【おうちづくりコラム】平屋の現実 その3

前回、前々回と建築コストはもちろん
土地コストも外構コストも上げずに
平屋を建てる方法についてお伝えさせていただきましたが、
弊社がそこまで平屋を推す理由は
製品の良さを語る上で欠かせない
「安全・快適・便利」の3要素全てに
非の打ち所がないからです。

というわけで、
ここからはこの3つの要素についての
具体的な説明をしていきたいと思います。

言われてみると
ごく当たり前なことばかりなのですが、
言われるまで案外気づかないことでもあるので、
引き続きお付き合いいただけると幸いです。

まず「安全」ということから
お伝えしていこうと思うのですが、
これは大きく分けると
「耐震」と「防犯」という2つの要素があります。

29495596_s.jpg

✔️最も大切な構造の安定

「耐震」に関しては、
2階建てに比べて平屋が強いのは
「言わずもがな」ではないでしょうか。

地震が起こった時も
2階建てより揺れを感じにくいし、
トラックやバスといった
大型車が家の前を通った時も
2階建てのように揺れを感じないし、
台風時に強烈な風を受けたとしても
2階建てのように揺れを感じませんからね。

理由は、平屋は重心が低く構造が安定しているから。
2階建てのように上からの荷重が大きくないから。
かつ、2階建てのように
壁のバランスが「ちぐはぐ」になりにくいからです。

なんせ2階建てのお家は
2階に細かく部屋をつくるのに対し、
2階を支える1階には大空間のLDKをつくるため、
上下階の壁量バランスが悪くなりやすい上、
充分な採光を確保したいLDKには大きな窓を設置するため、
さらに2階を支える壁が減ってしまうわけですからね。

かつ、採光を確保した南面に大きな窓をたくさんつくる反面、
冷気の侵入を防ぎたい北面には窓をほとんどつけないため、
壁のバランスもより「ちぐはぐ」になりやすいですしね。

そんなわけで
こういった耐震を悪くしてしまう要素が少ない平屋は、
そもそも構造的に優れているわけですが、
これは大きな地震の時に
家族や自分の命を守るだけじゃなく、
他にもメリットをもたらしてくれます。

例えば、天然で構造が安定していれば
2階建てのように「制震ダンパ」を設置することによって
頼りない耐震性を補強する必要がありません。
結果、40〜50万円ほどかかる
余分なコストを払う必要がありません。

また、大型車両の通行や強風を原因とする
日常的な振動をほぼ感じることがなく、
耐震性が劣化しにくいというのも
平屋ならでは、の特徴ではないでしょうか。
つまり、高い耐震性が継続してくれるため
必然的に耐久性も高くなるというわけですね。

29495974_s.jpg

✔️安全性に欠かせない防犯の高さ

そして安全性を語る上で
もう1つ大切な要素が「防犯の高さ」だし、
とりわけ平屋となると
2階建て以上に神経質になるべきところが
この防犯性だと思うのですが、
これを実現するためには
自分たち以外の人に間取りを判別されない家にすることが
最良の手段ではないでしょうか。

窓の形を見ただけで間取りが分かってしまうとか、
電気がついているかいないかで
どこにいるかが分かってしまうとなると、
決して防犯性が高いとは言えないし、
その対策としてセコムやアルソックといった
警備会社のシステムをつけるという選択もありますが、
これも余分なコストが必要になってくるし、
塀や目隠しなどによって防犯性を高めるという方法も
その効果に見合わないぐらい
莫大なコストだけがかかるだけですからね。

ゆえ、弊社では
窓の形を見ただけで間取りが分からない家を
提案させていただくようにしているし、
どの部屋の電気がついているのかも
全く分からないようになっています。

結果、セコムやアルソックといった
警備会社のシステムを設置する必要もなければ、
塀や目隠しといった無駄にコストが上がる工事も
全く必要ありません。
かつ、家の外観もスッキリしお洒落なお家になります。

これが弊社が高い安全性を実現するために
設計で配慮しているポイントですね。

では「安全」についての説明はここまでにして、
次回は「快適」についてお伝えしていきたいと思います。
快適性の関しても「言われてみると確かにー」
というところがあるので
次回もまた読んでいただけると幸いです。

【おうちづくりコラム】平屋の現実 その2

平屋は2階建てに比べて
面積を小さくしやすいことから、
実質2階建てと同じぐらいか
あるいは安く建てることも出来るので、
「平屋の建築が可能な土地である場合
前向きに平屋を考えてください」
というお話を前回させていただきました。

しかし、平屋には平屋なりの懸念点がいくつかあり、
当然それらをクリアしないと
かえってあまり良くない家に
なりやすかったりするのも事実です。

というわけで今回は
「平屋の懸念点とその解決方法」
についてお伝えしていきたいと思います。

27562167_s.jpg

平屋を建てるにあたり懸念されることの一つが、
「家の中に光が届かない暗いスペースが出来やすい」
ということです。

平屋の場合、家の大きさによっては
採光が確保出来る外周面に
接しないスペースが出来やすいからです。

ゆえ、暗いスペースをつくらないようにするために、
外周面からの採光量を増やそうと窓の数を増やしたり、
サイズを大きくしたりするのですが、
この作戦は新たな問題を引き起こします。

プライバシーと防犯の問題です。
窓を大きくすれば外から家の中が丸見えになるからです。

結果、今度はそれを防御するために
カーテンやシャッターを全ての大きな窓に
設置することになるのですが、
これがまた家の中に暗いスペースをつくってしまう
という問題を再び引き起こします。

カーテンをしていても
窓の近くは光が入ってくるのでそれなりに明るいものの、
その光が奥の方まで拡散していきにくいからです。

また、採光を確保するためには
隣に建つ建物から充分な距離が必要となるのですが、
単純に2階建ての倍近い建坪が必要な平屋だと
それなりに土地を広くしないとそれもなかなか実現出来ません。

ゆえ、20~30坪ほど土地を広く購入せざるを得なくなり、
土地代に数百万円余分にお金がかかり、
さらに外構工事費までも数百万円余分にかかることになります。

外構工事費が余分にかかるのは、
単純に工事面積が増えてしまうだけじゃなく、
プライバシーと防犯問題を解決するための
工事もそれなりに必要となるからです。

要するに平屋は家の価格は上がらずとも、
土地と外構の価格が上がってしまうため
結局、予算が高くつきやすいというわけですね。

29150725_s.jpg

✔️土地も外構も予算を上げない方法

この問題を解決するためには、
光の採り方を工夫するしかありません。

例えば、家の真ん中から光を採り、
真ん中から隅々まで拡散するように間取りを設計すれば、
家の中に暗いスペースが生まれることはありません。

外周から光を採れば、
それに伴って他人の視線まで入ってきてしまうのに対し、
家の中に外をつくりそこから光を採るようにすれば、
他人の視線は完全にシャットアウト出来るため、
カーテンをする必要がなくなるからです。

そして、採光が安定すれば
外周部からは光を採る必要がなくなるので、
風を抜く程度の小さな窓だけ設置すれば
それだけで機能的にも事足ります。

結果、プライバシーや
防犯の問題も完全に解決出来ます。

また、家の真ん中から光を採るということは
「=全ての方位で隣の建物から充分な距離が確保出来る」
ということでもあるので、
敷地いっぱいに家を建てても
家の中が暗くなる心配もありません。

結果、土地を無駄に広く買う必要もなくなるというわけです。
かつ、外構工事にも余分なコストをかける必要もなくなる
というわけです。

いかがですか?
口頭だけの説明では少し分かりにくいかもしれませんが、
なんとなくはご理解いただけたでしょうか。

もしこんなお家をご覧になりたいと思っていただけたなら、
いつでもお家を見ていただけるので、
お気軽にご連絡いただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】平屋の現実 その1

「平屋は高い」というイメージがあることから、
ホントは平屋にしたいのに
最初から諦めている方も決して少なくないと思います。

実際、2階建てのお家に比べて
価格に割高感があるのは確かだし、
原材料費の値上がりによって
なおその肌感覚が強くなっているような気もします。

しかし、感覚的ではなく論理的に考えてみると、
実のところ平屋と2階建てとの間には、
そう大きな価格差が生まれるわけではないので、
その理由について今回はお伝えしていきたいと思います。

これをご理解いただき、
平屋の建築が可能な土地であれば、
平屋を前向きに考えてみてください。

結論から申し上げると、
平屋が高くなり過ぎないのは
「2階建てに比べて面積を圧縮出来るから」ですが、
ではなぜ平屋は2階建てに比べて
面積が圧縮出来るのでしょうか?

29747512_s.jpg

✔️2階建てにあって平屋にないもの

まず考えていただくところがこれです。
例えば「階段」。
2階建てには100%必要で、
平屋には100%不必要なスペースです。
実は階段は上下階合わせると2坪(=4帖)必要なので、
これがなくなればその分家はコンパクトになりますよね。

続いてが「トイレ」。
これも2階建ての場合は、
上下階ともに必要となりがちですが、
平屋になれば基本1つでいけますよね?
(2つ欲しいという方もありますが)
となると、1帖(=0.5坪)分、
さらに家をコンパクトにすることが出来ます。

まずはこれが、面積が圧縮出来る要素ですね。
このほか平屋は2階建てに比べて
「廊下」を少なくしやすいので、
設計によってはさらに面積を圧縮出来たりします。

29522090_s.jpg

✔️2階建てと平屋の決定的な違い

平屋と2階建てには違いがいくつも存在しますが、
その中でも僕自身が決定的に違うなと感じるところが
「家の使いやすさ」です。

2階建ては、
掃除にせよ、片付けにせよ、洗濯にせよ、
上と下とを行ったり来たりしないといけないのに対し、
平屋の場合はすべて平面移動だけで事が足りるからです。

また、当たり前のことですが
平屋は子供部屋も1階にあるため、
2階建てに比べて圧倒的に
子供たちが自分の部屋を使いやすくなります。

結果、リビングに散乱しがちな
子供たちの勉強道具や遊具などを
自分たちの部屋に片付けやすくなるし、
衣類なども同様ではないでしょうか。

そんなわけで何が言いたいのかというと、
子供部屋と寝室以外の
余分な部屋をつくる必要がないということです。
2階建ての場合にかなり高い確率でつくる
「客間」的な意味合いが強い部屋のことですね。

2階建ての場合は、
子供たちが小さいうちの「収納的」な意味合いと、
親御さんが泊まりに来た時の「寝所的」な意味合いと、
やがて迎える老後の「寝室的」な意味合いを兼ねて
つくらざるを得ませんからね。

そんなわけで、平屋にすると決めた時点で
この部屋代は丸々浮くと考えていただいて支障はないと
思っている次第であります。
4.5帖~6帖(2.25坪~3坪)といったところでしょうか。

いかがでしたか?

こうやって冷静に考えてみると
実は、平屋は2階建てに比べて
ずいぶんと面積を圧縮することが出来るため、
2階建てとそう変わらないか、
あるいは安く建てることが出来たりするんですよね。

ただ、平屋の場合は間取りのつくり方が
2階建て以上に難しいのもまた一つの事実なので、
次回は「平屋の懸念点」について
お伝えしていきたいと思います。

【おうちづくりコラム】適切な土地面積を知る方法 2階建て編

過去3回に渡り「平屋」を建てることを前提として、
自分がどれくらいの広さを求めているかを
具体的に数字にしていただいたのですが、
家の広さをご理解いただくと共に、
必要な土地の広さもご理解いただけたのではないかと思います。

ただ、たとえ空前の平屋ブームが訪れているとはいえ、
みんながみんな平屋を求めているわけじゃないし、
全ての地域で平屋を建てることが出来るわけではないので、
今回は「2階建てバージョン」でお伝えしていきたいと思います。

イメージとしては、
土地面積が45坪未満だと
2階建てになってしまうかなーと考えているので、
前回までとはちょっと角度を変えて、
45坪の土地ー(余白10坪+駐車場スペース13.5坪(4.5坪×3台)
+デッキスペース3坪)=18.5坪が1階部分となる
2階建てのお家がどんな感じになるのかについて
お伝えしていきますね。

4862804_s.jpg

✔️18.5 坪=37帖の1階部分

それでは、玄関から一つ一つ考えていってみましょう!
まず外玄関に1帖、内玄関と玄関ポーチにそれぞれ1帖ずつ、
そして土間収納に1帖の合計4帖必要だとすると、
残りは33帖になりますよね。

続いて、水回りです。
トイレは1つで1帖、お風呂は1坪タイプで2帖、
洗面スペースに1帖、
脱衣スペースに2帖必要だとしたら
水回りの合計は6帖になりますよね。
そして、残りは27帖ということになります。

では続いてLDKです。
対面式のキッチンに4人掛け(90cm×150cm)の食卓を置き、
3人掛けのソファー(80cm×200cm)を置く場合、
ちょうどいい広さは16帖なのですが、
このLDK内に階段をつくるとしたら
階段スペースを加算しないといけないので、
2帖をプラスした18帖が
LDKスペースとして必要な広さとなります。

というわけで、
27帖から18帖を差し引くので残りは9帖となります。

29129344_s.jpg

✔️2通りの考え方

では残り9帖では
どのようなスペースをつくることが出来るのか?

考え方の1つは、
寝室と収納を1階につくるということです。
仮にセミダブルベッドを2台置くとか、
シングルとダブルを組み合わせるとか、
あるいは布団を敷いて寝るのであれば、
寝室は6帖あれば充分なので、
残りの3帖は収納スペースとして確保することが出来ます。
そして、子供部屋+@を2階に持っていくという感じですね。

もう1つの考え方は、
寝室と収納を2階につくり、
子供部屋を1階につくるということです。
9帖ということは4.5帖を2室つくるイメージですね。

この場合、
1階に充分な収納をつくることが出来ませんが、
子供部屋が1階にあるため、
子供たちのものや常時着用する衣類などは
この部屋に置いておくことが出来ます。

ゆえ、この部屋さえ有効活用出来れば、
LDKがそう散らかることもないのではないでしょうか。

子供たちだって親の気配が感じられない2階より
親の気配どころか姿まで見ることが出来る1階の部屋の方が、
自分の部屋を使いやすいでしょうしね。

まー、ただこの考え方の中には
廊下が含まれていないので、
プライバシーも考えて廊下が欲しいと思っている方なんかは
また違った考え方をすることになるんですけどね。

いかがでしたか?
なんとなくイメージしていただけたでしょうか。

今回は、分かりやすく
説明させていただくために
土地の広さから逆算して考えてみたのですが、
土地を探す時は、どんな家にしたいかを
ある程度明確にした上で必要な土地の広さを算出する
という流れになるかと思います。

なので、土地を探す前に
まずは自分が建てたい家や広さを
ある程度明確にしていただくために
ぜひこの考え方を覚えておいていただけたらと思います。

それでは、、、

【おうちづくりコラム】適切な土地面積を知る方法 続々編

前回、前々回と
適切な家の広さを把握していただくために、
玄関回り・LDK・水回り・収納
について考えていただきましたが、
ある程度明確な数字は出てきたでしょうか?

そして今回は締めくくりとして
寝室や子供部屋などの「個室」について
考えていくつもりなのですが、
今回が終わった時点で
必要な家の広さが明確に分かることになるので、
ぜひ最後までお付き合いいただければと思います。

「個室」の広さを知るにあたっては、
そこに何を置くのかが重要な点となるので、
何を置くつもりなのかをぼんやりと想像しながら
考えてみてください。

29519395_s.jpg

✔️寝室=寝るだけの部屋?

寝室の広さを知る上でまずお聞きしたいことが
ベッドで寝るのか?それとも布団を敷いて寝るのか?
ということ、
そしてベッドで寝る場合
どのサイズのベッドをどう配置するのか?
ということです。

ベッドの選択肢としては
シングル・セミダブル・ダブル・クイーン
の4種類が考えられますが、
長さは全て2mが標準的なものの、
標準的な横幅はシングルが90cm、セミダブルが120cm、
ダブルが140cm、クイーンが180cmとまちまちなので、
ベッドで寝ようとお考えの方は
どのベッドをどのように置くかを考えてみてください。

また、寝室にベッド以外のものを置く予定があるのかも
広さを考える上で必要な情報となります。
ドレッサー、チェスト、テレビなどを
置く予定があるかどうかですね。

では、寝室にはベッド以外なにも置かない、
そしてベッドはセミダブルを2台並べて置くという場合、
どれくらいの広さが必要なのでしょうか。

この場合、120cm×2台となるので
ベッドが占領するスペースは
240cm×200cmということになりますが、
これが入る広さは一体どれくらいでしょうか。

4.5帖=260cm×260cm
6帖=351cm×260cm
7.5帖=442cm×260cm
8帖=351cm×351cm
9帖=533cm×260cm
10帖=442cm×351cm

さて、あなたなら
どのサイズをお選びになるでしょうか。
この場合、4.5帖では流石に厳しいので、
6帖以上ということになりますよね。

というわけで、
以上の内容やサイズなどを考慮しながら
寝室の広さを算出してみてください。

個人的には寝室はただ寝るだけの部屋なので、
必要最小限でいいとは思っています。
家の広さはコストに直結するからです。

29160333_s.jpg

✔️子供たちはいつか出ていくもの

続いて、子供部屋について考えてみましょう。
子供たちは遅かれ早かれ出ていくものなので、
この部屋もまた必要最小限でいいと思っています。

また、親の気持ちとしては、
子供部屋は人数分つくってあげたいと思うのですが、
部屋を増やせばその分コストがアップするので、
部屋を増やしたいなら一つ一つの部屋を小さくするか、
部屋を小さくするのに抵抗があるなら
部屋数を最大2つにするのがいいと思っております。

というわけなので、
先程の寝室同様にどんな家具を置くのかを想像しつつ、
先程記載させていただいた部屋の広さを参考にして、
また前回の収納のことも考慮しつつ
広さを考えてみていただければと思います。

いかがでしたか?

この他「書斎」が欲しいというご主人や
「ランドリールーム」が欲しいという奥さん
もいらっしゃると思うので、
その場合はここまでで出てきた数字に
2帖もしくは3帖を足していただけたらと思います。

また間取りのご要望や立地条件によっては、
1帖もしくは2帖程度の廊下が
出来てしまうこともあるかもしれないので、
この段階ではその数字も加算しておいてください。

そして、ここまでの内容を網羅していただくと
最低限必要な広さがお分かりいただけると思うので、
ぜひ出てきた数字を前々回の冒頭の式に当てはめてみてください↓
「家の周囲(10坪)+車1台(4.5坪)×台数
+家の1階部分の面積+デッキの広さ」

これで導き出された数字が
あなたが選ぶべき土地の広さということです。
それでは、、、

【おうちづくりコラム】適切な土地面積を知る方法 続編

自分が建てたい家の1階の面積を
ある程度把握しておくと、
適切な土地面積を導き出しやすいので、
前回からそれを算出するための
質問をさせていただいているのですが、
前回の「玄関周り」と「LDK」に続き、
今回は「水回り」と「収納」、そして「客間」についての
ご質問をしていきたいと思います。

4253516_s.jpg

✔️洗面・脱衣・風呂・トイレ

洗面と脱衣については
分けてつくるか?それとも分けずにつくるか?
お子さんに女の子がいるか?と女の子の数、
主に室内干しで考えているか?
それとも室内干しはせず外に干すのか?
あるいは「カンタくん」などの
乾燥機を主に使用するつもりなのか?
これらによって必要な面積が違ってきます。

例えば、うちもそうですが
女の子が複数いるとしたら割と小さいうちから
小さな洗面台ではものが溢れ出してしまうし、
洗面台を使用する時間も長いため、
朝の混雑した時間帯とっても邪魔だったりします。

ゆえ、通常洗面スペースは1帖なのですが、
女の子が複数いらっしゃる方には、
2帖をオススメさせていただく場合があります。
2帖あれば、棚にも色々と陳列出来るし、
隣に並んで身支度出来ますからね。

洗濯機を置く脱衣室に関しては、
室内干しされる場合は干すスペースのことを考えると
最低でも2帖はあった方がいいし、
全て室内干しという方に至っては
出来れば3帖あった方がいいと思います。

逆に、室内干しの比率が低い方や、
「カンタくん」などの乾燥機を主に使う方なんかは、
2帖もあれば充分だし、
場合によったら洗面も含めて
2帖~2.5帖あれば充分かもしれません。

続いてはお風呂です。
お風呂に関してはズバリ2択ですね。
1坪タイプにするか?
それとも1.25坪タイプにするか?です。
1坪=2帖なので、要は2帖でいいのか
それとも2.5帖必要なのかってことですね。

この広さの違いは浴槽ではなく洗い場の広さなので、
洗い場が広い方が良いという方は、
2.5帖タイプを選ばれるといいかもしれませんね。

トイレに関しては
1ヶ所でいいのか?それとも2ヶ所必要なのか?
そして手洗いをどうするのか?で面積が変わってきます。

便器と一体になったタンクについた手洗いでいいという方や、
タンクレスだけどトイレから出たところに洗面をつくる方や、
小さな手洗いがあればいいという方は1帖あれば充分なのに対し、
ホテルやお店のように洒落た手洗いスペースを
トイレ内につくりたい方なんかは1帖では心許ないので、
1.5帖ほど必要かもしれません。

というわけで、以上の内容を参考にしながら
水回りスペースの面積を考えてみてください。

29578898_s.jpg

✔️集中型か個別型か

では続いて「収納」について考えていきたいと思います。
収納に関しては集中型がお好みなのか?
それとも個別型がお好みなのか?
でつくり方が違ってきます。

集中型とはいわゆるファミリークローゼットのことで、
要は、全員の衣類や持ち物を
同じ場所で管理するってことですね。
一方で個別型とは
個人個人でそれぞれ衣類や持ち物を管理するために
部屋ごとに収納をつくるということですね。

個別の場合、
4人家族がそれぞれに1帖ずつ収納をつくるとしたら
合計で4帖分収納が必要ということですね。
あるいは、夫婦の収納を
ウォークインクローゼットにしたい場合は、
「子供たちの人数×1帖+W.I.Cの広さ」が
収納に必要な場所ですね。

また、収納に関しては
季節ものや日用品などをどこに置いておくのかも
考えておかないといけないので、
前回の広々としたパントリー収納を
つくっていない方なんかは、
衣類や持ち物収納とは別に
納戸的な収納が必要かもしれません。

なので、自分の家の荷物量と
どうやって管理していくのかを考えつつ、
必要な広さを導き出していただけたらと思います。

✔️「客間」という保険は必要なのか?

では、最後に客間について考えていきたいと思います。
ズバリ客間に関しては、
平屋の場合は不必要だというのが個人的な意見です。

仮に親御さんが泊まっていく場合でも、
わざわざそのために一つ部屋を用意しなくても
子供部屋を使ってもらえばそれで済むからです。
(子供が小さいうちは自分の部屋で寝ませんよね?)

