【おうちづくりコラム】カッコ良さと掃除のしやすさを両立

インスタが大きく影響を与えていることもあって
フルフラット型キッチンがトレンドになっていますが、
(キッチン前に目隠し壁がないタイプ)
実際、このタイプのキッチンは費用を惜しまずセレクトすれば
洒落た空気を放ってくれるかなり優れたアイテムです。

24641838_s.jpg

また、このタイプのキッチンを選ぶ理由は、
「見た目の良さ」だけじゃなく「片付けに強制力が働く」
という点にもあると時折お聞きします。

調味料やキッチン用品を出しっぱなしにしてしまうと、
せっかくの景観がそれだけで失われてしまうので、
あえて隠さないことによって自分を律するという感じですね。

とはいえ、そうは言っても料理は毎日のこと。
つまり、きちんと料理をする方ほど
常に美観状態を保つことは極めて至難の技であることに
間違いはないと思うので、
今回はそこまで片付けをきっちりする自信がない、
でもキッチンはきれいに保ちたいという方に
弊社のオススメプランをお伝えしたいと思います。

僕のように
片付けがあまり好きではないずぼらな性格の方には
うってつけの方法だと思うので、
該当する方はどうぞお付き合いください!

27767819_s.jpg

✔️何も置けない前壁をつくる!

いつも使う調味料やキッチン用品を
毎回、所定の位置にしまうのはなかなか面倒臭いため、
最初のうちはこまめに片付けることは出来ても、
そのうち「ま、いっか」となり
いつの間にかそこには生活感が生まれることになります。

ゆえ、そのリスクがありそうだなーという方はそれを見越して
キッチンの前に目隠しの壁をつくることをオススメしています。

とはいえ、この場合出来ればやらない方がいいことが
前壁の天板を分厚くすることです。
理由はそこにたくさん物を置いてしまう可能性が高いからです。
キッチンの前につくる壁の高さは
1m〜1m10cmにする場合が多いのですが、
なんせこの高さは何かを置くのに丁度いい高さだからです。

ましてや、北側道路の場合だと、
玄関からキッチンに入り込んでくる可能性が高くなるため、
そうなると帰ってきてすぐの場所に
何かを置くには丁度いい高さの棚が出来てしまうだけですからね。

結果、その天板は物置と化し、
リビング側から見たら生活感満載に見えてしまうし、
そこには水や油が飛び跳ねるため
汚れがつきやすい上、埃も溜まりやすく
ただただ掃除が大変になります。

そもそも、そこを拭くために
いちいちそこに置いてある物をのけること自体が
面倒臭いことですしね。

そんなわけで弊社では、
そこに何も置けない薄い壁を
キッチン前につくることをオススメしています。
(置けるとしてもスマホぐらい?)

モノが置けなくなると、
リビングから見た時、生活感を感じることはないし、
キッチン周りがスッキリ見えます。
また、何もないのでキッチンを使った後、
布巾でさっと一拭きすれば汚れや埃を取ることが出来るので、
掃除がだいぶ楽ちんになります。

というわけなので、
カッコよさと掃除の楽ちんさ両立させたいという方は、
ぜひこのキッチン仕上げを参考にしていただければと思います。

【おうちづくりコラム】LDKをスッキリ見せる2つの秘策

どこのご家庭でも共通して言えることが、
家族みんなが大半の時間をLDKで過ごす
ということだと思いますが、
(部屋を使うのは寝る時だけですよね?)
となるとLDKをいつもスッキリ保つのは
なかなか至難な技ではないでしょうか。

常に居るということは、
その周辺にいつも使うものやいつも着るものが
自ずと集まってくるからです。

ゆえ、弊社では
たとえ掃除があまり得意ではないという方でも、
少しでもLDKがスッキリ保てるように
間取りづくりにおいて2つのことを
オススメさせていただいています。

31216018_s.jpg

まず1つ目の提案が
「子供部屋を1階につくる」ということです。
平屋が建てられる場合は必然的にそうなるのですが、
たとえ平屋が無理で2階建てにせざるを得ない場合だとしても、です。

子供部屋を1階につくれば
子供たちが使うものを
自分たちの部屋に片付けておきやすくなるからです。

子供たちが小さいうちは、
衣類はもちろん、おもちゃや絵本。
小学校に通い出してからは、
衣類はもちろん、学生服にランドセル、その他学校のもの。
これに加えて塾や習い事、部活に使うものなど。

2階に部屋をつくってしまうと、
いちいち自分の部屋まで持って行き、
また持って降りてくるのはかなり面倒臭いことなので、
間違いなく子供たちが手の届く範囲に置き放しにするのに対し、
1階に部屋をつくっておくと、
2階に比べるとずいぶんと持ち運びしやすくなりますからね。
また、1階に自分の部屋があると家族の気配を感じやすいので、
小さいうちからでも安心して自分の部屋が使えるでしょうしね。

以上の理由から弊社では、
基本どんな土地でも子供部屋は1階につくるということを
提案させていただいております。

要は、子供部屋を
「子供部屋」兼「収納」兼「子供リビング」
として使えるようにすることで、
LDKの荷物散乱を防ぐというわけですね。

26850661_s.jpg

✔️「パントリー」兼「納戸」

そしてもう1つの提案が、
キッチンの後ろに大きめの収納をつくるということです。
これを弊社では「パントリー」と呼んでいるのですが、
キッチンの後ろにこの収納をつくる理由は、
ここに冷蔵庫や家電製品を置き、
キッチン背面をスッキリ見せること。

そして、ものが溢れがちなキッチン近くに
豊富に物が置けて管理がしやすい収納が出来ること。
イメージとしては半分をパントリーとして使い、
もう半分を納戸代わりに使うといったところでしょうか。

かつ、キッチン近くに死角の壁をつくることで、
壁に貼る紙のものがリビング側から見えないようにすること、です。
キッチンの近くにはゴミの日程表や連絡票など
なんやかんやと貼っておかないといけないものがありますからね。

以上のような理由から
弊社では広めの「パントリー」を
キッチン背面につくることをオススメさせていただている
というわけです。

もちろん、この収納の弱点としては
冷蔵庫は問題ないものの、
家電製品までの距離が少し出来るので、
やや不便に感じるかもしれないという点があるんですけどね。
ま、そこに関してどう感じるかは個人差があるので、
何を優先するかで決めていただくという感じですね。

いかがでしたか?
こうしただけでスッキリの完全解決までとはいかないものの、
ずいぶんと片付けが楽になりそうに
感じていただけたのではないでしょうか。

文章だけではいまいちイメージがつきにくいなーと感じられた方、
あるいは実際にこの2つを採用した間取りを見てみたいと思われた方は、
ぜひ弊社の住まいを見に来ていただければと思います。

【おうちづくりコラム】開放感をつくるいくつかのルール

「開放感」は
単純に天井を高くしたから出るというものでもなければ、
単純に部屋を広くしたから出るというものでもありません。

もちろん、それらは開放感を出すための
有効な手段であることに違いはないのですが、
想定通りの開放感を得るためには、
それをアシストするいくつかのルールが存在することも
知っておかなければいけません。

31536020_s.jpg

まず1つ目のルールが、
「可能な限り凹凸をなくす」ということです。
空間的にも仕上げ的にも、です。

空間的なところで言うと、
開放感を感じたい場所、
つまりリビングダイニングキッチンは
出来るだけ直線的なラインで整えるということですね。

そしてその上で、
その空間に存在する突起物を可能な限り少なくすることも
かなり大切な要素となります。
窓枠、ドア枠、巾木、スイッチ(コンセント)
といった部材はもちろん、
カーテンやカーテンレール、照明器具、
インテリア家具なども含めて、です。
いわば目に飛び込んでくる情報量を出来るだけ減らす、
というわけです。

2つ目のルールが、
「視線の抜けをつくる」ということです。
インスタなどでよく紹介されている
家具の高さを低めで統一するのもこのためですが、
弊社では、視線の抜けをつくるために
まずカーテンがいらない家にしています。

カーテンがあるとそこで視線が止まってしまい
全く抜け感が感じられないからです。

そして、それと同時にしていることが
闇雲に天井を高くするのではなく、
天井・ドア・窓の高さを統一するということです。

ドア上に出来る垂れ壁がなくなれば
部屋が続く限り視線が抜けるし、
カーテンがない窓の上に出来る垂れ壁がなくなれば、
空にまで視線が抜けますからね。

28709414_s.jpg

そして、その上で弊社が決めている3つ目のルールが
「白を基調した内装」です。

壁の色や天井の色、
そしてドアの色を白で統一すれば、
光の拡散効果が最も期待出来るからです。
イメージ的には外から入ってくる直射光や天空光を
白の反射効果で拡散することによって、
ムラなく家全体を明るくするという感じです。

かつ、ドアと壁を同じ白で統一すれば、
ドアと壁がまるで一体かのように馴染み、
より直線的なラインを出してくれます。

この3つのルールを全て取り入れれば
コストをかけて天井を高くしなくても、
また過剰にリビングダイニングキッチンを広くし過ぎなくても、
適切な明るさと充分な開放感が感じられると同時に、
心が落ち着く空間を得ることが出来ると思います。

もちろん、コストを厭わないというのであれば、
この3つを全て取り入れていただいた上で天井を高くし、
リビングを広くしていただいてもいいんですけどね。

というわけで「開放感」にこだわりたいという方は、
この3つのルールを覚えておいてくださいね!

【おうちづくりコラム】法律と現実

部屋に必要な採光や換気は
建築基準法に定められている基準に従って計算するのですが、
この基準をクリアしたから充分な採光や換気が取れているのか?
と言うと決してそうではありません。

その多くの窓にはカーテンが設置され、
外から入ってくる光を遮断するからです。
また、カーテンが必要な窓は開けることすら難しいからです。

その上、煩わしい直射光を遮断するために
シャッターまで閉めようものなら
もはや、その窓は窓としての機能を
一切果たさない状態と化してしまいます。

そんなわけで採光と換気に関しては、
決して建築基準法がどうのという話だけで考えるのではなく、
実態レベルで考えなければいけません。
残念なぐらいに薄暗くて空気がどんよりとした
家を建ててしまわないためにも。

この問題を解決するためには、
そもそもカーテンが必要のない窓を
どうすればつくることが出来るのか?
を考えなければいけません。

どのようにすれば、
採光や換気を確保出来ると同時に
プライバシーも守れる窓に出来るか?ということです。

30224338_s.jpg

例えば、一般的に窓の高さは
床から2mを天端として
そこから70cm〜90cmの高さの窓を設置することが多いのですが、
この窓の高さは家の中が外から非常によく見える高さであるため
外からの視線が気になりカーテンを設置せざるを得なくなります。

また、リビングをはじめとした南向きの窓に関しては、
南からの直射光を取り入れたいあまりに大きな窓を設置しますが、
窓の向こうに視線を遮断するものがない場合、
外からの視線が気になり、
これまたカーテンを設置せざるを得なくなります。

ゆえ、弊社では床までの大きな窓を設置する場所は、
外からの視線が気にならないところだけに限定しているし、
それ以外の場所の窓に関しても
外からの視線が気にならない高さに設置したり、
外からの視線が気になる場所に設置せざるを得ない場合などは、
透明ガラスではなくフロストガラス(曇ガラス)を使うなど、
視線を防ぐためのカーテンが必要ないように工夫しています。

あ、そうそう。
外の地面の高さは家の中の床の高さよりも約60cm低く、
窓の高さを低くすればするほど外から覗かれやすくなるので、
これも建てる前に知っておいた方がいいかと思います。

そんなわけで窓は1つ1つ立地環境を加味しながら
高さ、形状、ガラスの種類などを丁寧に決めていくわけですが、
これが出来れば予定通りの光が家の中に入ってくるし、
いい気候の時期には心置きなく窓を開けることが出来るし、
開けたままにしておくことも出来ます。

