【おうちづくりコラム】水害に備えた家づくりとは?

大地震以降、家づくりにおける地震に向けた対策について、
お客様から伺うことが結構あります。
また、最近ではそれに加え、中国地方での水害から、
水害に対するご相談も多く頂戴します。
日本は河川が多い地形なので、水害について普段から
対策を練る必要があると考えている方は多いのでは?

お家を建てる際には、
洪水や浸水といった水害も決して
「自分には関係の無いこと」と思わず、
水害による被害をどう避けるかといったことも、
しっかりと考えておくのが、非常に大切です。

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家を建てる際の代表的な水害対策としては、
「盛り土」があります。
敷地全体に土を盛って、敷地自体を高くするものです。
水は高い所から低い所へ流れるため、敷地自体を高くすれば、
家全体を水害や洪水といったような水害からお家を守ることができます。
お家を立てる土地が、周囲の家や道よりも、低くなっている場合には、
是非ともやっておいた方がいい工事です。

ただ、住宅地などでは、隣のお家の日当たりを妨げないよう、
屋根の高さの制限があったりもしますので、
高さを上げるのにも限度はあります。

また、盛り土は土なので、それ自体の自重が重いところが問題です。
そのため地盤が弱いところでは、
逆に沈んでしまう原因となってしまう可能性もあります。
河川に近い場所などは、地盤の弱い低地であることが多く、
盛り土をして家を建てる時は、
その土地の特性と周囲の状況をよく考慮することが
重要なポイントです。

他には、家の床を高い構造にする、という方法もあります。
住宅の基礎の部分を、通常よりも高くすることで、家自体を高くするのです。
家を建てる時は、まずコンクリートなどで基礎を作りますが、
この基礎を通常よりも高く作ることで、
洪水が起こってしまった時などに、
床上まで浸水しまうのを防ぐことができます。

ただ、基礎を高くして床を高くする構造の場合、
床上浸水は防げても、床下浸水の可能性は十分にあります。
ちなみに、床の高い構造は、水害対策以外にも、
湿気対策としても有効です。
湿気が気になる地域ならいい水害対策と言えますね。

なお、この「床上浸水」と「床下浸水」の違いとは、
文字通りお家の床下までの浸水で留まったのか、
床の上まで浸水してしまったのかというものです。

床下浸水の場合の基本的な対処法は3つほどあります。

1.排水・・・床板や畳を外し、溜まった水や泥をかき出します。
特に泥が残っているとにおいの原因にもなるため、
隅々までかき出し、真水で洗い流します

2.乾燥・・・生乾きのままだとカビや臭いの原因になってしまうため、
扇風機などを使い、しっかりと場合によっては
1週間以上かけて乾燥させます。

3.消毒・・・洪水など外からの水で浸水してしまった場合、
浸水した水に下水や汚水が混じっていることが多々あります。
すると雑菌が繁殖しやすく感染症の原因にもなり得るため、
排水・乾燥をさせた後にはしっかりと消毒する必要があります

一方、床上浸水の場合は、
床下浸水と比べて被害ははるかに大きくなります。
被害額は床下浸水の7倍にものぼると言われ、
2階まで浸水してしまった場合などは、
建て替えを視野に入れなければならない場合もあります。

床上まで浸水してしまうと、
水に浸かった部分やものは、洗ったとしてもひどい臭いが取れず、
床置きの電化製品や家具・リネン類をはじめ、
壁紙やクッションフロアなども
交換や張り替えが必要になる場合が多いのが特徴です。

このように最悪でも床上浸水を防げるよう、
私たちが家づくりの相談をする際には、
建築場所と家の床の高さなどを加味しながら
お話しを進めさせていただいています。
水害対策についてお悩みの方は、ぜひご相談ください

【おうちづくりコラム】家づくりの幅を広げるための提案

「南向きの土地」は
一般的に最も人気がありますが、
弊社では最もオススメしていません。

理由は4つ。
1つ目は、土地の価格が高いから。
2つ目は、外構費が高くなるから。
3つ目は、外観がダサくなりやすいから。
4つ目は、設計が難しいから。
です。

というわけで今回は、
この4つの理由について
もう少し詳しくお伝えしていきたいと思います。

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まず1つ目の
「土地の価格が高いから」ですが、
これは単純に「日当たりがいい土地=いい土地」
という価値観が浸透していることに尽きると思います。

つまり、みんながこぞって
「日当たりがいい南向きの土地」を
買おうとするからこそ
必然的に価格が高く設定される
というわけですね。
かつ、欲しい人が多いこの土地は
値引きをする必要もありませんしね。