ま、そんなシチュエーションになった場合、
親御さんはお互い気を遣わなくていいように
近くのホテルを取る可能性が高いでしょうしね。

そんなわけで、
個人的には必要ないと思っているのですが、
コストがかかったとしても
やっぱり欲しいとお考えの方は、
4.5帖か6帖という広さで
客間をカウントしていただければと思います。

いかがでしたか?
今回もある程度具体的に数字を導き出せたでしょうか?
では、次回は寝室・子供部屋・書斎などの
個室について考えていきたいと思います。

【おうちづくりコラム】適切な土地面積を知る方法

土地探しをする時、
自分に必要な土地の広さを理解していないと、
かなり高い確率で無駄に広く
土地を買ってしまいます。

結果、土地取得費用も高くつくし、
後々ずっと必要となる固定資産税も
高く払い続けることになるし、
余白が増える分、
外構工事費用も高くつくことになります。

ゆえ、そうならないために
土地探しをする前に土地予算を算出すると同時に、
探していただく土地の広さも
算出することをオススメしています。

というわけで今回は、
探すべき土地面積の計算方法について
お伝えしていきたいと思います。

1477223_s.jpg

計算方法は
「①家の周囲(10坪)+②車1台(4.5坪)×台数
+③家の1階部分の面積+④デッキの広さ」
と極めて単純なものなのですが、
③だけは1人で算出するのが難しいと思うので、
今回から数回に渡ってその方法について
「平屋」を建てると仮定してお伝えしていきますね。

✔️玄関周りの広さ

まず考えていただきたいのが
「外玄関、内玄関、玄関ホール、土間収納」の広さです。
外玄関とは玄関ポーチのことで、
濡れないように屋根を設ける部分ですね。
ここは最小限で良いという方は、
1帖で考えていただくといいと思いますが、
もっと広くしたいなーという方は、
2帖もしくは3帖で考えていただくといいかと思います。

内玄関についても、
最小限で良いかなという方は、
外玄関同様に1帖でいいかなと思うのですが、
もっと広めが良いとお考えの方は
1.5帖もしくは2帖になるかと思います。

玄関ホールについても内・外玄関同様ですね。
個人的には、ホール(廊下)は
最小限で充分かと思っているので
ここも1帖でいいと思っているのですが、
これまた広い方がいいという方は、
1.5帖もしくは2帖で考えていただくといいかと思います。

土間収納(シューズクローゼットも兼ねる)については、
何をどれくらい置くかで広さが違ってきます。

例えば、釣りやキャンプといった
荷物が少々嵩張るような趣味がなく、
そこには靴とベビーカーぐらいしか置かない
という方に至っては1帖もあれば充分かと思います。

なんせ1帖あれば、
仮に棚を6枚設けたら
大人の靴で50足近く置けますからね。
2帖になればさらに靴が
35足置けるようになりますが、
流石にそこまで必要な方は
そういらっしゃらないと思うので、
その余ったスペースに釣り道具やキャンプ用品を
置くことが出来ると思います。

ゆえ、土間収納は
1帖もしくは2帖あれば充分かと思っているし、
最大でも3帖あればいいのではないでしょうか。

29620247_s.jpg

✔️LDK の広さ

では、玄関周りが分かったところで、
LDK (リビングダイニングキッチン)
の広さについて考えていきましょう。

ここに至っては、
誰もが広ければ広いほど良いとお考えだと思いますが、
広くし過ぎてしまうと、どこかで調整しなければ
その分家のコストが上がってしまうし、
広くしたことで余白が生まれればそこに物を置いてしまい
かえってゴチャゴチャした空間になりやすいので、
ここもまた適切な広さを知ることが大切だと考えています。

ここで考えていただきたいことは、
キッチンは対面型がいいのか?そうじゃなくていいのか?
パントリー収納は必要なのか?
ダイニングテーブルを置くのか?
置く場合、4人掛けなのか6人掛けなのか?
ソファーは置くのか?
置く場合3人掛け程度の大きさにするのか?
L型の大きなものにするのか?
1人掛けのソファーチェアーも置くのか?などです。

個人的には対面型のキッチンにしつつ、
4人掛けもしくは6人掛けのダイニングテーブルを置きつつ、
3人掛け程度のソファーを置くとしたら
16帖が適切な広さだと思っているし、
L型の大きなソファーを置いたり、
3人掛けのソファーとは別に
1人掛けのソファーチェアーを置くとしたら
18帖が適切ではないかなと思っています。

そして、パントリー収納が必要なのであれば、
その求める広さを足してみてください。
弊社がよくしている冷蔵庫も家電も隠せるぐらいの
バックヤード的収納にするなら
3帖もしくは4帖必要となるし、
そうじゃなく冷蔵庫や家電は隠さず、
単純に食品ストックや食器類だけを置くパントリー収納なら、
1帖もしくは2帖もあれば充分だと思います。

いかがでしたか?
ざっくりでいいので、とりあえずここまでで
どれくらいの広さが必要そうなのか算出出来たでしょうか?

では今回はここまでで、
次回は洗面や脱衣などの水回りから
はじめていこうと思っているので、
どんな感じにしたいのか頭を整理しておいてくださいね。

普段からチェックしておきたい!お家のポイント

家は物と同じように長い年月使っていると、
経年劣化などを起こすこともあります。

長年経った部分は、簡単な修理で対応できる部分もあれば、
リフォームが必要となるケースもあります。場合によってはライフスタイルの
変化などを考慮し、建て替えを検討した方が良い場合もあるかもしれません。

当社でも、お客様から修理をご依頼いただき、実際に点検に伺ってみると、
大規模な修繕が必要だったりする場合もあります。

大事なお家でずっと快適に過ごすためには、普段からお住まいをチェックして
おくことが大切です。

以下にお住まいのチェックポイントを載せましたので、ぜひご参考ください。

1.jpg
3.jpg
4.jpg
2.jpg
いかがだったでしょうか。
これらの中には、放っておくとどんどん悪化してしまうものもあります。
今の家を大切に使うことはもちろん、これからお住まいをご検討される方は、
どこに注意して建てるかを一緒にご相談させていただいています。

【おうちづくりコラム】表だけではなく裏も見る

土地探しをしている誰もが
「土地を買うなら南向きがいい」
とお考えになると思います。

間違いなく日当たりが良いし、
全ての部屋を南向きに出来そうだし、
洗濯物もよく乾きそうだし、
お布団も干しやすそうだというイメージが
頭の中に膨らむからです。

そんなわけで南向きの土地は、
土地探しをしている方たちから
絶大なる支持を得ているわけですが、
そんな多くの方の心を魅了する
全く非の打ちどころのなさそうな
この南向きの土地でさえ
実は大きなデメリットが存在します。

というわけで今回は、
南向きの土地が持つ大きなデメリットについて
お伝えしていきたいと思います。

もちろん南向きに限らず全ての土地が
メリットとデメリットの両面を持ち合わせていて、
そのデメリットの多くは設計によって
解決することが出来るのですが、
この南向きの土地に関しては、
南向きのメリットが設計による
デメリットの解決を阻みやすいという
なかなか厄介な問題を抱えており、
これをスッパリと解決するためには、
建てる方の理解が必要となってくるので、
ご理解いただく意味も込めてお伝えしていきたいと思います。

622614_s.jpg

✔️予算が大幅にアップする!?

ズバリ南向きが持つ最大のデメリットがこれです。
なぜなら、土地代はもちろん、
建築代や外構代までも割高になってしまうからです。

土地代が高くなる理由は、
"みんなが欲しがる=「供給<需要」"
という図式が出来上がりやすいからですね。

つまり、人気がある南向きの土地は
労力をかけなくても売れやすいため
そもそも価格が割高に設定されているし、
値引き交渉にも応じてもらいにくいことから
高く買わざるを得ないというわけですね。

では、土地が高い理由は分かるにしても
なぜ建築代までも上がってしまいやすいのでしょうか?

その理由は、南向きの土地が
最もプライバシー性と防犯性が悪くなりやすいからです。
せっかく日当たりが良い南向きの土地を買った理由は、
出来るだけ全ての部屋を南向きでつくり、
南向きの窓からたくさんの光を入れたいからだと思いますが、
そうすれば居住スペースが四六時中丸見えになってしまいます。

ゆえ、外からの視線をシャットアウトするために
それらの窓には全て遮光カーテンをつけなくてはいけなくなります。
レースカーテンだけでは丸見えを防ぐことが出来ないからです。

また、南向きの土地で
南向きに窓をたくさんつくるということは、
向かって正面にガラスが多くなるということでもあるので、
台風の時や強風の時に何かが飛んできても大丈夫なように、
シャッターもつけざるを得なくなります。
旅行などで数日間家を空ける時は、
防犯のためにシャッターを閉めておきたいでしょうしね。

2788702_s.jpg

そんなわけで、大きな窓の数だけ
高価な遮光カーテンとシャッターという
オプション工事が必要になるというわけです。

外構に関しても、
防犯とプライバシー強化のための工事が必要になるのが
コストアップの大きな要因です。

ウッドデッキをつくるにしても、
丸見えの場所にオープンでつくると
使いたくても恥ずかしくて使えませんからね。
家族でバーベキューをするにしても、
プールをするにしても、日向ぼっこをするにしても、
あまりに丸見えだと気が引けちゃいますからね。

そんなわけで、
家の中をカーテンで隠すのと同様に、
目隠しのために塀をつくることによって
ウッドデッキスペースを見えないようにせざるを得ない
というわけです。

かつ、家のカーテンや窓を少しでも開けられるように、
目隠しのための植栽やフェンスを
つくってもらわざるを得なくなるというわけです。

要は、日当たりが良い土地を買ってしまったがために
日当たりがいい間取りをつくらないといけない
という作用が働き、それが結果的に
防犯性とプライバシー性の悪さを招き、
それを解決するために
先程申し上げたような解決策を講じなければいけなくなり、
土地だけじゃなく家も外構も
コストアップさせてしまうというわけですね。

そして、必然的に借入額が増加するというわけです。
図式としては、不動産屋もより儲かり、
建築会社もより儲かり、外構屋もより儲かり、
銀行もより儲かるのに対し、
建てた方だけが負担が上がるという感じです。

なので、
巷では無敵のように扱われている南向きの土地と言え、
経済的なデメリットが存在すること、そしてそのデメリットは
ともすれば最も厄介なものかもしれないことを
ぜひ知っておいてもらえたらと思います。

【おうちの補助金ブログ】令和6年度 ネット・ゼロ・エネルギーハウス推進事業

ネット・ゼロ・エネルギーハウス、つまりZEH住宅を新築したい方にオススメの補助金になります。
ちなみにZEH住宅とは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略称で、
住宅で使う一次エネルギーの年間消費量が、おおむねゼロの住宅のことです。
環境にも優しいし、お財布にも優しい住宅ということです。
そんな住宅を作りたい方にピッタリな補助金がこちらです。

補助金福島県ZEH.jpg

詳しくはこちら

【おうちの補助金ブログ】令和6年度 福島県住宅用太陽光発電設備等導入支援補助金

太陽光発電を新築住宅に付けたい方にはオススメの補助金があります。
それが福島県住宅用太陽光発電設備等導入支援補助金です。
詳細をご案内したいと思います。

補助金福島県.jpg

参考サイト... 【申請受付開始】福島県住宅用太陽光発電設備等導
こちら

【おうちづくりコラム】物価上昇と家づくり

20年前は20%台だった日本のエネルギー自給率は
今や約10%に減っているし、
約50%あった食料自給率も約40%まで減っているため、
現在、日本が招いている円安は家計に大きなダメージを与えます。

実際、すでに大幅に値上がりした食料品もたくさんあるし、
肥料の価格も大幅に値上がりするため、
近い将来、野菜やお肉などにも
その値上がりが反映されることでしょう。

また、電気料金にしても
この1年で3割上がったとか、
12ヶ月連続値上げだとか、
「えっ?そこまで?」という
劇的な値上がりを見せている状態であり、
これらの値上がりが
きっとボディブローのように
ジワジワと効いてくるのは
間違いないのではないでしょうか。

とまあ、景気の良し悪しに関係なく、
また給料が増える見込みも少ない中、
ガンガン物価上昇だけが進んでいる日本ですが、
御多分に洩れず、こと住宅価格においても
えげつない価格上昇の波が訪れていまして
かつ、高止まりした状態で
落ち着くんじゃないかと言われています。

そんなわけで、
こんな状況の中で家を建てるとしたら
どうすればいいのかについて
今回はお伝えしていきたいと思います。

おそらく平均すると
1年前に比べて4~500万円ぐらい
値上がりしていると思うので、
そんな値上がりの中でも、
負担を増やさないようにするための
具体的な手段についてです。

28758079_s.jpg

✔️返済年数を5年延ばす

500万円値段が上がれば、
そのまま借入が500万円増えることになると思いますが、
返済年数を35年のままでこれを試算すると
返済負担が1.5万円ほど上がります。

ゆえ、個人的には返済年数を5年延ばす
という選択をとっていただいた方が
いいと思っています。

そうすれば
毎月の返済負担が上がらないからです。
かつ、住宅ローンには
債務者にもしものことがあった時、
住宅ローンの残債がゼロになるように
掛け捨ての生命保険料が含まれているので、
家を建てるタイミングで
必要以上に加入している生命保険を
見直した方がいいと思っています。

というわけで、
この2つを実行することで
まずは負担を上げないようにしてください。

そして、その上でやって欲しいことが1つ。
「積立投資」です。
つまり投資信託をこれから40年に渡って
毎日(毎月)同じ額を買い続けるということですね。

これに関しての内容は
ここでは割愛しますが、
これをやったかやってないかによって
今後の人生が大きく違ってくる
といっても過言ではないと思うので、
取り急ぎここまでの一連の流れを
前向きにやっていただければと思います。

24419763_s.jpg

✔️太陽光発電を設置する

そして、もう1つ必ずやって欲しいことが
太陽光発電の設置です。
理由は単純明快で、
電気料金は確実に今後も上がり続けていくからです。

政府は電気料金の安定のために
原発の再稼働に前向きですが、
おそらく再稼働はそんなに簡単じゃないでしょうしね。

ゆえ、買取金額がショボいから
設置すべきではないという意見は
絶対に鵜呑みにしないでください。

現在は、儲けるために
太陽光発電パネルを設置するのではなく、
高騰していく電気を電力会社から
買い続けなくてもいいようにするために
設置するという考え方ですからね。

かつ、次に購入する車を
電気自動車にするつもりだとしたら、
そのタイミングで蓄電池を設置することも
視野に入れておいてもいいかと思います。

蓄電池を設置すれば、
夜の電気も電力会社から買わなくて済むので
さらに電気料金が格安になるし、
車1台分の燃料代もいらなくなりますしね。

もちろん、
蓄電池の設置に費用はかかるので、
これに関してはきちんと
採算が合うかどうかを計算した上で
設置すべきではありますけどね。

以上が、これから家を建てる方に
知っておいていただきたいことであり、
ぜひ実行してもらいたいことです。

厳しい物価上昇の中、家を持つことは
これまで以上に金銭的な不安を感じると思いますが、
個人的にはこの2つを実行すれば、
きっと大丈夫だと思っているので、
ぜひ参考にしていただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】洗面スペースと洗濯機について

今回は「洗面スペースとはどんな空間か?」について考えてみましょう。
洗面スペース=手を洗う空間
洗面スペース=顔を洗う空間
洗面スペース=化粧や髪の毛のセットをする空間
このように
洗面スペースは、色々なことができる多機能な空間と言えると思います。
洗面スペースは、多くの場合お風呂へ入る際の脱衣所になります。
その場合、服を脱いでそのまま入れることが出来るため、
洗濯機は洗面室に設置したほうが便利です。

27880980_s.jpg

しかし、洗面スペースにトイレが設置されている間取りはどうでしょう。
一人暮らしに多い1R、1Kなどといった間取りでは
お風呂とトイレが同じ場所に設置されている
ユニットバスは結構多いものです。

そうなると洗濯機を洗面スペースに設置するのは、
広さにもよりますが基本的に難しくなります。
また誰かが服を脱いでいたり
トイレを使っていたりすると
ほかの人は一緒に洗面スペースを使うことはできなくなってしまいます。

なので洗面スペースは、いろいろな場面で兼用されるため、曖昧な空間なのです。
洗面スペースをいかに上手く家族と共有するか。
どの様な使い方をイメージするか。
設計をする上で、1つポイントになると言えるでしょう。

そこで、併せて考えるといいのが「洗濯機の設置場所」。
洗濯機をどこに設置するかを考え、
生活しやすい動線をイメージすることです。
例えば贅沢に洗濯室、いわゆるランドリースペースを
作ってしまうのはどうでしょうか。

服の収納棚、洗濯機、洗い場、
そして天井から物干し竿をつるしてみたり。
そうすると洗濯をして、干して、畳んでなおす。
洗濯物のルーティーンが簡単にこなせるのではないのでしょうか。

その場合、洗面スペースを広く使うとかトイレを併設したりもできます。
洗面所に、洗濯機を設置することは多いかと思いますが、
間取りと広さを考えて、
あえて洗濯機を切り離してみたりしてもいいかもしれません。
プランを作る際に
洗濯機を置く場所を起点に生活導線をイメージすると、
不便なことが少ない空間になるかもしれません。
たまには視点を変えて考えてみませんか?

【おうちづくりコラム】家と土地と固定概念と

家はたとえ同じ面積でも形によって価格が異なります。また、縦横のバランスによっても価格が異なります。
例えば、工事面積が120㎡の平屋を建てる場合でも、縦12m×横10mの家と、縦15m×横8mの家と
縦20m×横6mの家とでは、
壁の施工面積が異なることから、建築コストも違ってきます。
縦12mの場合、外周の長さは44mですが、
縦が15mになると外周の長さは46mになり、
縦が20mになると外周の長さは52mになるからです。
つまり、縦横の比率が崩れるほど
家のコストは高くなるというわけですね。
それゆえ、建築コストを抑えるためには、
縦横の比率を限りなく同じに出来る土地を選べばいいのですが、
では、仮にあなたが建てたい家が、12m×10mの平屋だとしたら、
一体どんな土地を選べばいいのでしょうか?

28802457_s.jpg

✔︎必要な土地の広さの求め方
この場合、間口が10mの家を建てるとしたら、
車置き場に奥行き約5.5m、
それ以外の建物の周囲にそれぞれ通路として
1m確保したとして、
間口12m(通路1m+家10m+通路1m)
奥行き18.5m(通路1m+家12m+車5.5m)が必要となります。
 
つまり12m×18.5m=222㎡(約67坪)の土地が
必要だということですね。
また、建物の間口を12mにした場合、
土地の間口が14mで奥行きが16.5mとなり、
231㎡(約70坪)の土地が必要だということになります。
なので、あなたが120㎡の平屋を建てたいと
お考えだとしたら、
67~70坪あたりの広さで土地を探せば、
なんの問題もなく建てられるということになります。

✔︎土地の向きはどの方向がいいのか?
では、土地の向きは一体どれがいいのでしょうか?
南向きがいいのか?
あるいはそれ以外でもいいのか?という話です。 
先程、土地の面積を試算した時に、
車を置くところ以外の方向は全て
ほぼ敷地いっぱいに配置しました。 
となると、車を置く方向が南であれば、
問題なく家の中に光を採り込めそうですが、
それ以外の方向の場合、隣接して家が建っているとしたら、
家が暗くなってしまいそうな気がしますよね?
それゆえ、みんな安定した日当たりを求めて
南向きの土地を選ぼうとします。

ですが、南向きの土地で南面に採光のための大きな窓をつけてしまったら、一体どうなるでしょうか?
家の中が丸見えになってしまうので、
確実にカーテンが開けられない家になってしまいます。

結果、家の中は場所によって
明るさにムラが出来るし、
南向きであるにもかかわらず、
朝から照明なしでは過ごせなくなってしまいます。

でも、南以外の方向を選んだ場合、
そもそも南の窓から光を採り込めなさそうなので、
そうなるよりはマシだと感じる方も少なくないと思います。
 
5094291_s.jpg

✔︎採光のカギは南の建物との距離
南向きの土地以外で先程お伝えした平屋を建てる場合、リビングを南に配置してしまうと、
確実に家の中に光が入ってこなくなります。

それゆえ、この考え方で平屋を建てる場合、
リビングにたっぷりと光を入れるためには、
近隣の建物から十分離れたところに
リビングを配置するという手段を取ります。
中庭を設けながら。
この手段を取ることが出来れば、
土地の日当たりにこだわる必要がなくなり、
土地選びの自由度が格段に増します。

かつ、土地価格をグンと抑えることが出来ます。
日当たりが悪そうな土地は、
そもそも価格が安めに設定されているし、
価格交渉もしやすくなるからです。

なので、こういった家の建て方があることも
ぜひ知っておいてもらえたらと思います。
これが、土地と建物と外構にかかるコストを
最大限に抑えながら
平屋を建てる最良の手段ではないでしょうか。


【おうちづくりコラム】水害に備えた家づくりとは?

大地震以降、家づくりにおける地震に向けた対策について、
お客様から伺うことが結構あります。
また、最近ではそれに加え、中国地方での水害から、
水害に対するご相談も多く頂戴します。
日本は河川が多い地形なので、水害について普段から
対策を練る必要があると考えている方は多いのでは?

お家を建てる際には、
洪水や浸水といった水害も決して
「自分には関係の無いこと」と思わず、
水害による被害をどう避けるかといったことも、
しっかりと考えておくのが、非常に大切です。

2873344_s.jpg

家を建てる際の代表的な水害対策としては、
「盛り土」があります。
敷地全体に土を盛って、敷地自体を高くするものです。
水は高い所から低い所へ流れるため、敷地自体を高くすれば、
家全体を水害や洪水といったような水害からお家を守ることができます。
お家を立てる土地が、周囲の家や道よりも、低くなっている場合には、
是非ともやっておいた方がいい工事です。

ただ、住宅地などでは、隣のお家の日当たりを妨げないよう、
屋根の高さの制限があったりもしますので、
高さを上げるのにも限度はあります。

また、盛り土は土なので、それ自体の自重が重いところが問題です。
そのため地盤が弱いところでは、
逆に沈んでしまう原因となってしまう可能性もあります。
河川に近い場所などは、地盤の弱い低地であることが多く、
盛り土をして家を建てる時は、
その土地の特性と周囲の状況をよく考慮することが
重要なポイントです。

他には、家の床を高い構造にする、という方法もあります。
住宅の基礎の部分を、通常よりも高くすることで、家自体を高くするのです。
家を建てる時は、まずコンクリートなどで基礎を作りますが、
この基礎を通常よりも高く作ることで、
洪水が起こってしまった時などに、
床上まで浸水しまうのを防ぐことができます。

ただ、基礎を高くして床を高くする構造の場合、
床上浸水は防げても、床下浸水の可能性は十分にあります。
ちなみに、床の高い構造は、水害対策以外にも、
湿気対策としても有効です。
湿気が気になる地域ならいい水害対策と言えますね。

なお、この「床上浸水」と「床下浸水」の違いとは、
文字通りお家の床下までの浸水で留まったのか、
床の上まで浸水してしまったのかというものです。

床下浸水の場合の基本的な対処法は3つほどあります。

1.排水・・・床板や畳を外し、溜まった水や泥をかき出します。
特に泥が残っているとにおいの原因にもなるため、
隅々までかき出し、真水で洗い流します

2.乾燥・・・生乾きのままだとカビや臭いの原因になってしまうため、
扇風機などを使い、しっかりと場合によっては
1週間以上かけて乾燥させます。

3.消毒・・・洪水など外からの水で浸水してしまった場合、
浸水した水に下水や汚水が混じっていることが多々あります。
すると雑菌が繁殖しやすく感染症の原因にもなり得るため、
排水・乾燥をさせた後にはしっかりと消毒する必要があります

一方、床上浸水の場合は、
床下浸水と比べて被害ははるかに大きくなります。
被害額は床下浸水の7倍にものぼると言われ、
2階まで浸水してしまった場合などは、
建て替えを視野に入れなければならない場合もあります。

床上まで浸水してしまうと、
水に浸かった部分やものは、洗ったとしてもひどい臭いが取れず、
床置きの電化製品や家具・リネン類をはじめ、
壁紙やクッションフロアなども
交換や張り替えが必要になる場合が多いのが特徴です。

このように最悪でも床上浸水を防げるよう、
私たちが家づくりの相談をする際には、
建築場所と家の床の高さなどを加味しながら
お話しを進めさせていただいています。
水害対策についてお悩みの方は、ぜひご相談ください

【おうちづくりコラム】家づくりの幅を広げるための提案

「南向きの土地」は
一般的に最も人気がありますが、
弊社では最もオススメしていません。

理由は4つ。
1つ目は、土地の価格が高いから。
2つ目は、外構費が高くなるから。
3つ目は、外観がダサくなりやすいから。
4つ目は、設計が難しいから。
です。

というわけで今回は、
この4つの理由について
もう少し詳しくお伝えしていきたいと思います。

28492755_s.jpg

まず1つ目の
「土地の価格が高いから」ですが、
これは単純に「日当たりがいい土地=いい土地」
という価値観が浸透していることに尽きると思います。

つまり、みんながこぞって
「日当たりがいい南向きの土地」を
買おうとするからこそ
必然的に価格が高く設定される
というわけですね。
かつ、欲しい人が多いこの土地は
値引きをする必要もありませんしね。

そんなわけで、南向きの土地は
そのエリアで最も割高に価格が設定され、
ほぼ100%と言っても過言ではないぐらい
不動産屋さんの言い値で取引されているんですよね。

2つ目の「外構費が高くなるから」については、
南向きの土地はプライバシー性を担保するための工事が
必要となる可能性が高くなることが予想されるからです。

南向きでつくった部屋の丸見えを防ぐ。
南向きでつくったデッキの丸見えを防ぐ。
南向きでつくった庭の丸見えを防ぐ。
などの一手間をかけなければ、
カーテンを閉めたままの薄暗い家で暮らさないといけないし、
せっかくデッキを作ってもほぼ使うこともないでしょうからね。

そんなわけで、南向きの土地は
必然的に外構工事費も高くつきやすいというわけです。

3つ目の「外観がダサくなりやすいから」については、
なぜ外観がダサくなりやすいかと言うと、
南向きの土地は生活感が前面に出やすいからです。

洗濯物を干すのも家の正面になりやすいし、
庭も家の裏ではなく正面につくりますしね。
また、南向きの土地だと部屋を南につくり
南に大きな窓をつくるところまでが
設計のワンセットとなっていますが、
それらの窓には全てほぼ確実にシャッターが設置されるため、
これもまた外観をダサくする一つの要因となります。

なんせ「勝手口ドア」と
窓の上につく「ボックス型のシャッター」は
家をダサくしてしまう2トップですからね。

さらに、弊社では今後もさらなる値上がりが予想される
電気料金の負担を抑えるために
太陽光発電の設置を標準化しているのですが、
南向きの土地だと正面から
太陽光パネルが丸見えになり
これも外観をダサくする要因となります。

かつ、この屋根の流れにすると
屋根先にかかる樋も全て丸見えになり
これまた外観がゴチャゴチャする
要因になってしまうんですよね。

そんなわけで南向きの土地に建つ家は、
自然と外観がダサくなってしまうというわけです。
既成概念のまま設計すると。

では最後に「設計が難しいから」について
お伝えしていきたいと思います。

22998961_s.jpg

✔️強力な南向きバイアス!

