいくらかと言うとざっと約22万円らしいのですが、
(国民年金約6.5万円×2人+厚生年金約9万円)
ここから言えることは、
どうやら年金だけでは暮らしていくだけで精一杯で、
悠々自適な暮らしは送ることが出来なさそうだ
ということです。

ゆえ、この不足分を埋めるために
計画的にお金を貯めていかないといけないと言われていて、
これが数年前に当時の麻生大臣が語った
老後2000万円問題というわけですね。

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✔️この問題への個人的な対策案

しかし、簡単にお金を貯めると言っても
子供には想像以上にお金がかかるし、
給料は現状維持のままなかなか上がらないし、
電気料金や食料品をはじめとして
物価がどんどん上がっていっているしで、
そんな絵に描いたようにお金が貯まっていかないのが
現状ではないでしょうか?

なので、個人的には
65歳で退職して年金で生活するのではなく、
75歳まで働くぞ!と割り切って
考えていただくのが良いと思っています。

国民年金は75歳からの受け取りにすれば
65歳からの受け取りよりも
84%増しでもらえることになるし、
(国民年金だけで2人で約24万円もらえます)
そもそも働いていると
お金がもらえる一方でお金を使うことも少なくなりますしね。

かつ、これからは奥さんも
扶養の範囲を超えて働くことで、
2人とも厚生年金をもらえるようにすれば、
これが一番いいのではないかと思っています。

1人あたり6万円ずつでも上乗せがあれば、
合計36万円ぐらいもらえることになり、
結果、仮に仕事を辞めた時点で貯金が全くなかったとしても
年金だけ充分豊かに暮らしていけますしね。

✔️リスクヘッジもしておく

ただし、先程の作戦には
保険をかけておく必要があります。
というのも、日本人の健康寿命は
男性は72歳と言うデータがあるからです。
つまり、誰の手も借りずに
健康でいられる期間が75歳よりも短いということですね。

ゆえ、そのヘッジとして
年金の更なる上乗せ分である
個人型確定拠出年金「iDeCo」を
今すぐにかけ始めることをオススメしています。

仮に、体調不良を理由に
早期に退職しないといけなくなった場合、
この上乗せ分が生活費の足しになってくれるだけじゃなく、
この掛け金は全額所得控除の対象になるし、
この年金は投資信託によって運用されるため、
期間が長くなればなるほどお金は増えるし、
かつ、その増えたお金に課税されないという
無敵の要素を備えているからです。

というわけなので、
もし将来のことが不安でしたら、
ぜひこの記事を参考にして
計画を立てていただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】外構コストをミニマムにするいくつかのステップ

外構工事に予算を取り過ぎてしまうと
建築工事に充分な予算が取れなる可能性が高くなることから、
建築会社が行う資金計画では
最後の工事となる外構工事の予算を
少なめに設定することが多い傾向があります。

もちろん、たとえ少なめに予算を設定されようとも、
その予算で工事が完結出来ればなんの問題もないのですが、
現実は、当初の予算では到底思っているような工事が出来ず、
後から泣く泣く貯金の中から
追い金を出している方も少なくないでしょうし、
あるいはそれが出来ない方は、
工事を後回しにせざるを得なくなり、
未完成な状態のまま暮らしているのではないでしょうか。

そんなわけで今回は、
その予算ギャップをなくすために
知っておいていただきたい知識について
お伝えしていきたいと思います。

まず知っておいてもらいたいことが、
「そもそも論」的なことです。
これを知っておいていただければ、
間違った土地選びや間違った家のプランを
しなくて済む可能性がグンと高くなると思います。

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✔️土地の広さは家に合わせて!

最初にお伝えしたいことが、
土地は自分が建てたい家に合わせて
探した方がいいということです。

つまり、土地を探し始める前に、
土地に費やすことが出来る予算を具体的に試算すると共に、
どんな家を建てたいのかを明確にしておくことが大切だ
ということですね。

例えば、
あなたが建てたい家に必要な土地の面積は
本当は50坪もあれば充分なのに、
なんとなく広い方がいいからと
70坪の土地を契約してしまったら、
単純に20坪分工事面積が増えてしまう
ということになりますよね。

そして、草が生えるのが嫌だからと
そこを全面コンクリートにするとしたら
それだけで55万円~60万円ほど
出費が増えてしまいます。

ゆえ、まずはそもそも買う土地の広さを間違えない
ようにしてもらえたらと思います。

とはいえ、地域によったら
そんな都合がいい広さで土地が売られてない場合もあるので、
そんな場合は次の方法を講じるしかありません。

✔️土地の余白はミニマムに!