そんなわけで、南向きの土地は
そのエリアで最も割高に価格が設定され、
ほぼ100%と言っても過言ではないぐらい
不動産屋さんの言い値で取引されているんですよね。

2つ目の「外構費が高くなるから」については、
南向きの土地はプライバシー性を担保するための工事が
必要となる可能性が高くなることが予想されるからです。

南向きでつくった部屋の丸見えを防ぐ。
南向きでつくったデッキの丸見えを防ぐ。
南向きでつくった庭の丸見えを防ぐ。
などの一手間をかけなければ、
カーテンを閉めたままの薄暗い家で暮らさないといけないし、
せっかくデッキを作ってもほぼ使うこともないでしょうからね。

そんなわけで、南向きの土地は
必然的に外構工事費も高くつきやすいというわけです。

3つ目の「外観がダサくなりやすいから」については、
なぜ外観がダサくなりやすいかと言うと、
南向きの土地は生活感が前面に出やすいからです。

洗濯物を干すのも家の正面になりやすいし、
庭も家の裏ではなく正面につくりますしね。
また、南向きの土地だと部屋を南につくり
南に大きな窓をつくるところまでが
設計のワンセットとなっていますが、
それらの窓には全てほぼ確実にシャッターが設置されるため、
これもまた外観をダサくする一つの要因となります。

なんせ「勝手口ドア」と
窓の上につく「ボックス型のシャッター」は
家をダサくしてしまう2トップですからね。

さらに、弊社では今後もさらなる値上がりが予想される
電気料金の負担を抑えるために
太陽光発電の設置を標準化しているのですが、
南向きの土地だと正面から
太陽光パネルが丸見えになり
これも外観をダサくする要因となります。

かつ、この屋根の流れにすると
屋根先にかかる樋も全て丸見えになり
これまた外観がゴチャゴチャする
要因になってしまうんですよね。

そんなわけで南向きの土地に建つ家は、
自然と外観がダサくなってしまうというわけです。
既成概念のまま設計すると。

では最後に「設計が難しいから」について
お伝えしていきたいと思います。

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✔️強力な南向きバイアス!

南向きの土地の設計が難しい理由は、
まさにこのバイアスが超強力だからです。

つまり抜群に日当たりがいい
南向きの土地を買ったんだから、
その恩恵を最大に受けるために
部屋も窓も南向きでつくることが
当たり前となっているがために、
それを崩した設計をすることも難しいし、
また出来たとしても理解してもらうことが難しい
というわけですね。

そんなわけで、先程お伝えしたように
外観がダサくなってしまうし、
外観のダサさと丸見えをカバーするために
外構工事に巨額の費用をかけざるを得なくなるんですよね。

そして、土地代も含めて
全て割高な買い物をすることになり、
結果、予算が最も膨らむという
結末を迎えることになります。

端的にまとめさせていただいたのですが、
弊社が「南向き」の土地を
最もオススメしない理由について
ご理解いただけたでしょうか?

もちろんこの考え方に反論がある方も
たくさんいらっしゃると思うし、
決して既成概念通りの家の建て方が
ダメだというわけでもありません。

ですが、こういった考え方もある
ということを知っておいていただくと
確実に家づくりの幅は広がると思うので、
安易に否定するのではなく、
一度頭の中で咀嚼いただければ幸いです。

【おうちづくりコラム】ローンの恐ろしさを知る

コロナ後のインフレを抑制するために、
アメリカの中央銀行(FRB)が
急ピッチで利上げを進めてきたため、
アメリカの住宅ローン金利は
日本では考えられない高水準にあるのですが、
実はアメリカ人の90%以上が
固定金利で住宅ローンを借りていると言われています。

ゆえ、アメリカでは、
すでにこれまでに家を買っている人は
どれだけ金利が上がろうとも
全くダメージを受けることはありません。

他方、アメリカとは比較にならないぐらい
金利が安いここ日本では、
固定金利を選ぶ人は全体の20%ぐらいしかおらず、
大部分の方がいわゆる変動金利で
住宅ローンを借りていると言われているのですが、
どうやらこれがインフレを抑制するために
全世界的に利上げが進んでいった中、
唯一日本だけが利上げが出来ない
理由の一つになっているようです。

物価と同じように賃金が上がっていない中、
利上げを実行してしまうと、
たちどころに住宅ローン破綻する人が
続出する可能性が高いからです。

ゆえ、どれだけ物価は上がろうとも、
日本銀行が利上げをする可能性は低い
と言われているのですが、
とはいえ、その可能性は0ではないので、
もし実行するとなると一体どうなるか?
今回は考えていきたいと思います。

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例えば、利上げが起こり
返済額が来月から急に数万円も上がってしまうとしたら
あなたならどうしますか?