また、プライバシーが担保された透明ガラスからは
外の様子はもちろん、光の動きや四季の移ろい、
そして空を眺めることが出来るので、
圧巻の開放感と贅沢な時間を
感じていただくことも出来ると思います。

10002405_s.jpg

いかがでしたか?
快適な家にするために
どれだけ窓が重要な役割を占めているのか
お分かりいただけたのではないでしょうか。

なので、間取りや動線ばかりに気を取られ過ぎず、
窓のことも同じぐらいよく考えながら
設計図をご覧いただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】南向きの土地の活かし方

南向きの土地は家を建てる多くの方から
欠点のない万能の土地だと思われがちですが、
決してそんなことはありません。

例えば、よほど広く土地を買わない限り
駐車場と庭がいっしょくたになり、
庭のプライバシーが担保しにくくなると同時に、
庭で遊ぶ子供たちの身の危険が高くなります。
あるいは、安全性と防犯性を担保するために
塀や門をつくるとなればその分外構費が高くなります。

また、南向きの土地は
庭のみならず家の中もプライバシーが担保しにくいという
リスクを最も秘めています。
南向きの土地を買った以上、
部屋の向きも窓の向きも出来るだけ南にしなければいけない
というマインドが発動するからです。

結果、その状態の中で
プライバシーを担保する方法を模索するしかなくなるのですが、
その方法として用いられるカーテンやシャッターは、
窓から入ってくる光を閉ざすという役割まで果たしてしまいます。

つまり、明るいはずなのにあまり明るくなくなってしまう、
あるいは暗くなってしまうというわけですね。

その上、土地はもちろんのこと、
家や外構も南向きの土地が一番高くなりやすいですしね。

31435918_s.jpg

という風に
たとえ最強と言われている南向きの土地でさえも、
その他の土地同様に
それなりに欠点を持ち合わせているのですが、
南向きの土地の最も厄介なことが
それ以外の方角の土地に比べて
この解決策を講じるのが難しいということではないでしょうか。

「採光」と「プライバシー」を両立するためには、
西・東・北同様に道路面からの採光に頼らない
という方法を用いるのが最も良い解決策なのですが、
「せっかく南向きを買ったのに!」
という考えが確実にそれを邪魔するからです。

ゆえ、個人的にはそのリスクを未然に防ぐために
そもそも南向きの土地をオススメしないようにしています。

3572597_s.jpg

✔️プライバシーの担保が最優先

ここまでお伝えしたように
南向きの土地が抱える一番の問題は、
採光方法を単純に考えるとプライバシーが担保されなくなること、
そしてその解決策に多額の資金を
突っ込まないといけないこと、です。

ゆえ、それらを解決するために弊社では、
間違いなく外から家の中が見られない立地じゃない限りは、
南向きの土地においても西・東・北の土地同様に、
家の正面には基本窓を設けないというスタンスを貫いています。

土地が広い場合、
その解決策は「中庭」となるでしょう。
そして、土地が狭い場合、
その解決策は「吹抜け」となるか、
あるいは「吹抜け」と「中庭」の併用となるかもしれません。

これらの方法は、南向きの土地においては
とっても意味がなく勿体無いことのように映るかもしれません。
また、友人や親御さんに図面を見せようものなら、
全否定されるかもしれませんし、
大なり小なり家のコストは上がってしまうかもしれません。

ですが、これらがもたらす恩恵は
安定した採光と開放感はもちろん、
家の中と庭のプライバシーがしっかりと担保されたことで
安心して過ごすことが出来るようになることです。

かつ、カーテンやシャッターといった
付属部材にコストをかける必要がなくなり、
また、塀や目隠しといった余分な外構工事にも
コストをかける必要がなくなり、
その分、家づくりの予算を落とすことが出来ることです。

なので、こういったことも踏まえた上で
土地選びをしていただければと思います。
きっと、土地探しの幅が確実に広がるはずですから!

【おうちづくりコラム】北向きの土地の活かし方

土地選びにおいては
東西南北のうちで「北」という方角は最も敬遠される土地ですが、
一方で建築業界では形状によっては
「最悪」にもなれば「最高」にもなるとも言われています。

奥行きが浅い場合、
つまり南北の距離が短い場合だと
ただただ日当たりが悪くなってしまうだけですが、
奥行きが深い場合だと日当たりに問題が生じにくい上、
プライバシーが担保された庭をつくることが出来るし、
室内のプライバシーも庭同様に担保されるからです。

つまり駐車場と庭が別々になると同時に、
庭で遊ぶ子供たちが道路に飛び出す心配がないため、
安心して庭で遊ばせることが出来るということ。

そして、人目を気にすることなく家の中で生活しやすくなるし、
庭でも遊びやすくなるし、
外に干した洗濯物も人から見られにくくなるというわけですね。

4541681_s.jpg

ゆえ、北向きの土地に関しては、
一概に良し悪しを語ることが出来ないのですが、
ただ一つ奥行きが浅い場合でも、あるいは深い場合でも
「北向きの土地ならでは、の問題」というものが実は存在します。

その問題は、
「外観が美しくなりにくい」ということです。
日当たりを優先すれば部屋が南に配置されるため、
階段や水回りスペースなどが自ずと家の正面となる
「北」に配置されることになるからです。

つまり、高さ・サイズ:形状がバラバラの窓が
家の正面に並ぶことになり、
これが美しさを損なう原因となるし、
それに加えて換気扇も北に設置せざるを得なくなり、
これらが家を汚していく原因となるから、というわけですね。

その上、便利だからと勝手口ドアまで
家の正面につけようものなら、
ただただ生活感の塊を周りに披露することになりますしね。

ま、そもそも家の顔となる表に
裏口の象徴である勝手口をつけること事態が
間違った考え方なんですけどね(笑)

以上の理由から、北向きの土地は
外観の美しさを整えるのが難しいという問題が発生しやすい
というわけですね。

32115442_s.jpg

✔️美しさを整える工夫

この問題を解決するためには
「南にリビング、北に水回り」
というなんとなく家の基本となっている
この固定概念を頭の中からリセットしなければいけません。

極端に言えば「北にリビング、南に水回り」
でも全然良いんじゃないかと思えるようにするということですね。

例えば、北の筋にリビングをつくり、
真ん中の筋に中庭をつくり、
南の筋に部屋や水回りをつくると仮定します。

この場合、
南に建つ隣の家から充分な距離を開けたところに
リビングをつくることが出来ると同時に、
リビングの窓を南向きでつくることが出来るため、
直射光がほぼ邪魔をされることなく
入ってくるのは間違いありません。

また、南だけじゃなく
東や西に建つ建物からも充分な距離を開けた場所に
中庭の東や西の窓をつくることが出来るので、
1日を通して採光に苦しむことはまずないと思います。
その上プライバシーが担保された中庭の窓は
カーテンをつける必要もありませんしね。

これが出来れば外観は一気に美しくなります。
リビングの採光を道路面に設置する窓に頼る必要がなくなるし、
水回りや部屋が正面(北)ではなく
隣の家が建つ東・西・南に配置されることになり、
換気扇やエアコンなどが全て隠せるようになるからです。

「中庭」からの採光があれば、
部屋や水回りへも直射光はもちろん、
反射光や天空光なども入ってくるため、
思っている以上に明るくなりますしね。

というわけで今回は、
北向きの土地で奥行きの深さに関係なく
採光と美しい外観を担保する方法
についてお伝えさせていただきました。

【おうちづくりコラム】東向きの土地の活かし方

東向きの土地が持つ特徴の一つに
西向きの土地同様に
「日当たりに難があることが多い」ということがありますが、
忌み嫌われる西日とは違い
爽やかな朝日を採り込みやすい東向きの土地は、
西向きの土地ほど悪いイメージはないと思います。

とはいえ、
道路面となる東面に大きな窓をつくってしまうと
プライバシーと防犯を悪くする恐れがあると同時に、
それをカバーするために外構工事費用もアップしやすいことから、
弊社では、東向きの土地の場合でも西向きの土地同様に
道路面からの採光に頼らずとも
家の中が明るくなるように設計しています。

では今回は東向きの土地の場合、
日当たりの問題をどのように解決するのか
お伝えしていきたいと思います。

「平屋」が建てられるぐらい
土地が広い場合(55〜60坪)は西向きと同じ解決策であり、
それは前回お伝えさせていただいたので、
今回は「平屋」が建てれそうにない
少し狭い土地の場合の解決策についてお伝えしていきたいと思います。

25462977_s.jpg

✔️一般的な解決策

土地が狭くなればなるほど
南に建つ家との間に距離を開けることが難しくなるため、
一般的には道路面である東から採光の補填をしようとします。

ですが、東面に大きな窓をつくると
外から家の中が丸見えになることから
それを遮断するためにカーテンを設置することになりますが、
その目的で設置されたカーテンはずっと開けることが出来ないため、
その方法では充分な光を家の中に取り込むことが出来ない
というのが現実です。

つまり、この方法では充分な採光を
家の中全体に届けることが出来ないというわけです。

31150016_s.jpg

✔️弊社の解決策

ゆえ、弊社では土地が狭い場合
道路面には基本窓を設けないようにしつつ
「中庭」をつくるという方法か、
「吹抜け」をつくるという方法か、
あるいはその両方をつくるという方法によって
日当たりの悪さ問題を解決するようにしています。

「中庭」という手段は、
南に建つ家から採光を取りたい窓まで充分な距離が確保出来るから。
「吹抜け」という手段は、
より高い位置から採光を取ることが出来るし、
深いところ(北の方)まで日差しを入れることが出来るため、
南の建物近くにリビングを配置することが出来るようになるから。

端的に申し上げるとこのようなメリットが存在するからです。
そして、これらの手段によって採光が確保出来れば、
プライバシーや防犯が担保され外構工事費用が大幅にカット出来ます。

また、外周面の窓に頼らずとも採光が確保出来るとなれば、
周囲の建物の有無に関係なく
敷地いっぱいに建物を配置することが出来るようになります。
結果、可能な限り1階により多く部屋とより多くの収納を
配置することが出来るようになります。

つまり、2階部分を最小限にすることが出来るので、
2階建てが引き起こす様々な欠点も
最小限に出来るというわけですね。

洗濯の動線に無駄が出来る問題。
子供が自分の部屋を使いにくい問題。
結果、リビングが散らかりやすい問題。
掃除の手間がかかりやすい問題。
足腰が悪くなった時、住みにくい問題。
といったことが、です。

このように、土地が持つ問題というものは
設計によってほぼ100%解決することが出来ます。
そして、その解決策によって暮らしやすさやコストの問題なども
同時に解決することが出来ます。

ぜひ、これからの
家づくりの参考にしてみてください!
では次回は北向きの土地の活かし方」について
お伝えしていきたいと思います。

【おうちづくりコラム】西向きの土地の活かし方

西から射し込む光は深く射し込むと同時に
日差しが厳しいことから忌み嫌われており、
西からの日差しが確保しやすい
西向きの土地を好んで購入したいとお考えになる方は
あまりいらっしゃらないと思います。

しかし、その一般論とは裏腹に
弊社では西向きの土地を
積極的にオススメさせていただくことが多々あります。

理由は至って単純で、
弊社は道路の向きに関わらず
道路面となる正面に基本窓を設けないからです。

つまり西向きの土地を買っても
日常生活において
西からの直射日光に頭を悩ますことがないため、
買っていただいても全く問題がないというわけですね。

とはいえここで疑問になることが、
「西向きの土地」=南と東には(北にも)
家が建っていることが多いため
西から光を採らなければ日当たりが悪くなるんじゃないか?
ということだと思うので、
その解決策について今回はお伝えしていきたいと思います。