南向きの土地の設計が難しい理由は、
まさにこのバイアスが超強力だからです。

つまり抜群に日当たりがいい
南向きの土地を買ったんだから、
その恩恵を最大に受けるために
部屋も窓も南向きでつくることが
当たり前となっているがために、
それを崩した設計をすることも難しいし、
また出来たとしても理解してもらうことが難しい
というわけですね。

そんなわけで、先程お伝えしたように
外観がダサくなってしまうし、
外観のダサさと丸見えをカバーするために
外構工事に巨額の費用をかけざるを得なくなるんですよね。

そして、土地代も含めて
全て割高な買い物をすることになり、
結果、予算が最も膨らむという
結末を迎えることになります。

端的にまとめさせていただいたのですが、
弊社が「南向き」の土地を
最もオススメしない理由について
ご理解いただけたでしょうか?

もちろんこの考え方に反論がある方も
たくさんいらっしゃると思うし、
決して既成概念通りの家の建て方が
ダメだというわけでもありません。

ですが、こういった考え方もある
ということを知っておいていただくと
確実に家づくりの幅は広がると思うので、
安易に否定するのではなく、
一度頭の中で咀嚼いただければ幸いです。

【おうちづくりコラム】ローンの恐ろしさを知る

コロナ後のインフレを抑制するために、
アメリカの中央銀行(FRB)が
急ピッチで利上げを進めてきたため、
アメリカの住宅ローン金利は
日本では考えられない高水準にあるのですが、
実はアメリカ人の90%以上が
固定金利で住宅ローンを借りていると言われています。

ゆえ、アメリカでは、
すでにこれまでに家を買っている人は
どれだけ金利が上がろうとも
全くダメージを受けることはありません。

他方、アメリカとは比較にならないぐらい
金利が安いここ日本では、
固定金利を選ぶ人は全体の20%ぐらいしかおらず、
大部分の方がいわゆる変動金利で
住宅ローンを借りていると言われているのですが、
どうやらこれがインフレを抑制するために
全世界的に利上げが進んでいった中、
唯一日本だけが利上げが出来ない
理由の一つになっているようです。

物価と同じように賃金が上がっていない中、
利上げを実行してしまうと、
たちどころに住宅ローン破綻する人が
続出する可能性が高いからです。

ゆえ、どれだけ物価は上がろうとも、
日本銀行が利上げをする可能性は低い
と言われているのですが、
とはいえ、その可能性は0ではないので、
もし実行するとなると一体どうなるか?
今回は考えていきたいと思います。

29440934_s.jpg

例えば、利上げが起こり
返済額が来月から急に数万円も上がってしまうとしたら
あなたならどうしますか?

もちろん生活にゆとりがある方なら
別段問題はないでしょうし、
計画的に貯金が出来ている方なら
繰上げ返済によって返済額の調整が出来るので
別段問題はないでしょう。

しかし、返済が上がると困る状況に
陥りそうなのだとしたら、
金利が上がっても返済額は上がらないように
返済期間を延ばしてもらうしか方法はありません。

つまり、いつまで経っても
ローンが終わらないという状況になり、
結果、利息の支払いがどんどんどんどん膨らんでいく
というわけですね。

また利上げによる返済額アップが
きつい状況になるような予算で
家を建ててしまっているとしたら、
これから先に待ち構えていることに
後手の対応しか出来なくなってしまいます。

家のメンテ費用に
家電製品の買い替え費用、
そして車の買い替え費用に
子供たちの進学費用などです。

家のメンテをするために
仮にリフォームローンを組むとなれば、
おそらく毎月2万円前後の支払いが
今後10年ほど住宅ローンに
上乗せされることになるでしょう。

それに加えてエコキュートやエアコンなどの
価格が高い製品を買い換えるとなり、
これもリフォームローンでいくとしたら
さらに1万円ほどが上乗せになります。

また、不運にもこれらと同じタイミングで
車を買い換えないといけないとしたら、
さらに毎月の出費が嵩増しになり、
相当厳しい家計になってしまうのではないでしょうか。

子供たちの教育費に関しては
中学を卒業するまでは
そこまで大きなものではありませんが、
仮に子供を大学に行かせてやろうとお考えであれば、
高校はそれなりに出費が増えると
想定しておいた方がいいと思います。

ましてや大学に行くとなると
授業料だけじゃなく家賃や光熱費、そして生活費も
負担してやらないといけませんからね。

27440910_s.jpg

ゆえ、家を建てる時には、
こういったことまで想定した上で予算を設定し、
住宅ローンを選ぶことをオススメしているというわけです。

そこまでゆとりある家計じゃないにもかかわらず、
これから先の出費のことまで考えないで家を建ててしまうと、
間違いなく死ぬまでずっとローンに縛られたまま
生きていくことになってしまうだけですからね。

そんなわけなので、家を建てる時には
金利上昇のリスクを織り込んで考えつつ
建てた後に必要となる費用を
どのように準備していくかまで考えた上で
家づくりの計画を立てていただけたらと思います。

それが「資金計画」というやつです。

【おうちづくりコラム】バイアス解除のススメ

周りを見渡してみると
ほとんどの家がそうなっているように、
家を建てるとなれば、
日当たりがいいところに部屋を配置し、
そうじゃないところに
部屋以外を配置するものだという
当たり前が存在します。

そして土地の方位や環境などは
どこ吹く風と言わんばかりに、
どんな土地であっても
このもっともらしい論理になぞって
設計プランがつくられていくのですが、
もちろん、この結末がいいものになることは
「ほぼほぼ無い」と言っても過言ではありません。

2545945_s.jpg

例えばこの論理が最もしっくりきそうな
南向きの土地の場合、
日当たりがいい場所に全ての部屋を配置すると
部屋には直射光がたっぷりと
入ってくるのは間違いありません。

しかし、光が眩し過ぎること、
熱も入ってき過ぎること、
台風の直風がモロに当たること、
そして、なにより家の中が丸見えなり過ぎること、
などの困った理由から
大きな窓には全て基本的に
カーテンとシャッターがセットで必要になってきます。

そしてカーテンはおろか、
立地によったらシャッターまでも
ずっと閉めた状態にしているという光景も
よくお見かけするのではないでしょうか。
つまり、何のために大きな窓をつくったのやら・・
という状態になっているというわけです。

庭につくったウッドデッキだって
丸見え過ぎることから
全くと言っていいほど使っていない、
というか使いたくても使えない
状況になっているでしょうしね。

次に北向きの土地で考えてみましょう。
この場合、南に部屋をつくったとしても
よほど土地に奥行きがない限り
南からの光が充分に入ってきません。
北向きの土地では基本すぐ南に家が建っているからです。

また、南に部屋を配置すれば
必然的に水回りが北に配置されるのですが、
この結果、正面である北面に
窓や換気扇や給湯器といった部材が
設置されることになります。
つまり、家の顔となる正面が不細工になりやすい上、
汚くなりやすいというわけです。

では、東や西向きの土地はどうでしょう。
これらの土地に共通して言えるのは、
家の正面に丸見えになる
大きな窓を設置する可能性も低いし、
景観を乱す水回りも正面になりにくいということですが、
北向きの土地と同じように
日当たり面で支障が出やすいのが特徴です。
基本すぐ南に家が建っているからです。

ゆえ、この場合も単純にこの論理になぞって
間取りを決めるのは懸命な選択だとは言えません。

また、すぐ南に家が建っているということは、
「=家の裏側がよく見える」ということでもあるので、
南に大きな窓をつくった場合、
いい景色を窓から臨むことは皆目出来ないことも
もはや言うまでもありません。

そして、この問題を解決するために
外構工事により多くのお金を
かけざるを得ないということになります。
南向きの土地以外は庭の景観をよくするために。
南向きの土地はプライバシーを担保するために。

27801795_s.jpg

✔️根本的な解決策を知っておく

冒頭でお伝えした論理は、
それを適用して問題がない土地なら
そうしていただいても何の問題もありませんが、
ここまでお伝えしてきたように、
よほど広い土地じゃない限り、
必ず何らかの支障が出るのは間違いありません。

つまり、最適なプランというのは
セオリーだけで成り立つのではなく、
「土地」そのものが持つ個別の条件によって
大きく左右されるということですね。

ゆえ、家を建てる時には
こういった当たり前のように認識されている
様々なバイアスを一旦解除することをオススメしています。

そして、家を建てる土地の前に立ち、
周囲の環境をよく観察してみてください。

これらがバランスよく考えられれば、
きっと本当に住みやすい家を
建てることが出来るようになるはずです。
もちろん、美しいデザインも両立しながら。

【おうちづくりコラム】多面的に捉えることの大切さ

例えば、東向きの土地に家を建てるとしたら、
光を遮る建物がない東に部屋を配置し、
採光と風通しのための窓をつくるのが一般的です。

しかし、この場合、
何点か注意しておかないといけないポイントがあり、
それらを知らないまま建ててしまうと
思っていたのとは違う家が出来上がってしまいます。

まず注意すべき点は、
エアコンの室外機を置く場所が
どこになるのかということです。

東向きの土地で
東にしか室外機が置けないとなると、
家の正面に室外機が置かれると同時に、
エアコンの配管カバーまで見えてしまうからです。

ゆえ、図面を見る時には
エアコンをどこにつけるのかということも
一緒にチェックするようにしてください。

4215760_s.jpg

続いて、注意すべき点が
換気扇がどこにつくのかということです。
換気扇はトイレや脱衣などにつける
排気のためのものだけじゃなく、
各部屋につける給気もあるからです。

ゆえ、エアコンのチェックと共に
換気扇の種類と製品がどこにつくのかも
チェックするようにしてください。

細かいようですが、
外部につく換気扇のカバーも
景観を乱す原因となるものだし、
壁から突起した部材は全て外壁を汚す原因となり、
それが正面だとただただ汚れが
目立つことになりますからね。

最後に注意していただきたいことが、
そこにつける窓が充分な採光と風通しを
もたらしてくれるのかということです。

闇雲に窓のサイズを大きくしても
透明ガラスだとカーテンが必ず必要になるし、
かつカーテンを開けることが出来なくなります。

また、カーテンが開けられないということは
イコール窓も開けられないということでもあるので、
基本、風を取り込むことも出来ません。

ゆえ、窓に関してもその場所ごとに
どのような形状がベターなのかと
どのようなサイズがベターなのかも
しっかり考えていかないといけないということも
覚えておいていただいた方がいいかと思います。

窓もカーテンも開けられないでは、
そこに窓をつくった意味は
「皆無に等しい」わけですからね。

28910393_s.jpg

✔️設計図の見方を知っておくことが大事

ここまでお伝えしたようなことは
こうやって言われてみると
ごく当たり前なことのように
お感じになると思いますが、
現実は決してそうではありません。

例えば、間取り提案の時に
お見せする立面図(外観図)や立体パースなどには、
エアコンの室外機まで記載しないし、
もちろん換気扇の外部カバーなんかも
記載されることはありません。
かつ、雨樋も記載されていません。

つまり、実際建ってみたら
結構ゴチャゴチャしそうなのに、
プラン上は割とスッキリ見えてしまう
ということですね。

ゆえ、この問題を解決するには
ご自身でしっかり想像していただくか、
あるいは、そういった細かい部材まで
図面に反映して出してもらうか
のいずれかを選択するしかありません。

また、窓に関しても
平面図だけを見ていたのでは
99.99%設置すべき窓を間違えてしまうと思います。

窓はただサイズを大きくしたから
その分光量が増えるわけではありません。
たとえ計算上は増えるとしても、です。
また、数を増やしたから
その分光量が増えるわけでもありません。
たとえ計算上は増えるとしても、です。

風通しに関しても、
同じ部屋に2ヶ所窓をつけたから
単純に風が通るわけではないし、
開口を大きくしたから
その分取り込める風量が増えるわけでもありません。

これらに関しても、
家の中や外からどのように見えるのかを
想像していただくことが
なにより大事なのは
もはや言うまでもないと思います。

そして、そこまで考えつつ
窓の形やサイズ、そしてガラスの種類などを
一つ一つ考えていかないといけません。

というわけなので、
本当に暮らしやすい住まいや
本当に景観が美しい家をつくるためには、
平面図(間取り図)だけを
見ていてはいけないということ、
そして間取りや動線だけじゃなく
外観との兼ね合いなども
一緒に見なければいけないということを
ぜひ覚えておいていただければと思います。

【おうちづくりコラム】理想の借入と現実の家づくりと

一般的に銀行からの借入は
(税込)年収の5倍ぐらいが適切だと言われています。
仮に世帯年収が500万円だとしたら
2500万円ぐらいが適切で、
3500万円銀行から借りたいとお考えなら
世帯年収が700万円ぐらい
あった方がいいという感じでしょうか。

もちろん、この説はなかなかいい線を行っていて
この実現が理想的なのは
火を見るよりも明らかなことなんですが、
どっこい現実を見てみると
20%以上建築費が値上がりした現在は、
この理想論からはかけ離れざるを得ない方の方が
圧倒的に多いというのが現実です。

例えば世帯年収500万円のご家族が
土地から買って家を建てる場合、
仮に自己資金が300万円あるとしたら
理想的なローンと自己資金を合計すると
2800万円が家づくりの総予算となるのですが、
購入しようとしている土地が1000万円だとしたら、
家そのものにかけられる予算は
マックス1500万円となり、
数年前まではこの予算でも
家を建てることが出来ていたものの、
現在の建築価格では
思い描いている理想を叶えるどころか
そもそも家を建てることすら難しいというのが、
悲しいかな今の現実です。

ゆえ、この場合使える土地があるなら
そこを使っていただくか、
不足分を自己資金とローンによって
賄っていただくというお話を
せざるを得ないということになります。

もっとも土地を買わなくてよくなれば
土地に費やす予定だった1000万円を
建築代(と外構代)に回すことが出来、
借入を増やすどころか
むしろ減らすことが出来るかもしれないので
まずはこちらを優先して
考えていただく方がいいですけどね。

29299803_s.jpg

では、土地を買わないといけない方は
どうすればいいのか?

この場合、まずは購入する土地の価格を
少しでも落とせないかを優先して
考えていただくことをオススメします。
住む地域を変えるとか、
面積を小さくするなどによって、です。

理由は、理想的な予算からのはみ出しを
少しでも小さくするためです。

かつ、家の予算を少しでも小さくするために
コンパクトさを意識しながら
間取りを考えていただくことをオススメしています。

このように土地にせよ家にせよ
これまでの常識は一旦脇に置いていただき、
現状にフィットした考えになって
いただかないといけないのですが、
とはいえ、これを実行していただくことは
想像以上に難易度が高く、
おそらく大多数の方が年収の5倍ルールの範囲内では
全く収まらないと思います。

なので、最後に予算が大きくはみ出た場合、
どうしないといけないかについて
お伝えしていきたいと思います。

28905218_s.jpg

✔️「攻撃は最大の防御なり」

それは勇気を持ってリスクを取り、
安全だと考えられている
銀行への貯金と生命保険を減らし、
その分を「長期積立投資」に回すことです。

ここでは銀行への預金が必要ない理由や
生命保険や学資保険がいらない理由、
そして医療保険もほどほどでいい理由
などについては触れませんが、
要は、今すぐこれらを見直して
夫婦そろって「新NISA」を活用しつつ
積立を開始してください。

そして、いつか仕事を辞める時まで
積み立てた資金を引き出すことなく
ずっと運用し続けていってください。

もちろん、未来のことなんて誰にも予測はつきません。
ですが、過去150年間のデータによると
年間で約10%ずつ資産が増えてきており、
今後も短期的・中期的には
世界情勢によって不安定な時期が定期的に訪れるものの、
長期的にはそのパフォーマンスを
きっと維持してくれるのではないでしょうか。

そしてそう考えると、
勇気を持ってそこに踏み込んだ人と
踏み込めなかった人とでは、
やがて迎える老後にとてつもない大差が開いていることは
もはや言うまでもありません。

というわけなので、
これから家を建てる方は、
同じタイミングでここまでするのが
セットであることを忘れずに
家づくりをしていただければと思います。

【おうちづくりコラム】適切な部屋の広さの導き出し方

せっかく家を建てるんだから、
これからの暮らしに困らないように
収納もたっぷりと欲しいし
なるべく家も広くしておきたい・・
誰もがそうお考えになると思います。

もちろん予算的に問題ないのであれば
広さも含めてやりたいことを
詰め込んだ方がいいと思うのですが、
なかなかそういうわけにはいかない
という厳しい現実に直面している方も
決して少なくないのではないでしょうか。

ましてや現在は資材高騰の影響を受け
20%ほど建築費が上がっているので、
広さに関してはグンと削らないといけなくなっている
というのが率直な感想です。

そんなわけで今回は、
「適切な広さ」というテーマで
お伝えしていきたいと思います。

おそらく、ほとんどの方に
「確かにそうだよねー」と
共感いただける内容であるとともに、
この内容をご理解いただくと
自然と家のコストを縮めることが出来ると思うので、
ぜひ最後までお付き合いいただければと思います。

では、早速1つ1つ広さや必要性について
検証していってみましょう!

1643509_s.jpg

✔️寝室の適切な広さ

今は、寝室に隣接してか、
あるいは寝室からそう遠くない場所に
ウォークインクローゼットをつくるのが
スタンダードになっているし、
かつ、テレビ離れが加速していることから、
わざわざ寝室にまでテレビを置かないか、
あるいは、置くとしても場所を取らない
壁掛けにされる方が多いため、
寝室には基本ベッドしか置かない
という方が圧倒的多数だと思います。

となると置くベッド寸法と台数さえ
あらかじめ分かっていれば、
自ずと寝室の広さをどれくらいに
すればいいのかが分かります。

例えば、置くベッドが
セミダブルが2台だとしたら、
ベッドが締める面積は
横2m40cm(1m20cm×2台)、
縦2mということになりますが、
実は6帖あればこれらを置くことが出来ます。

6帖という広さは、
3m51cm×2m60cmだからです。
つまり、3m51cmに対して2m40cmを置けば
1m11cmも余白が出来るし、
2m60cmに対して2mを置けば
60cm余白が出来、
通るだけならそれだけで
充分なスペースが出来るからです。

そんなわけで
寝室の広さを決める時は、
このように考えていただければと思うし、
子供部屋に関しても同じように考えていただければ、
闇雲に大きくすることもなくなるかと思います。

子供部屋に関しては、
シングルベッド(90cm×2m)と勉強机を
置くか置かないかという感じでしょうかね。
子供たちはいつかは家を出ていくので、
その点も加味しつつ考えてみていただけたらと思います。

✔️客間の必要性

仮にあなたが建てる家を
2階建てだと決めていて、
かつ寝室と子供部屋を2階につくる
と決めているのであれば、
1階にはLDKの他に
もう1つ部屋をつくっておいた方が
いいと思います。

1階にLDKしかないと
子供たちが小さいうち
LDKが荷物でごった返すことになるし、
足腰が悪くなった時、
生活そのものに困ることになるからです。

他方、平屋を中心に間取りを考えると
全ての部屋と収納が1階に集結するので、
寝室と子供部屋以外に部屋を
つくる必要がなくなります。

そしてそれだけで、
200万円ぐらい家のコストを
カットすることが出来ます。

29365718_s.jpg

✔️LDKの適切な広さ

LDKは過ごす時間がダントツで長く、
一番重要な場所であることから
出来ればここだけはやりたいようにしてもらいたい
と思っているのですが、
とはいえ、こことて広くなれば
その分コストは上がってしまうため、
あらかじめ適切な広さを知っておいていただくことが
大切かと思います。

もちろん、ここもどんな家具を置くかによって
適切な広さは変わってくるのですが、
仮にあなたが望むキッチンが対面型で、
家族そろって食卓で食事をし、
大きなソファーでくつろぎたいとお考えであれば
16帖という広さが適切だと思います。

なぜ18帖や20帖ではなく14帖でもないのか?
理由は14帖だと食卓とソファーの間に
全くゆとりがなくなるし、
18帖より大きくすると、
食卓とソファーの間にゆとりが出来過ぎ、
そこが荷物置き場と化しやすいからです。

また、人は隙間があると
そこを埋めたくなるという習性を持っており、
これが意味することは
どれだけゆとりをつくったとしても
全力でそこを埋めようとしてしまうということです。

つまり、リビングを広くつくると、
そこにチェストなどの家具を置きたくなり、
置いたが最後、
今度はチェストの中を埋めたくなり、
次から次へと物を買って
出費が増えると同時に、
どんどん物も増えていき管理出来なくなる。

その上、チェストをはじめ家具の上は
ちょこっと物が置きやすいため、
書類やら物が溢れる原因にもなりますしね。
リビングやダイニングの辺りには
細々した物が多いわけですしね。

というわけなので、
これから家を建てようとお考えの方は、
前回の収納と共に今回の内容も
ぜひ参考にしていただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】収納と建築コストの関係性

建築コストが高止まりしている現在、
少しでもコストを抑えながら家を建てるためには、
家の面積を抑えることが欠かせない要素ですが、
そのためには図面の見方を知っておく必要があります。

というのも、平面図(間取図)を
上からずっと眺めていると
部屋は狭いような気がしてくるし、
収納に至っては少ないような気しかしないからです。

つまり、その不安から
本来縮めないといけないのに、
逆に広げてしまう可能性が
高くなってしまうんですよね。
で、限界ギリギリまで
ローンを組まざるを得なくなります。

ゆえ、今回は図面の見方について
お伝えしていきたいと思います。

5016827_s.jpg

例えば、収納のポテンシャルは
「床面積」というよりは、
「壁面積」によって違ってくるのですが、
これを知らないまま家を建ててしまうと
単純に「床面積」だけを
増やそうとしてしまいます。

そして床面積を増やした代償として
建築コスト上昇のダメージを
モロに食うことになります。
2帖の収納を追加でつくれば、
単純に70~80万円ほど
コストアップするという感じですね。

まー、2帖もの収納を追加でつくると
入り口をどこにつくるかでも
分量は変わってくるものの、
一般的には1段あたり2.93m
物が置けるようになるので、
仮に棚板を4枚設置したとしたら
5段トータルで14.65mも
物が置ける場所が増えるので
かなりな収納アップにはなるんですけどね。

これが「床面積」増加による
収納力アップという方法ですね。

一方で「壁面積」を上手く使えば
コストを増やすことなく
先程の床面積アップと同等か
あるいはそれ以上に収納力を
アップさせることが出来ます。

例えば、6帖のお部屋は
長手方向が有効寸法で3m51cm、
短手方向で2m60cmの部屋ですが、
この短手方向に窓をつくらず
一面を壁にした場合、
この壁面全てを収納として
使うことが出来るようになります。

つまり、1段あたり2m60cm
物が置けるようになるので、
先程の2帖の収納より少し劣るものの
ほぼ同等近く物が置けるということですね。

あるいは、
長手方向に棚を設置するとなると、
1段あたり3m51cm
物が置けるようになるので、
先程の2帖の収納以上に
物が置けるということですね。

もちろん、床面積は
全く増やしていないので、
コストアップも必要ありません。

とはいえ、この場合
部屋の中に棚を設置するため
部屋の有効寸法がその分小さくなるので、
それが嫌だという方もいらっしゃるかもしれないし、
収納が丸見えになるので、
隠すために「扉をつけたい」となり、
そうなれば扉1枚あたり4万円ぐらいの
コストが必要になるので、
計12~16万円はコストが
アップしてしまうんですけどね。

まー、それでも
わざわざ別で収納をつくるのに比べたら
ずいぶんと割安ですよね。

4674374_s.jpg

✔️利便性VSコスト

そして収納を考える上で
知っておいていただきたいことがもう1つ。
それは、通り抜け動線や回遊動線は
「壁が有効に使えなくなる」ということです。

つまり、床面積の割に
収納のポテンシャルが低くなる
というわけですね。

例えば4帖のウォークインクローゼットは、
壁面積を有効に活用すれば
1段あたり7mもの棚を設置することが出来るのですが、
仮にこの収納を通り抜け出来るようにしてしまうと、
その分量が一気に半減してしまいます。
片側の壁しか使えなくなるからです。

要するに、通り抜け動線にすると、
名目上は4帖収納があるんだけど、
実質は2帖分の収納しかないのと
同じになってしまうというわけなんですよね。

ゆえ、確かに利便性は上がるものの
本当に通り抜け動線にする必要があるのか?
を考えていただきたいと思っています。

わずか数歩でも毎日のこととなれば大きい
という気持ちもよく分かります。
より使い勝手がいい家にしたい
という気持ちもよく分かります。

ですが、現在の建築費を考えると、
通り抜け動線にした場合ぐらいの
収納力でなんとかなるなら、
通り抜け動線をやめて
収納を2帖にした方がいい
というのが個人的な考え方です。