もちろん生活にゆとりがある方なら
別段問題はないでしょうし、
計画的に貯金が出来ている方なら
繰上げ返済によって返済額の調整が出来るので
別段問題はないでしょう。

しかし、返済が上がると困る状況に
陥りそうなのだとしたら、
金利が上がっても返済額は上がらないように
返済期間を延ばしてもらうしか方法はありません。

つまり、いつまで経っても
ローンが終わらないという状況になり、
結果、利息の支払いがどんどんどんどん膨らんでいく
というわけですね。

また利上げによる返済額アップが
きつい状況になるような予算で
家を建ててしまっているとしたら、
これから先に待ち構えていることに
後手の対応しか出来なくなってしまいます。

家のメンテ費用に
家電製品の買い替え費用、
そして車の買い替え費用に
子供たちの進学費用などです。

家のメンテをするために
仮にリフォームローンを組むとなれば、
おそらく毎月2万円前後の支払いが
今後10年ほど住宅ローンに
上乗せされることになるでしょう。

それに加えてエコキュートやエアコンなどの
価格が高い製品を買い換えるとなり、
これもリフォームローンでいくとしたら
さらに1万円ほどが上乗せになります。

また、不運にもこれらと同じタイミングで
車を買い換えないといけないとしたら、
さらに毎月の出費が嵩増しになり、
相当厳しい家計になってしまうのではないでしょうか。

子供たちの教育費に関しては
中学を卒業するまでは
そこまで大きなものではありませんが、
仮に子供を大学に行かせてやろうとお考えであれば、
高校はそれなりに出費が増えると
想定しておいた方がいいと思います。

ましてや大学に行くとなると
授業料だけじゃなく家賃や光熱費、そして生活費も
負担してやらないといけませんからね。

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ゆえ、家を建てる時には、
こういったことまで想定した上で予算を設定し、
住宅ローンを選ぶことをオススメしているというわけです。

そこまでゆとりある家計じゃないにもかかわらず、
これから先の出費のことまで考えないで家を建ててしまうと、
間違いなく死ぬまでずっとローンに縛られたまま
生きていくことになってしまうだけですからね。

そんなわけなので、家を建てる時には
金利上昇のリスクを織り込んで考えつつ
建てた後に必要となる費用を
どのように準備していくかまで考えた上で
家づくりの計画を立てていただけたらと思います。

それが「資金計画」というやつです。

【おうちづくりコラム】バイアス解除のススメ

周りを見渡してみると
ほとんどの家がそうなっているように、
家を建てるとなれば、
日当たりがいいところに部屋を配置し、
そうじゃないところに
部屋以外を配置するものだという
当たり前が存在します。

そして土地の方位や環境などは
どこ吹く風と言わんばかりに、
どんな土地であっても
このもっともらしい論理になぞって
設計プランがつくられていくのですが、
もちろん、この結末がいいものになることは
「ほぼほぼ無い」と言っても過言ではありません。

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例えばこの論理が最もしっくりきそうな
南向きの土地の場合、
日当たりがいい場所に全ての部屋を配置すると
部屋には直射光がたっぷりと
入ってくるのは間違いありません。

しかし、光が眩し過ぎること、
熱も入ってき過ぎること、
台風の直風がモロに当たること、
そして、なにより家の中が丸見えなり過ぎること、
などの困った理由から
大きな窓には全て基本的に
カーテンとシャッターがセットで必要になってきます。

そしてカーテンはおろか、
立地によったらシャッターまでも
ずっと閉めた状態にしているという光景も
よくお見かけするのではないでしょうか。
つまり、何のために大きな窓をつくったのやら・・
という状態になっているというわけです。

庭につくったウッドデッキだって
丸見え過ぎることから
全くと言っていいほど使っていない、
というか使いたくても使えない
状況になっているでしょうしね。

次に北向きの土地で考えてみましょう。
この場合、南に部屋をつくったとしても
よほど土地に奥行きがない限り
南からの光が充分に入ってきません。
北向きの土地では基本すぐ南に家が建っているからです。

また、南に部屋を配置すれば
必然的に水回りが北に配置されるのですが、
この結果、正面である北面に
窓や換気扇や給湯器といった部材が
設置されることになります。
つまり、家の顔となる正面が不細工になりやすい上、
汚くなりやすいというわけです。

では、東や西向きの土地はどうでしょう。
これらの土地に共通して言えるのは、
家の正面に丸見えになる
大きな窓を設置する可能性も低いし、
景観を乱す水回りも正面になりにくいということですが、
北向きの土地と同じように
日当たり面で支障が出やすいのが特徴です。
基本すぐ南に家が建っているからです。

ゆえ、この場合も単純にこの論理になぞって
間取りを決めるのは懸命な選択だとは言えません。

また、すぐ南に家が建っているということは、
「=家の裏側がよく見える」ということでもあるので、
南に大きな窓をつくった場合、
いい景色を窓から臨むことは皆目出来ないことも
もはや言うまでもありません。

そして、この問題を解決するために
外構工事により多くのお金を
かけざるを得ないということになります。
南向きの土地以外は庭の景観をよくするために。
南向きの土地はプライバシーを担保するために。

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✔️根本的な解決策を知っておく

冒頭でお伝えした論理は、
それを適用して問題がない土地なら
そうしていただいても何の問題もありませんが、
ここまでお伝えしてきたように、
よほど広い土地じゃない限り、
必ず何らかの支障が出るのは間違いありません。