例えば、あなたが建てる家に
ちょうどいい土地の広さは50坪だけど、
探してみると70坪以上の土地しか売っていないなんてことも
地域によればあり得ます。

となると、
そのままの計画で建ててしまうと
単純に20坪以上余分に
工事をしなくてはいけなくなります。

ゆえ、個人的には出来るだけその余白を小さくする
工夫をした方がいいと思っています。
つまり、2階建てで計画していたなら、
計画を変更して平屋にした方がいいというわけですね。

これによって外構工事面積が15〜20坪ほど減れば、
無駄な余白が出来なくなり、
当初の計画通りの予算で工事を完遂しやすくなりますしね。

そんなわけで、
当初の予算を大幅に狂わさないためには、
家そのものも土地に合わせて
柔軟な対応をした方がいいということも
覚えておいていただけたらと思います。

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✔️工事項目を削減する!

そして、以上の2つの基本を踏まえた上で
弊社が行っていることが、
外構工事の項目を削減するということです。

例えば、多くのお家が
家の中が周囲から丸見えであり、
かつ間取りも一目瞭然で分かることから、
防犯性やプライバシー性を担保するための
工事を施さなければいけません。

かつ、お世辞にも美しいとは言えない
家の外観をカバーするために
華美な工事を庭に施さなければいけません。

そして、これらに合計100万円以上は
予算を費やすことになると思います。

他方、防犯性とプライバシー性を考慮してつくったお家は
必然的に外観も美しくなるため、
これらの工事に一切予算を注ぎ込む必要がなくなります。
家そのものが美しければ、
むしろ外構を簡素に仕上げることで
家を引き立てた方がいいからです。

また、外部に向かって大きな窓が多いお家は、
外部からの不法侵入者に備えて
塀にも気配りをする必要がありますが、
防犯性とプライバシー性に優れたお家は、
家の壁そのものが塀代わりになるため、
境界塀を立てないという選択を
取ることが出来るようになります。
そして、この費用だけでも50万円~100万円ほど
予算を削減することが出来たりします。

いかがでしたか?

弊社では資金計画の時、
必要な土地面積×1~1.5万円で外構予算を確保しているのですが、
以上の全てを実行出来れば、
当初の予算からはみ出ることはほとんどありません。

他方、土地の広さや、家の建て方を間違え、
かつ、防犯やプライバシーの担保のための工事を
しないといけないとなると、
必要な土地面積×4~5万円は
予算をみておかないといけません。

というわけで、
外構と家は別々の工事ですが、
それぞれが依存し合う密接な関係なので、
資金計画時点で外構の予算設定を間違えないように
していただければと思います。

【おうちづくりコラム】見かけより実は大きい!ダイニングテーブル

本日はダイニングについてお話ししたいと思います!
ダイニングは家族全員が集まる憩いのスペース
そんなダイニングについてです。

突然ですが、家具にこだわりはありますか?
ウッド基調な家具。
好きなブランド。
モノトーンな色の家具。
はたまたカラフルな色の家具をそろえているなど。
皆様それぞれにこだわりはあると思います。

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そんな家具選びはとても楽しい作業です!
特に新しく家を建てるときは、建て主さんにも気合いが入ります。
なかでもダイニングテーブルは別格の存在。
毎日の食事だけでなく、友人を招いたパーティーで囲んだり
ちょっとした書き物に使ったり...
その家の中心として機能するだけに、より一層慎重になります。

「ナラのムク板がいいかな?」
「メープルを使った北欧風デザインも捨てがたいね」など...
本当に悩みはつきませんよね。
その選んでいる時が楽しい時間ですね。
でもちょっと待ってください!