単純にそれだけで
コストを70~80万円も
縮めることが出来るからです。

というわけなので、
これから家を建てようとお考えの方は、
こういった知識もお持ちになった上で
間取りを決めていって
いただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】一戸建てしか果たせない役割

いくつかの原発が再稼働することになると
電気料金の値上がりは若干緩和されるかもしれませんが、
とはいえ、今後も電気料金は値上がりの方向で進むと
考えておいた方がいいと思います。

というのも、脱炭素と電力供給の安定のために
今後もさらに太陽光発電をはじめとした
再生可能エネルギーが普及していくため、
電気料金に上乗せされている
再エネ賦課金はますます高くなっていくし、
自動車のEV化が本格的に進んでいけば、
さらに電気の消費量が上がることが予想されるからです。

ゆえ、私たちは
高騰が予想される電気料金への対策を
早いうちから講じなければいけないのですが、
では、そのためには一体どうすればいいのでしょうか。

1167730_s.jpg

✔️太陽光発電の設置

まずやるべきことがこれです。
太陽光発電の普及が始まった10年ほど前は
電気料金がまだ安かったため、
発電した電気を売るために
太陽光発電を設置していたのですが、
現在は、当時に比べて電気料金が
ずいぶんと高くなっているため、
売るよりも買わないという選択を取ることで
負担を減らすという理屈です。

そんなわけで、これから家を建てる人みんなに
太陽光発電をつけることをオススメしています。
太陽光パネルの発電は25年という
電化製品の中では異例の長さの保証がついているし、
その年数が経過した後も、発電効率は若干落ちるものの、
それなりに働き続けてくれる可能性が高そうですしね。

✔️蓄電池の設置

まずは太陽が出ている間の
電気料金を買わないという選択を
取っていただくわけですが、
個人的には、可能であれば太陽が出ていない間も
電気を買わないという選択を取っていただく方が
なお良いと考えています。
そして、そのために必要なツールが「蓄電池」です。

蓄電池を設置しておけば、
東北電力や新電力などの電力会社から
ほぼ電気を買う必要がなくなります。
なので、巷の電気料金が上がろうが
全く気にする必要がありません。

また、自然災害を原因とする
停電が起こった場合も、
全く不自由を感じることもありません。

さらに、これから購入する車を
電気自動車にした場合、
その車の燃料代だって必要なくなります。

ゆえ、会社が遠い方なんかは、
蓄電池を設置すると同時に、
電気自走車に買い替える方が
圧倒的に家計が楽になるんじゃないかと
思っている次第です。

電気自動車は少し価格が高いものの、
かなり多額の補助金も出るし、
税金だってかなり割安ですしね。

というわけで、
高騰していくことが予想される
電気料金をヘッジするためには、
太陽光発電はもちろん、蓄電池の設置と
場合によったら電気自走車に
チェンジしていただくのが
良いんじゃないかと思っている次第です。

電気料金は住宅ローンと違って
生涯払い続けないといけない費用なので、
対策を講じたか講じていないかで
とてつもなく家計のゆとりに
差が生まれてくるでしょうしね。

とはいえ、蓄電池はまだ価格が高いため
あくまで設置した方がいいかどうかは、
太陽光発電同様にシュミレーションした上で
決めた方がいいんですけどね。
(あくまで採算が合うかどうかで決めるということです)

23198996_s.jpg

✔️一戸建ての所有が唯一の手段

このセットを実現するためには
住むところが自ら所有する一戸建て
であることが絶対条件となってきます。

分譲マンションはおろか、
賃貸マンションや賃貸アパートも
自分のために太陽光発電も設置出来ないし、
蓄電池や電気自走車の充電器も設置出来ないからです。

ゆえ、個人的には住むところを考える時は、
一戸建てを持つことを前向きに考えたほうがいいと思っています。

ただし、その場合注意すべきことは予算です。
というのも、現在は建築費が高騰しており、
かつ、そのコストも高止まりした状態が続きそうだからです。
また、土地に至っても災害が予想される地域での建築が
今後どんどん厳しくなっていきそうで、
そうなれば建築代に加えて土地代まで高くなりそうだからです。

かつ、太陽光発電のパワコンや蓄電池なども
寿命とともに買い換えないといけないので、
それらのメンテコストも含めた長期的な目線を持って
家づくりの予算計画を立てていただけたらと思います。

(追伸)
電気料金は、家の性能の良し悪しや
面積の大小によってというよりも、
そこで暮らす家族の人数によって違いが生じるので、
とりわけ家族の人数が多い方は
この電気料金に対する意識をより高く持っておいてくださいね。

【おうちづくりコラム】住宅ローン金利の仕組みと今後の金利動向

昨年12月、日銀が誰もが予想してなかったタイミングで
「長期金利」の利上げをし、
その後も「長期金利」はジワジワと上昇し続けています。

これを受けて、
長期金利に連動する住宅ローン金利が上昇傾向にあるのですが、
果たして住宅ローン金利は今後どのようになっていくのでしょうか。

というわけで今回は、
これから家を建てたいなーとお考えの方が
最も気になっていることであろう
「住宅ローン金利」について
お伝えしていきたいと思います。

28485045_s.jpg

✔️住宅ローン金利はどうなるのか?

今回の日銀の利上げによって
全ての住宅ローン商品の金利が上がるのかというと
決してそんなことはありません。
変動金利と固定金利では
金利を決定する要素が違うからです。

変動金利は、
銀行が融資に問題がないと判断した
信用力の高い優良な企業に融資をする際に
適用される返済期間1年以内の金利を
参考にして決定するのに対し、
固定金利は「長期金利」を参考にして決定するからです。

つまり、現在金利が上がっているのは
長期金利を参考にして決定される
固定金利だけというわけですね。

具体的な商品としては、
フラット35をはじめとして
各銀行が取り扱っている全期間固定型の住宅ローンが1つ。
そしてもう1つが、当初の10年間だけ金利が固定される
いわゆる「10年固定」と呼ばれている住宅ローンです。

もちろん固定金利が上がれば、
少なからず変動金利も影響を受けて上がりやすくなるのも
また一つの事実ではあるものの、
まー、今の状況だと変動金利が上がることは
しばらくの間ないと思うので、
すでに住宅ローンを変動金利で組んでいる人が
返済が苦しくなるということはまずあり得ません。

28910319_s.jpg

✔️これから家を建てる人はどうするべきか?

長期金利の利上げに伴って
全期間固定型の住宅ローンと10年固定の住宅ローンは
すでに上昇してしまいましたが、
個人的にはそれでも全期間固定型を選んだ方がいいと考えています。

これから先、インフレや金利の動向が
どうなるかは誰にも分からないし、
仮に変動金利の金利が上がるような状況になった場合、
それから固定金利に借り換えしようとしても
商品の性質上、変動金利が上がる頃には
固定金利はずいぶん上がっている可能性が高いからです。

借り換えは、たとえ金利が下がり返済負担が下がるとしても
都度、手数料や登記代といった余分な手数料がかかることになるし、
団体信用生命保険への加入が必須となるので、
健康状態にも左右されますしね。

そんなわけで、
そんな心配や煩わしい手間がかからない全期間固定型の商品を
選んでおいた方がいいと思っている次第です。

もちろん、金利が高くなれば
多少なりとも返済負担は上がるし、
全期間固定金利を選んだ場合は
借入時に余分な手数料がかかってくるので、
これから家を建てようとお考えの方はそれらも考慮した上で
予算計画を立てるようにしていただければと思います。

【おうちづくりコラム】投資と生活費とゆとり費と

本気で貯蓄をするなら、
収入から支出を差し引いた残りを
貯蓄に回すのではなく、
まずは貯蓄に回すお金を差し引き
残ったお金で生活するという
スタンスにした方がいいと言われています。

つまり
「収入-支出=貯蓄」ではなく
「収入-貯蓄=支出」にすべきだ
ということなのですが、
個人的には、これから家を建てる方には
この法則に従ってライフプランを
組んでいただきたいと思っています。

というわけで今回は、
貯蓄を優先することを前提とした場合、
家づくりをどのように考えたらいいのかについて
お伝えしていきたいと思います。

あくまで個人的な価値観であり、
賛同出来ない方もいるとは思いますが
とりあえず最後までお付き合いいただければと思います。

28586238_s.jpg

✔️固定費の考え方

「支出」の中には、
生活していく上で最低限必要な費用と
遊びに行ったり好きなものを買ったりする
ゆとり費用の2つがあります。

ゆえ「収入-貯蓄=支出」という選択をとった場合、
もちろんいずれも削らざるを得ないのですが、
この場合、より優先して削るべきは、
生活していく上で最低限必要となる費用の方ではないでしょうか。

ゆとり費を大幅に削るとなれば、
旅行はおろか、遊びに行くことも出来ない、
好きなものを全く買うことが出来ない、
趣味や楽しみを満喫することが出来ないなど、
なんだか窮屈な人生になってしまいそうですからね。

子供と過ごすかけがえのない時間に
全力を注ぎ込もうとすれば、
それなりに費用がかかるわけですしね。

ゆえ、個人的には生活していく上で最低限かかる
費用を見直すことをオススメしています。
では、そのためにどうすればいいのか?

生活費にはかかる費用が毎月変動する変動費と
かかる費用が毎月同じの固定費の2つが存在しますが、
僕が出来るだけ抑えるべきだと考えているのが
後者の固定費の一部である「住居費」と「車」です。

実際、私自身も車にこだわらないというか、
固執しないこともあって、
車にかけるコストを出来るだけ抑えられるように
故障が少なく維持費が抑えられそうな国産車一択にしているし、
そもそも価格の高い車を選択肢から削除しています

また、家に関しても、
家を建てる仕事をしている私が
こんなことを言うのもなんですが、
マイホームには華美な装飾や
過度な設備を採用していません。
結果、毎月の返済額は
以前住んでいたアパートの家賃より安く済んでいます。
もちろん、購入したのが十数年前なので
そもそも家のコストも違うし、
今の家に比べると性能もガクンと落ちるので、
夏はやたらと暑いし冬はやたらと寒いですけどね。

まー、でもエアコンをつけていたら
それらの問題は解消出来るので、
全く気にもならないですけどね。
太陽光発電をつけているので
昼間は全く電気代を気にしなくていいし、
これに加えてそのうち蓄電池をつければ、
昼夜問わず電気代を気にしなくて良くなるので、
快適に暮らせそうですしね。

やがて蓄電池を設置すれば、
電気自動車の普及が進んだ時、
ガソリン代もゼロに出来ますしね。

そんなわけで、個人的には
家計の中で大きな割合を閉めるこの2つを
出来るだけ抑えることをオススメしているというわけです。
家も車もどう考えるかによって
それぞれ毎月2〜3万円ぐらいずつ出費が違ってきますしね。

そして、浮いた費用を「貯蓄」に回していただき、
残った費用を豊かな時間を過ごすために
費やして欲しいと思っている次第です。

24096947_s.jpg

✔️投資をオススメする理由

最後に投資をオススメする理由について。
それは「再現性が高いから」です。

例えば、急速的にお金を増やすためには、
自分の時間を切り売りしてお金を稼ぐ
(残業・副業など)のではなく、
事業投資をするのが最短ルートですが、
これは誰もが成功するわけではないし、
成功するかどうかに関わらず「時間」という大きな犠牲を
必ずと言っていいほど払わなければいけません。

つまり大きな見返りを得るために
大切な家族に大きな負担をかける
リスクが高くなるというわけです。

一方で、金融投資にも
短期(中期)的なリスクはつきものですが、
長期的に考えればほぼリスクはゼロであることが
過去のデータを見れば一目瞭然だし、
これは才能によって成功・失敗があるわけでもありません。

ゆえ、個人的には
誰もが長期積立投資をするべきだと思っていて、
そのために毎月の収入の中から最優先でそこに回すお金を
可能な限り確保して欲しいと思っている次第です。

なので、
不透明な未来への不安を少しでも緩和し、
わずか20年足らずの「子育て」というかけがえのない時間を
より豊かに過ごせるようになるためにも、
「見栄」や「欲」という感情を出来るだけ規制することで
固定費を出来るだけ削減し、
再現性の高い長期積立投資や
家族との時間をより豊かにするための「ゆとり費」に
お金を回すようにしていただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】家づくりに潜むリスクとヘッジ対策

2024年以降に新築した家に入居することになる方は、
少なくとも省エネ基準を満たした家にしていないと
住宅ローン控除が適用されなくなります。

住宅ローン控除とは、新築してから13年の間
借入金額の年末残高の0.7%を上限に
税金を還付してくれる制度で、
仮に銀行から借りたお金が3500万円で
1年目の年末残高が3400万円だとしたら
3400万円×0.7%=23.8万円を上限に
税金を返してくれるということですね。

年収が500万円で
払った所得税が15万円だとしたら
年末調整の時に全額国が返してくれて、
控除しきれていない分(8.8万円)は
住民税から控除されるというイメージです。

そして13年間を合計すると
もちろん所得や借入によっても違うのですが、
260万円から±40万円ぐらいの
税金が返ってくるという感じですね。

ゆえ、これから家を建てる方は、
最低でも省エネ基準を満たし、
出来ればZEH水準もしくは長期優良住宅・低炭素住宅を満たした
住まいにしなければいけないのですが、
もちろん、そうなれば申請費用とグレードアップ費用で
家の価格は高くなってしまいます。

現在の資材高騰によるコストアップと合わせると
コロナ前と比べるとざっと500万円~600万円アップ
といったところでしょうか。

結果、コロナ前までは
1500万円で建てることが出来ていた家は
2000万円~2100万円となり、
2000万円で建てることが出来ていた家は、
2500万円~2600万円となり、
2500万円で建てることが出来ていた家は、
3000万円~3100万円になってしまったという感じです。

要するに、これから家を建てる方は、
もはや1000万円代で家を持つことが
出来なくなってしまったというわけですね。

これを受けて家を建てる方と私たち住宅会社が
共に知恵を絞って考えなければいけないことが、
これだけのレベルの負担増を
どうやってヘッジしていくのかということです。

500万円予算が上がったのは仕方ないからと、
単純に借入を増やすという選択を取れば
15,000円も負担が増えてしまうだけですからね。

29160832_s.jpg

✔️負担軽減策その1

まず検討すべきことが、
土地を買わないという選択です。
つまり、どこか使える土地があるのなら、
そこを使うことを前向きに考えるということですね。

土地を買わなくていいとして、
かつ土地にかかるコストも一切負担しなくていいとなれば、
かなり大幅に負担が減るからです。

ゆえ、この選択肢がある方は、
最優先で考えて欲しいと思っている次第です。

今後は電気自動車が急速に普及する可能性が高いので、
それに備えて、家を建てると同時に
太陽光発電と蓄電池さえ設置しておけば、
すぐさま電気自動車に乗り換え出来、
そうなれば通勤距離が遠くなったとしても
むしろ燃料代の負担は減ることになるので、
多少、不便な地域に住んだとしても
金銭的な負担は上がることもありませんしね。

✔️負担軽減策その2

どうしても土地を買わないといけない場合、
負担を増やさないためには、
土地の価格を抑えつつ家の価格も抑えなければいけません。
このどちらかだけでは賄いきれないからです。

ゆえ、住む地域を変えるとか、
買う土地の面積を小さくするとか、
部屋の広さや数を見直すことで
家の面積を出来るだけ小さくするとか、
やりたいことを絞ることで
出来るだけグレードアップを防ぐなどを並列で検討しながら
家づくりを進めていくことをオススメしています。

かつ、馬鹿にならない外構工事のコストも
出来るだけ抑えられるような
土地の選び方と間取りを考えることも
忘れてはいけない大切な要素ですね。

22619559_s.jpg

✔️負担軽減策その3

最後にご紹介するのは、
ローンの返済期間を最大に延ばしつつ、
生命保険、学資保険、医療保険を見直し、
積立投資に可能な限りお金を入れていただく
という戦略です。

個人的には、
負担軽減策1はもちろん
負担軽減策2も出来ないという方は、
この状況を難なく乗り越えていくには
この策を講じるしか手段がないと思っています。

ローンの期間を延ばす理由は、
積立投資に回す資金余力を高めるために
毎月の返済負担を少しでも抑えるため。
3つの保険を見直す(解約・減額)理由も、
積立投資に回す資金余力を高めるため。

積立投資をオススメする理由は、
銀行や保険にお金を預けていても
全くお金が増えないため。
いや、それどころかインフレが進めば、
お金の価値が目減りしてしまうためです。

そんなわけで、
弊社ではこの負担軽減策3までも
サービスとしてお伝えし、
ご希望であればご相談に乗るようにしているというわけです。

たとえ家を持つことが出来ても、
その後の暮らしが苦しくなったのでは、
家を持ったことを後悔すると同時に、
家族の関係まで悪化してしまいます。
これでは本末転倒です。

なので、これから
家を建てようとお考えの方は、
かつてない厳しい状況の中、
建てなければいけないということを
ご理解いただくと共に、
少しでも負担が軽減出来るよう
よく考えて、慎重に家づくりを
進めていっていただければと思います。

【おうちづくりコラム】光と色の特性を活かす

安定的に家の中を明るく保ち続けるためには、
直射光と天空光を上手に使い分けた方がいいということを
前回お伝えさせていただいたのですが、
入ってきた光を効率よく家全体に拡散していくための工夫も
同時に必要なことです。

例えば、弊社では室内の壁のほぼ全てを
「白」で仕上げるようにしているのですが、
この理由は「白」が最も光を反射し拡散してくれる色だからです。

また、壁同様に天井も
基本「白」で仕上げるようにしています。
もちろん、光の拡散効果を狙ってです。

さらに、室内に使用するドアも
壁同様に「白」を基本としているのですが、
これに加えて、室内のドアは全て
凹凸のないフラットなデザインにしつつ、
天井と高さをそろえるようにしています。

理由は、壁とドアを一体化させた方が、
空間がよりスッキリと見えること、
そして、天井と高さをそろえれば
ドアの上に出来る垂れ壁がなくなり、
抜け感が出ると同時に、
反射光をより遠くまで運んでくれるからです。

こうして天空光を中心に採り込んだ優しい光を
家全体に拡散させていくという感じですね。

B様邸 1-14.jpg

このように安定した状態で
明るさを保ち続けるためには
間取りだけじゃなく仕上げにも工夫を施すのですが、
弊社の家の特徴である中庭の
壁を白で仕上げていることが多いのも、
もちろん光の反射効果を狙ってです。

直射光を反射させた光を
中庭を通して室内に届けることが出来れば、
たとえ日当たりが悪い場所に部屋を配置しても、
安定した明るさを保ち続けることが出来るからです。

ゆえ、中庭につくる窓は
基本、大きいサイズを採用しているし、
かつ、窓の高さもドア同様に
天井と合わせるようにしています。
こうすれば、より多くの光を
室内に届けることが出来るからですね。

✔️明るさの最大の秘訣

以上のような手法を使い
どんな土地でも安定した状態で
明るさを保ち続けられるような
住まいづくりを提案しているのですが、
言わずもがな、
これを実現するために最も心がけていることが、
「カーテンありきの窓」をつくらないことです。

外からの丸見えを防ぐために
カーテンをしなければいけないとしたら、
99.99%カーテンが開けられる日が
訪れることはないからです。

つまり、大なり小なり
侵入してくる光を殺してしまい、
自然光だけで日中過ごすのが
難しくなってしまうというわけですね。
そして、四六時中照明が必要な暮らしを強いられます。

2570608_s.jpg

また、カーテンありきで窓を考えると、
採光に不安が残ることから、
不用意にたくさん窓をつくってしまいます。
そして、窓のコストが上がると同時に、
カーテンのコストまでもさらに余分に必要になります。

かつ、窓が増えることによって
耐震性が悪くなり、断熱性が悪くなり、
窓掃除の手間が増えることになり、
戸締りの不安が増えることになり、
外壁の汚れが増えることになり、
家具や家電の配置がやりにくくなり、
設計段階では分からない様々な支障が
暮らしの中で生じることになります。

ゆえ、弊社では、
可能な限りカーテンがいらない窓をつくるようにしています。
カーテンが必要になる時は、視線を遮るためではなく、
入ってき過ぎる直射光を遮るため程度という感じでしょうか。

世間一般とは違った考え方かもしれませんが、
これを知っているかどうかで
家づくりの幅が大きく変わってくるので、
これから家を建てられる方は、
ぜひこの考え方も頭に入れておいていただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】直射光の呪縛から脱出する

家を建てる方の多くが、
直射光だけに頼って採光計画を立てようとしますが、
実のところ「直射光」だけで採光計画を立てると
かえって住みにくい家が出来上がってしまう上、
家づくりにかかる総コストも割高になってしまいます。

というのも、
「直射光だけに頼る=南向きにこだわる」
ということだからです。

南向きにこだわれば
土地代は確実に一番高くなります。
かつ、値引きもしてもらえません。

南向きにこだわれば、
明る過ぎるのと、眩し過ぎるのと、丸見えなのが被さり
カーテンやシャッターなどが必須となり、
建築コストも上がってしまいます。

また、ウッドデッキや庭をつくるにしても
あまりに丸見え過ぎることから
目隠しや植栽、塀などが必要となり、
さらにコストを押し上げることになります。

つまり、南向きにこだわると
土地・家・庭の全てがコストアップ
してしまうというわけですね。
で、ローンにその皺寄せがくる
という結果を招くことになります。

さらに、南向きにこだわれば
自然と2階建ての家になる可能性が高くなります。
全ての部屋を南向きにしなければ
家が暗くなると思っているとしたら、
陰になる場所に部屋を配置することに
抵抗が生まれるからです。

2006274_s.jpg

そして、望んでもいないのに
出来てしまった庭(余白)の維持管理に
四苦八苦しながら暮らし続けることになります。

かつ、使い慣れていないし住み慣れてもいない
2階建ての家を上手く使いこなせず、
片付けや掃除、洗濯に余分な手間を取られることになります。

そんなわけで今回は、
もう1つの光である「天空光」について
お伝えしようと思っている次第です。

「天空光」とは、
太陽光が大気中の水蒸気や塵などで乱反射した光のことで、
直射光ほどの熱の高さや明るさ・眩しさがない一方で、
方向性がないため均一した採光を得ることが出来るという
特徴を持っている光のことですね。

つまり「天空光」の存在さえ
あらかじめ知っておくことが出来れば、
直射光だけに頼らなくても
安定した採光を確保することが出来るというわけです。
もちろん、たとえ日当たりが悪そうな土地だとしても、です。

✔️直射光じゃなきゃダメなところと
直射光じゃなくても良いところ


家を建てる前に知っておいてもらいたいことが、
自分にとって直射光じゃなきゃダメなところと
直射光じゃなくても良いところが
どこなのかということです。

例えば、リビング。
ほとんどの家がリビングに直射光が
ガンガン差し込むように設計しますが、
ここに日光が入り過ぎるとかえって快適じゃなくなってしまいます。
テレビの画面も見にくくなりますしね。

1697362_s.jpg

一方で、洗面や脱衣。
これらも含めて水回りは南以外に配置されることが多く、
かつ窓も小さめに設計されることが多いのですが、
そうなれば薄暗くジメッとした空間が生まれやすくなります。
明るくカラッとした場所にしたいと思っているにもかかわらず、です。
基本、室内干しをする方なんかはなおのことそうではないでしょうか。

続いて、寝室。
ここは文字通り寝るだけの部屋であり、
太陽が沈んでいる時間しか使っていない部屋ですが、
ではこの部屋を南向きでつくる意味は一体なんなのでしょうか。

子供部屋も然りですよね。
南向きにすれば日中ずっと太陽の光が入り続けるため
かえって勉強に集中しにくくなってしまいそうですもんね。

実際、私自身も常に太陽と反対方向に向かって
ブログを書いていますしね。

このように、家を形成する1つ1つの部屋が
一体どちらの光が必要なのかを自分なりに考えてみると、
案外直射光にこだわる必要ってないんだなと気付けるため、
結果的に、ずいぶんと間取りに自由度が生まれることになります。

ヒアリングの際に、
丁寧に部屋の位置まで指定しなくてよくなるからです。

そして、土地に合わせた
より暮らしやすくてより快適な住まいを
つくりやすくなります。

日陰でも部屋を配置しても問題ないと知っていれば、
敷地をフル活用出来るようになるため
「2階建てだけしか無理!」と思っていた土地でも
平屋を建てることが出来ますしね。

というわけなので、
光には「直射光」と「天空光」の
2つがあるということを
覚えておいてもらえたらと思います。

【おうちづくりコラム】最初で最後の最大の壁

「長期積立投資」をやり始める時、
まず決めていただくことが
どこの証券会社で口座を開設するのかということです。

そして、それにあたっては
1:銀行にて証券会社の口座を開設する
2:自分でネット証券の口座を開設する
この2つのいずれかをオススメしているのですが、
それぞれにメリットとデメリットがあるし、
人によって向き不向きもあるので、
今回はそれらについてお伝えしていきたいと思います。

ちなみに私自身は、
銀行とのお付き合いもあるので、
いくつかの銀行を窓口として証券口座を開設し
自動積立を行なっているのですが、
主にはネット証券にて自動積立投資をやっています。

というわけで、まずは私が主に使っている
ネット証券についてからお伝えしていきたいと思います。

2841186_s.jpg

✔️ネット証券の一長一短

私がネット証券を主に使っている理由は、
こっちの方が手軽に操作出来るからと、
「毎日」購入することが出来るからです。

株価は高くなったり安くなったりを日々繰り返していて、
どのタイミングで買うのがベストかなんて
投資のプロじゃない僕らには到底分かるものではないため、
であれば、可能な限りこまめに買っていった方が
よりリスクを小さく出来るのでこうしているという感じですね。

銀行を窓口として購入する場合、月に一回の購入となるので、
仮に毎月30,000円を積立する場合、
銀行だとある特定の日に一気に30,000円分を購入するのに対し、
ネット証券だと毎日1,000円ずつ分散して購入出来るわけですからね。
(実際は、土日は買えないので毎月23回1,304円ずつ購入という感じです)

つまり、ある特定の日に買えば、
30,000円だと300口しか買えなかったものが、
毎日に分散したことによって
同じ30,000円でも330口買えることになるかもしれない
(取得単価が安くなった!)というわけですね。
まー、逆に280口しか買えなかった(取得単価が高くなってしまった・・)
なんてこともあり得るわけですけどね。

いわば、金融商品を購入する際
一度に購入するのではなく
資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して購入していく
「ドルコスト平均法」を長期積立投資では実践していくのですが、
このやり方の究極が「毎日購入」だというわけですね。

そんなわけで、どちらかというと
ネット証券の方をオススメしているのですが、
ここであなたの前に立ちはだかるのが手続きの複雑さです。

27852783_s.jpg

というのも、
ネット証券で積立投資を始めるためには
証券口座を開設すると同時に
ネット銀行の口座も開設しなければいけないからです。

私が使っているSBI証券の場合は、
SBI証券の証券口座を開設すると同時に
住信SBIネット銀行の口座も開設しなければいけないし、
楽天証券の場合は、楽天証券の証券口座を開設すると同時に
楽天銀行の口座も開設しなければいけないという感じですね。

つまり、2つの口座を同時に開設しなければいけないので
手続きに時間を取られる上、
もちろんIDやパスワードも別々に設定しないといけないため、
だんだん面倒くさくなってきて
「あー!もうやめた!」となってしまう、というわけですね。

これがネット証券を開設する際に立ちはだかる壁です。
手続きをしていく途中で初めて聞く単語もたくさん登場するし、
よく分からないような質問ばかりに答えていかないといけませんしね。

一方で、銀行に窓口になってもらえば
銀行口座を開設する必要もないし、
知らないことや分からないことも分かりやすく教えてくれるし、
なにより言われるがまま書類に書いていくだけでいいので、
ほとんどストレスを感じることなく手続きが終わります。

いちいち分からないことを調べたり、
誰かに聞いたりする必要がなければ
時間も大幅に短縮出来ますしね。

ゆえ、面倒くさがりの方や
ネットでの口座開設に不安を感じていらっしゃる方なんかは、
それを理由に積立投資をしないという選択を取ってしまうぐらいなら
銀行で証券口座を開設した方が絶対にいいと思っている次第です。

いかがでしたか?
自分がこれから長期積立投資を始めるとしたら
どっちでやった方が良さそうなのか
イメージしていただけたでしょうか。

長期積立投資をする上では、
「口座開設」という工程が間違いなく最大の障壁となります。
ゆえ、ここでつまずかないように今回の記事を参考にし、
自分に合った方法を選択していただければと思います。

【おうちづくりコラム】誰もが必要な「長期積立投資」とは?