つまり、最適なプランというのは
セオリーだけで成り立つのではなく、
「土地」そのものが持つ個別の条件によって
大きく左右されるということですね。

ゆえ、家を建てる時には
こういった当たり前のように認識されている
様々なバイアスを一旦解除することをオススメしています。

そして、家を建てる土地の前に立ち、
周囲の環境をよく観察してみてください。

これらがバランスよく考えられれば、
きっと本当に住みやすい家を
建てることが出来るようになるはずです。
もちろん、美しいデザインも両立しながら。

【おうちづくりコラム】多面的に捉えることの大切さ

例えば、東向きの土地に家を建てるとしたら、
光を遮る建物がない東に部屋を配置し、
採光と風通しのための窓をつくるのが一般的です。

しかし、この場合、
何点か注意しておかないといけないポイントがあり、
それらを知らないまま建ててしまうと
思っていたのとは違う家が出来上がってしまいます。

まず注意すべき点は、
エアコンの室外機を置く場所が
どこになるのかということです。

東向きの土地で
東にしか室外機が置けないとなると、
家の正面に室外機が置かれると同時に、
エアコンの配管カバーまで見えてしまうからです。

ゆえ、図面を見る時には
エアコンをどこにつけるのかということも
一緒にチェックするようにしてください。

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続いて、注意すべき点が
換気扇がどこにつくのかということです。
換気扇はトイレや脱衣などにつける
排気のためのものだけじゃなく、
各部屋につける給気もあるからです。

ゆえ、エアコンのチェックと共に
換気扇の種類と製品がどこにつくのかも
チェックするようにしてください。

細かいようですが、
外部につく換気扇のカバーも
景観を乱す原因となるものだし、
壁から突起した部材は全て外壁を汚す原因となり、
それが正面だとただただ汚れが
目立つことになりますからね。

最後に注意していただきたいことが、
そこにつける窓が充分な採光と風通しを
もたらしてくれるのかということです。

闇雲に窓のサイズを大きくしても
透明ガラスだとカーテンが必ず必要になるし、
かつカーテンを開けることが出来なくなります。

また、カーテンが開けられないということは
イコール窓も開けられないということでもあるので、
基本、風を取り込むことも出来ません。

ゆえ、窓に関してもその場所ごとに
どのような形状がベターなのかと
どのようなサイズがベターなのかも
しっかり考えていかないといけないということも
覚えておいていただいた方がいいかと思います。

窓もカーテンも開けられないでは、
そこに窓をつくった意味は
「皆無に等しい」わけですからね。

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✔️設計図の見方を知っておくことが大事

ここまでお伝えしたようなことは
こうやって言われてみると
ごく当たり前なことのように
お感じになると思いますが、
現実は決してそうではありません。

例えば、間取り提案の時に
お見せする立面図(外観図)や立体パースなどには、
エアコンの室外機まで記載しないし、
もちろん換気扇の外部カバーなんかも
記載されることはありません。
かつ、雨樋も記載されていません。

つまり、実際建ってみたら
結構ゴチャゴチャしそうなのに、
プラン上は割とスッキリ見えてしまう
ということですね。

ゆえ、この問題を解決するには
ご自身でしっかり想像していただくか、
あるいは、そういった細かい部材まで
図面に反映して出してもらうか
のいずれかを選択するしかありません。

また、窓に関しても
平面図だけを見ていたのでは
99.99%設置すべき窓を間違えてしまうと思います。

窓はただサイズを大きくしたから
その分光量が増えるわけではありません。
たとえ計算上は増えるとしても、です。
また、数を増やしたから
その分光量が増えるわけでもありません。
たとえ計算上は増えるとしても、です。

風通しに関しても、
同じ部屋に2ヶ所窓をつけたから
単純に風が通るわけではないし、
開口を大きくしたから
その分取り込める風量が増えるわけでもありません。

これらに関しても、
家の中や外からどのように見えるのかを
想像していただくことが
なにより大事なのは
もはや言うまでもないと思います。

そして、そこまで考えつつ
窓の形やサイズ、そしてガラスの種類などを
一つ一つ考えていかないといけません。

というわけなので、
本当に暮らしやすい住まいや
本当に景観が美しい家をつくるためには、
平面図(間取り図)だけを
見ていてはいけないということ、
そして間取りや動線だけじゃなく
外観との兼ね合いなども
一緒に見なければいけないということを
ぜひ覚えておいていただければと思います。

【おうちづくりコラム】理想の借入と現実の家づくりと

一般的に銀行からの借入は
(税込)年収の5倍ぐらいが適切だと言われています。
仮に世帯年収が500万円だとしたら
2500万円ぐらいが適切で、
3500万円銀行から借りたいとお考えなら
世帯年収が700万円ぐらい
あった方がいいという感じでしょうか。