31358545_s.jpg

✔️一般的な解決策

西向きをはじめとした
日当たりに難がありそうな土地の場合、
一般的には家の南に充分な余白を取るという手法を用いて、
日当たりを確保しようとします。

リビングから南の境界まで少なくとも3〜4m、
出来れば5〜6mほど距離を取るという感じですね。

5〜6m南に建つ家と距離を開けることが出来れば
南に建つ家が2階建てだとしても
1年中直射光が確保出来るからです。

そしてこの結果、
その余白部分に建てることが出来る部屋を
2階に持ち上げることになるのですが、
弊社ではこのような解決策は提案しません。
日常生活において様々な問題を引き起こす原因となるからです。

洗濯の動線に無駄が出来る問題。
子供が自分の部屋を使いにくい問題。
結果リビングが散らかりやすい問題。
家の中に温度差が生まれやすくなる問題。
家の耐震性が悪くなる問題。
掃除の手間がかかりやすい問題。
足腰が悪くなった時、住みにくい問題。
外構工事費用が高くなる問題。
プライバシーと防犯が悪くなる問題。
などなど、詳細はここでは省きますが、
一般的な2階建ての家が抱える様々な問題が、です。

31790056_s.jpg

✔️弊社の解決策

それゆえ、弊社では一般的な解決策ではなく、
日当たりの問題と同時に暮らしやすさを損なわないような
解決策をご提案しています。

例えば、日当たりを確保するために
南に建つ家から充分な距離が開けることが出来るぐらい
敷地にゆとりがあるとしたら弊社では「平屋」をご提案します。

「平屋」にすれば
洗濯動線の問題、
子供部屋が使いにくい問題、
リビングが散らかりやすい問題、
温度差が生じやすい問題、
耐震性が悪くなりやすい問題、
掃除の手間がかかりやすい問題、
足腰が悪くなった時に困る問題、
が一発に解決出来るからです。

ただし、日当たりの問題や外構工事のコスト問題、
そしてプライバシーや防犯問題に関しては、
ただ「平屋」にしただけでは解決にはなりません。

ゆえ、弊社では敷地に余白をつくり
そこに庭をつくるという考えではなく、
家の内側に庭をつくるという解決策をご提案しています。
いわゆる「中庭」という提案ですね。

「中庭」をつくれば、
南に限らず東に建つ家からも、また北に建つ家からも、
採光を確保する窓まで充分な距離が確保出来ると同時に、
その窓にカーテンを設置する必要がありません。

「中庭」に面する窓の向こうに広がる景色は、
人目が気にならない自分の家の室内ばかりだからです。

結果、日中ずっと採光を
確保し続けることが出来るというわけですね。
たとえ周りが家に囲まれていようとも。
また、たとえ曇りや雨の日だろうとも。

そして、人目につくところに
大きな窓をつくる必要がなくなるため
外壁そのものが盾の役割となり、
プライバシーと防犯を同時にしっかり確保すると同時に、
目隠しや塀にかかる無駄な外構費もカットしてくれる
というわけですね。

いかがでしたか?
なんとなくイメージしていただけたでしょうか?
それとも文章だけだと
いまいちイメージがつきにくかったでしょうか?

というわけなので、そんな方は
ぜひ一度弊社の住まいを見に来ていただければと思います。
きっと新しい発見があるはずなので
お気軽にお問い合わせくださいね。

【おうちづくりコラム】一生暮らすつもりなのに

土地の選び方と家の建て方は、
一生そこで暮らすつもりなのか?
しばらく住んだ後売却することを考えているのか?
によって全く違ってきます。

一生そこで暮らすつもりなら、
自分の価値観を思いっきり詰め込んだ家にした方が絶対にいいし、
土地の日当たりや向きにそこまでこだわる必要がないのに対し、
売却するつもりだと、少しでも早く売却しやすいように
(=誰にでも受け入れてもらいやすいように)
普遍的な家にしておいた方がいいだろうし、
土地に関しても日当たりや向きにこだわっておいた方が
間違いなく売却しやすいからです。

また、家の内容に関しても、
売却予定があるのだとしたら
絶対に「長期優良住宅」にしておいた方がいいのに対し、
その予定がないのだとしたら、
逆に「長期優良住宅」にこだわる必要もないかもしれません。

「長期優良住宅」にするということは、
「=価値が落ちにくい家にする」ということなので、
時間が経っても価値が落ちにくい
「=高く売れやすい」「=固定資産税が安くなりにくい」
と考えられるからです。

そんなわけで、
ずっとそこで住むつもりの方とそうじゃない方とでは、
どんな家にした方がいいのかと
どんな土地にした方がいいのかが
全然違ってくるというわけなのですが、
この話の結論は、後者の価値観を反映させた家づくりは
全体にかかる費用がずいぶんと高くなるということです。

31898641_s.jpg

まず、高くなるのが「土地」にかかる費用です。
いつか売却を考えているなら
圧倒的に人気が高い「南向きの土地」を選んでおいた方が
絶対に後々売れやすいからです。

また、地域に関しても人口が減っていかないか
あるいは増える見込みが高い地域にしておいた方がいいので、
そもそも土地の坪単価自体も高くなってしまうでしょうしね。

家にかかる費用もおそらく割高になると思います。
売却するとなれば、
それなりの部屋数と広さにしておかないと売りにくくなるだろうし、
南向きの土地に南向きの部屋で家を建てるとなれば、
カーテンやシャッターといった
オプション費用も高くなりやすいからです。

長期優良住宅の仕様にするのに
値段が上がることはないものの、
長期優良住宅の認定を取得するために別途で費用がかかるし、
長期優良住宅にするということは
こまめにメンテナンスをしていかないと
いけないということでもあるので、
そのための費用も待ったなしで必要になってくるでしょうしね。

外構工事に関する費用も確実に割高になってきます。
南向きの土地は庭がオープンになり人目につきやすいため、
快適な暮らしを手に入れるためには
目隠しや塀、植栽などを駆使し、視線を遮断する工夫や
心理的に敷地に入ってきにくい工夫を凝らさないといけないし、
同じく人目にさらされるウッドデッキに関しても、
心置きなく使えるようにするためには
目隠しをせざるを得ないからです。

これらに加えて、
土地価格が高い地域だと土地の固定資産税も高いでしょうし、
長期優良住宅でありながらそれなりの広さの家を建てるとなると、
家の固定資産税も高いでしょうしね。

以上のような理由から、
後者の家づくりは前者の家づくりに比べて
ずいぶんと高くなってしまうというわけですね。

32078751_s.jpg

✔️ずっと住むことが前提なら

家を建てる方の多くが、
将来売却する予定がないのに、
まるで将来売却をする予定でもあるかの如く、
ここまで紹介してきたような家づくりをされています。

土地の日当たりにこだわると共に
家の日当たりと広さにこだわったがために
割高に買い物になる。
さらにその副産物として発生する
オプション工事や外構工事にまで多額のコストを支払う。
そして、その結果ローン返済に負荷がのしかかってくる。
という家づくりを。

このような家づくりは、
巷では当たり前とされていることではあるものの、
そこでずっと暮らすことを前提として
一つ一つを論理的に紐解いていくと
何もかもが当たり前として
認定した方がいいことではありません。

ゆえ、これから家を建てる方は、
狭い価値観の中で家づくりを決めるのではなく、
弊社も含め、家づくりにも
色々な考え方と形があるということを知っていただいた上で、
家づくりを進めていただければと思います。

【おうちづくりコラム】変動金利の恐ろしいところ

日本銀行が長期金利の上昇幅を
1%まで容認したことによって、
全期間固定や10年固定の
住宅ローン金利を左右する長期金利が上がりましたが、
長期金利の上昇が意味するところは、
全期間固定や10年固定の金利が上がるというだけに止まらず、
遅かれ早かれ変動金利を左右する
短期金利の上昇にも影響を与えるということです。

画像100.jpg

というのも、この図のように長期金利が上がれば
短期金利との間に出来る金利差が大きくなるため、
その差を埋めるために短期も上昇せざるを得なくなる
というのが市場の原理だと考えるのが妥当だからです。

また、現状の物価高(インフレ)を考えると、
近い将来、短期金利をもう一段階上げる可能性が
高まってきているのも紛れもない事実です。

ゆえ、これから家を建てる方は
単純に目先の金利だけに囚われず、
この視点も持った上で
住宅ローン選びをしていただくことをオススメしています。

では、今回は
今後、短期金利が上がっていくことになるとしたら、
変動金利を選んだ方は一体どうなるのかについて
お伝えしていきたいと思います。

これまで変動金利の住宅ローンを
取り扱ってなかった地方銀行まで
取り扱い出している近々の動向を見る限り、
短期金利が上がるのはそう遠い未来ではないんじゃないかと
個人的には考えているので、
同じように危惧されている方は、
ぜひご覧いただければと思います。

23670719_s.jpg

✔️じわりじわりと痛ぶられるイメージ

変動金利は半年ごとに金利が見直されるものの、
金利が上がったからと言って
すぐに返済負担が上がるというわけではなく、
5年間は返済額が変わることがありません。

では、その金利の上下がどのように影響してくるのか
ということになるですが、
仮に途中で金利が上がることになった場合、
元本と利息の割合が変わることになります。

仮に毎月の返済が10万円で
元本が8万円、利息が2万円だとしたら、
元本が7万円、利息が3万円になるという感じです。

要するに、元本の減りが遅くなってしまい、
その結果、返済額見直しのタイミングで
負担が上がりやすくなるというわけですね。

とはいえ、金利上昇に伴って
急激に返済額が上がってしまうと、
住宅ローン破綻という事態を招きかねないので
変動金利の場合、返済額見直し時でも
今の返済額の1.25倍以内までしか
上げてはいけないというルールがあり、
たちどころに返済が出来なくなるということにはなりません。

仮に、これまでの返済額が10万円だとして
元本の減りの鈍化×金利上昇によって
返済額が14万円になってしまうとしても、
1.25倍の12.5万円でとどめてくれるという感じです。

ただ、この場合
本来の14万円の内訳が元本7万円、利息7万円だとしたら、
12.5万円となる場合、
元本が5.5万円、利息が7万円となり、
さらに元本の減りが鈍化していくことになってしまいます。

31941533_s.jpg

✔️これが導く結論

もし今後、短期金利が上がっていくとしたら
変動金利を選んでいる方は、
このような状況を経験していくことになります。
そして、これが引き起こす結末は
住宅ローンの返済がいつまで経っても終わらないということです。

途中の金利上昇時も、返済額見直し時も、
金利上昇の皺寄せを全て
元本の減りを鈍化させることに集中させているため、
期間を延ばすしか方法がなくなってしまうからです。

いかがでしたか?
変動金利の商品の恐ろしさを少しはご理解いただけたでしょうか?
問題を先送りにしてジリジリと追い込まれていく感を
お分かりいただけたでしょうか?

というわけなので、
これから家を建てられる方はこれをご理解いただくとともに
金利上昇リスクをどのようにヘッジするのかも
同時に考えていただきながら
家づくりの計画を立てていただければと思います。

銀行が変動金利の商品を充実させてきているからといって、
目先の金利の安さだけで飛びつかないように充分注意してください!