住宅会社のブログであるにもかかわらず
度々登場するのが「長期積立投資」ですが、
そもそもそんなものに興味がない方もいらっしゃれば、
「投資」という言葉を聞くだけで
拒否反応が起こる方もいらっしゃると思います。

また、それなりに興味はあるけど、
何をどのようにすればいいか分からない
という方もいらっしゃると思うのですが、
「長期積立投資」に関しては
家を建てる方は必須項目だと思っているので、
少しでも前向きにお考えいただくために、
今回は「長期積立投資」について
突っ込んでお伝えしていきたいと思います。

27977275_s.jpg

ちなみに我が家も夫婦そろってやっていて、
銀行への預金や保険料以上に
こちらにお金を回しております。

まず理解しておいていただきたいことが、
世間でよく聞くような
投資で全財産を失ったとか、大損こいたなどという話は、
あくまで一攫千金を狙った短期的な取引での話であり、
この長期積立投資では絶対にあり得ないということです。

長期積立投資とは
短期的な利益獲得を目的として取引するものではなく、
「長期的に確実に成長している市場に
長い期間に渡って少しずつコツコツと分散投資していく」
ということですからね。

つまり、短期的な価格の変動はもちろん、
中期的な価格の変動はあるものの、
そんな価格変動を繰り返しながらも
長期的には上昇していくのが資本主義経済であり、
その長期的なトレンドの波に乗っかるのが長期積立投資なので、
そんな価格変動に一喜一憂することなく
買い続けていくことによって資産を増やしましょう
ということですね。

ちなみに長期とは「数年から数十年」なんですが、
私自身は、やがて働けなくなるまでは(働いて収入がある限りは)
ただただ無心で毎日積立投資をやり続けていくつもりです。
かつ、その間はよほど必要に迫られない限りは、
途中でお金をおろすつもりはありません。

運用期間が長くなればなるほど、
また増えたお金を再投資し続けていけばいくほど
複利効果によって雪だるま式にお金が増えていくからです。

そして、やがて収入がなくなった時、
その資金を切り崩しながら生活していくというわけです。
この資金に年金が加われば、
かなり豊かな老後生活を送れるでしょうし、
お金が高い高齢者施設に入るにしても
あるいは大病を患ったとしても
きっと資金的なことで家族に
迷惑をかけることもないでしょうしね。

✔️投資をするとは??

では、ここからは具体的に何を買えばいいのかについて
お伝えしていきたいと思いますが、
長期投資をする場合、絶対におさえておくべき商品が
アメリカの「S&P500」という指標の値動きに連動した
「インデックスファンド」です。

理由は、アメリカが全世界経済の中心的存在だから。
そしてS&P500に選出されている企業は
選りすぐりの素晴らしい企業ばかりだからです。
なんせアップルをはじめとして
グーグル(アルファベット)やアマゾン、テスラやVISAなど
名だたる企業だらけですからね。

つまり、投資をするということは、
世界のトップクラスの500社の企業
全てに出資しているというわけですね。

29119382_s.jpg

そう考えると資産が増えて当たり前だし、
500社に分散投資しているため、
仮にどこかの企業の業績が大きく悪化しても
そのダメージを食らうこともないし、
その上、そんな企業が出てしまったら
すぐさま成長している企業と入れ替えられることになるため、
なおのこと暴落するリスクが少ない
仕組みになっているというわけですね。

また、購入する商品には、
手数料が高いアクティブファンドと
手数料が低いインデックスファンドの2種類があるのですが、
前者ではなく後者をオススメする理由は、
手数料が低い方が、単純にお金が増えやすいから、
かつ、わざわざ高い手数料を支払って
一流のファンドマネージャーが
目聞きで企業を厳選して運用するアクティブファンドを買うよりも、
アメリカ経済の指標に連動しているインデックスファンドを買う方が、
よりお金が増えているというデータが存在しているからです。

そんなわけで、アメリカ経済の総合的な指標に連動した
「S&P500」のインデックスファンドを
購入することをオススメしているというわけですね。

いかがでしたか?
なんとなくご理解いただけました?

では、次回はどこで長期積立投資をやればいいのかと、
長期積立投資をする上で最大の難関となる
「口座開設」についてお伝えしていきたいと思います。

SBI証券や楽天証券といったネット証券で口座開設する場合、
これがちょっとややこしく、
多くの方がここでつまずいているんじゃないかなと思っているので、
せっかくの「やる気」を失わないためにも
次回もぜひご覧いただければと思います。

【おうちづくりコラム】資金計画の真意 その3

前回、家を建てるタイミングで
「生命保険」を見直したほうがいい
というお話をさせていただきましたが、
「学資保険」もまた、
これを機に見直すことを推奨しています。

すでに学資保険に加入されている方は、
ご存知だと思いますが、
以前の郵便局の学資保険のようにお金が増えないからです。

ゆえ、すでに加入されている方は、
解約出来るなら解約していただくことを推奨しているし、
まだ入ってない方に至っては、
検討する必要すらないというのが個人的な意見です。

そして、前回もお伝えしましたが、
その余剰資金を長期積立投資に
回していただくことを推奨しています。

前回の記事をご覧いただければ
お分かりいただけると思いますが、
資産を増やすにためには
これが最良の手段だからです。

28825539_s.jpg

そんなわけで、
生命保険を見直すタイミングで
学資保険も見直していただきたいわけですが、
さらにこのタイミングで
見直していただいてもいいかもしれないのが
「医療保険」です。

というのが、私たちは基本的に全員が
「国民健康保険」という医療保険に加入しており、
わずか3割しか医療費を負担する必要がないからです。

かつ、この国民健康保険に加入していれば
「高額療養費制度」と呼ばれる制度も利用出来るため、
大きな怪我や病気によって手術や入院することになっても、
その大部分を国が負担してくれるようになっているからです。

例えるなら、総額300万円医療費が掛かったとしても、
そもそも90万円しか負担しなくていいし、
これに加えて高額療養費制度を利用すれば、
わずか10万円程度しか負担しなくていいという感じですね。

ゆえ、この医療保険に関しても
もしもに備えて必要以上に入るのではなく、
これらでは網羅出来ない部分だけ
カバーしておけばいいのでないかと思っている次第です。

要は、生命保険にせよ学資保険にせよ医療保険にせよ、
ホント最低限でいいということですね。

というわけで、これらの保険を検討する時は、
こういった内容を教えてくれる人から
入るようにしていただけたらと思います。

間違えても、こういった説明もなく
ただただ加入することだけをすすめてくるような人から
絶対に加入しないようにしてくださいね。
そんな不親切な人にお金を差し上げているようなものですからね。

3882303_s.jpg

✔️金融投資よりも大切な投資

生命保険・学資保険・医療保険を見直しつつ
住宅ローンの返済期間を延ばし、
かつ、家づくりの予算を
可能な限り圧縮することで浮いた資金を
長期積立投資(金融投資)に回していただく。

これこそが僕自身が家づくりをするタイミングで
誰もがやった方がいいと思っていることですが、
金融投資に並行してやっていただきたいと思っていることが
「自分への投資」です。

つまり、お金に対する不安を払拭したいのなら、
また老後資金にしっかりと備えたいのなら、
いつまでも仕事が出来るようにスキルを身につけることと
健康でいることが最良の手段なので、
そのために自分への投資をやり続けることが大事だ
ということですね。

スキルを身につけるためには、
常に学び続けること、
常にチャレンジし続けること、
常にいい人に出会えるように行動することで、
健康でいるためには、
常に食事や睡眠に気をつけること、
常に運動をすること、ですね。

個人的には、
これこそがお金に対する不安を払拭する
最大の秘訣だと思っています。
そして、そう上手くいかなかった時のリスクヘッジとして、
お金にも働いてもらうことが大切だと思っている次第です。

なので、これから家を建てる方は、
保険や貯蓄の方法を間違えないこと、
住宅ローン選びを間違えないこと、
そしてなにより常に自己投資をやり続けられるだけの
資金の余力を残すことと自分への投資を怠らないこと、
この全てを実行していただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】資金計画の真意 その2

前回お伝えさせていただいたように、
家づくりではほぼ確実と言っていいほど
理想の家づくりと理想の返済の間に
大きなギャップが生まれます。

そして、そのギャップを埋めるために
まずは土地や家にかける予算を
再考していただいているのですが、
多くの場合、それだけではこのギャップを
完全に埋めることが出来ないため、
個人的には、このタイミングで
預金・投資・保険の見直しをすることによって
このギャップを完全にカバーすべきだと考えています。

例えば、銀行から3500万円を
金利1.4%(全期間固定金利)で
借り入れしなければいけない場合、
35年ローンだと
毎月105,458円の返済になりますが、
これを40年ローンにしてみただけで
95,270円まで返済額がダウンします。

つまり、毎月の負担が約1万円減るため
その分、家計にゆとりが生まれるということですね。

ゆえ、個人的には
可能な限り返済を長くするという手段を
推奨させていただいています。
そして、その浮いたお金を
長期積立投資に回していただくことを推奨しています。

28828208_s.jpg

とはいえ、
返済期間を長くするということは、
ローンに縛られる期間が長くなるだけだし、
利息の支払いが増えるだけなので、
ダメじゃないかと思ってしまう方も
決して少なくないかと思います。

ですが、住宅ローンの金利の中には
団体信用生命保険という
掛け捨ての生命保険料が含まれていて、
債務者にもしものことが起こった場合、
住宅ローン返済の義務から解放されるという
大きなメリットが存在するため、
個人的にはこの保証期間は
長ければ長いほどいいと考えています。

ゆえ、繰上げ返済することによって
返済期間を圧縮していく必要もない
というのが個人的な考え方です。

かつ、この死亡保証があることを考えると、
現在入っている生命保険を
全て見直してもいいと考えています。

もしものことが起こった場合、
住宅ローン返済という大きな固定費がなくなると共に、
債務者の生活費や車の維持費などもなくなり、
逆に遺族年金が入ってくるため、
たちどころに生活が苦しくなる可能性は
ほぼゼロに近いからです。

そんなわけで、
借入期間は出来るだけ長くすればいいと思っているし、
かつ、この保証があることから
必要なさそうな生命保険を全て解約し、
これらの余剰資金を全て長期積立投資に回すべきだと
考えているというわけですね。

利息に関しては、現在は空前の超低金利状態なので
今のうちに全期間固定を組んでいく方が得策だと考えているし、
たかだか1%強の金利を必死で圧縮するよりも
利回りが5〜10%はあると過去のデータから実証されている
長期積立投資にお金を回す方が、
ずいぶんと合理的だというのが個人的な考え方です。

目先の返済を抑えるために
金利が安い変動金利を選べば、
万が一、金利が上がってしまった場合
急激に返済負担が上がってしまい、
そうなればライフプランが大幅に狂ってしまいますしね。

28870796_s.jpg

ゆえ、わずか1%前後の
住宅ローン金利の差に躍起にならずに、
安心の固定金利を選んでいただきつつ
長期積立投資に目を向けてもらえたら
と思っている次第です。

仮に、返済期間を延ばすことによって
毎月1万円の余剰資金が生まれ、
かつ、生命保険を見直すことによって
毎月さらに1万円の余剰資金が生まれ、
これに銀行への貯蓄に当てていた中から
1万円を加えた合計3万円を
今後40年間長期積立投資に回し続けたら
一体どうなるのか?

毎年の平均利回りを7%で計算すると、
計1440万円の掛け金が、
40年後なんと7875万円まで増える
(約5.46倍になる)ということになります。

あるいは、もっと低めの5%で計算しても、
40年後4578万円まで増える
(約3.18倍になる)ということになります。

いかがですか?上がったとはいえ、
金利わずか0.2 %の定期預金にお金を預けていくよりも
遥かに魅力的で合理的だと思いませんか?

もし、これだけお金が増えるとしたら
老後資金の心配もほとんどしなくていいし、
外壁の塗り替え費用や
家電の買い替え費用はもちろん、
大規模なリフォームも心おきなく出来そうだし、
もしかしたら再び家を建てることも
出来ちゃうかもしれませんしね。

では、今回はここまでにして
次回は家を建てる時に見直すべき
もう2つの保険について
お伝えしていきたいと思います。

もちろん、これらを見直すことによって
生まれた余剰資金も、
老後資金と教育資金を形成するための
長期積立投資に回していただきたいので、
次回もぜひご覧いただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】資金計画の真意

「家づくり」は
誰もが初めての経験であるもの。
ゆえ、住宅会社側から
予算や希望する家の大きさについて
質問を投げかけられても
「どう答えていいのか分からないから困る」
というのが本音ではないでしょうか。

実際、人から聞いた情報や
ネットやSNSなどから仕入れる情報で
なんとなくこれくらいなんだろうなー
という指標を知ることは出来るものの、
あくまでそれは平均的な指標であって
必ずしもそれが自分にとってベストだとは限らないわけですしね。

そんなわけで弊社では、
「予算はいくらぐらいでお考えですか?」
という質問は一切投げかけず、
一緒に予算を導き出していくという作業を
最初のステップとして行っています。
いわゆる「資金計画」という作業ですね。

では、弊社が行う資金計画とは
一体どのようなものなのか。
何をどのように決めていくのか。
これについて今回はお伝えしていきたいと思います。

1805228_s.jpg

✔️理想と現実のギャップを埋める作業

弊社では、
どんな場所に住みたいかやどんな家を建てたいかを
先にお聞きした上で予算を組んでいくのではなく、
まず総予算を算出してから
どんな場所に住みたいかやどんな家を建てたいかを
お聞きするようにしています。

こうしている理由は、
自分たちの理想と現実(理想の家づくりと理想の返済)
との間に生じるギャップがどれくらいあるのかを
まずは知っていただきたいからです。

これを知らないまま家づくりを進めてしまうと、
今後とんでもない状況が
待ち受けることになるかもしませんからね。

例えば、自分が住みたい場所で
自分が建てたい家を建てるとなると
諸経費なども含めると4500万円かかるとしたら、
一方で、固定金利で毎月の返済を
9万円以下に抑えたいとしたら、
借入を3000万円にしないといけないため、
理想の家づくりと理想の返済を両立するためには、
1500万円前後もの自己資金を
準備していただかなくてはいけないのですが、
身内から多額の資金援助でもない限り
これだけの自己資金を準備出来る方は
そうそういらっしゃらないと思います。

ゆえ、こういう状況に陥った場合、
単純にローンの負担を増やすしか手段がなくなってしまいます。

28867414_s.jpg

仮に準備出来る金額が500万円なら
借入が1000万円増えるため
毎月の負担を3万円アップさせるか、
あるいはそのアップは流石にキツいので
返済金額を抑えたいとなれば、
金利が安い変動を選ぶことで
そのアップを1.5万円までに抑えるか、
という感じですね。

まー、変動金利を選ぶ場合は、
金利が上がることによって
下手をしたら3万円以上負担が上がってしまうかもしれない
というリスクを今後ずっと抱えながら
暮らしていかないといけませんけどね。

一方で、準備出来る自己資金と
毎月の返済金額を先に算出した上で、
家づくりを進めるようにすれば、
自己資金500万円と借入3000万円を合計した3500万円の中で
どのような土地を買い、どのような家を建てればいいかを
あらかじめ理解した上で土地選びと設計が出来るようになります。

つまり、今後の暮らしに
大きな負担や不安を背負うことなく
家づくりをすることが出来るというわけですね。

とはいえ、口で言うのは簡単ですが、
実際のところ、理想と現実の間に生じる
1000万円ものギャップを埋めるのは
そう簡単なことではありません。

つまり、家づくりの予算を抑えるために
選ぶ土地や建てる家を見直したとしても
1000万円もコストを落とすのは流石に難しいというわけですね。

ゆえ、弊社では住宅ローン選びや各種保険の見直し、
そして貯蓄の手段の見直しなどをアドバイスしたり
提案させていただくことによって、
家づくりを見直すだけではカバーしきれない部分を
完全にカバーするようにしております。

というわけで次回は、
家づくり以外の部分である
お金のことについての見直しや提案を
どのような考えをもってさせていただいているのかについて
お伝えしていきたいと思います。

建築資材の高騰によって
建築代が上がっている現在では、
この作業はとっても大事なことであり、
これから家を建てるのであれば
例外なく誰もが真剣に考えるべきところだと思うので、
ぜひご覧いただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】最もバランスがいい土地

個人的には、土地を買うとしたら
東向きか西向きの土地がベターなのかなと思っています。
というのも、南向きの土地よりも安く購入出来るし、
防犯対策やプライバシー確保のために
建築費や外構費に余分なコストをかける必要もないからです。

また、北向きの土地のように
外観が不細工になりやすかったり
外壁の汚れが目立つこともないからです。

そんなわけで
防犯対策やプライバシーの確保が比較的しやすく、
外観を美しくつくりつつ保ちやすい東・西向きの土地が
コスト面で考えてもベターだと思っているわけですが、
とはいえ、これらの土地にも「ならでは」のデメリットもあるので、
それを設計によって解消出来るかどうかが
いい家になるかどうかの大きな分かれ目になります。

では、東向きや西向きの土地が抱え持つデメリットとは
一体何でしょうか?

28727235_s.jpg

✔️採光問題

東向きや西向きの土地は、
北向きの土地同様に
基本、南にお家が建っているか、
今後建つことになる可能性が高いため
採光の確保が難しいという特徴があります。

ゆえ、設計によって
その問題を解決しなければならないのですが、
これを解決するためには、

A:南の建物から充分な距離をとった場所に
直射日光を入れたい部屋を配置する

B:南の建物から充分な距離がとれない場合は
吹き抜けをつくり高い位置から光を取り込む

この2つの手段のいずれかを採用します。

しかし、Aの手段を選択する場合、
敷地の南にたっぷり余白をつくりつつ
全ての部屋が南向きの2階建てを建てようとすると、
「リビングからの眺めが悪い」という問題と
「外構工事のコストが高くなる」という
問題が発生してしまいます。

リビングからの眺めが悪くなるのは、
南に建つ建物の裏側が景色になるから。
つまり、勝手口や換気扇、エアコンの室外機や給湯器などを
見ながら暮らすことになるからですね。

外構工事のコストが高くなるのは、
単純に土地の余白が増えるから。
そして、景色の悪さをカバーするためにお洒落な塀を立てたり
手の込んだ外構をしなければいけなくなるからです。

ゆえ、東向きや西向きの土地に家を建てる場合は、
北向きの土地に家を建てる時同様に
「中庭」という手段がベターじゃないかなと思っている次第です。

4372092_s.jpg

直射日光が当たらなくても
天空光や反射光を上手く利用すれば
まるで直射日光が差し込んでいるかの如く
部屋を明るくすることが出来るので、
玄関やホールや水回りはもちろん
寝室や子供部屋などの直射光が必要じゃない部屋は
日陰となる場所に配置しても別段問題ないわけですからね。

敷地を有効活用することで
無駄な余白をなくすことが出来れば、
外構工事のコストも大幅に削減出来るし、
効率よく採光さえ確保出来れば、
家の正面に採光確保のための窓を設ける必要がなくなり、
外観が美しくなると同時に
防犯性がグンとアップすることから
さらに外構工事のコストが削減出来ますしね。

ただし、こういった家の建て方は、
建築コストが割高になるというデメリットがあるため、
建築コストを抑えるための工夫が必要にはるんですけどね。

その工夫をしなければ、
外構工事のコストは削減出来たけど、
それ以上のコストが建築費にかかってしまった
なんてことになりかねませんからね。

というわけなので、
こんな建て方をしているお家に興味を思ってくださったなら、
一度弊社の建てるお家を見に来ていただけたらと思います。
きっと今回のご説明の答え合わせが出来るはずです。

【おうちづくりコラム】北向きの土地はダメなのか?