もちろん、この説はなかなかいい線を行っていて
この実現が理想的なのは
火を見るよりも明らかなことなんですが、
どっこい現実を見てみると
20%以上建築費が値上がりした現在は、
この理想論からはかけ離れざるを得ない方の方が
圧倒的に多いというのが現実です。

例えば世帯年収500万円のご家族が
土地から買って家を建てる場合、
仮に自己資金が300万円あるとしたら
理想的なローンと自己資金を合計すると
2800万円が家づくりの総予算となるのですが、
購入しようとしている土地が1000万円だとしたら、
家そのものにかけられる予算は
マックス1500万円となり、
数年前まではこの予算でも
家を建てることが出来ていたものの、
現在の建築価格では
思い描いている理想を叶えるどころか
そもそも家を建てることすら難しいというのが、
悲しいかな今の現実です。

ゆえ、この場合使える土地があるなら
そこを使っていただくか、
不足分を自己資金とローンによって
賄っていただくというお話を
せざるを得ないということになります。

もっとも土地を買わなくてよくなれば
土地に費やす予定だった1000万円を
建築代(と外構代)に回すことが出来、
借入を増やすどころか
むしろ減らすことが出来るかもしれないので
まずはこちらを優先して
考えていただく方がいいですけどね。

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では、土地を買わないといけない方は
どうすればいいのか?

この場合、まずは購入する土地の価格を
少しでも落とせないかを優先して
考えていただくことをオススメします。
住む地域を変えるとか、
面積を小さくするなどによって、です。

理由は、理想的な予算からのはみ出しを
少しでも小さくするためです。

かつ、家の予算を少しでも小さくするために
コンパクトさを意識しながら
間取りを考えていただくことをオススメしています。

このように土地にせよ家にせよ
これまでの常識は一旦脇に置いていただき、
現状にフィットした考えになって
いただかないといけないのですが、
とはいえ、これを実行していただくことは
想像以上に難易度が高く、
おそらく大多数の方が年収の5倍ルールの範囲内では
全く収まらないと思います。

なので、最後に予算が大きくはみ出た場合、
どうしないといけないかについて
お伝えしていきたいと思います。

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✔️「攻撃は最大の防御なり」

それは勇気を持ってリスクを取り、
安全だと考えられている
銀行への貯金と生命保険を減らし、
その分を「長期積立投資」に回すことです。

ここでは銀行への預金が必要ない理由や
生命保険や学資保険がいらない理由、
そして医療保険もほどほどでいい理由
などについては触れませんが、
要は、今すぐこれらを見直して
夫婦そろって「新NISA」を活用しつつ
積立を開始してください。

そして、いつか仕事を辞める時まで
積み立てた資金を引き出すことなく
ずっと運用し続けていってください。

もちろん、未来のことなんて誰にも予測はつきません。
ですが、過去150年間のデータによると
年間で約10%ずつ資産が増えてきており、
今後も短期的・中期的には
世界情勢によって不安定な時期が定期的に訪れるものの、
長期的にはそのパフォーマンスを
きっと維持してくれるのではないでしょうか。

そしてそう考えると、
勇気を持ってそこに踏み込んだ人と
踏み込めなかった人とでは、
やがて迎える老後にとてつもない大差が開いていることは
もはや言うまでもありません。

というわけなので、
これから家を建てる方は、
同じタイミングでここまでするのが
セットであることを忘れずに
家づくりをしていただければと思います。

【おうちづくりコラム】適切な部屋の広さの導き出し方

せっかく家を建てるんだから、
これからの暮らしに困らないように
収納もたっぷりと欲しいし
なるべく家も広くしておきたい・・
誰もがそうお考えになると思います。

もちろん予算的に問題ないのであれば
広さも含めてやりたいことを
詰め込んだ方がいいと思うのですが、
なかなかそういうわけにはいかない
という厳しい現実に直面している方も
決して少なくないのではないでしょうか。

ましてや現在は資材高騰の影響を受け
20%ほど建築費が上がっているので、
広さに関してはグンと削らないといけなくなっている
というのが率直な感想です。

そんなわけで今回は、
「適切な広さ」というテーマで
お伝えしていきたいと思います。

おそらく、ほとんどの方に
「確かにそうだよねー」と
共感いただける内容であるとともに、
この内容をご理解いただくと
自然と家のコストを縮めることが出来ると思うので、
ぜひ最後までお付き合いいただければと思います。

では、早速1つ1つ広さや必要性について
検証していってみましょう!