【おうちづくりコラム】豊かさを実現する真逆の方法 続々編

家は最低でも30坪は必要で、
普通なら35坪、出来れば40坪は欲しいと
多くの方がお考えだと思いますが、
大きくなればそれに比例して家の価格が高くなるため、
家のコストを抑えたい方は、
この固定概念に縛られないようにしなければいけません。

面積が広がったからといって、
それだけで開放感が出るわけでもないし、
広くなれば逆に掃除の手間がかかる上、
固定資産税や電気代をはじめとした
維持管理費も高くなるだけですしね。

というわけで今回は、
その固定概念を形成する3つの「無駄」について
お伝えしていきたいと思います。

31988509_s.jpg

通路という無駄

最初の無駄が「通路」です。
通路とは文字通り「ただ通るだけ」の機能しか果たさないスペースで
「廊下」と「階段」のことです。

ゆえ、面積を抑えるためには
まずは階段をなくすこと「=平屋にすること」を
最優先に考えます。

2階建てにすれば、それだけで階段分面積が広がるし、
その上、2階にそれぞれの部屋をつくることが前提になると、
廊下がたくさん出来てしまうからです。

また、利便性を求め
「玄関→土間収納→洗面→脱衣→ファミリークローク→リビング→玄関」
という風に、グルグル回れる回遊動線を
求められる方も多くいらっしゃいますが、
これはつくる必要のない「廊下」を量産してしまう可能性が高い
という欠点を内に秘めています。

つまり、利便性をゲットために
「コスト」という代償を払う可能性が高いというわけですね。
ただ通るだけの「廊下」も
部屋や収納と同じだけコストがかかっているからです。

✔️数という無駄

2つ目の無駄が「部屋数」です。
例えば「客間」。
この部屋は、家庭訪問用とか来客用とか親が泊まりにきた時用
という名目で作られる部屋ですがこれらは本当に必要でしょうか。

親御さんが泊まることがあるとしても
高い確率で使っていない子供部屋を使って貰えばいいし、
あるいは広々したリビングに
布団を敷いて寝てもらってもいいでしょうからね。

この他、子供部屋に関しても
高い確率でいつか家を出ていくことを考えると、
必ずしも人数分だけつくる必要はないかもしれませんし、
ランドリールームや家事室など特定の用途のためだけに
小さめの部屋をつくりたいとお考えの方もいらっしゃいますが、
小さな部屋を多くつくればその分建築コストが上がると同時に、
冷暖房機器のコストも上がってしまうので、
それがあることを普通だと決めつけてしまっていないか?
世間の情報に流され過ぎてないか?
その部屋はコストという犠牲を払ってでも必要なものなのか?
これらを、間取りを描いてもらう前に
今一度よく考えてみてください。

2674244_s.jpg

✔️広さという無駄

最後の無駄が「部屋の広さ」です。
寝室の広さ、子供部屋の広さ、
リビングダイニングキッチンの広さです。

寝室に至っては基本寝る時間だけしか使わないこと、
隣にウォークインクローゼットがありそこに荷物を全てしまうこと、
となると部屋にはベッド以外置くものがない可能性が高いので、
闇雲に大きくつくる必要がないのではないでしょうか。

子供部屋の広さにしても、
子供たちも大半の時間をリビングで過ごす可能性が高いし、
いつか出て行くことを考えると、
必要以上にお金をかけてまで
広くつくる必要はないのではないでしょうか。

リビングも然りです。
ここは過ごす時間が最も長い場所であり、
家族みんなが集まる場所なので、
個別の部屋に比べるとお金をかけてでも
少しゆったりつくっておいた方がいいものの、
かといって過剰な広さにしてしまうと
無駄な余白ばかりが生まれ
悪戯にコストが上がってしまうだけなので、
その点には注意していただきたいところです。

いかがでしたか?

今回お伝えさせていただいた
3つのことに配慮しながら間取りを考えると、
35坪や40坪どころか30坪にも満ちていないのに
充分ゆったり過ごせそうな間取りで
家を建てることが出来るようになります。

そして、それに加えて
前回、前々回の記事も参考にしていただければ、
無理のない予算で
美しいデザインと素晴らしい機能を兼ね備えたいい家を
建てることが出来るようになります。

「無駄を排除することで最小限の予算でマイホームを手に入れ
豊かな暮らしを実現する」
このコンセプトで家を建てたい方は、
全3回の記事をぜひ参考にしてみてくだい!

【おうちづくりコラム】豊かさを実現する真逆の方法 続編

前回、土地代や外構代を落としていただくために
カット出来そうな無駄についてお伝えさせていただきましたが、
それらを実現するためには、
根本的に家の設計から考え直さないといけません。

南向きにしなくても、
つまり家に囲まれている環境下でも充分な採光が確保出来る設計。
日当たりのために余分に土地を購入しなくても
必要な場所に充分な日照が確保出来る設計。

塀や目隠しなどがなくても人目が気にならず、
防犯的にも安心出来る設計。
また、何も装飾をしない方がむしろ家が美しく見える設計。
といった感じでしょうか。

そして、そのためには
家の無駄を省くことが一番の近道となります。

では今回は、
考えられる家の無駄についてお伝えしていきたいと思います。
一言で言ってしまうと、
「無駄」とは「固定概念の集まり」なので
まずはそれらが何かを知っていただければと思います。

32080039_s.jpg

✔️カーテンという無駄

家にカーテンがあるのは
ごく当たり前の景色かもしれませんが、
少し掘り下げて考えてみるとカーテンがあることによって
家に様々な支障が出ていることに気が付くと思います。

家の中が暗くなる。
結果、朝から電気がないと暗くていられない。
外が見えないから開放感が感じられない。
カーテンが開けられないから窓が開けられない。
そして風が通らない。
カーテンの洗濯も含め掃除の手間が増える。
などなど。

他方、カーテンがいらない窓を意識してつくることが出来ると、
これらと真逆の現象が起こります。

家の中がいつも明るい。たとえ曇りや雨の日でも。
外が見えるので開放感が感じられる。
窓が開けられるので風通しがいい。
カーテンを洗う必要がない。
などなど。

その上窓の数も減らすことが出来るので、
窓掃除の手間も減るし戸締りの心配も少なくなるし
耐震性や断熱性も高くなります。

✔️シャッターという無駄

そして、カーテンと同じぐらい
無駄なアイテムなのがシャッターです。
カーテン以上に値段が高いですしね。

これもカーテン同様に南向きに窓を作らないといけない
という固定概念がもたらしたものです。
台風の時、シャッターがないと何かが飛んできて
ガラスが割れるかもしれないし、
長期間不在にする時、
シャッターをしてないと防犯的に心配だし、
シャッターがないと日中差し込み続ける
熱い陽射しをシャットアウト出来ませんからね。

そんなわけで日照時間が長く台風が多い徳島では
シャッターも定番アイテムと化しているのですが、
これも実は設計次第で100%無くすことが出来ます。
要は、防犯性とプライバシー性が担保された場所に窓を作れば、
カーテンとともにシャッターも必要じゃなくなるというわけですね。

30905531_s.jpg

✔️2階建てという無駄

家の基本は平屋から始まり
その土地の中に入らない部分を2階につくるというのが
設計の基本なのですが、
なぜか土地に広さに関係なく
2階建てありきで多くの家が設計されています。

これは前回お伝えしたように
南向きじゃないといけないという
間違った固定概念がもたらした産物であることに違いありません。

しかし、冷静に考えてみてください。
太陽が沈んでいる時間に使う寝室を南向きにする必要はあるでしょうか。
昼間学校に行っている子供たちの部屋を南向きにする必要はあるでしょうか。
日中ずっと直射光に晒される眩しい部屋で
落ち着いて勉強なんて出来るでしょうか。

そしてそう考えると、
南向きにこだわった方がいい部屋なんてごく限られていると思いませんか?

これを理解しているだけで
間取りの幅がずいぶんと広がるはずです。
そして、家の南に無駄な余白をつくる必要がなくなり
平屋でいい土地に2階建てを建てなくてよくなります。

結果、耐震性や断熱性が自然と高くなり、
家事動線がよくなり、今も未来も暮らしやすくなり、
将来の不安がなくなるとしたら、
あなたはどちらを選びたいでしょうか。

いかがでしたか?
どれも当たり前にようにそうしなければいけないと
思われていたことばかりではないでしょうか。

そして、これらを当たり前にしているだけで、
土地代も外構代も高くつくという結果を招くことに
お気付きいただけたのではないでしょうか。

では、今回はここまでにして
次回もまた、まだまだ存在する当たり前のように受け入れている
「無駄」についてお伝えしていきたいと思います。

【おうちづくりコラム】豊かさを実現する真逆の方法

土地にせよ、家にせよ、大きくなればなるほど
豊かさや贅沢さが増すのは紛れもない事実であり、
それが意味することは
「無駄こそが豊かさの象徴である」ということですが、
弊社が提案する家づくりは
これとは真逆の哲学から成り立っています。

予算が膨らみローン返済という固定費が上がれば、
その分、生活が圧迫されるし、
それによって今後のあなたやあなたの大切な家族の人生に
様々な制約が生じてしまうと、
人生そのものの豊かさが消滅する
可能性が高まってしまうからです。

ゆえ、弊社では
「無駄を取り入れること」によって豊かさを実現する
というスタンスではなく、
「無駄を省くこと」によって豊かさを実現する
というスタンスを貫いているというわけなんですよね。

そして、無駄(=浪費)を
省くことによって浮いた資金を
「投資」に回していただくことで
金銭的な豊かさを手に入れていただきたいと考えています。

では今回からは、
弊社が考える家づくりの「無駄」と
それを省くために具体的にどうしているのかについて
お伝えしていきたいと思います。

32110248_s.jpg

✔️南向きという無駄

最初の無駄が「南向き」にすることの無駄です。
南向きの土地は土地代が最も割高だし、
そこに南向きの家を建てれば
家代も外構代も割高になるからです。

家の中が丸見えになり
日差しが入ってき過ぎるとなれば
そこにはカーテンが必需品になるし、
強風の影響を最も受け
ガラスが割れるリスクが最も高いとなれば
そこにはシャッターも必需品となるし、
泥棒に狙われるリスクが最も高いとなれば
そこには心理的に敷地に入ってきにくいなんらかの工夫を
外構工事でしないといけなくなるからです。

ゆえ、弊社では
そんな設計をさせてしまう南向きの土地だけは
最初から選ばないようにお伝えさせていただいています。

「南向きだから明るい家になる」というのは
固定概念から生まれる全くの嘘で、
実際カーテンやシャッターがずっと閉まったままのお家で
家の中を明るくつくることは不可能に近いことです。
かつ、開放感あふれる家にすることも非常難しいです。

✔️庭(=余白)という無駄

続いての無駄が必要以上の広さの「庭」です。
これが無駄な理由はひとえに手入れが大変なこと。
余白が多くなればその分草が生える面積が増えるだけだし、
庭にこだわれば、その分こまめにメンテナンスしないといけないため、
手間もかかれば場合によったらお金もかかりますからね。

ゆえ、弊社では必要以上に庭が出来ないように、
家に合わせた必要最小限の土地を購入いただくと共に、
その敷地に無駄な余白が出来ないように
設計をさせていただいています。

31028073_s.jpg

✔️外構工事という無駄

外構工事の役割は、
心理的に敷地に入ってきにくくすること、
そして家の雰囲気を引き立たせること、
この2点です。

そして、後者の意味合いであれば
予算にゆとりがあるなら予算が許す限り、
かけていただいてもいいとは思っているのですが、
とはいえ、これの厄介なところが
「思っているよりも遥かに工事価格が高い」というところです。
つまり、予算が膨らむ大きな原因の一つになるというわけですね。

ゆえ、弊社ではそもそも敷地に入ってこられても
防犯的にもプライバシー的にも問題がない家にすると同時に、
余計な装飾をせずとも雰囲気のある家を建てるようにし、
どちらの意味合いでも外構工事の無駄を省いているというわけですね。

いかがでしたか?
今回は土地にまつわる無駄についてお伝えさせていただきましたが、
「なるほどー。確かにねー」と思っていただけたでしょうか?