一般的に考えて
北向きの土地を積極的に買おうとする人はそういません。
北向きの土地は日当たりが悪いことが多いからです。

なんせ、すぐ南に隣接して家が建っているのは当たり前で、
その上、東や西まで家に囲まれていたら
まさに四面楚歌状態ですからね。

そんなわけで北向きは
そうじゃない土地に比べて価格が安く設定されているし、
かつ価格交渉にも応じてもらいやすい
というメリットがあるのですが、
とはいえ、そうは言っても光が入ってこないというのは
家を建てる上で致命的なデメリットとなりそうなので、
たとえ安く土地が買えるとしても
なかなか手が出ないのが普通だと思います。

また、北向きの土地には
先程申し上げた顕在化されたデメリットの他、
家が完成するまで気が付きにくい潜在的なデメリットもあり、
これが北向きの土地を買ったことを
さらに後悔させる原因となりかねません。

1019630_s.jpg

✔️家が汚くなりやすい

北向きの土地は2つの意味合いで
家が汚くなりやすいというデメリットを備え持っています。

1つ目が外観がカッコ悪くなりやすいことです。
なぜなら、北向きの場合、
洗面、トイレ、お風呂といった水回りや階段スペースなどが
正面となる北面に配置されやすいからです。

つまり、正面に窓がたくさん出来やすい上、
その形や高さなども不均一になりやすいから。
かつ水回りに必須である換気扇なども正面につけられやすいため、
どうしてもスッキリとしない外観になりやすいというわけですね。

場合によったら、
勝手口が正面につけられることもあるし、
給湯器やエアコンの室外機などが
正面に置かれることもあり得ますしね。

2つ目は1つ目を原因とする二次的な被害ですが、
窓から垂れ流れる雨水によって出来る「垂れじみ」や、
換気扇の下に出来る黒い汚れなどが
家の正面に出来てしまうということです。

直射日光が全く当たらない北面は
なおのことこの汚れが出来やすいので、
住んで数年後には見るも無惨な姿になっていることだって
充分あり得ると思われます。

ゆえ、北向きの土地で家を建てる時は、
日照問題と外観問題が同時にクリア出来るように
間取りを設計していかないといけません。

22081078_s.jpg

✔️設計とは土地の問題解決手段

例えば、日当たりが悪い土地で
リビングに充分な光を届けるためには、
土地がそれなりに広い場合は、
直射日光を入れたいリビングを
南に建つ家から充分な距離をとった場所に配置し、
中庭をつくりつつ
リビングの南につくる建物を平屋にするという手段があります。

こうすることによって
光を阻害する障害物がなくなるので、
安定的に光が入ってきます。

また、土地がそれほど広くない場合、
つまり中庭をつくる余裕がない場合は、
リビングに吹き抜けをつくるという手段があります。
1階に充分な光が差し込まないのであれば、
より高い位置から光を取り込めばいいからです。

階段や水回り至っては、
思い切って南に配置すると良かったりします。
階段は吹き抜けとなっているため階段を南につくれば
それだけで自然と光をたっぷりと家の中に取り込んでくれるから。

水回りは南に配置すれば
統一性のない窓や換気扇などを全て家の裏に隠すことが出来るから。
また、中庭がある場合などは
中庭から光を入れれば採光問題もあっさり解決しつつ、
洗濯動線までも抜群に出来るからです。

そんなわけで今回の話の結論としては、
北向きの土地は一般的に最も敬遠されがちですが、
こういった解決策を知っている住宅会社からすると、
実はそう悪くない土地だということです。
いやむしろ価格をグンと抑えられることから
前向きに選んでいただいてもいいと思っています。

というわけで、これから土地をお探しの方は、
ぜひこの記事を参考にしつつ土地探しにのぞんでみてください。

茶の心~4畳半の空間~

今回は、茶道に関するお話です。
茶室は、簡素な庵(いおり)を意識して作られたもので
茅葺きや板葺きの屋根、茶室に向かう露地の飛び石や、
湧き水をイメージした蹲踞(つくばい)がある主に正方形の部屋のことです。
※蹲踞=背の低い手水鉢のこと
よくあるお見合いのシーンを思い浮かべるといいかもしれません。

667552_s.jpg

茶室の広さは方丈、つまり1丈(10尺=約3m)四方なので、
畳を敷くと、4畳半の正方形ですね。
4畳半というと、人と人の距離が密になり
無駄な物を置くスペースが確保できません。

しかし、お茶を点てて客人に振る舞う点前に
集中できる極小空間である事こそが、
千利休が目指した侘び寂び(わびさび)、侘茶だそうです。

小さな4畳半ですが、採光には工夫がなされており
2枚引の障子戸にするのを止めて、60センチ四方のにじり口にして
(にじり口=茶室の入り口のこと。小さな引き戸になっている)
光を遮り、土壁に窓を小さく開けて、
スポットライトのような感じで光が差し込むように工夫し、
光と影のコントラストを生み出したそうです。
茶道は、何を調べても奥が深いですね

利休の時代、茶人の中心は
主に都会に住む町衆達だったそうで、
都会にいながら山里の空間を楽しめる茶室を
心より楽しんでいたとの内容も残されています。
つまり現代人と同じで、非日常の体験を通して
リフレッシュしていたのかもしれません

2317095_s.jpg

4畳半という小さな空間でも、
用途を明確にしたうえで工夫する事により
特別な空間として輝かせる、日本人の技と心。

今の時代にも、各地に腕のいい大工さんや設計士さんがいます。
家づくりでお悩みの方や、新築やリフォームをお考えの方、
お気軽に、弊社までご相談ください。

【おうちづくりコラム】おうち時間を豊かにするために最も大切なこと

例えば、リビングやダイニングに設けた大きな窓から
いつも外が感じられるとしたら、
そして空に浮かぶ雲や太陽の光線、
光り輝く星空を当たり前のように見ることが出来るとしたら、
暮らしがより心豊かなものになるのではないでしょうか。

想像してみてください...
晴れた日の朝、
サンサンと朝日が射し込む明るいダイニングテーブルで
外を感じながら朝食をとる姿を。

また、気候がいい時期の休日に
外であるにもかかわらず人目を気にすることのない
デッキテラスでまったりと朝食をとる姿を。

想像してみてください...
照度を抑えた落ち着いたリビングで
デッキテラスに飾られている
ライトアップされた植栽と星空を眺めながら
まったりとソファーで過ごしている姿を。

また、デッキテラスに出て
キラキラと輝く星空の元、ランタンに火を灯し
まるでキャンプ気分で、家族みんなで夕食を食べている姿を。

想像してみてください...
しんしんと雪が舞う中、
うっすらと雪化粧されたデッキと外用のクリスマスツリーを
暖かいリビングから眺めている姿を。

1228638_s.jpg

いかがですか?
これらは全て弊社が建てたお家で体験出来ることばかりなのですが、
きっと、とっても素敵な暮らしだと
感じていただけたのではないでしょうか。

さて、今回はおうち時間をより豊かにするために
最も大切な要素となる「窓」について
お伝えしていきたいと思います。

内容としては、窓が担う3つの役割と
その役割をまっとうしてもらうために
必要なたった1つのことについて、です。

✔️窓が担う3つの役割

窓が担う役割は、
「光を家の中に届けること」
「風が通る家にすること」
「外との一体感を出すこと」
この3つなのですが、
実際に建っているお家を見渡してみると、
およそ90%以上のお家が、
この3つ全てを実現出来ていないのではないでしょうか。

理由は、全ての窓が
カーテンありきの設計になっているからです。
つまり、カーテンによって
光や風はもちろん、外とのつながりまでも
シャットアウトされてしまっているからというわけですね。

ゆえ、この3つを全て実現するためには、
カーテンありきで窓を考えないようにしなければいけません。
カーテンありきで窓を考えてしまうと、
どれだけたくさん窓をつくったとしても
それに比例して家が明るくならない上に、
窓が増えたことによって窓にかかるコストも増えるし、
カーテンにかかるコストも増えるし、
シャッターにかかるコストも増えるし、
窓掃除の手間も増えるし、
家の壁が減ってしまう分、
家の耐震性も悪くなるし、
家の断熱性能も悪くなるし、
家具のレイアウトもしにくくなるし、
収納もつくりにくくなるし、
なにより窓が増え過ぎると
戸締りの心配や防犯面の心配が増えてしまいますからね。
窓が多くばればなるほど、
外壁の汚れも目立ちやすくなりますしね。

28599344_s.jpg

そんなわけで、
弊社ではカーテンありきの窓を
全くつくらないようにしているというわけです。

そしてその結果、
窓の数を減らすことが出来、
窓のコストも削減出来るし、
カーテンコストも限りなくゼロに近くなるし、
シャッターも全く必要ないし、
窓掃除の手間もグンと減るし、
耐震性も断熱性も高くなるし、
家具のレイアウトに困らないし、
収納も少なくならないし、
戸締りの心配もしなくていいし、
なによりプライバシーが担保されるため、
冒頭でお伝えしたような
開放的で贅沢で豊かな暮らしを
日々送ることが出来るというわけですね。

窓をたくさんつくれば
家が明るくなるわけではないということ。
また、窓をたくさんつくれば、
風通しが良くなるわけでもないということ。
そして、窓をたくさんつくれば、
開放感が出るわけでもないということ。

この3つの事実は
思っていた事実とは真逆のことかもしれませんが、
悲しいかなこれが現実なので、
弊社のような考え方があるということも
ぜひ知っておいていただけたらと思います。

きっと、より豊かな住まいづくりが
出来るようになるはずですから。

【おうちの補助金コラム】R6喜多方市/自家消費型 再生可能エネルギー設備等 設置費 補助金

喜多方市内でこれから
太陽光発電、薪ストーブ・ペレットストーブ、地中熱利用設備、
蓄電池設備、電気自動車充給設備などを設置しようとする方にオススメの補助金です。

分かりやすく一覧表にしたので、参考にしてみてください!

補助金喜多方市_page-0002.jpg

補助金の詳しい内容はこちらから

【おうちづくりコラム】理想的な返済額を実現する2つの手段

たとえ夫婦共働きだとしても、
住宅ローンの毎月の返済額は、ご主人の手取りの30%以内に抑えるのが理想的です。
というのも、奥さんが稼いできたお金は、
家の維持管理費用の積立や、
子供たちの進学費用の積立、
そしてレジャー費、貯蓄などで
そのほとんどが消えていく可能性が高いからです。

ゆえ、たとえ夫婦共働きで、
現在少し家計に余裕があるとしても、
少しでも毎月の返済を抑えるようにした方がいいし、出来ることならご主人の手取りの
30%以内にした方がいいというわけですね。

では、手取りの30%を前提として
家づくりを行った場合、
どのようなコトになるか、お伝えしていきたいと
思います。

理想(希望)と現実(予算)の間にはけっこうなギャップがあって、
現実(予算)を優先した場合、どんな家づくりをすべきなのかという話です。

28278550_s.jpg
 
✔︎予算圧縮の手段を知ることが肝
 
例えば、ご主人の手取りが30万円だとしたら、
毎月の返済額の上限を90,000円以内に抑えないといけないのですが、
この返済額を1.0%の金利、35年返済で借りるとしたら、
借り入れ出来る額は約3,200万円となります。
 
そして、これに自己資金を合わせた額が
あなたが家づくりにかけていい総予算となるのですが、
仮に、あなたが出せるお金が200万円で
親からの援助が300万円あるとしたら、
あなたの総予算は3,700万円となります。
一方で、銀行経費や火災保険費用、
登記費用などの諸経費や、
家具や家電などの購入費用、
地盤改良費用といった
いわゆる家・土地・庭以外に必要となる
別途経費に合計300万円かかるとしたら、
残りの3,400万円という枠の中で、
土地を買い、家を建て、
庭を仕上げなければいけなくなります。


 
いかがですか?
なかなか厳しい予算だなと感じたのではないでしょうか?
 
しかし、これが多くの方にとって現実的な数字だと思うので、
この予算で家づくりをやりきるための、
2つの手段を知っておく必要があります。

まず1つ目が、
土地と家の予算をいずれも圧縮するという手段です。
みんなと同じように家づくりをすれば
土地に1,000万円、家と庭に3,000万円、
合計4,000万円ぐらいかかるところを、
土地と家(庭)をそれぞれ300万円ずつ圧縮するといった感じですね。
そして、そのための具体的な手段が
・家を少しでも小さくする
・南向きの土地はあえて外す
・建てる家にフィットした土地を買う、といった
ことです。
 
続いての手段は「土地を買わない」という手段です。
つまり、実家に余っている土地があるなら
そこを使った方がいいということですね。
あるいは、土地を買わなくてはいけない場合、
土地代を身内からの贈与で賄うか、です。

個人的には、これが選択出来るとしたら
迷わずそうした方がいいと思っています。
仮に土地にお金がかからないとしたら、
先程の予算でも、思い通りの家を建てることが
出来るでしょうし、
あるいは、家の予算を圧縮すれば借入額をもっと
減らすことが出来ます。
 
家と庭に3,400万円フルでかけるか、
あるいは、家の広さにこだわらないなら、
家と庭を2,900万円に抑えることで500万円借り入れを減らす、
という感じですね。
 
とはいえ、実家の近くに住むのは、
どうしてもメンタル的に嫌だなーと思ってしまうと思うので、
さすがにゴリ押しは出来ませんけどね。
しかし、これからもずっと共働きでガッツリ働き
続けるとしたら、
近くにどちらかの親が居てくれた方が、
子供たちの面倒を見てもらえるため、
仕事の選択肢も広がるし、安心して働きやすくなりますよね。
また、時折晩ご飯をつくってもらえるかもしれないし、
野菜や米や食材などをもらえるかもしれませんよね。
 
そんなこんなで、
こういったことを合理的に考えつつ、
また、予算としっかり向き合いつつ、
家づくりをしてもらえたらと思っているので、
一つの意見としてぜひ参考にしてもらえたらと
思います。

【おうちづくりコラム】白をベースにする理由とその合わせ技

「白」という色は、
「熱を吸収しにくい」ことと
「光を反射しやすい」という
特徴を持っていることから、
弊社では「白」を外壁と内装の
メインカラーとして使用しています。

熱を吸収しにくい「白」を外壁に使えば、
家の中が暑くなりにくいし、
光を反射しやすい「白」を室内の壁と天井に使えば、
光が家全体に拡散しやすく家が明るくなりやすいからです。

とはいえ、ただ単に「白」を外壁に使えば
それだけで快適性が増すわけではなく、
それに加えて良い断熱材を使うという合わせ技が大事なように、
室内とて、ただ単に「白」をメインに使えばそれだけで
家が明るくなるわけではないので、
今回は、どんな土地でも明るい家を実現するための
合わせ技についてお伝えしつつ、
最後に内装を「白」でまとめている
もう1つの理由についてお伝えしていきたいと思います。

では、まずはどんな土地でも
明るい家を実現するための
合わせ技についてから。

25535605_s.jpg

✔️カーテンがいらない家にする

壁や天井で光を拡散するためには、
そもそも家の中に光を入れないといけません。
ゆえ、窓をつくるわけですが、
設計の時に熟考しないといけないのが
この窓のつくり方です。

というのも、闇雲に窓をたくさんつくっても
カーテンがセットになって
ひっついてくるような窓ばかりでは、
充分な光が家の中に入ってこないからです。

ゆえ、弊社では基本カーテンがいらない窓しか
つくらないようにしているのですが、
この合わせ技をやった結果、
たっぷりと室内に光が入ってくると同時に、
窓の数が減りその分コストが削減出来るし、
さらにカーテンもいらないので、
もっとコストを削減することが出来ます。

また昼間から照明をつける必要もなくなるので、
高騰していく電気代も削減することが出来ます。
(曇りの日でも必要ないレベルです)

✔️ハイサッシを使う

そして、窓に関するもう1つの工夫は、
光をたっぷりと採り込みたい窓は
天井まで高さがあるサイズのものを使うということです。

つまり、一般的に使われている
窓の高さは2mですが、
2mは使わず天井と同じ高さの
2m40cmを使うということですね。

わずかこれだけのことですが、
これだけでも窓から入ってくる
光の量が格段に変わります。

というわけで、
カーテンがいらない窓にしつつ
メインで光を入れる窓をハイサッシにする、
という合わせ技をすることで、
「白」による光の拡散効果を
最大限に高めているというわけですね。

では最後に、
「白」を内装のメインカラーとして使っている理由、
もっと言うと内装をシンプルにしている理由について
お伝えしていきたいと思います。

28153412_s.jpg

✔️内装をシンプルにする理由

それは、いざ生活しだすと、
家の中がたくさんの色で氾濫することになるからです。

つまり、ただでさえ
いろんな色で氾濫することになるのに、
その下地となる内装にまで
色をたくさん使い過ぎてしまうと、
家の中がゴチャゴチャし過ぎて
リラックスした状態で
過ごしにくくなってしまうからですね。

ゆえ、弊社では
基本壁と天井の色を「白」にすると共に、
室内ドアの色も「白」にし、
かつ、そのほかの様々な部材も
「白」にしているというわけですね。

いわば、家具や雑貨、そして生活用品などが
そこに加わることを前提として
家をコーディネイトしているという感じでしょうか。

確かに、白を基調とした
色をほとんど使っていない室内は、
なんだか病院を連想させそうだし、
味気なく物足りない感じがしてしまうかもしれません。

しかし、大切なことは、
全てのアイテムが揃った時、
その空間がどうなるかじゃないかな?
と個人的には思っています。

なので、これから家を建てようとお考えの方は、
こういった考え方があることも
ぜひ知っておいていただければと思います。

【おうちづくりコラム】これから土地を買って家を建てる方へ

原材料費の値上がりによって
家の価格は約20%値上がりしているのですが、
おそらくこの価格は高止まり状態が続くと予想されます。

ゆえ、個人的には
住宅ローンの負担を軽減するために、
実家に土地があるなら
そこに家を建てるという選択肢を
これまで以上に前向きに検討した方がいいと思っているのですが、
もちろん、みんながみんな
その選択肢があるわけじゃないと思うので、
今回はその選択を取れない方、
つまり土地を買わないといけない方が
住宅ローンの負担を軽減するためには
どうすればいいのかについて
お伝えしていきたいと思います。

結論から申し上げると、
土地を買って家を建てる方が
やるべきことはシンプルにたった2つ。
土地の面積を少しでも小さくすることと、
家の面積を少しでも小さくすることです。

では、それぞれのやり方を
お伝えしていきたいと思います。

28126097_s.jpg

✔️土地の面積を少しでも小さくする

例えば、
家を建てるにあたって必要な土地の広さは
家+家の周囲スペース+駐車スペースですが、
仮に必要な駐車スペースが3台で
建てたい家が約30坪の平屋だとしたら、
これを実現するためには
最低約55坪の土地が必要となります。

そして、その地域の
土地の価格相場が20万円だとしたら、
単純に土地代に最低1100万円かかることになります。

もちろん、自己資金(貯金・贈与)が多く、
この土地を買ってもローン返済的に全然問題ないのであれば
そのままゴーしていただいても構いませんが、
資金計画の結果、予算を落とすべきだとなったとしたら、
もっと価格が安い地域で土地を探すか、
あるいはそれが嫌だとしたら
土地の面積を削るという選択を取るしかありませんよね。

単純に土地面積を10坪小さくして
45坪の土地を買うようにすれば、
20万円×10坪=200万円も
予算を落とすことが出来るからです。

もちろんこの場合、
土地が10坪小さくなった分、
家に取れる面積も10坪減ることになるので、
家にそのままの広さを求める場合、
平屋は諦めざるを得ず、
どこかの部屋を2階につくらなければいけないのですが、
設計のやり方さえ間違えなければ、
家がコストアップすることもなければ、
住みにくくなることもありません。

理由は、1階部分で20坪取ることが出来るとしたら、
1階には玄関・ホール・土間収納・
LDK(階段)・水回り・中庭に加えて、
寝室とウォークインクローゼットまで
充分取ることが出来るからです。

つまり、子育て期間中にしても、
やがて老後を迎えたとしても、
1階に備わっておいて欲しい
スペースが全て揃ってさえいれば、
建てた後ずっとなんの問題もなく
暮らし続けられるからというわけですね。

そんなわけで、
住む地域を妥協したくないという方には、
こういった柔軟な考え方を持っておいていただくことを
オススメしている次第です。

土地代で200万円削ることが出来れば、
建築コストの上昇を
全て吸収することは出来ずとも、
大幅な負担増は回避出来るわけですからね。

28630038_s.jpg

✔️家の面積を小さくする方法

そして、土地同様に
小さくした方がいいのが家の面積です。
当たり前のことですが、
家が小さくなれば
その分確実に価格も減少するからです。

では、家の面積を小さくするためには、
何をどのようにすればいいのか?

まず削減すべきは、
部屋でもなく収納でもなく「廊下」です。
これに関しては、間取りのつくり方次第で、
1坪~1.5坪ほど削れるはずなので、
40万円~60万円ほどコストを削減出来ると思います。

次に考えるべきが「部屋の数」です。
単刀直入に申し上げると「客間」のことですね。
というのも、仮に時折親御さんが泊まりに来るとしても、
わざわざそのために部屋をつくらずとも、
自分の部屋で寝ていない
小さな子供たちの部屋で寝てもらえばいいからです。

そして、この部屋をつくらなければ
3坪ぐらい面積を削減出来るので、
ざっと考えても150万円ぐらいは
コストを削減出来ると思います。

最後に考えるべきは
寝室や子供部屋などの広さですね。
今の家は昔の家に比べて
ずいぶんと収納が充実しているため、
昔のように家具を持ち込む必要がないからです。
家族みんながリビングで大半の時間を過ごすため、
ただ寝るだけの部屋になっていますしね。

そんなわけで、これらの部屋もミニマムサイズにしても
別段問題ないと思っている次第です。
そして、これを実行すれば3坪~4坪ほど面積がカット出来、
結果、コストも120万円~150万円ほど
カット出来るのではないかと思っています。

いかがでしたか?

少しでも家を小さく出来れば、
自然と土地も小さくすることが出来ます。
そして、いずれのコストも削減出来た結果、
住宅ローンの負担を上げることなく
家を持つことが出来るようになります。

なので、これから家を建てる方で、
どうしても土地から買わないといけない方は、
このシンプルな方法をぜひ実行していただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】王道は常に間違えている?

家を建てる時に、
絶対に考えておいた方がいいことが
子供の教育資金をどのように準備するのか
ということです。

というのも、
子供を1人大学にやろうとしたら
約1000万円は必要だと言われており、
早い段階から計画を立て準備していかないと、
進学を目の前にしてその資金繰りに
確実にあたふたすることになるからです。

そんなわけで今回は、
教育資金についての個人的な考え方を
お伝えしていきたいと思います。

世間一般的には、
貯金や学資保険で準備するのが
当たり前とされていますが、
この低金利時代の現在は、
この2つよりも適切な手段があるので、
ぜひ一つの手段として
知っておいていただけたらと思います。

では早速、独断と偏見による
教育資金の準備方法について
詳しくお伝えしていきたいと思います。

28508030_s.jpg

✔️基本は「積立投資」

現在の銀行の金利は
普通預金で0.001%、
10年の定期預金でも0.01%という
空前絶後の低金利状態です。

また、この低金利の影響は
学資保険にもバッチリ出ていて、
教育資金のド定番とされている
学資保険でさえも掛け金に毛が生えた程度しか
お金が増えない状態となっています。

ゆえ、個人的にはリスクをはって
もっとお金が増える可能性があるところに
お金を預けるべきだと考えていて、
実際、自分自身も貯金の額をグンと減らし、
学資保険なんて一切かけずに、
35年~40年という長期間の積立投資を
ずいぶん前から継続してやっています。

なぜ長期間で考えているのかというと、
株価というものは短期的には
上下するものであるのに対し、
資本主義経済というものは、
アップダウンを繰り返しながらも
長期的には確実に右肩上がりで
株価が上がっていくものだからです。

過去100年の米国の株価を見てみると、
もちろん増えないどころか
減っている年もたくさんあるし、
オイルショックやリーマンショックの時なんかは、
数年間株価は低迷しているものの、
それでも最終的には平均で
年率10.5%ずつ上がっていっている
というデータもありますしね。

そんなわけで、個人的には
わずか1つの会社の株を買うのではなく、
米国のインデックスファンドを中心に
毎月(毎日)同じ額を継続的に
買っていっているというわけです。

こうやって分散して買っていけば、
必然的に株価が高い時には買う量を減らし、
逆に株価が安い時には買う量を増やすことになり、
自ずと仕入れコストが安くなりますしね。

つまり、この買い付けの仕組みこそが
資産を爆発的に増やす要素になる
というわけです。

ましてや「つみたてNISA」という
増えた分に対して通常かかる
約20%の税金が免除になる制度もあるので、
例外なく誰もが貯金や学資保険ではなく
もっと前向きに積立投資をやるべきだ
と思っている次第であります。

27170700_s.jpg

✔️補充は「奨学金」

ただし、積立投資にも
「期間が短い場合、そこまで増えていない可能性が高い」
という弱点があります。

つまり、
子供が中学生ぐらいになってから積立を始めた場合、
積立期間が短いため、
大学進学時にまだそこまでお金が増えてないかもしれない
場合があるというわけですね。

ゆえ、そんな場合には、
まだそこまで増えていない積立投資を切り崩すのではなく、
一旦「奨学金」を借りるという選択を
視野に入れておいてもらえたらと思います。

奨学金の返済が始まるのは、
大学を卒業してから半年後からなので、
4年半投資による恩恵を増やすことが出来るし、
仮にその段階になってもそこまで増えてなかった場合でも、
奨学金の金利は低いことから、
充分に資産が増えるところまで
奨学金返済をしていってもらっても
大した負担にならないからです。

というわけなので、これから家を建てる方は
こういった方法があることもぜひ覚えておいてください。
そして、その上でその積立資金も避けていただいた上で、
家づくりにかける予算を導き出してもらえたらと思います。

いい環境で育ててやることも
充分な教育の機会を与えてやることも、
親として果たすべき責務なので、
ライフプランをよく考えた上で家づくりを行なってください。

【おうちづくりコラム】メンテ費用も織り込んで考える

品質が良いものを
良い状態で長く使い続けるためには、
定期的にメンテナンスを
しなければいけないのですが、
もちろんそのためにはその費用を
積み立てていかないといけません。

良いものの維持管理には、
それなりにコストがかかるからです。

例えば、私は18歳の時、
バイトで必死にお金を貯めてとある時計を買ったのですが、
定期的にしなければいけないオーバーホール(メンテナンス)を
お金をケチってずっと怠っていたため、
先日、思い切ってメンテに出した時、
買った値段とそう変わらないぐらいの
修理費用を払うハメになってしまいました。

なんせ、全くメンテしてなかったせいで
時間はすぐに狂うわ、気がついたら時間が止まっているわ、で
時計としての役割を全く果たしていませんでしたからね・・・

まー、ここ数年は
スマホで時間を確認するようになったので
そんな状態だったとしても
別段支障が出たわけでもないのですが、
とはいえ、新品同様になって戻ってきた時計を見た瞬間に
メンテの重要性を実感したのでした。

というわけで、
これと同じことが家にも言えるなと思い、
今回の記事を書くに至った、というわけです。

家のメンテ周期は時計に比べて長いものの、
その費用は時計とは比べ物にならないし、
その費用を準備しておらず
都度リフォームローンに頼ろうものなら、
数万円もの返済が毎月の住宅ローンに上乗せされることになり、
それが生活を圧迫しかねませんからね。

28442181_s.jpg

✔️毎月4万円の積立

家を良い状態で維持していくためには
出来れば働いてお金を稼いでいる間
毎月4万円維持管理費用として
積立していくことをオススメしています。

では、その根拠を
あなたの年齢が現在35歳で
70歳まで働き90歳までその家に住み続けると仮定して
試算してみましょう。

35年×12ヶ月×4万円=1680万円
まずはこれが維持管理のために
積み立てていって欲しい費用なのですが、
では、リアルに必要となるであろう工事とその費用を
ここから出していってみますね。

・15年ごとに必要となる外壁の塗り替え
→これには足場費用も含めると、
150万円~200万円ほどのコストが都度必要となります。
ゆえ、生涯で3回必要だとしたら、
450万円~600万円必要だということになります。

・20年ごとに必要となる
水回りの入れ替えに伴う簡単なリフォーム
→これには都度250万円~300万円必要になると思われます。
ゆえ、2回この工事が必要だとしたら
500万円~600万円必要だということになります。

いかがですか?
この2つを合わせると、
この時点で950万円~1200万円もの費用が
必要だということになるのですが、
実はもう1つ必要となる費用があるのを
ご存知でしょうか?