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✔️寝室の適切な広さ

今は、寝室に隣接してか、
あるいは寝室からそう遠くない場所に
ウォークインクローゼットをつくるのが
スタンダードになっているし、
かつ、テレビ離れが加速していることから、
わざわざ寝室にまでテレビを置かないか、
あるいは、置くとしても場所を取らない
壁掛けにされる方が多いため、
寝室には基本ベッドしか置かない
という方が圧倒的多数だと思います。

となると置くベッド寸法と台数さえ
あらかじめ分かっていれば、
自ずと寝室の広さをどれくらいに
すればいいのかが分かります。

例えば、置くベッドが
セミダブルが2台だとしたら、
ベッドが締める面積は
横2m40cm(1m20cm×2台)、
縦2mということになりますが、
実は6帖あればこれらを置くことが出来ます。

6帖という広さは、
3m51cm×2m60cmだからです。
つまり、3m51cmに対して2m40cmを置けば
1m11cmも余白が出来るし、
2m60cmに対して2mを置けば
60cm余白が出来、
通るだけならそれだけで
充分なスペースが出来るからです。

そんなわけで
寝室の広さを決める時は、
このように考えていただければと思うし、
子供部屋に関しても同じように考えていただければ、
闇雲に大きくすることもなくなるかと思います。

子供部屋に関しては、
シングルベッド(90cm×2m)と勉強机を
置くか置かないかという感じでしょうかね。
子供たちはいつかは家を出ていくので、
その点も加味しつつ考えてみていただけたらと思います。

✔️客間の必要性

仮にあなたが建てる家を
2階建てだと決めていて、
かつ寝室と子供部屋を2階につくる
と決めているのであれば、
1階にはLDKの他に
もう1つ部屋をつくっておいた方が
いいと思います。

1階にLDKしかないと
子供たちが小さいうち
LDKが荷物でごった返すことになるし、
足腰が悪くなった時、
生活そのものに困ることになるからです。

他方、平屋を中心に間取りを考えると
全ての部屋と収納が1階に集結するので、
寝室と子供部屋以外に部屋を
つくる必要がなくなります。

そしてそれだけで、
200万円ぐらい家のコストを
カットすることが出来ます。

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✔️LDKの適切な広さ

LDKは過ごす時間がダントツで長く、
一番重要な場所であることから
出来ればここだけはやりたいようにしてもらいたい
と思っているのですが、
とはいえ、こことて広くなれば
その分コストは上がってしまうため、
あらかじめ適切な広さを知っておいていただくことが
大切かと思います。

もちろん、ここもどんな家具を置くかによって
適切な広さは変わってくるのですが、
仮にあなたが望むキッチンが対面型で、
家族そろって食卓で食事をし、
大きなソファーでくつろぎたいとお考えであれば
16帖という広さが適切だと思います。

なぜ18帖や20帖ではなく14帖でもないのか?
理由は14帖だと食卓とソファーの間に
全くゆとりがなくなるし、
18帖より大きくすると、
食卓とソファーの間にゆとりが出来過ぎ、
そこが荷物置き場と化しやすいからです。

また、人は隙間があると
そこを埋めたくなるという習性を持っており、
これが意味することは
どれだけゆとりをつくったとしても
全力でそこを埋めようとしてしまうということです。

つまり、リビングを広くつくると、
そこにチェストなどの家具を置きたくなり、
置いたが最後、
今度はチェストの中を埋めたくなり、
次から次へと物を買って
出費が増えると同時に、
どんどん物も増えていき管理出来なくなる。

その上、チェストをはじめ家具の上は
ちょこっと物が置きやすいため、
書類やら物が溢れる原因にもなりますしね。
リビングやダイニングの辺りには
細々した物が多いわけですしね。

というわけなので、
これから家を建てようとお考えの方は、
前回の収納と共に今回の内容も
ぜひ参考にしていただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】収納と建築コストの関係性

建築コストが高止まりしている現在、
少しでもコストを抑えながら家を建てるためには、
家の面積を抑えることが欠かせない要素ですが、
そのためには図面の見方を知っておく必要があります。

というのも、平面図(間取図)を
上からずっと眺めていると
部屋は狭いような気がしてくるし、
収納に至っては少ないような気しかしないからです。

つまり、その不安から
本来縮めないといけないのに、
逆に広げてしまう可能性が
高くなってしまうんですよね。
で、限界ギリギリまで
ローンを組まざるを得なくなります。

ゆえ、今回は図面の見方について
お伝えしていきたいと思います。

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例えば、収納のポテンシャルは
「床面積」というよりは、
「壁面積」によって違ってくるのですが、
これを知らないまま家を建ててしまうと
単純に「床面積」だけを
増やそうとしてしまいます。

そして床面積を増やした代償として
建築コスト上昇のダメージを
モロに食うことになります。
2帖の収納を追加でつくれば、
単純に70~80万円ほど
コストアップするという感じですね。

まー、2帖もの収納を追加でつくると
入り口をどこにつくるかでも
分量は変わってくるものの、
一般的には1段あたり2.93m
物が置けるようになるので、
仮に棚板を4枚設置したとしたら
5段トータルで14.65mも
物が置ける場所が増えるので
かなりな収納アップにはなるんですけどね。

これが「床面積」増加による
収納力アップという方法ですね。

一方で「壁面積」を上手く使えば
コストを増やすことなく
先程の床面積アップと同等か
あるいはそれ以上に収納力を
アップさせることが出来ます。

例えば、6帖のお部屋は
長手方向が有効寸法で3m51cm、
短手方向で2m60cmの部屋ですが、
この短手方向に窓をつくらず
一面を壁にした場合、
この壁面全てを収納として
使うことが出来るようになります。