では、次回は
家にまつわる無駄についてお伝えしていきたいと思いますので、
次回もぜひご覧くださいね。

【おうちづくりコラム】投資という視点で見た家づくり

「家は一生で一番高い買い物である」
そう言われる所以はその価格もさることながら
家(マイホーム)そのものがお金を生むことがないからです。

アパートやマンションなどの賃貸住宅のように、
5000万円借金をしたら
年間で500万円収益を生むというのなら、
その5000万円の借金は10年で回収出来るし、
その後は投じた額以上のお金を
生み続けてくれることになるので、
高い買い物だということにはなりませんからね。

その上、家は建てた時が最も価値が高く、
経年と共に落ちていき、やがてゼロになる上、
人口が減少していくのが濃厚である地方都市は
土地価格も上がる見込みも少ないため、
仮に将来売ることになっても
投じた額以上の価格で売れることはまずありませんしね。

ゆえ、家を建てる時には
これを踏まえた上で予算設定を行いつつ
その予算の中で収まるように計画した方がいいし、
かつ、それと同時に目減りしていく価値を補っていくために
それ以上にお金を増やすために「投資」を行った方がいい、
というのが弊社の基本的な考え方です。

では今回は、
これから家を建てる方が絶対に知っておいた方がいい
「家づくりに必要な視点」についてお伝えしていきたいと思います。

639232_s.jpg

✔️「貯金」は増えないどころか減る

お金の使い方は「消費」「浪費」「投資」「投機」「貯金」
の5つに分類出来ますが、
ほとんどの方が「投資」と「投機」を
知らないまま大人になっていきます。

「投資(投機)=危険」だから(破産するから。お金を失うから。)
絶対に手を出してはいけないと
小さい時から事あるごとに言われ続けて育ったからです。

結果、お金を増やすための選択肢が
「貯金」だけになってしまうのですが、
誰もが知っている通り貯金ではお金が増えないし、
現実は逆に目減りしていきます。

現在の預金金利では
100万円貯金していても年間で100円しか増えない上、
時間外にお金を引き出そうものなら
220円もの手数料(22年分の利息)を、
どこかに振り込みしようものなら
550円とか880円もの手数料を一気に奪われるからです。

その上、預金だけに頼っていると
インフレになり物価が上がってしまうと、
それだけで現金の価値が一気に目減りしていきますしね。

ゆえ、お金を増やすためには「貯金」という選択肢ではなく
本来は「投資」という選択肢を持たなければいけないんですよね。

「投資」とは、
自分以外の何か(設備やお金)に働いてもらうことによって
収益を生んでいく構造のことであり、
その中で、これから家を建てる方にやっていただきたい投資が
「つみたてNISA」を利用しながら行う長期積立投資です。

31929973_s.jpg

✔️具体的にはどうすべきか?

では「つみたてNISA」の資金を可能な限り増やすために
なにをしていただかないといけないのか?

まずやっていただきたいことが、
家のかけるお金を最小限に抑える工夫です。
家にかけるお金、土地にかけるお金、
そして外構(庭)にかけるお金、
この3つ全てにおいてです。

そして、先程もご説明したように
貯金の選択肢を銀行への預金だけにせず
この資金の多くも「つみたてNISA」に回してください。
さらに、家を建てると同時に保険も見直し、
ここで浮いた資金も全て「つみたてNISA」に回してください。

住宅ローン金利の中には
もしものことがあった場合、
借金がゼロになる掛け捨ての生命保険がかかっているため、
必要以上の死亡保証がついた生命保険はいらなくなるし、
学資保険に至っても、
掛け金より増える商品なんて存在しないし、
医療保険に至っても、
そもそも日本は社会保障が手厚く医療費は30%負担でいい上、
高額療養費制度を使えば、医療費の負担がさらに軽減されるからです。

この他、車なんかも
特定の車種(アルファードやランクルなど)以外は
買った値段より大幅に価値が目減りしてしまうので、
ここに投じる価格を抑えられればその分さらに費用が浮き
「つみたてNISA」枠が広がるのでいいんじゃないかと思います。

というわけなので、
毎日の暮らしがより豊かになるマイホームを持つと同時に
お金に困らない生活を実現いただくために
ここでお伝えした知識を持った上で
家づくりをしていただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方7

建てる家の大きさが分かれば、
必要となる土地の広さを算出することが出来るのですが、
2階建てを建てる場合も
平屋同様に「中庭」をつくるか否かで
必要となる土地の大きさが違ってきます。

以前もお伝えしたように「中庭」がない場合、
採光を確保するための余白を充分に設けないといけないのに対し、
「中庭」があれば基本その余白が必要ないからです。

また、2階建ての場合
1階にどれくらいボリュームを持たせるかによっても
必要となる土地の広さが違ってきます。
1階が広くなればその分必要となる土地に広さが違ってくるからです。

そんなわけで、この2点にフォーカスしながら
少々極端ではありますが、
「中庭あり」かつ子供部屋が1階のパターンと、
「中庭なし」かつ子供部屋&寝室が2階パターンを例に出しつつ
必要となる土地の広さについて考えていきたいと思います。

31801673_s.jpg

まず「中庭」をつくりつつ
1階に子供部屋を配置する場合、
玄関を2帖、玄関収納を2帖、
リビングダイニングキッチンを16帖、
階段を2帖、水回り全体で6帖、子供部屋2室で9帖、
子供部屋の収納をそれぞれ1帖ずつ、
パントリーを3帖、中庭を6帖だと仮定したら、
合計が48帖となりますが、
これに玄関ポーチとして1帖を足し
かつ坪数に直すと24.5坪が
1階に必要な面積ということになります。

そして、駐車台数が3台だとしたら
1台に必要な広さが4.5坪なので
4.5坪×3台=13.5坪が駐車場に必要なスペースとなるので、
先程の24.5坪にこの13.5坪を足し、
かつ建物の周囲に必要な余白10坪を合わせると、
この家を建てるために必要な土地に広さは、
48坪ということになります。

32132171_s.jpg

他方、「中庭」をつくらず、
子供部屋も寝室も2階につくるとしたら、
家の面積は、玄関2帖、玄関収納2帖、
リビングダイニングキッチン16帖、
階段2帖、水回り全体で6帖、
客間的要素の部屋に6帖、パントリー3帖だとしたら
合計で34帖となり、これに玄関ポーチ1帖を合わせると
35帖、坪数換算で17.5坪ということになります。

そして、先程と同じように
駐車スペースとして3台分、合計13.5坪必要だとして、
これに家の周囲の余白10坪を足し、
さらに採光のための余白として20坪をプラスするとしたら
この家を建てるために必要な土地の面積は
61坪ということになります。

いかがでしょうか?
なかなか現実的な数字ではないでしょうか。

このように単に2階建てを建てると言っても
中庭のあるなしや1階のボリュームによって
必要となる面積は全然違ってきます。

そして、必要となる面積が変われば
土地購入のために必要となる費用や
外構工事に必要となる費用も大きく違ってきます。

先程の例で言えば、
必要となる土地の広さが13坪違ってくるので
土地の坪単価が20万円だとしたらそれだけで260万円違うし、
それに加えて「中庭」の有無によって
外構工事の負担が100万円以上変わってくると思うので、
合計すると360万円以上負担が変わってくるという感じですね。

というわけなので、
単純に家のことだけを考えながら家を見に行くのではなく、
その家を建てるためにはどんな土地が必要で、
どれくらい外構工事がかかりそうなのかまで
考えながら家を見るようにしていただければと思います。

「中庭」があれば
家が高くなるという風に単純に考えてしまいがちですが、
たとえ家が100万円高くなったとしても
家以外の費用を300万円抑えられたら、
結果的に家づくりの予算を抑えられることになるし、
もっと言うなら家の予算も上がらないようにすれば
土地や外構の費用を丸々抑えられるようになるので、
くれぐれも先入観だけで物事を判断しないようだけ注意してくださいね。

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方6

2階建ての場合、
1階にどれだけ部屋をつくるかによって
大なり小なり家の大きさが違ってきます。

例えば、1階に子供部屋をつくり
2階につくる部屋が寝室だけになるとしたら
2階に廊下をつくる必要がなくなるし、
トイレも必要なくなるかもしれません。

また、子供部屋が1階にあることで
客間的要素を備えた部屋を
1階につくる必要もなくなるかもしれません。
子供部屋が1階にあれば、
子供たちは小さいうちから
自分の部屋を使ってくれるでしょうし、
子供たちが巣立った後、
その部屋を寝室として使うことも出来るようになるからです。

他方、子供部屋も寝室も2階につくることを前提とすれば、
2階にトイレも必要だし、
廊下もそれなりに出来ることになります。
そして、1階に客間的要素を備えた部屋も
間違いなく必要となります。

ゆえ、2階建てを建てる場合、
どこにどの部屋を配置したいと考えているかで、
家の大きさがけっこう違ってくる
ということを認識していただきつつ
広さを考えていってみていただければと思います。

1194667_s.jpg

では、考えていってみましょう!
まずは「客間」から。

これに関しては先程申し上げた通り、
子供部屋も寝室も2階につくるとしたら
あった方がいい部屋だと思います。
ないと、片付けや掃除が大変になり、
リビングが散らかりやすくなるからです。

ゆえ、子供部屋と寝室を2階につくりたいとお考えの方は、
4.5〜6帖を計上いただければと思います。
もちろん、なくてもいいという方は省いていただいて大丈夫です。

続いて寝室です。
寝室の広さを算出するにあたり必要な情報は、
ここに何をどのように置くのか、です。
ベッドを置くのか置かないのか?
置く場合どのサイズのベッドを何台置くのか?
ベッド以外に置くものがあるのか?といったことですね。

仮に、寝室は「寝るだけの部屋」だから
最低限の広さでいいとお考えであれば、
シングルベッド2台もしくは
クイーンベッド1台であれば4.5帖〜6帖、
セミダブル2台であれば6帖、
ダブルベッド2台であれば6帖〜7.5帖もあれば充分だし、
ゆったりした寝室がいいのであれば
それらに3帖程度プラスして考えていただければ
いいんじゃないかと思います。

31941737_s.jpg

続いて、子供部屋ですね。
子供部屋に関しては子供の人数と年齢によって
柔軟に考えていただいた方がいいかなと思っています。

例えば、お子さんが2人で
もうこれ以上は考えてないのであれば、
人数分だけ部屋をつくり
あとは部屋の広さをどうするか、なので
「どうせいつか出て行くのだから最低限の広さでいいや」
とお考えなのであれば4.5帖あれば充分だと思うし、
「いや、もっと広めにしてやりたい」とお考えなのであれば、
6帖とっていただくといいかと思います。

他方、難しいのは
お子さんが3人以上いらっしゃる場合です。
人数分だけ部屋をつくれば、
その分コスト増になってしまうし、
やがて子供たちが出ていくとしたら
持て余す部屋だらけになる可能性が高いからです。

ゆえ、お子さんが多い方は
部屋の数と広さをコストとの兼ね合いを考えながら
柔軟に考えていただきたいと思っています。

仮に、お子さんが3人で、
一番上と一番下が6歳以上離れているとしたら、
一番上が家から出ていくタイミングが
一番下が自分の部屋を欲しがるタイミングだと思うので、
あえて子供の人数分部屋をつくらずに2つだけにしておくとか、
あるいはお子さんが3人で年齢が近く
確実にそれぞれが部屋を欲しがりそうだとしたら、
小さめでもいいので人数分部屋をつくっておいてあげる
といった感じですね。

イメージとしては、
前者の場合1階に子供部屋をつくりたいとお考えであれば、
コストが割高になるので
4.5帖もしくは6帖の部屋を2つ、
2階につくりたいとお考えであれば
1階につくるよりコストへの跳ね返りが少ないので
6帖の部屋を2つ、

後者の場合、1階に子供部屋をつくりたいとお考えであれば、
3.75帖もしくは4.5帖の部屋を3つ、
2階に子供部屋をつくりたいとお考えであれば
4.5帖もしくは6帖の部屋を3つといった感じでしょうか。

いかがでしたか?
必要な部屋の広さが具体的に把握出来たでしょうか?