24641842_s.jpg

それは、家電の買い替えコストです。
冷蔵庫や洗濯機といったハイコストなものが
10年ごとに壊れるだけじゃなく、
オール電化住宅なら給湯器というハイコストなものまで
10年ごとに壊れるでしょうからね。

では、これらには
一体どれくらいの費用を準備していくべきなのでしょうか?

冷蔵庫を30万円、
洗濯機を20万円、
給湯器を40万円、
その他諸々の家電を10万円だとして、
これらを10年ごとに買い換えるとしたら、
5回は回転することになるので、
500万円ほど必要になりますよね。

ゆえ、これも先程の費用に
プラスして考えてもらえたらと思います。
つまり、1450万円~1700万円は
家を維持管理していくためには
かかると思っていただいた方がいいというわけですね。

この話は、
これから家を建てる方は知っておきたいものの、
僕も含めてあまり目を向けたくない嫌な現実だと思います。

しかし、価値ある資産を持つということは
その維持管理のために
多額の費用がかかるということでもあるので、
この現実をご理解いただいた上で
家づくりに進んでいただけたらと思います。

というわけで、資金計画時には
ランニングコストの積み立て費用も
忘れず組み込むようにしてくださいね。

【おうちづくりコラム】子供の成長とリアルな出費

我が家がまさにそうですが、
子供たちが高校生になると同時に
なんやかんやと出費が激増します。

まず、学費が月に約1万円で
教材費やなんやでざっと月平均1万円。
そして汽車通学となると、
定期代と駐輪場代で約月1万円。

これに塾代が加算されるといった感じですね。
1年生の時が月1.5万円ぐらいで、
2年生になると月2.5万円になり、
塾長によると受験生となる3年生は
月5万円は覚悟しておいてくださいとのこと・・・

25253728_s.jpg

あっ、そうそう。
2年生になると修学旅行があるので、
1年生の時はその積み立て費用として
さらに月1万円ずっとかかっていましたね。

とまあ学校関係の費用だけを見ても
高校になると中学までとは
比べものにならないぐらいお金がかかり出すのですが、
これに付加して洋服代や美容品代や小遣いなども
中学の時とは比べものにならないぐらい必要となってきます。

とはいえ、大学になれば
学費だけでも5~10万円は必要になるし、
これに加えて家賃、光熱費、生活費なども必要になり、
4年間ずっと毎月20万円ぐらいかかり続けるかもしれないので、
この段階からヒーヒー言っている場合じゃないんですけどね。

しかし、このあたりの期間は、
家計が火の車になりやすいのは
どの家庭でも間違いなく同じだと思うので、
個人的には家を建てるタイミングは
この資産形成を始めるには丁度いいタイミングだと思っている次第です。

28578695_s.jpg

✔️資産形成の方法

ではどうやって資産形成していけばいいのか?
これには大きく分けて2つの選択肢があります。

1つ目の選択肢が「銀行への預金」&「学資保険」です。
銀行への預金や保険商品はお金が減るリスクがないので
慎重な方はこれらの選択を取りがちですが、
今の金利状態では全くお金は増えないので
この場合、かなりの資金を預けていかないといけません。

仮にこれから20年で2400万円貯めたいなーと思ったら、
単純に2400万円÷240回なので
毎月10万円は進学資金として
貯金していかないといけないという感じですね。

たとえ共働きだとしても、
継続的にずっとこれだけの貯金を
していくのは結構しんどいですよね。
冒頭にお伝えしたように、
子供の成長とともにかかるお金は
どんどん増えていくわけですしね。

ゆえ、この選択肢の場合
「奨学金」を利用してもらいつつ銀行で教育ローンを組み、
それでも足りない分は稼いだ所得から払っていくという
合わせ技を使っていくことになるかと思います。
これが多くの方が取られている選択肢ではないでしょうか。

そして、もう1つの選択肢が「積立投資」という手段ですが、
個人的にはこちらをオススメしています。
具体的には経済が成長し続けている米国に
毎月(毎日)コツコツと分散投資を
やり続けていくという感じですね。

この場合、前者の銀行預金のように、
預けたお金がどれくらいになりますとは
99.99%言い切れないのですが、
保守的に試算しても年平均6%ずつ成長していっていることから
20年後には預けたお金が2倍以上に
なっている可能性が十分考えられます。

つまり、毎月10万円も貯金しなくても、
その半分の5万円を継続的に積立していけば
2400万円以上貯金が出来ているかもしれないということですね。

しかも「つみたてNISA」で積立をしていけば、
増えた分に対して通常かかる約20%の税金が
全くかからないわけですしね。

なので、これから家を建てようとお考えの方は、
積立投資が出来る余力を残しつつ
家づくりをしていただきながら、
その余力資金で積立投資をすることを
前向きに検討していただければと思います。

問題に直面してからでは
対処できないのがお金の問題なので、
子供たちがまだ小さいであろう
今のタイミングでよく考えてみてもらえたら幸いです。

【おうちづくりコラム】設計図の盲点って?

ここ2年ほど、3Dで立体画像を見ていただきながらプランの説明をしているので、
紙ベースで説明を行っていた以前に比べ説明が楽になったし、
説明を受けるお客さんも、ずいぶんと家のイメージを掴みやすくなったと思います。
外観にしても、360度回転しながら見ることが出来るし、
内観にしても、まるでそこに居るかのような状態で見ることが出来るし、
これに加えて、光の入り具合も、月ごと、
そして時間ごとに見てもらえますしね。
そんなこんなで、現在家を建てている方は
家が仕上がった時、
「あれっ?なんか思っていたのと違う・・」という状況に遭遇することが
限りなくゼロに近くなったのですが、
とはいえ、この立体画像にも盲点があるので、
今回はその点について
お伝えしていきたいと思います。

23294719_s.jpg

✔︎表示されない部材がある

実は、立体画像には、実際はあるものなのに
表示されない部材がいくつかあります。
(設計図の立面図にも表示されません)
・エアコンの室外機 
・エアコンの配管
・水回りの換気扇 
・給湯器 
・雨樋などです。

 なので、立体画像を見る時には、
これらが一体どこに露われるのか想像しながら、
注意深く外観を見なければいけません。
 例えば、北向きの土地の場合、一般的に水回りを北に並べて
配置することが多いのですが、
そうなれば、玄関と同じ面に
たくさんの窓とともに、たくさん換気扇があらわれます。
 そして、そうなると窓からの垂れジミとともに、
換気扇からのドス黒い汚れが正面の壁に付着することになります。
北面は太陽の日が当たらないため、
汚れやすいだけじゃなく、汚れも分解されにくいですからね。 
また、水回りを北に配置すれば、その近くに給湯器を置くことになるので、
家の正面に給湯器が出てきてしまうなんてことも
決して珍しくありません。

 これらの結果、余分な部材によって不細工な仕上がりになってしまうと共に、
家が汚れやすくなることで、よりいっそう不細工になりやすく、
かつ、メンテナンスに余分なコストがかかりやすくなります。
次に南向きの土地の場合、日当たりの恩恵を最大限享受するために、
玄関と共に、リビングやダイニング、
そしてキッチンまで全て南向きで
間取りをつくっているお家がたくさんありますが、
この場合、まず玄関のすぐ横に、
リビングのエアコンの室外機があらわれてくることになります。
 また、この場合キッチン脇に勝手口をつくった方が
ゴミ出しが便利なので、必然的にキッチン脇に勝手口ドアがつき、
そうなれば外には勝手口の下り段が出来ることになります。
 そして、そこには壁付けの照明と、雨をしのぐための庇がつくことになり、
かつ、ゴミやゴミ箱が並べられることになるので、
正面の景観が不細工になると同時に、それらが正面の壁を汚す原因となります。

28105226_s.jpg

✔︎設計図を見るときの注意点 
間取りはものすごく大切なのですが、かといって間取りばかりに夢中になって、
外観を厳かにしてしまうと、このような残念な結果になってしまいます。
そして、これらに後から気付くのですが、
気づいた時には「時すでに遅し」です。 
なので、提案してもらっている設計図を見る時は、
エアコンや換気扇がどこにつくのか、や
雨樋がどのようにつくのかまで意識しながら見るようにしてください。
また、それと同時に、
部屋の窓から外がどのように見えるかと、
外から部屋の中がどのように見えるかを
想像しながら見るようにしてください。

単純に障害物がないからと大きな窓をつくっても、
そこが外から丸見えになってしまうのでは、
結局、カーテンが開けられなくなり、
せっかくの光を殺してしまうことになるからです。
想像力が必要となるので、難しいと感じるかもしれませんが、
これらのことは動線や使い勝手に匹敵するぐらいとても大事なことです。

なので、今回の内容を頭に入れていただきつつ、
間取りばかりに夢中になり過ぎず、
もっと全体を見ながら家づくりをしていただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】家の大きさの「固定概念」

一般的には35~40坪ぐらいが、家の適切な大きさとして認知されています。
そして、実際それぐらいの大きさのお家がたくさん建っているので、
自分自身もそれぐらいの大きさの家を、建てようとお考えになると思います。
現在住んでいる賃貸は、収納は少ないわ、部屋数も少ないわ、
で、荷物が納まらなくて、うんざり...という方が
ほとんどです。
せっかく家を建てるんだったら、
部屋や収納に困らない家にしたいと思うのが普通ですもんね。
とはいえ、実際のところはそこまで面積はいらなかったりします。

というわけで今回は、その理由を家の大きさを分解しながら
お伝えしていきたいと思います。

28630038_s (1).jpg

■36坪の家の間取りとは?
現在建てられているお家の多くは、1階と2階の
大きさがほぼ等しい2階建てのお家です。
となると、このお家の1階と2階は、
それぞれ18坪ずつということになり、これを帖数に換算すると、
36帖ずつということになります。

(36帖の1階を分解)
・玄関&ホール:2帖 
・玄関土間収納:3帖
・LDK:16帖 
・和室:6帖 
・収納:1帖
・洗面脱衣:3帖 
・トイレ:1帖 
・風呂:2帖
・階段:2帖(うち1帖階段下収納)
※リビング階段を前提

(36帖の2階を分解)
・階段:2帖 
・廊下:3帖 
・トイレ:1帖
・寝室:10帖 
・ウォークインクローゼット:3帖
・子供部屋:6帖×2室 
・クローゼット:1帖×2室
・書斎or納戸:3帖

ごく一般的には、こういった感じだと思います。
では、ここからちょっと突っ込んで、考えてみたいと思います。

 28179235_s.jpg

■平屋が高くない理由
仮にあなたが家を建てる土地が55坪以上あるとしたら、そこには平屋を建てることが出来ます。
そして平屋を建てるとしたら、
先程の中からいらなくなるものが出てきますよね?
階段・2階の廊下・2階のトイレです。
となると8帖分家が小さくなります。

また、すべての部屋と収納が1階にある平屋の場合、和室も必要じゃなくなります。
自分たちの部屋をフル活用出来るため、
わざわざ余分な部屋をつくる必要が
なくなるからです。
子供たちのモノは子供部屋に片付ければいいし、
自分たちのモノも寝室に片付ければいいし、
そうなればLDKをいつもキレイ状態で保ちやすく、
来客をLDKに招くことが出来るからです。
ということで、和室の6畳も省くとすると、
合計で14帖(7坪)省くことが出来ます。
 
つまり、2階建てという選択肢ではなく、
平屋という選択肢にしてみただけで、
家の大きさは36坪から29坪まで縮んだということですね。
もちろん、なにかに不自由することもなければ、
むしろ使い勝手が格段に良くなった上で、です。
すべての部屋と収納が同じフロアにあることによって、です。

となると、
実は建築コストも安く納まりやすくなります。
仮に、36坪の2階建てが坪60万円で建てられるとしたら、
建築費は2,160万円になりますが、
これが平屋となることによって
坪単価が10万円上がったとしても、
建築費は2,030万円になるわけですからね。

■そんなこんなで結論
 
一般的には、35~40坪ぐらいの家を建てることが
ごく当たり前となっていますが、
建てる家を「平屋」にすれば、
ざっと計算しただけでも、
7坪ぐらい小さくなるわけだし、
もっと突き詰めて考えていけば、
さらに3~5坪ぐらい小さくしても、
全然問題なかったりします。
 
そして、そうなるとさらに建築コストを抑えることが出来ます。
 
なので、居住性という観点でも、
そして経済性という観点でも、
これからの暮らしの質を高めたいとお考えであれば、
家の大きさの固定概念に縛られることなく
家づくりをしていただければと思います。

【おうちづくりコラム】失敗から学ぶ土地探し

当社を訪れる方の中には、
土地が決まっている方も
土地探しから始められる方も
多くいらっしゃいます。

「良い土地」というのは、
出てきたらすぐに売れてしまいますが、
それでも何百万円何千万円とする高価なものであり、
衝動的に買うわけにもいきませんよね。
チラシを見ても金額を見ただけでため息が出てしまいます。

先日、同じく住宅会社を営む方たちと共に勉強会に参加し、
「土地購入でお客様が失敗した例」というのを
聞いてきましたので、ご紹介したいと思います。

29030081_s.jpg

■ケース1
・隣の空き地にマンションが建ってしまった!

日差しの入る、明るい一戸建てをご希望で、
南側に広い平面月極駐車場のある土地を
購入した方がいたそうです。
そして、吹き抜けのある広々とした家を建築。
数年後、駐車場の場所にマンションが建ってしまい、
家は薄暗い印象の家になってしまいました...

このケースから言えることは
広い駐車場や農地などは、
いずれマンションが建ってしまう
可能性も見込む必要があるかもしれません。

■ケース2
・角地で便利だけれど、ゴミの問題で頭が痛い

数十メートルで幹線道路に出られる
便利な立地の角地を一目ぼれで購入した方がいたそうです

好立地な割に割安な土地でしたが、
工事を始めたのちに、目の前が
ゴミ集積所であったことに気づいたそう

家が建ち、実際に住み始めてみると、
カラスなどによってゴミ袋が荒らされたり
また、ゴミ収集日にニオイが気になるように...

自宅前であるため、ゴミの日に
毎回掃除をすることになってしまったそうです

このケースから言えることは
土地を購入する際は、
ゴミ集積所の場所も確認しておきましょう

24465266_s.jpg

■ケース3
・日当たりを考えて家作りをしたのに、夏がとても暑くなった

学校や駅も程近い利便性のよい土地を
購入した方がいたそうです
その土地は、形が旗竿状になった旗竿地で、
安く買うことができたものの、
周りを家に囲まれているので
1階は暗くなることを予想

そこでキッチンやリビングを2階に配置し、
トップライト(天窓)をたくさん設けた明るい家に。
明るさは確保できましたが、
夏の2階の暑さに悩まされることに...

こちらのケースから言えることは
トップライト(天窓)を作る際は、
太陽光が過度に入ってこないか予測することです


■ケース4
・風の強い日に砂埃が飛んでくるので洗濯物が干せない

子どもの通学に便利がよいところを探していて、
小中学校が近い土地を購入した方がいたそうです

しかしこれがあだとなり、
風の強い日は校庭の砂埃が飛んでくるため
洗濯物を外に干せません。
確かに校庭は砂埃がスゴイですよね
そのため天気がよくても、洗濯物は室内干しとなり、
また布団はクリーニングに出すようになり、
意外な出費がかさむことに...

このケースから言えることは
子育て世代に学校の近の土地は人気ですが、
近すぎると騒音や砂ぼこりにも悩まされるということです


■ケース5
・日中の"抜け道"に面した土地のため、危なくて子どもを庭で遊ばせられない

子どもをのびのびと遊ばせたいと考え、
公園に近く庭も広く取れる土地を購入した方がいたそうです

しかし、土地の目の前にある道路は、
日中、いわゆる"抜け道"となっていて、
ことのほか車の往来が激しいことが発覚!
子供が公園に行きたがるときも、
庭で遊びたがる際にも、
道路に飛び出したら危ないので目を離せない状態に...

このケースから言えることは
家に面した道路の交通量は、
時間帯によって変わる場合があるので、
特に子供が小さいうちは日中の交通量を調べるようにしましょう

以上、土地探しの失敗例をご紹介しました。
土地は高価なものなので、失敗したからと言って
簡単に買い換えられるものではないですよね。
私たちは土地を購入される場合には、
ちゃんと細かな下調べを行った上で
お客様とご相談させていただいています。
長い間安心してお住まいになれる土地を選べるように
精一杯サポートしますので、
分からないことがあったらご質問ください。

【おうちづくりコラム】おうちの価格と工期について

良い土地を見つけて「いよいよお家を建てよう」と決めたら、
新居が完成する時期に合わせた引っ越しを考える必要があります。
お子様のいるご家庭などでは、
「子どもの入学や進級に合わせて4月から新居での生活を始めたい、
そのため3月に入居したい」など、
希望の入居時期がある場合も多いはずです。
この時、建売住宅であれば、完成済みの物件ならすぐに入居が可能です。
完成前の物件でも完成時期は予め決まっているため、
希望の時期に入居できるかどうかはすぐにわかります。

しかし注文住宅の場合、希望の時期に入居するためには、
工期から逆算して、間に合うように着工しなければなりません。
今回は、希望の時期に入居するために知っておきたい、
注文住宅の工期の目安についてお伝えします。

27676368_s.jpg

<住宅の工期と価格の関係>
工期とは、建物の着工から完成までにかかる期間のことです。
一般的に、注文住宅を建てる場合の工期は、
2~6か月程度であることが多いです。
しかし、2か月と6か月では大きな差で、3月に入居できるのか、
または11月に入居となるのか、計画を立てにくくなってしまいます。

そこで知っておきたいことが、
「基本的に価格が高い住宅=工期が長い」、
逆に言うと「工期が長い住宅=価格が高い」という考え方です。
住宅の価格は、使用する建材や設備の価格によっても
当然変わりますが、工期が長くなるほど人件費が多くかかるため、
価格が上がる、というのが一般的な考え方です。

「価格が高いな」と感じる住宅を建てる場合、
工期もほかよりも長くかかるケースも多々あります。

・依頼する業者によっても変わる工期...価格帯によって
工期が変わってくるということは、
注文住宅を依頼する業者によって工期の目安も異なります。

・ハウスメーカー:だいたい2~4か月
ハウスメーカーに依頼する場合の工期は、だいたい2~4か月ほどが一般的です。
ハウスメーカーによって建材や工法にかなり違いがあるため、
工期にも違いが出てきます。
ただし、ハウスメーカーは余裕を持たせた
工期を設定している場合が多いので、
家づくり計画当初の期日に住める場合が多いです。

大手ハウスメーカーで、比較的坪単価が高めの会社の場合は
3~4か月の工期が目安です。
一方、低価格を売りにしているハウスメーカーの場合は、
人件費も抑えることで低価格を実現しているケースが多く、
工期も2~3か月とやや短めな場合が多いです

・地元工務店:だいたい4~5か月
地域密着型の小規模工務店に依頼する場合は、工期はハウスメーカーよりやや長く、
4~5か月となる場合が多いです。
ハウスメーカーのように工場で部材を大量生産しているわけではないため、
現場で必要になる作業が多くなるからです。

しかし、ハウスメーカーのように大々的に広告宣伝をしたり、
モデルハウスを持っていなかったりするため、
工期が長めな割に価格は抑えられるケースも多いです。

・設計事務所:6か月以上の場合も
設計事務所に依頼する場合、1から設計した家を建てることになるため、
工期も長めになることが多いです。
そもそもこだわりが強く、オリジナルな家を建てたい人が設計事務所に依頼することが多く、
それに伴って工期も長くなることが多いです。
こだわりを実現するには、時間もそれなりにかかるものです。

どんな家を建てるかにもよりますが、
半年ほどの工期となるのが一般的で、
中にはさらに長い期間がかかる場合もあります。
これらの工期を参考に、お引越しの時期などを計画するのがオススメです!

【おうちづくりコラム】南向きの土地が損をする理由

あなたが土地を買わないといけないとしたら、
確実に日当たりが良い土地にしたいと
お考えになると思います。
そして、その代名詞である南向きの土地を中心に
土地選びをすることと思います。
 
確かに、南向きの土地は
土地全体に日陰が全く出来ないため、
そうじゃない土地に比べると
抜群の日当たりをほこるわけですが、
一方で、大きなデメリットが2つあることも
知っておく必要があります。
 
では、そのデメリットとは一体どんなことなのでしょうか?
言われてみると「はっ!?」と
感じることなのですが、
案外みんな知らないので、
ぜひ、この機会に覚えておいていただけたらと
思います。

4527081_s.jpg

✔︎高い・高い・高い・高い
 
なぜ「高い」という言葉を4つも並べたのかというと、
土地・家・外構・借り入れ、
この4つが全て最も割高になるのが
この南向きの土地だからです。
 
1つ1つ紐解いていきましょう。まずは土地から。
 
これは誰でも分かることですよね?
あなたが良いと思っているものは、
他のみんなも良いと思っているから。
あなたが欲しいと思っているものは、
他のみんなも欲しいと思っているからですね。
 
つまり、供給よりも需要が上回ると予想される商品には、
自然と高い価格が設定されるというわけです。
かつ値引き枠も一切ないって感じですね。

では、続いて家と外構について。
家と外構が割高になる理由は、
南向きの土地に建つ家をご覧いただくと
一目瞭然です。
南向きの土地に建つ家は、
基本的に外から丸見えになってしまうため、
プライバシーを確保するための工事が必要不可欠となります。
 
例えば、リビングの延長線には
ウッドデッキをつくるのが当たり前ですが、
外から丸見えのままのデッキでは、
落ち着いてバーベキューも出来なければ、
のんびりとリクライニングチェアに座って
日向ぼっこも出来ないですよね?
 