つまり、1段あたり2m60cm
物が置けるようになるので、
先程の2帖の収納より少し劣るものの
ほぼ同等近く物が置けるということですね。

あるいは、
長手方向に棚を設置するとなると、
1段あたり3m51cm
物が置けるようになるので、
先程の2帖の収納以上に
物が置けるということですね。

もちろん、床面積は
全く増やしていないので、
コストアップも必要ありません。

とはいえ、この場合
部屋の中に棚を設置するため
部屋の有効寸法がその分小さくなるので、
それが嫌だという方もいらっしゃるかもしれないし、
収納が丸見えになるので、
隠すために「扉をつけたい」となり、
そうなれば扉1枚あたり4万円ぐらいの
コストが必要になるので、
計12~16万円はコストが
アップしてしまうんですけどね。

まー、それでも
わざわざ別で収納をつくるのに比べたら
ずいぶんと割安ですよね。

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✔️利便性VSコスト

そして収納を考える上で
知っておいていただきたいことがもう1つ。
それは、通り抜け動線や回遊動線は
「壁が有効に使えなくなる」ということです。

つまり、床面積の割に
収納のポテンシャルが低くなる
というわけですね。

例えば4帖のウォークインクローゼットは、
壁面積を有効に活用すれば
1段あたり7mもの棚を設置することが出来るのですが、
仮にこの収納を通り抜け出来るようにしてしまうと、
その分量が一気に半減してしまいます。
片側の壁しか使えなくなるからです。

要するに、通り抜け動線にすると、
名目上は4帖収納があるんだけど、
実質は2帖分の収納しかないのと
同じになってしまうというわけなんですよね。

ゆえ、確かに利便性は上がるものの
本当に通り抜け動線にする必要があるのか?
を考えていただきたいと思っています。

わずか数歩でも毎日のこととなれば大きい
という気持ちもよく分かります。
より使い勝手がいい家にしたい
という気持ちもよく分かります。

ですが、現在の建築費を考えると、
通り抜け動線にした場合ぐらいの
収納力でなんとかなるなら、
通り抜け動線をやめて
収納を2帖にした方がいい
というのが個人的な考え方です。

単純にそれだけで
コストを70~80万円も
縮めることが出来るからです。

というわけなので、
これから家を建てようとお考えの方は、
こういった知識もお持ちになった上で
間取りを決めていって
いただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】一戸建てしか果たせない役割

いくつかの原発が再稼働することになると
電気料金の値上がりは若干緩和されるかもしれませんが、
とはいえ、今後も電気料金は値上がりの方向で進むと
考えておいた方がいいと思います。

というのも、脱炭素と電力供給の安定のために
今後もさらに太陽光発電をはじめとした
再生可能エネルギーが普及していくため、
電気料金に上乗せされている
再エネ賦課金はますます高くなっていくし、
自動車のEV化が本格的に進んでいけば、
さらに電気の消費量が上がることが予想されるからです。

ゆえ、私たちは
高騰が予想される電気料金への対策を
早いうちから講じなければいけないのですが、
では、そのためには一体どうすればいいのでしょうか。

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✔️太陽光発電の設置

まずやるべきことがこれです。
太陽光発電の普及が始まった10年ほど前は
電気料金がまだ安かったため、
発電した電気を売るために
太陽光発電を設置していたのですが、
現在は、当時に比べて電気料金が
ずいぶんと高くなっているため、
売るよりも買わないという選択を取ることで
負担を減らすという理屈です。

そんなわけで、これから家を建てる人みんなに
太陽光発電をつけることをオススメしています。
太陽光パネルの発電は25年という
電化製品の中では異例の長さの保証がついているし、
その年数が経過した後も、発電効率は若干落ちるものの、
それなりに働き続けてくれる可能性が高そうですしね。

✔️蓄電池の設置

まずは太陽が出ている間の
電気料金を買わないという選択を
取っていただくわけですが、
個人的には、可能であれば太陽が出ていない間も
電気を買わないという選択を取っていただく方が
なお良いと考えています。
そして、そのために必要なツールが「蓄電池」です。

蓄電池を設置しておけば、
東北電力や新電力などの電力会社から
ほぼ電気を買う必要がなくなります。
なので、巷の電気料金が上がろうが
全く気にする必要がありません。

また、自然災害を原因とする
停電が起こった場合も、
全く不自由を感じることもありません。

さらに、これから購入する車を
電気自動車にした場合、
その車の燃料代だって必要なくなります。

ゆえ、会社が遠い方なんかは、
蓄電池を設置すると同時に、
電気自走車に買い替える方が
圧倒的に家計が楽になるんじゃないかと
思っている次第です。

電気自動車は少し価格が高いものの、
かなり多額の補助金も出るし、
税金だってかなり割安ですしね。

というわけで、
高騰していくことが予想される
電気料金をヘッジするためには、
太陽光発電はもちろん、蓄電池の設置と
場合によったら電気自走車に
チェンジしていただくのが
良いんじゃないかと思っている次第です。