これに加えて、
2階に部屋を3〜4室つくるとしたら廊下を3〜4帖、
2階に部屋を2室つくるとして
トイレも2階につくる場合は廊下を2帖、
トイレを2階につくらない場合は廊下を1帖、
2階につくる部屋が1室だけなら廊下はなし、
もしくは0.5帖でカウントしていただければと思います。

では、次回は収納の広さをと言いたいところですが、
収納に関しては
「土地・建物の予算の出し方その3」
をご覧いただくと数字が出ると思うので収納は飛ばし、
次回は2階建てを建てるのに
必要な土地に広さを計算していきたいと思います。

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方5

前回までで
平屋を建てるにあたり必要な面積の出し方と、
その平屋を建てるために必要な土地面積の出し方について
お伝えしきましたが、
「家を建てるなら平屋にしたいなー」とお考えの方は
ある程度具体的な数字を算出することが出来たでしょうか?

出来た!という方は、
この数字を持って住宅会社に足を運んでいただければ
きっとそれに基づいた予算を出してくれるはずなので、
(土地・建物・外構全ての予算)
ぜひ活用してみてください!

というわけで今回からは、
2階建てバージョンについてお伝えしていきたいと思います。

31805836_s.jpg

2階建ては平屋にはなかった階段も算入しないといけないし、
2階につくる部屋が多くなればなるほど
2階に出来る廊下も広くなりやすいので、
この辺も含めて計算していきましょう。

では、まずは玄関から。
玄関と玄関収納に関しては
以前お伝えした平屋と変わることはないので、
広さにこだわりがなければ
玄関は2帖、少し広めがいい方は3帖、
そして、玄関収納に関しては
置くものが基本靴だけなら1帖、
それ以外にキャンプ道具や趣味ものを置きたいという方は
2〜3帖とってみてください。

続いてリビングダイニングキッチンです。
ここに関しては平屋の時にお伝えした
ダイニングテーブルをキッチンの前に置くか横に置くか
によって違ってくるのに加え、
階段をこのスペースにつくるかつくらないかによっても
必要となる広さが違ってきます。

例えば、リビング階段にしつつ
キッチン横ダイニングにこだわるのであれば、
16帖では確実に狭いため18帖は確保した方がいいでしょうし、
少し大きめのソファを希望されるなら20帖は欲しいところだし、
ゆったり感が欲しいなら22帖取ったほうがいいかもしれません。
約2帖のスペースを消費する階段も含めて。

そして、キッチン前ダイニングなら
ここから2帖マイナスした広さで充分でしょうし、
あるいは、キッチン横ダイニングでもリビング階段でなくせば、
先程の数字からマイナス2帖で大丈夫だと思います。

まとめると、
・リビング階段×キッチン前ダイニング
→18帖でOK(ゆったりなら20帖)
・リビング階段×キッチン横ダイニング
→20帖でOK(ゆったりなら22帖)
・リビング外階段×キッチン前ダイニング
→16帖でOK(ゆったりなら18帖)
・リビング階段×キッチン横ダイニング
→18帖でOK(ゆったりなら20帖)
といったところですかね。

ただ、リビング外階段を希望される方は、
階段が別で必要となるので階段スペースとして2帖、
別でカウントしていただきつつ、
そうなると間違いなく廊下が余分に必要となるので、
別途廊下を1帖カウントしていただくといいかと思います。

32043880_s.jpg

続いて水回りですが、
1階は以下の質問に答えていっていただければと思います。

・トイレは最低限の広さでいいでしょうか。
それとも少し広めがいいでしょうか。
・洗面台の広さにこだわりがあるでしょうか。
・洗濯物は基本外干し派でしょうか、それとも室内干し派でしょうか、
それとも乾燥機で乾かす派でしょうか。
・お風呂の広さにこだわりがあるでしょうか。

ちなみにトイレは最低限なら1帖。
少し広めなら1.25帖〜1.5帖。
洗面台は普通サイズなら1帖。
2ボウルが良い、あるいは広めがいいという方は2帖。
脱衣室に関しては室内干し派の方なら3帖。
外干し派と乾燥派の方なら2帖。
お風呂はこだわりがない方は1帖。
広さにこだわりがある方は1.25帖。
といった感じですね。

2階に関しては、
2階にトイレや洗面をつくるとしたら
これらを算入しないといけません。

この場合、トイレだけなら1帖、
2階に洗面化粧台も置きたい場合は、
追加で1帖みていただくといいかと思います。

では、今回はここまでにして、
次回は部屋の数と広さ、
そして収納の広さについて考えていきたいと思います。

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方4

平屋を建てるにあたり、
どれくらい土地の広さが必要となるのかは、
「中庭」をつくるか否かで大きく違ってきます。

「中庭」をつくらない場合、
リビングの位置が南になると思いますが、
リビングの窓から直射光をたっぷりと採り込むには
リビングから敷地境界まで
それなりに距離を取らなくてはいけなくなるのに対し、
「中庭」をつくればそうする必要がなくなるからです。

「中庭」があれば、
自然と隣に建つお家から充分な距離が取れる場所に
窓を設置出来るようになるし、
直射光が入ってきにくい部屋には
「中庭」に入ってくる直射光を壁に反射させた光と
天空光を届けてあげればそれだけで充分明るくなるから、
ですね。

プライバシーが担保された「中庭」の窓には、
視線と共に光までも遮ってしまう
カーテンを設置する必要がありませんからね。

結果「中庭」をつくるか否かで
平屋を建てるにあたり必要となる
土地面積がざっと15〜20坪ほど違ってくることになります。

仮に、延床面積28坪の平屋を建てるとしたら、
「中庭」がある場合
60坪前後もあれば充分なのに対し、
「中庭」がない場合それよりも15〜20坪程度広い
75〜80坪ぐらい広さがないといけない
といった感じですね。

土地価格に換算すると
坪単価が20万円のエリアだとしたら
それだけで300〜400万円前後
違ってくるというわけですね。
かつ、生涯払い続ける
固定資産税の金額も違ってきますしね。

31100718_s.jpg

✔️外構費も大きな差が生じる

また「中庭」の有無は
土地代に影響を及ぼすだけじゃなく、
外構費にも大きな影響を及ぼします。

「中庭」がないお家は
プライバシーを担保しにくい上
防犯性も担保しにくいため、
心理的に敷地に入ってきにくい工夫を
外構工事で施さないといけないし、
ウッドデッキを使うにせよ
部屋でリラックスして過ごしにせよ、
なんらかの手段によって
目隠ししないといけないからです。

「中庭」があるお家は
採光を中庭から確保出来ることから
外周部に大きな窓を設置する必要がなく、
結果、外壁そのものが境界壁の役割を果たすし、
ウッドデッキを使うにせよリビングで過ごすにせよ、
全く人目を気にする必要がないのに対し。

そんなわけで、
土地代と外構代を合計すると
ざっと400〜600万円ぐらいは
差が生じるのではないでしょうか。
もちろん、住みたいエリアによって
この差は違ってくるわけですけどね。

32050819_s.jpg

✔️必要な土地面積の算出方法

平屋を建てるために必要となる土地の広さは、
「中庭」がある場合、
前回までに算出した面積
+「中庭」として確保した面積
+余白10坪(家の周囲の通路)
+駐車場面積(1台4.5坪×台数)
で求めていただけます。

仮に前回までで求めた面積が25坪で、
中庭で必要な面積が3坪(=6帖)で、
置きたい車の台数が4台だとしたら、
25+3+10+18=56坪という感じですね。

他方、中庭がない平屋にする場合、
中庭分を足す必要はありませんが、
日当たりを確保するための余白が
20坪程度余分に必要となるため、
25+10+18+20=73坪は
土地面積が必要だということになります。

いかがでしたか?

これはあくまで目安なので、
常にこの計算通りになるかと言われると
決してそうではないのですが、
とはいえ、こうやってどんな家を建てたいかから
必要な土地の広さを出しておくと
かなり土地探しがやりやすくなるのは間違いありません。

なので、土地探しをしなければいけない方は、
まずは自分がどれくらいの広さの家を求めているのか?
そしてその家を建てるためには
どれくらいの広さの土地が必要なのか?
あらかじめこの2つを算出してから
土地探しに動き出していただければと思います。

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方3

「収納」はたくさんあるに
越したことはないと考えがちですが、
これもまた部屋同様に
増やせば増やす程コストに直結するため、
収納に対する正しい知識をつけた上で
どこにどれだけつくるかを考えていただきたい場所です。

正しい知識とは、収納の分量を左右する要素は
「床面積」ではなく「壁面積」だということですね。

つまり、単純に床の広さだけを見るのではなく
そこに一体どれだけ壁があるのかを
見る力をつけておくことが大切だということですね。

例えば、1帖という収納を
玄関の土間部分につくるとしたら、
平面図だけを見ていたのでは
たいして物が置けなさそうにしか見えないのですが、
仮にここの天井高が2.6mだとして
1枚あたり約3cmの棚板を合計で7枚つけるとしたら、
ここには幅1m69cm、
高さ約30cmの置き場が8段分出来るということになり、
これを靴がどれくらい置けるのかに換算してみると
合計で50足前後置けるということになります。

おそらく思っていたよりたくさん靴が置けるなと
感じていただけたのではないでしょうか。

というわけで、このような考え方をしていただきつつ
どこにどれだけ収納をつくっていくか
考えていきたいと思います。

24983003_s.jpg

まずは玄関土間収納です。
ここには基本靴しか置かないというのであれば、
先程申し上げた通り1帖あれば充分だと思います。
そして、それ以外にも衣類やキャンプ用品をはじめとした
趣味のものなどを置くとしたら
2帖もしくは3帖ほど取っていただくといいかと思います。

続いて、衣類や生活用品などをしまっておく収納です。
衣類に関しては、みんなの分を一括で収納しておきたい派と
それぞれ個別で収納しておきたい派の
2つに分かれるのではないでしょうか。

一括で収納しておきたい派の方は
いわゆる「ファミクロ」と呼ばれている大型収納を、
リビングもしくは脱衣室の近くに
ドンとつくりたいとお考えでしょうし、
個別収納派の方は、寝室にはウォークインクローゼットを
そして子供たちの部屋にそれぞれクローゼットをつくりたい
とお考えだと思います。

というわけで、
一括収納派の方はファミクロとして3〜4帖を、
個別収納派の方はウォークインクロークを2〜3帖、
そして個別収納として0.5〜1帖を子供部屋の数だけ
カウントしてみてください。

続いて生活用品の収納について考えていきましょう。
扇風機や除湿機、加湿器といった季節物の他、
掃除機や未開封の貰い物など諸々存在する
小道具たちを片付けておく場所ですね。
これに関しては、これ専用の納戸を設ける場合
1〜2帖もあれば充分かと思います。

続いてはパントリーです。
パントリーに関しては、
キッチンの背面収納をつくるかどうかによって
大きさがずいぶんと違ってくるかなと思っています。

背面収納をつくる場合、
そこにかなり収納が出来ることと、
キッチンそのものにもずいぶんと収納出来ることから、
パントリーは1帖もあれば充分だし
広めにつくりたいとお考えだとしても
最大2帖で充分かと思います。

背面収納がない場合に関しては2〜3帖ほどみていただき、
先程の納戸とパントリーを兼ねてもいいかなとお考えだとしたら
3〜4帖ほどみていただき
納戸をなくしていただくといいかと思います。

いかがでしたか?
おそらくこれで充分な収納を
つくることが出来たのではないでしょうか。

31847466_s.jpg

✔️どれくらいになりましたか?

ここまで3回に渡って
色々な場所の広さをそれぞれ考えていただきましたが、
これらを全て合わせていただくと
おおよその家の面積が算出出来ます。

そして、この他に書斎や家事室など別の部屋が必要なら
その数字を合わせていただくと、
自分たちにとって必要な最低限の広さが
お分かりいただけると思いますが、
さて、一体どれくらいの広さになったでしょうか?
50帖ぐらいでしょうか?
それとも60帖ぐらいでしょうか?