それゆえデッキの周りに目隠しをつくるか、
あるいは敷地の塀を高くするか、
あるいは木を植えないといけなくなり、
それらに余分なコストがかかることになります。

また、南向きの土地に建つ家は、
間取りが一目瞭然で分かるため、
防犯にも配慮する必要があり、
住む地域によってはセコムやアルソックといった
セキュリティ会社にお願いすることも検討する必要があるかもしれません。
となると、数十万円余分な工事費用とその維持費用がかかります。
 
さらに、南向きの土地では、
南面に設置する大きな窓の数も最も多くなりやすいため、シャッター代金もバカになりません。
なんせ、南向きの土地は最も台風の直風を受けやすいため、シャッターが必需品となるからです。

そんなこんなで、
家や外構にも余分な工事が必要となり、
土地に加え家や外構まで高くなりやすいのですが、この結果、高くなるのが銀行からの借り入れというわけですね。

3453287_s.jpg

✔︎せっかく日当たりがいいのに・・・
 
そして、もう1つのデメリットが
ずっとカーテンが開けられないことです。
土地によったら道路から家の中が
丸見えになるため、
レースどころか遮光カーテンまで
ずっと閉めておかないといけませんからね。
この場合、家の中は朝からずっと薄暗い状態に
なってしまいます。
一番メインの窓から光を採り込むことが出来なく
なるからです。
 
結果、朝からずっと照明なしでは過ごせなくなってしまいます。
薄暗いどんよりとしたキッチンで、
料理を作らなくてはいけなくなってしまいます。
薄暗くジメジメとした洗面で
身支度をしなくてはいけなくなってしまいます。
悲しい現実ですが、
これもまた南向きであるがゆえに起こりやすいことなんですよね。

以上の2つの理由から、
南向きの土地にこだわる必要は一切ないと
思っている次第です。
もちろん、南向き同様にその他の土地にも、
必ずメリットとデメリットの両方が
存在するわけですがね。
 
✔︎土地選びで重要な視点

それは、その土地で考えられる
デメリットまで先回りして考えられるかどうかです。
南向きの土地の場合、
プライバシー問題と明るさ問題、
そしてなによりコスト問題ですね。

「えっ!?そんなことまで!?」と思われたかも
しれませんが、ホントに住みやすい家をつくるためには、そこまで考慮しながら土地を選び、
その土地に合わせて間取りを考えなければいけないですし、
そんな家をあなたの予算の範囲内で仕上げることがなにより重要なことです。
 
なので、土地選びは自分たちだけではなく、
また家の専門家でもない不動産屋さんに意見を仰ぐでもなく、
必ず建築のプロである住宅会社と一緒にしてもらえたらと思います。
 
土地選びに失敗しないためには、
あなたが土地に掛けられる予算と、
どれくらいの広さの土地が必要なのかと、
あなたが建てたい家の実現のためには、
どんな土地が理想的なのかを知っておくことが必要不可欠ですから。


【お役立ちコラム】今から備えたい!災害時の備え

今回は災害で家から逃げ出す時のことに触れたいと思います。

災害時に備えた準備は、
「1次持ち出し品」と「2次持ち出し品」に
分けて準備しておくのがオススメです。
「1次持ち出し品」とは避難時にすぐに持ち出すべき、必要最低限の備えです。
主に最初の1~2日間をしのぐためのものです。
非常持ち出し袋にいれておき、
非常時に持ち出しやすい場所に置いておくことが大切です。
大人2人×1日分として、以下をご参考に中身を準備するといいでしょう。

28719844_s.jpg

<食料・飲料>
・飲料水(500ml×8~10本)
・非常食(乾パンやレトルト、ゼリー状の食品など2箱程度)

<停電時用>
・懐中電灯(予備電池含め2個)
・ろうそく(2本+マッチ・ライター×2つ)
・携帯ラジオ(手巻き充電式が便利)

<医薬品>
・救急セット(常備薬、三角巾、包帯、ガーゼ、脱脂綿、
ばんそうこう、ハサミ、ピンセット、消毒薬、整腸剤、
持病のある方はそのための薬(薬品名のメモもあると◎))
(救急ボックスなどのセットで売っているものが便利)

<生活・衛生用品>
・レジャーシート(1人あたり1畳分程度)
・タオル(4枚~、多めが安心)
・ポリ袋(大きめを10枚程度)
・トイレットペーパー
(1ロール、水に溶けるため、ティッシュより使いやすい)
・ウエットティッシュ(2個~)
・簡易食器セット(家族分)

<貴重品>
・現金(硬貨も)
・身分証明書、保険証、住民票のコピー
・預貯金通帳、印鑑
・権利書、各種カードなど

<避難・救助用品>
・笛、コンパス、ナイフ、ロープ(7m以上)
・シャベル、バール、ノコギリ、
 ハンマー等の工具(小型のアウトドアグッズが持ち運びに便利)

また、「2次持ち出し品」とは、
最初の避難の後に再度自宅から避難所へ持ち出し、
3~4日間の避難生活を送るためのものです。

「1次持ち出し品」に加え、+αの飲料や
食料、衣料品、生活用品を準備しておくと良いです。
生活用品は、卓上コンロ+ガスボンベをはじめ、
アウトドアやキャンプを思い浮かべるとイメージしやすいかもしれません。

私たちの家づくりでは、当然
「災害に強い家・安全を確保しやすい間取り」
といったことにもこだわっていますが、
こういった避難をするときに
「持ち出し品(特に1次持ち出し品)」を常々どこに確保しておくか、
といったところにまで気を払い、お客様と一緒に間取りを考えています。

【おうちづくりコラム】人生とリスクヘッジと

現在、日本人の平均寿命は
男性が81歳で女性が87歳と言われていますが、
日本人の寿命は10年ごとに2年延びていっており、
どこかの番組で語っていた
ファイナンシャルプランナーの話によると
どうやら4人に1人の割合で
100歳まで生きることになるようです。

ゆえ、私たちは100歳とは言わずとも、
90歳ぐらいまで生きると仮定して
ライフプランを立てた方がいいし、
家づくりも計画を立てた方がいいのですが、
さて、あなたならどのように計画されるでしょうか?

なんて、いきなり言われても
そんな先のことまで具体的に考えるなんて無理ですよね。
子育て期間中は家のことと仕事を両立させるだけで
手一杯なのが当たり前ですからね。

というわけで今回は、
個人的な意見を勝手に述べていきたいと思います。

1447228_s.jpg

✔️まずは現状把握から

現在、年金は65歳からもらえることから
65歳で仕事を辞めてそこからは年金生活で!
的なイメージがなんとなく頭の中にあると思いますが、
もしその通りの生活をするとしたら、
退職後に夫婦2人が必要となる最低生活費は
毎月約22.5万円だと言われています。

そして、旅行や趣味を楽しむなどして
余生を満喫したいとお考えなら
さらに毎月13万円前後は必要になってくるようです。
つまり、セカンドライフを楽しむためには、
毎月35万円ぐらいは必要だというわけですね。

これに対し、平均的な家庭が受け取っている
年金額がいくらかと言うとざっと約22万円らしいのですが、
(国民年金約6.5万円×2人+厚生年金約9万円)
ここから言えることは、
どうやら年金だけでは暮らしていくだけで精一杯で、
悠々自適な暮らしは送ることが出来なさそうだ
ということです。

ゆえ、この不足分を埋めるために
計画的にお金を貯めていかないといけないと言われていて、
これが数年前に当時の麻生大臣が語った
老後2000万円問題というわけですね。

24318098_s.jpg

✔️この問題への個人的な対策案

しかし、簡単にお金を貯めると言っても
子供には想像以上にお金がかかるし、
給料は現状維持のままなかなか上がらないし、
電気料金や食料品をはじめとして
物価がどんどん上がっていっているしで、
そんな絵に描いたようにお金が貯まっていかないのが
現状ではないでしょうか?

なので、個人的には
65歳で退職して年金で生活するのではなく、
75歳まで働くぞ!と割り切って
考えていただくのが良いと思っています。

国民年金は75歳からの受け取りにすれば
65歳からの受け取りよりも
84%増しでもらえることになるし、
(国民年金だけで2人で約24万円もらえます)
そもそも働いていると
お金がもらえる一方でお金を使うことも少なくなりますしね。

かつ、これからは奥さんも
扶養の範囲を超えて働くことで、
2人とも厚生年金をもらえるようにすれば、
これが一番いいのではないかと思っています。

1人あたり6万円ずつでも上乗せがあれば、
合計36万円ぐらいもらえることになり、
結果、仮に仕事を辞めた時点で貯金が全くなかったとしても
年金だけ充分豊かに暮らしていけますしね。

✔️リスクヘッジもしておく

ただし、先程の作戦には
保険をかけておく必要があります。
というのも、日本人の健康寿命は
男性は72歳と言うデータがあるからです。
つまり、誰の手も借りずに
健康でいられる期間が75歳よりも短いということですね。

ゆえ、そのヘッジとして
年金の更なる上乗せ分である
個人型確定拠出年金「iDeCo」を
今すぐにかけ始めることをオススメしています。

仮に、体調不良を理由に
早期に退職しないといけなくなった場合、
この上乗せ分が生活費の足しになってくれるだけじゃなく、
この掛け金は全額所得控除の対象になるし、
この年金は投資信託によって運用されるため、
期間が長くなればなるほどお金は増えるし、
かつ、その増えたお金に課税されないという
無敵の要素を備えているからです。

というわけなので、
もし将来のことが不安でしたら、
ぜひこの記事を参考にして
計画を立てていただけたらと思います。

【おうちの補助金ブログ】先進的窓リノベ2024事業

断熱性の高い窓にリフォームしたい!
リフォームするなら機能性の高い窓にしたい!
そんな方が利用できる補助金があります。
それは先進的窓リノベ2024事業という補助金になります。
以下で詳しく説明します♪

■対象要件の詳細
補助対象期間内に既存住宅の住宅所有者等が、
事業登録事業者である「窓リノベ事業者」と契約し、
窓(ガラス)を交換(断熱改修)するリフォーム工事が対象です。
なお、窓の交換と同一契約内で同時に行う
ドアの交換(断熱改修)も補助対象になります。

■補助対象となる方
以下①②を満たす方が、補助対象者となります。

①窓リノベ事業者と工事請負契約を締結し、
窓のリフォーム工事をすること
※窓リノベ事業者とは、補助対象者に代わり交付申請の手続きを行い、
補助金の交付を受け、交付された補助金を補助対象者に還元するものとして
事務局に登録された施工業者等をいいます。
※工事請負契約等が結ばれていない工事は対象になりません。

②窓のリフォーム工事をする住宅の所有者等であること
住宅の所有者等...住宅を所有する個人またはその家族、
住宅を所有し、賃貸に供する個人または法人、
賃借人、集合住宅等の管理組合・管理組合法人

■補助対象となる住宅
住宅の定義=人の居住の用に供する家屋をいいます。
※以下に該当する建物や居室の窓は、原則、補助対象となりません
①不動産登記や固定資産の課税において、住宅以外の用途に分類される
②(①が住宅であっても)現に住宅以外の
用途に使用している(店舗や施設等)

以下の①に行うリフォーム工事を対象として、
②により補助対象になる製品や補助額が異なります

①既存住宅である...リフォーム工事の工事請負契約日時点において、
建築※から1年が経過した住宅または過去に人が居住した住宅
(現に人が居住している住宅を含む)をいいます。

②所在階を問わず、建て方による以下の分類とする
戸建住宅:1戸が独立した建物
集合住宅:複数の住戸や住宅以外の用途の区画(店舗や倉庫等)が共存する建物
低層集合住宅/地上3階以下の集合住宅
中高層集合住宅/地上4階以上の集合住宅

■対象となる工事
以下①②を満たし、③に該当しない工事が、補助対象事業となります

①対象製品を用いた下記に該当するリフォーム
「対象製品」とは、メーカーが登録を申請し、
事務局が一定の性能を満たすことを確認した製品です。
メーカーから、製品の性能やサイズが記載された
「性能証明書」が発行されます。

ガラス交換...既存窓のガラスのみを取り外し、
既存サッシをそのまま利用して、複層ガラス等に交換する工事
※障子枠(ガラス+フレーム)のみを交換し、枠を交換しない、
または新たに設置しない場合にも、ガラス交換として取扱います。

内窓設置...既存窓の内側に新たに内窓を新設する、
または既存の内窓を取り除き新たな内窓に交換する工事
※外皮部分に位置する既存外窓(ドア)の開口面から
屋内側へ50cm以内に平行に設置するものに限ります。

外窓交換(カバー工法)...既存窓のガラスを取り外し、
既存窓枠の上から新たな窓枠を覆い被せて取り付け、
複層ガラス等に交換する工事

外窓交換(はつり工法)...既存窓のガラスおよび窓枠を取り外し、
新たな窓枠を取り付け、複層ガラス等に交換する工事

ドア交換(カバー工法)...既存ドアについて枠を残して取り除き、
既存枠の上から新たな枠を取り付け、ドアを交換する工事

ドア交換(はつり工法)...既存ドアを枠ごと取り外し、
新たな枠を取り付け、ドアを交換する工事

②補助額が5万円以上である
補助額は、工事の内容、住宅の建て方、
対象製品の性能とサイズにより異なります。

③補助対象とならないリフォーム工事例
×補助事業に要する経費が補助額に満たない工事
×外気に面していない窓(ガラス)およびドアの交換工事
(玄関が内廊下に面している集合住宅のドア交換等)
×ドア板の一部を構成するガラスを交換する工事
×ドア(ドアに対する内窓を含む)交換のみを補助対象とする工事
×ドア(ドアに対する内窓を含む)交換において、窓と同一の契約でない工事
×住宅以外の用途である建物・居室・区画に行う工事
×住宅の所有者等が住宅設備を購入し、
その取付を住宅事業者に依頼する工事
(いわゆる施主支給や材工分離による工事)
×リース設備の設置工事
×中古品を用いた工事

■対象となる期間
工事着手の期間...2023年11月2日 ~ 遅くとも2024年12月31日まで
※工事着手とは...締結した工事請負契約に含まれる
最初の工事に着手することをいいます。
(補助対象である窓の工事に限定しません)

■補助額・補助上限
①補助額...開口部ごとに行った対象工事に応じた
補助額の合計が交付申請額になります。
②補助上限...1戸あたり200万円を上限とします。
③複数回行うリフォーム工事...
同一住宅に複数回のリフォーム工事を行う場合も、
補助上限額の範囲内で申請を行うことができます。
ただし、それぞれの申請ごとにすべての補助要件を満たす必要があります。

詳しい情報はこちらから

【おうちの補助金ブログ】給湯省エネ2024事業

新築でエコキュートを設置する方や
エネファームを設置する方などが使える補助金があります。
それは給湯省エネ2024事業という補助金になります。

■給湯省エネ2024事業の詳細
補助対象期間内に新築住宅の取得者または
既存住宅の住宅所有者等が、
本事業の登録事業者である「給湯省エネ事業者」と契約し、
一定の性能を満たす高効率給湯器を導入したものが対象

■補助対象
①②の条件を満たす方が補助対象となります。

①対象機器を設置する住宅の所有者等である
住宅の所有者=住宅を所有する個人またはその家族
住宅の所有者=住宅を所有し、賃貸に供する個人または法人
住宅の所有者=賃借人
住宅の所有者=共同住宅等の管理組合・管理組合法人
※住宅の所有者であっても、販売目的で
住宅を所有する新築分譲事業者および買取再販事業者は対象になりません

②給湯省エネ事業者と契約を締結し、
以下①~④のいずれかの方法により
本事業の対象設備である高効率給湯器(対象機器)を導入する
・新築注文住宅に、対象機器を購入し、設置する方法【工事請負契約】
・対象機器が設置された新築分譲住宅(戸建または共同住宅等)を
購入する方法【不動産売買契約】
・リフォーム時に、対象機器を購入し、設置する方法【工事請負契約】
※【工事請負契約】は建設業法が定める工事請負契約に相当する内容を含む
契約であれば、発注書・請書、売買契約でもOK
・既存給湯器から対象機器への交換設置を条件とする既存住宅
(戸建または共同住宅等)を、購入する方法【不動産売買契約】
※未使用の対象機器が設置されていても、既存住宅の購入は補助対象になりません

■補助事業となる住宅
以下①または②に該当する住宅が補助対象住宅となります。
なお、いずれも戸建、共同住宅等の別を問いません。

①新築住宅である...1年以内に建築された住宅で、かつ居住実績がない住宅をいいます。
※この事業において「建築日」は、原則、検査済証の発出日とします。
②既存住宅である...建築から1年が経過した住宅、または過去に人が居住した住宅をいいます。
※未使用の対象機器が設置されていても、既存住宅の購入は補助対象になりません。

■対象となる期間
①着工日の期間...2023年11月2日~遅くとも2024年12月31日まで
着工日=新築注文住宅は、住宅の建築着工日
着工日=新築分譲住宅は、住宅の引渡日
着工日=リフォームは、対象機器(1台目)の設置工事の着手日
※リフォームの場合、契約に含まれる対象機器以外の
工事開始日が2023年11月2日以前でも問題ありません
着工日=既存住宅の購入は、住宅の引渡日
※工事請負契約以前に工事に着手した場合、補助対象になりません。
※締切は、予算上限に応じて公表されます。
なお、交付申請は工事の完了後に提出することができます。

■対象となる機器
以下①を満たし、②に該当しない製品が補助対象機器です。

①一定の性能を満たす高効率給湯器である
下記の製品で、それぞれの性能要件を満たしたものを、
事務局が補助対象機器として登録。
・ヒートポンプ給湯機(エコキュート)
・電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機)
・家庭用燃料電池(エネファーム)
※リフォームにおいては、対象製品のメーカーが自社で施工する場合も対象になります。

②補助の対象にならない機器例
以下のいずれかに該当する場合は補助対象になりません。
×中古品、またはメーカーの保証の対象外である機器
×店舗併用住宅等に設置するもので、専ら店舗等で利用する機器
×倉庫、店舗等(住宅以外の用途)に設置する機器
×従前より省エネ性能が下がる機器
×補助事業に要する経費が補助額に満たない工事
×リフォーム工事の発注者が対象機器を購入し、
その取付を給湯省エネ事業者に依頼する工事
(いわゆる施主支給や材工分離による工事)
×自社が保有する住宅に自社で行うリフォーム工事や、
いわゆるDIY(自ら行うリフォーム工事)

■補助額・補助上限
以下①~③の補助額の合計を補助
(②または③を満たさない場合は①のみの補助となります)

①基本額...導入する高効率給湯器に応じて定額を補助
※補助対象となる給湯器は、機器ごとにそれぞれ性能要件を満たしたものに限る
・ヒートポンプ給湯器(エコキュート)...8万円/台
・電気ヒートポンプ、
ガス瞬間式併用型給湯器(ハイブリッド給湯器)...10万円/台
・家庭用燃料電池(エネファーム)...18万円/台
※戸建住宅:いずれか2台まで
※共同住宅など:いずれか1台まで

②性能加算額
①の給湯器について、それぞれさらに高い性能要件(A~C)を満たす場合、
その性能に応じた定額を補助します。
※A~Cは、補助対象となる給湯器または
付属機器ごとにそれぞれ性能要件を満たしたものに限ります。

・ヒートポンプ給湯器(エコキュート)...
A...いづれか2万円/台、両方5万円/台
B...いづれか4万円/台、両方5万円/台
・電気ヒートポンプ、
ガス瞬間式併用型給湯器(ハイブリッド給湯器)...
A...3万円/台、両方5万円/台
B...3万円/台、両方5万円/台
・家庭用燃料電池(エネファーム)
C...2万円/台

③撤去加算額
①の給湯器の設置に合わせて、以下の撤去工事を行う場合、
その工事に応じた定額を補助します。
蓄暖房機の撤去...10万円/台※補助上限2台まで
電気温水器の撤去...5万円/台※①で補助を受ける台数まで

詳しい情報はこちらから

【おうちの補助金ブログ】子育てエコホーム支援事業2024

新築で子育てをする
若者夫婦世帯に使えるピッタリの補助金があります。
今回は、その子育てエコホーム支援事業という補助金をご案内します!

子育てエコホーム支援事業
■事業概要
エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい
子育て世帯・若者夫婦世帯による
高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や、
住宅の省エネ改修等に対して支援することにより、
子育て世帯・若者夫婦世帯等による省エネ投資の下支えを行い、
2050年のカーボンニュートラルの実現を図る事業

■補助対象
注文住宅の新築/建築主
新築分譲住宅の購入/購入者
リフォーム/工事発注者
※ただし、注文住宅の新築および新築分譲住宅の購入については、
子育て世帯または若者夫婦世帯が取得する場合に限ります。

ちなみに
◎子育て世帯とは...
申請時点において、子を有する世帯。
子とは令和5年4/1日時点で18歳未満
(すなわち、平成17(2005)年4月2日以降出生)とする。
ただし、令和6年3月末までに工事着手する場合においては、
令和4年4月1日時点で18歳未満
(すなわち、平成16(2004)年4月2日以降出生)の子とする。

◎若者夫婦世帯とは...
申請時点において夫婦であり、
令和5年4月1日時点でいずれかが39歳以下
(すなわち、昭和58(1983)年4月2日以降出生)である世帯。
ただし、令和6年3月末までに工事着手する場合においては、
令和4年4月1日時点でいずれかが39歳以下
(すなわち、昭和57(1982)年4月2日以降出生)の世帯とする。

■補助額(補助上限)
◎注文住宅の新築 新築分譲住宅の購入
・長期優良住宅:1住戸につき100万円
※ただし、以下の①かつ②に該当する区域に立地している住宅については、
原則、補助額を50万円/戸とします。
①市街化調整区域
②土砂災害警戒区域又は浸水想定区域
(洪水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域における
浸水想定高さ3m以上の区域)

・ZEH住宅:1住戸につき80万円
※ただし、以下の①かつ②に該当する区域に立地している
住宅については、原則、補助額を40万円/戸とします。
①市街化調整区域
②土砂災害警戒区域又は浸水想定区域
(洪水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域における
浸水想定高さ3m以上の区域)

◎リフォーム
リフォーム工事内容に応じて定める額

・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限30万円/戸
・その他の世帯: 上限20万円/戸
※子育て世帯・若者夫婦世帯が既存住宅購入を伴う場合は、上限60万円/戸
※長期優良リフォームを行う場合は、
・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限45万円/戸
・その他の世帯:上限30万円/戸

■対象期間
・契約日の期間...契約日の期間は問わない
・対象工事の着手期間...2023年11/2以降
※対象工事
注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入:基礎工事より後の工程の工事
リフォーム:リフォーム工事
・交付申請期間...2024年3月中下旬~予算上限に達するまで
(遅くとも2024年12月31日まで)
※お早めの申請がおすすめ
※締切は予算執行状況に応じて公表される

■詳しい情報はこちらから

【おうちづくりコラム】お母さんの負担が少なくなる工夫

子供たちはやがて出ていくので、
子ども部屋は子どもたちが出て行った後のことまで
考えてつくった方がいいと考えているのですが、
とはいえ、子どもたちは
そこで15年~20年という長い月日を過ごすので、
もちろんその期間中の使いやすさが
なにより大事なのは言うまでもありません。

子どもたちにとっても、
そして家事の多くを担う奥さんにとっても。

では、家事の多くを担う奥さんにとって
ストレスや手間を軽減するためには、
子ども部屋は実際どのようにつくるのがベターなのでしょうか。

28507957_s.jpg

子供部屋を考える際、
最も考慮すべきポイントは「位置」ではないでしょうか。
つまり、一般的に子ども部屋は
「2階」につくるのが当たり前になっていますが、
それが自分たちにとって正解なのかどうかを考えるべきだ
ということですね。

例えば、あなたのお子様がまだ未就学の年齢だとしたら、
きっとお子さんは何をするにも
いつもお母さんの近くでやるのではないでしょうか。

おもちゃを広げて遊ぶにしても
スマホやタブレットでYoutubeを観るにしても、
本を読んだり塗り絵をするにしても、です。

だとしたら、家を建てて部屋をつくってあげたからと言っても
お母さんの姿も見えない、気配も感じられない部屋で
遊ぶことなんてまずありえないと推測出来ますよね。

ゆえ、子ども部屋を2階につくる場合には、
必ずと言っていいほど1階にはリビングとは別に部屋を1つ
つくっておかなくてはいけなくなります。
200万円ほど建築費を加算することによって。

仮にその200万円がしんどいからという理由で
この部屋をつくれないとなると、
こまめに片付けられる人じゃない限りは、
リビングは足の踏み場もないほど
子供たちのものでごった返すことになってしまうだけですからね。

5094291_s.jpg

なので、弊社ではその解決策として
子ども部屋を「1階」につくるという
提案をよくさせていただいています。

自分たちの部屋が1階に出来たら
お母さんの姿も見やすくなるし、
気配も常に感じられるため、
自分たちの部屋で遊びやすくなり、
それだけでもリビングの散らかり度は
大きく違ってくるのではないでしょうか。

たとえリビングにおもちゃなどを持ってきても、
部屋が使いやすい近い場所にあるなら
おもちゃなどを自分のお部屋に
片付けてもらいやすくなるからです。

また、子ども部屋を2階につくる理由の一つに、
思春期のプライバシー問題がありますが、
これもその手段をわざわざ2階だけに限定しなくても、
間取りのつくり方一つで
1階でも充分確保することが出来ます。

寝室やリビングダイニングから
それなりの距離をとってあげることによって。

そんなわけで、個人的には
子ども部屋は「1階」にした方が、
将来的な要素よりも子育て期間中、
より使いやすく合理的なんじゃないかな
と思っている次第であります。

実際、うちの娘たちも中学・高校になった現在は
適度に自分の部屋に篭りますが、
かといって、それが2階じゃなくてもよかったんじゃないかと
むしろ子どもたちの方が言っているぐらいですからね。
教科書が入った重たい鞄を持って階段を上り下りするのは
あの若さでも面倒臭いみたいですしね(笑)

というわけなので、世間一般的に
子ども部屋は2階につくるのが定番化していますが、
それが自分にとってもベターなのかを考え、
「1階」という選択肢も検討した上で、
どうするのがよりいいのかを導き出していただけたらと思います。