デザインばかり考えていますが、大きさは大丈夫でしょうか?
ダイニングルームは、住宅の中で1番人が集まる場所です。
それだけに、テーブルの周りには人が動けるだけの
空間が十分に確保されていなければなりません。
どのようなテーブルをどのように置くつもりかで
ダイニングルームの設計は大きく変わっていきます。

卓の高さや座の高さにもいろいろな種類があります。
座の高さの例はカウンター席やダイニングテーブル。
卓の高さの例は座卓と掘りごたつ。

ところが、卓の高さと座の高さの相対的な差は
どんな高さの卓であろうとほぼ一定です。
この差を「差卓」といいます。
差卓は体格によっても微妙に異なります。
また和食か洋食か(箸かナイフ・フォークか)によっても
微妙に異なります。
ただ、専門料理店でもない限り、
差尺は270mm前後と覚えておけば良いでしょう。

ダイニングテーブルを置く場所を設計の時から決めておいて
壁を出してしまってもいいですね。
左右対称で壁を出すとバランスよく見えますし
片側だけの壁を出しても個性的で良いですね。

と、いうわけでダイニングの設計は、テーブル廻りの前後左右、
そして上下の寸法を確保する必要があるのです。

【おうちづくりコラム】40年返済という選択はダメなのか?

人生100年時代に突入したと
巷で言われているからなのか?
長寿化に伴って退職年齢が延びていくからなのか?
はたまた、家の価格が上がっていっているからなのか?
住宅ローン返済の最長年数が
35年から40年へと移行しつつあります。

もちろん、住宅ローンは借金なので、
無闇矢鱈に期間を延ばすよりも、
早く返したほうがいいという意見の方が
圧倒的に多いかと思いますが、
個人的には返済年数が延びたのをいい事に
借入金額さえ上げなければ
最長の40年を選択しても良いのではないかと思っています。

では、その理由について
今回はお伝えしていきたいと思います。

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✔️理由1:保険期間が延びるから

住宅ローン金利の中には、
団体信用生命保険という掛け捨ての
生命保険料が含まれているのですが、
この保険があることによって
債務者にもしものことがあった時に
残債がゼロになるというメリットがあります。

ゆえ、個人的には
住宅ローンを借りた時点で、
これまで掛けていた掛け捨ての定期保険があるとしたら、
それは解約したらいいと思うし、
住宅ローンにはせっかく死亡保証がついているのだから
そんなに焦って借金返済をして
無理にその保証をなくす必要もないかと思っています。

というわけで、最長の40年で借りて、
繰上げ返済なんて一切せず
ずっと保証を継続してもらえたらと
思っている次第であります。

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✔️金利圧縮<資産運用

そして、もう1つの理由がこれです。
返済年数を短くしたり
繰上げ返済をすることによって、
1%前後の金利を圧縮するよりも、
返済期間を延ばすことで浮いたお金を
これから40年間「積立投資」に回す方が
はるかに手元にお金が残るからです。

過去のデータを見ても
平均で、年率10%の割合でお金が増えていっているし、
保守的に6%で見積もったとしても、
金利を圧縮するよりも7倍ぐらいお金が増えますからね。

では、簡単に試算してみますね。
仮に住宅ローンを3000万円、
金利1.4%(全期間固定金利)で借りるとして、
返済年数を35年にした場合と40年にした場合とでは
総支払利息が1,231,866円
違ってくる(40年の方が多い)んですが、
返済年数を5年伸ばしたことによって
毎月8,732円お金が浮いてくることになります。

なので、この浮いたお金を
今後40年間ずっと毎月積み立てしていくことにします。

そして、このお金が
年間で6%ずつ増え続けていくと仮定すると、
40年後元本の4,191,360円は
(8732円×12ヶ月×40年=4,191,360円)
12,486,355円となるため、
合計で8,294,995円もお金が増える
ということになるんですよね。
(元本が3倍になっています)

先程お伝えしたように
返済期間を5年延ばすことによって
約120万円利息が増えようとも、
その浮いたお金で約830万円お金が増やせるとしたら、
こっちの方が絶対にいいですよね?

そんなわけで、
個人的には返済期間は長くしてもいいし、
繰上げ返済もする必要もないと思っている次第であります。

もっとも
経済合理性は理解出来ても、
どうしても感覚的に投資に抵抗があるとしたら、
少しでも返済を短くし、
少しでも借入金を減らし、
繰上げ返済した方がいいですけどね。

銀行の預金金利は0.001%なので
そこにお金を置いておくよりは、
1%の金利を圧縮した方が絶対にいいわけですからね。

というわけで、
これから家づくりを検討されている方は、
こんな考え方があるということも
ぜひ知っておいていただけたらと思います。