仮に50帖だったとしたら
これを2で割った25坪が
あなたにとって必要な広さということですね。
そして、60帖なら30坪ですが、
おそらくここまでになった方は、
お子さんの数が4人とか二世帯住宅じゃない限りは
ほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。

では「平屋の広さ」はここまでにして
次回は、その家を建てるために必要な
土地の広さを把握していただくために、
弊社の最大の特徴でもある
「中庭」の有無について考えていきたいと思います。

これがあるかないかによって
土地に広さが大きく違ってくるので、
その理由を知っていただくために
次回もぜひお付き合いください!

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方2

部屋の数と広さをどうするかによって
建てたいと思っている家の面積は大きく違ってきます。

そして平屋を建てるとなれば、
それは、2階建てに比べて家の価格に直接的に影響するため、
平屋をお考えの方は部屋の数や広さについて
自分なりの考え方を持っておいていただくことをオススメしています。

というわけで、
今回は部屋の数と広さについて
お聞きしていきたいと思います。

32101358_s.jpg

まず、これをお聞きしていくにあたり大前提となるのが、
平屋にするということは
全ての部屋と収納が上下に分裂することなく
同じ階に存在するということです。

つまり、2階建てに比べて
部屋も収納も持て余すことなく使えるということですね。

なんせ2階建ての場合だと、
小さな子供たちは自分の部屋を使うこともなければ、
わざわざ自分の部屋に使ったものを片付けに行かないため、
そのための部屋(や収納)が1階に必要になりますからね。

小さな子供たちが遊ぶため、
子供たちのおもちゃを置いておくため、
そして親御さんが泊まりにきた時のため、
やがて迎える老後の寝室用のため、
これらを兼ね備えた部屋ですね。

では、これを前提として
部屋の数と広さを考えていきましょう。

まずは「客間」。
これに関しては先程申し上げた通り、
平屋の場合なくても問題がない部屋ですが、
どうしても畳の部屋がリビングとは別で欲しい、
あるいはどうしてももう1つ部屋が欲しいとお考えであれば
4.5帖〜6帖を計上いただければいいかと思います。

31653201_s.jpg

続いて寝室。
寝室の広さを算出するにあたり必要な情報は、
ここに何をどのように置くのか、です。
ベッドを置くのか置かないのか?
置く場合どのサイズのベッドを何台置くのか?
ベッド以外に置くものがあるのか?
といったことですね。

仮に、寝室は「寝るだけの部屋」だから
最低限の広さでいいとお考えであれば、
シングルベッド2台もしくは
クイーンベッド1台であれば4.5帖〜6帖、
セミダブル2台であれば6帖、
ダブルベッド2台であれば6帖〜7.5帖もあれば充分だし、
ゆったりした寝室がいいのであれば、
それらに3帖程度プラスして考えていただければ
いいんじゃないかと思います。

続いて、子供部屋。
子供部屋に関しては子供の人数と年齢によって
柔軟に考えていただいた方がいいかなと思っています。

例えば、お子さんが2人で
もうこれ以上は考えてないのであれば、
人数分だけ部屋をつくり
あとは部屋の広さをどうするか、なので
「どうせいつか出て行くんだから最低限の広さでいいや」
とお考えなのであれば4.5帖あれば充分だと思うし、
「いや、もっと広めにしてやりたい」とお考えなのであれば、
6帖とっていただくといいかと思います。

他方、難しいのは
お子さんが3人以上いらっしゃる場合です。
人数分だけ部屋をつくればコスト増になってしまうし、
やがて子供たちが出ていくとしたら、
持て余す部屋だらけになる可能性が高いからです。

ゆえ、たくさんお子さんがいらっしゃる方は
部屋の数と広さをコストとの兼ね合いを考えながら
柔軟に考えていただきたいと思っています。

仮に、お子さんが3人で、
一番上と一番下が6歳以上離れているとしたら
一番上が家から出ていくタイミングが
一番下が自分の部屋を欲しがるタイミングだと思うので、
あえて子供の人数分部屋をつくらずに2つだけにしておくとか、
あるいはお子さんが3人で年齢が近く
確実にそれぞれが部屋を欲しがりそうだとしたら、
小さめでもいいので人数分部屋をつくっておいてあげる
といった感じですね。

イメージとしては、
前者の場合4.5帖もしくは6帖の部屋を2つ、
後者の場合3.75帖もしくは4.5帖の部屋を3つ、
といった感じでしょうか。

いかがでしたか?
部屋に必要な広さをある程度把握していただけたでしょうか。

では次回は、
「収納」の広さについてからお伝えしていきたいと思いますので、
「どこにどんな収納がいるか?」ある程度考えておいてくださいね。

【おうちづくりコラム】土地・建物の予算の出し方1

家を建てるにあたり、
誰もが不安になることが予算のことではないでしょうか。

とりわけ、現在はインフレと円安によって
建築費はもちろん土地代や外構代までも値上がりしており
全部でどれくらいかかりそうなのかが
より分かりにくくなっていますしね。

そんなわけで今回は、
建築費や土地代がどれくらいになりそうなのかを
ある程度把握していただくために
いくつか質問をさせていただきたいと考えています。

23294719_s.jpg

最初の質問は「平屋」と「2階建て」なら
どちらにしたいのかということです。
どちらにするかによって
目安となる土地の広さが変わってくるからです。

そして、それに続いてお聞きしていきたいことが
どれくらいの面積になりそうなのかを
把握するための質問です。

仮に平屋にするにしても
建築面積が30坪ぐらいでいい方と
40坪ぐらいになりそうな方とでは、
単純に必要な土地の広さが
10坪違ってくるわけですからね。

また、2階建ての場合でも
1階に持ってくる部屋の数によって
1階部分の面積が違ってくるため、
それに伴って必要な土地の広さも違ってきますしね。

24829677_s.jpg

✔️「平屋」にしたいとお考えの方

では、ここからは一つ一つの場所に
それぞれどれくらいの広さが必要なのかについて
お聞きしていきたいと思います。

これが分かれば家の広さが分かると同時に
必要な土地の広さも必然的に分かるようになるので、
なんとなくのイメージでいいのでお答えいただければと思います。

まず玄関。
家の顔となるこの場所は最小限でいいとお考えなのか、
少し広めがいいとお考えなのかで少し広さが違ってきます。
最小限なら2帖。少し広めなら3帖。
といったところでしょうか。

続いて玄関土間収納。
いわゆるシューズクローゼットですね。
ここの広さは何を置くのかで違ってきます。

例えば、ここには基本靴しか置かないというのであれば
1帖もあれば充分だと思います。
しかし、靴に加えてキャンプ用品や
冬物の服や仕事着などを置きたいとお考えであれば
2帖もしくは3帖必要となってきます。

では、続いてLDK(リビングダイニングキッチン)です。
この広さを算出するにあたって最初にお聞きしたいことが
食卓テーブルとキッチンの関係性です。

というのも、
キッチンの正面に食卓テーブルを並べるのと
キッチンの横に食卓テーブルを並べるのでは、
後者の方がより広いLDKが必要だからです。

また、食卓テーブルのサイズをどうするのかと
どんなタイプのソファーを置くのかなども
LDKの広さに大きな影響を及ぼします。

4人掛けのテーブルと6人掛けのテーブルでは
テーブルの奥行きが全く違うし、
ソファーなんかも形やサイズによって
占領するスペースが全く違ってきますしね。
ゆえ、これらを考慮しながらLDK の広さの目安を算出します。

食卓テーブルがキッチンの正面
かつ4〜6人掛け食卓テーブル、
かつI型の3人掛けソファーなら16帖あれば充分で、
食卓テーブルがキッチン横並び
かつ4〜6人掛け食卓テーブル、
かつI型のソファーなら18帖、
L型の大型ソファーなら20帖欲しいかな?
といったところでしょうか。

続いて、水回りについて。
・トイレは1つでいいでしょうか、それとも2つ必要でしょうか。
・洗面台の広さにこだわりがあるでしょうか。
・洗濯物は基本外干し派でしょうか、それとも室内干し派でしょうか、
それとも乾燥機で乾かす派でしょうか。
・お風呂の広さにこだわりがあるでしょうか。

これらが水回りに対する質問です。
ちなみにトイレは1箇所につき1帖。
洗面台は普通サイズなら1帖。
2ボウルが良い、あるいは広めがいいという方は2帖。
脱衣室に関しては、室内干し派の方なら3帖。
外干し派と乾燥派の方なら2帖。
お風呂はこだわりがない方は1帖。
広さにこだわりがある方は1.25帖。
といった感じですね。

ここまでなんとなくお答えいただけました?
ホントはこのまま最後までお聞きしていきたいところですが、
だいぶと記事が長くなりそうなので、
続きは次回に持ち越したいと思います。

というわけで次回は、
・部屋の数と広さについて
次々回以降に、
・収納について・中庭の有無について
ご質問させていただこうと思っているので、
次回・次々回までに少し考えておいてくださいね。

【おうちづくりコラム】設計で大事な2つの視点

建てられている家のほとんどが、
「お客さんが持つ要望」を中心に
「耐震」「直射光」「動線」を
考慮した間取りになっていますが、
ここには間取りを考える上で
非常に大切な視点が抜け落ちています。

「周りからどう見えるか?」と、
「周りのことがどう見えるか?」です。

2475958_s.jpg

例えば「南向きの土地」は
南からの直射光を最も長い時間」
最も有効に室内に取り込める土地ですが、
一方でその窓からは必然的に
「光」と「熱」と共に「視線」も
家の中に入ってくることになります。

結果、それを防ぐために
カーテンを設置せざるを得なくなります。
そして、そのせいで光が入ってこなくなり、
いざ住んでみると、
思っていたより家の中が暗いということなります。
南からの光だけに頼りするあまり、
それ以外の方向の窓を全て小さくしていることもあって。

また、それを想定して
高いお金をかけて境界に高い塀を立てたり、
庭に大きな目隠しをしているお家もありますが、
これらの対処療法では丸見え感を十分に防ぐことは出来ません。

結果、更なる浪費を生んだにもかかわらず
結局、カーテンが開けられず
薄暗い中での生活を強いられることになります。

これが「周りからどう見えるか?」まで考慮しないまま
建ててしまった家が迎える結末です。

と言っても、
明るさと開放感はなくなるものの、
カーテンによって熱く、眩しく、
さらに日焼けの原因となる直射光の侵入を
ほぼほぼシャットアウトしてくれるので、
テレビ画面の見にくさや、
暑さや日焼けなどは防ぐことが出来るで、
そのあたりは不幸中の幸いかもしれませんが。

2066708_s.jpg

✔️周りのことがどう見えるかも大事!?

そして、もう1つ大事な視点が
「周りのことがどう見えるか?」ということです。

こちらは主に「南向き以外の土地」
で考えた方がいいことなんですが、
その理由は南向きの土地以外の場合、
建てる家の南には基本隣の家が建っているからです。

つまり、セオリー通りにリビングを南に配置してしまうと、
今度は直射光が入ってきにくくなるのはもちろんのこと、
それに加えて、その窓から見える景色が
前に建つ家の裏側となるため、
カーテンを開けている状態だと
美しくない裏側の景色が目の前に広がる
ことになってしまうからです。

給湯器や室外機やゴミ箱がずらりと並び、
換気扇からの黒ずんだ汚れや
緑色のコケによって荒んでしまった壁を
ずっと見続けることになりますからね。

南向きの土地のように
向こうから見られることは基本ないと思うので、
カーテンは開けられるものの
今度は汚い景色しか見えないという
状態に苦しむことになるわけです。

ゆえ、全ての土地において
必ず「周りからどう見えるか?」
と「周りのことがどう見えるか?」まで考えた上で
間取りをつくっていただくのが
最良の方法だと考えています。

この2つは快適な暮らしを手に入れるために、
つまり、明るさ・開放感・居心地を
ベストな状態で実現するためには絶対に必要な要素なので
決して忘れないようにしていただければと思います。

【おうちづくりコラム】遂にデフレからインフレに!?