電気料金は住宅ローンと違って
生涯払い続けないといけない費用なので、
対策を講じたか講じていないかで
とてつもなく家計のゆとりに
差が生まれてくるでしょうしね。

とはいえ、蓄電池はまだ価格が高いため
あくまで設置した方がいいかどうかは、
太陽光発電同様にシュミレーションした上で
決めた方がいいんですけどね。
(あくまで採算が合うかどうかで決めるということです)

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✔️一戸建ての所有が唯一の手段

このセットを実現するためには
住むところが自ら所有する一戸建て
であることが絶対条件となってきます。

分譲マンションはおろか、
賃貸マンションや賃貸アパートも
自分のために太陽光発電も設置出来ないし、
蓄電池や電気自走車の充電器も設置出来ないからです。

ゆえ、個人的には住むところを考える時は、
一戸建てを持つことを前向きに考えたほうがいいと思っています。

ただし、その場合注意すべきことは予算です。
というのも、現在は建築費が高騰しており、
かつ、そのコストも高止まりした状態が続きそうだからです。
また、土地に至っても災害が予想される地域での建築が
今後どんどん厳しくなっていきそうで、
そうなれば建築代に加えて土地代まで高くなりそうだからです。

かつ、太陽光発電のパワコンや蓄電池なども
寿命とともに買い換えないといけないので、
それらのメンテコストも含めた長期的な目線を持って
家づくりの予算計画を立てていただけたらと思います。

(追伸)
電気料金は、家の性能の良し悪しや
面積の大小によってというよりも、
そこで暮らす家族の人数によって違いが生じるので、
とりわけ家族の人数が多い方は
この電気料金に対する意識をより高く持っておいてくださいね。

【おうちづくりコラム】住宅ローン金利の仕組みと今後の金利動向

昨年12月、日銀が誰もが予想してなかったタイミングで
「長期金利」の利上げをし、
その後も「長期金利」はジワジワと上昇し続けています。

これを受けて、
長期金利に連動する住宅ローン金利が上昇傾向にあるのですが、
果たして住宅ローン金利は今後どのようになっていくのでしょうか。

というわけで今回は、
これから家を建てたいなーとお考えの方が
最も気になっていることであろう
「住宅ローン金利」について
お伝えしていきたいと思います。

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✔️住宅ローン金利はどうなるのか?

今回の日銀の利上げによって
全ての住宅ローン商品の金利が上がるのかというと
決してそんなことはありません。
変動金利と固定金利では
金利を決定する要素が違うからです。

変動金利は、
銀行が融資に問題がないと判断した
信用力の高い優良な企業に融資をする際に
適用される返済期間1年以内の金利を
参考にして決定するのに対し、
固定金利は「長期金利」を参考にして決定するからです。

つまり、現在金利が上がっているのは
長期金利を参考にして決定される
固定金利だけというわけですね。

具体的な商品としては、
フラット35をはじめとして
各銀行が取り扱っている全期間固定型の住宅ローンが1つ。
そしてもう1つが、当初の10年間だけ金利が固定される
いわゆる「10年固定」と呼ばれている住宅ローンです。

もちろん固定金利が上がれば、
少なからず変動金利も影響を受けて上がりやすくなるのも
また一つの事実ではあるものの、
まー、今の状況だと変動金利が上がることは
しばらくの間ないと思うので、
すでに住宅ローンを変動金利で組んでいる人が
返済が苦しくなるということはまずあり得ません。

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✔️これから家を建てる人はどうするべきか?

長期金利の利上げに伴って
全期間固定型の住宅ローンと10年固定の住宅ローンは
すでに上昇してしまいましたが、
個人的にはそれでも全期間固定型を選んだ方がいいと考えています。

これから先、インフレや金利の動向が
どうなるかは誰にも分からないし、
仮に変動金利の金利が上がるような状況になった場合、
それから固定金利に借り換えしようとしても
商品の性質上、変動金利が上がる頃には
固定金利はずいぶん上がっている可能性が高いからです。

借り換えは、たとえ金利が下がり返済負担が下がるとしても
都度、手数料や登記代といった余分な手数料がかかることになるし、
団体信用生命保険への加入が必須となるので、
健康状態にも左右されますしね。

そんなわけで、
そんな心配や煩わしい手間がかからない全期間固定型の商品を
選んでおいた方がいいと思っている次第です。

もちろん、金利が高くなれば
多少なりとも返済負担は上がるし、
全期間固定金利を選んだ場合は
借入時に余分な手数料がかかってくるので、
これから家を建てようとお考えの方はそれらも考慮した上で
予算計画を立てるようにしていただければと思います。