国が発表するデータを見る限り、
ようやく日本は長く続いたデフレ期間を脱却し、
インフレ局面に突入したのではないでしょうか。

そして、そうなるとこれまでとは
お金に対する考え方を変えざるを得なくなります。

物価が上がらない、
あるいは下がっている状態のデフレ局面では、
現金は資産を防衛するにはそれなりに良い手段なのに対し、
物価が上がっている状態のインフレ局面では、
その真逆になってしまうからです。

これまで1000円で変えていたものが
1500円になってしまったとしたら、
150万円の貯金の価値は
100万円に目減りしてしまいますからね。

つまり、お金を現金だけで持っておくことは、
インフレ局面では絶対にやめた方がいいというわけですね。

ゆえ、家づくりにおいても
自己資金として内入れ出来るまとまった現金があり、
それを現金のまま置いておこうというお考えをお持ちである方は、
以下のどちらかを選択していただくことをオススメしています。

31848564_s.jpg

✔️選択肢その1

まず一つ目の選択肢が、
出来るだけ内入れし住宅ローンの借入額を減らす
ということです。

インフレになるということは
住宅ローン金利が上昇するリスクも高まるということなので、
インフレによる現金の価値の目減りを防ぐとともに、
借入額を減らすことによって
金利上昇による返済負担上昇リスクも軽減出来るからです。

また、近い将来金利が上がる可能性が高まるのだとしたら
内金を入れることによって借入額を減らすことが出来れば、
少々金利が高めである固定金利を選んだとて
返済負担が大幅に増えるということもありませんしね。

個人的には、ローン返済額が減った分、
浮いた資金を長期積立投資に回し続けていただくのが
理想的だと考えています。

毎月、もしくは毎日、
全世界株式のインデックスファンドを
ローン返済期間中買い続けていただくという感じですね。

一例を挙げると、
4500万円の借入を4000万円に減らすことが出来れば、
金利1%、40年返済だとすると
毎月12,643円フローが生まれる。
それを今後40年間ずっと毎月投資に回していただくとして、
それが年率3%平均でお金が増え続けていくとしたら
元本を合計した6,068,640円が
40年後には11,782,760円にまでなるという感じです。

そしてこれを「つみたてNISA」で運用していったとしたら、
増えた分に対して通常かかる約20%の税金が全くかからないので
増えた分が丸々手取りになるというわけですね。

まず1つ目の選択肢がこれです。

29637982_s.jpg

✔️選択肢その2

続いて、2つ目の選択肢。
こちらは仮に内入れ出来る現金があるとしても内入れせず
ほぼ全額銀行から借りてその現金を長期積立投資に回す
という選択肢です。

仮に500万円現金があるとしたら、
40年ローンだと考えると
先程と同じぐらいの金額を長期積立投資に回していただける
というイメージですね。

ただし、この場合
借入額が多くなる分利息の支払いが多くなるので、
その分選択肢1より手元に残るお金が少なくなります。

具体例を挙げると、
4000万円の借入を
金利1%、40年返済で借りた場合の総支払利息と
4500万円の借入を
金利1%、40年返済で借りた場合の総支払い利息とでは、
1,068,640円差があるという感じです。

ゆえ、個人的には
選択肢その2よりはその1を選んでいただく方が
良いのではないかと考えています。

もっとも選択肢その2の場合は、
借入額が大きい分
借入名義人に万が一のことが起こった場合、
団体信用生命保険によって
全額繰上げ返済される額も大きくなるので、
そのリスクが高そうなご家庭の場合、
こちらの方がいいかもしれませんが・・

それはさておき、
今回の結論としては、
インフレ局面においては
現金を現金のまま置いておくのは良い選択肢ではないので、
どのみち長期的な目線を持って積立投資をしてください!
というお話でした。

【おうちづくりコラム】「平屋は高くなる」は本当なのか?

現在「平屋」は空前のブームになっているし、
土地価格が安く平屋を建てるには
最適な広さの土地が多いここ徳島では、
まずは「平屋」に出来ないかを優先して考えた方がいいと
以前からお伝えしているのですが、
とはいえ、まだまだ多くの方が
「平屋にすると高くなる」というイメージから
敬遠しているのではないでしょうか。

まず高くなりそうなのが「家そのものの価格」。
そして、平屋を建てるとなると
それなりに広い土地がいりそうだから土地の価格も高くなりそう。
かつ敷地が広がる分、外構工事までも高くなりそう。
と、普通は思ってしまいますよね。

では今回は、
そんなイメージから平屋を諦めかけそうになっている方に
「実際のところはどうなのか?」お伝えしていきたいと思います。

31847466_s.jpg

✔️平屋と2階建ての価格比較

同じ材料を使い同じような仕上げで
平屋と2階建てをそれぞれ建てるとしたら、
同じ面積で考えると坪あたり10万円前後価格は違ってきます。
35坪だと350万円ほど平屋が高くなるという感じですね。

しかし、実を言うと
この比較方法自体がそもそも間違っています。
同じ面積で比較するということが、です。

2階建てには階段が必要ですが、
平屋には階段が必要ないからです。
ゆえ、この場合の比較方法は
35坪から2坪(1•2階それぞれ1坪ずつ)を
差し引いた33坪で比較するのが正解です。

とはいえ、そうしたとしても
まだまだ価格は平屋の方が高いのが現実です。

ゆえ、ここから
2階建てから平屋にすることによって
必要じゃなくなるものについて考えていきたいと思います。

まず、議論したいのが「トイレ」。
2階建てでは1•2階両方にトイレが必要だと思います。
夜中にわざわざ階段を下りて1階までトイレに行くのは
だいぶ面倒臭いですからね。

それに対し平屋だと
トイレが1箇所でもいいのではないでしょうか。
もちろん、混雑しがちな家庭だと
2つ必要かもしれないんですけどね。

続いて議論したいのが「廊下」。
2階建ての場合、
階段を上り切ってからそれぞれの部屋に行くためには
確実に廊下が必要になるのに対し、
平屋にすれば廊下を無くそうと思えば、
ゼロにすることだって出来ますからね。

そして、この「トイレ」と「廊下」を無くしてもいいとしたら、
先程の面積からさらに2坪ほどマイナスすることが出来ます。
先程の続きで考えると31坪ということですね。

では、ここで一旦
価格の比較をしてみましょう。

仮に2階建ての坪あたりの価格を70万円、
平屋の坪あたりの価格を80万円としたら、
2階建て:70万円×35坪=2450万円
平屋:80万円×31坪=2480万円となり、
実はそう価格が変わらないということが
お分かりいただけたのではないでしょうか。

部屋の数も収納の数も部屋の広さも収納の広さも
全くさわっていないので、
ホントに無くても問題ないものだけを抽出したという感じですね。

というわけなので、「平屋は建築費が高くなる」は
一旦、頭の中から帳消しにしていただけたらと思います。

31446518_s.jpg

✔️土地の価格はどうなのか?

平屋は、2階建に比べて1階の面積が大きくなるため
その分、土地も広く必要となります。

しかし、冷静に考えてみると、
ここ会津では55〜60坪という広さで
販売されている土地が最も多く、
実を言うと、これだけの広さがあれば
充分、平屋を建てることが出来ます。
駐車場を3台確保しつつ、です。

ゆえ、平屋を建てたいからと言って、
わざわざもっと広い土地を探す必要は
全くと言っていい程ないんですよね。

広げれば広げるほど
土地価格どころか外構工事費用も高くなるだけでし、
もっと言うと固定資産税も高くなるだけですからね。

そんなわけで
弊社が出した結論としては、
「平屋だから高くなる」というのは
必ずしもイコールではないということです。

なので、平屋を建てたいと思っている方は
ぜひぜひ、そのまま平屋で突き進んでいただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】一網打尽な提案

物が溢れやすく生活感が出やすい
リビングダイニングキッチンを
美しい状態で保ちやすくするには、
「部屋や収納をどこに配置するか」が大事です。

例えば「子供たちの部屋は2階につくるもの」だと
一般的に考えられていますが、
自分自身の過去の経験上、
この当たり前は必要ないという結論に至りました。

子供たちは小さいうち自分の部屋を全く使わないし、
思春期となり使い出したとて
寝る前までリビングで過ごすのが
日常的に当たり前となっていることから、
いつも使うものは基本、
常にリビング付近に置きっぱなしになっているからです。

もちろん、時々は張り切って掃除をして
一旦、荷物をまとめて自分の部屋に
持っていってもらっていたのですが、
10日もすれば元通りになっているということを繰り返した結果、
不毛さに気が付いてそのまま放置しているという状態ですね。

ま、これはこれで
子供たちと過ごす時間が多いことの裏返しでもあるので、
いいんですけどね(笑)

4211734_s.jpg

そんなルーツもあってか
弊社では子供たちの部屋を基本1階につくることを
オススメしているのですが、
これは子供部屋に限らず
寝室にも同じことが言えるのではないでしょうか。

これも再び自分の話になるのですが、
着ていた服をわざわざ2階まで持っていくのも
明日(今日)着る服を1階に持って下りてくるのも
なかなか面倒だからです。

結果、いつも着るものは
基本ダイニングチェアーに引っ掛けているし、
鞄なんかもダイニングチェアーの上に
置きっぱなしになっているというのが我が家の現状です。

そんなわけで、
こんな我が家の状況踏まえて
「だったら絶対平屋がいいやん!」
という結論に至ったというわけです。
もちろん、うちの子供たちも100%同意です(笑)

もっとも、我が家がそろいもそろって
ただただ横着家族なだけかもしれないところは
否めない事実なんですが・・・

22635430.jpg

✔️平屋に家事楽なんて関係ない?

家事楽な家にしたいというご要望を
家を建てる誰しもがお持ちだと思いますが、
こと「平屋」に関しては、
そんなことを気にする必要は一切ないのではないでしょうか。

部屋や収納がリビングダイニングキッチンと同じフロアにあるため、
自分たちの荷物や服を自分の部屋に片付けるのが
2階建住宅のように億劫じゃなくなるし、
そうなればリビング付近に物が溢れにくくなるので、
仕事に行っている日中にルンバのタイマーをセットしておけば
勝手に床掃除をしてくれるからです。

また、洗濯の一連の流れに関しても
上下移動がない上、移動距離も短くなることから
2階建てに比べて圧倒的に楽になるのは間違いないと思います。

ましてや平屋の最大の難点である
防犯とプライバシーを担保するために
「中庭」があるお家にしてしまえば、
干すも取り込むも片付けるも全てわずか数歩でこなせますからね。

そんなわけで、日常生活の困った、を一気に解決し
より豊かに暮らしを送っていただくために
弊社では平屋を中心とした家づくりをしているというわけです。

【おうちづくりコラム】収納が多いに越したことはない?

「収納は多いに越したことはない」
収納が足りず部屋に物が溢れている状態を想像すると、
あっさりこういう結論に至ってしまうのですが、
収納を多くつくれば建築コストも上がってしまうため
(家の面積が大きくなるから)
単純にたくさんつくればいいというわけではありません。

また、人は「隙間があればそこを埋めたくなる」
という習性を持っているため、
たとえ収納をたくさんつくったとて
その余白に合わせて物を増やしてしまう可能性が高いことから
収納のつくり過ぎにも注意した方がいいかもしれません。

「物が増える」ということは
「無駄遣いをしている」可能性が高い
ということでもありますしね。

というわけで今回は、
「収納」に対する弊社の考え方について
お伝えしていきたいと思います。

これを覚えていただくと
不用意にコストを上げることなく
充分な収納量を備えたお家を建てやすくなると思うので、
知識アップのために最後までお付き合いください。

1683879_s.jpg

✔️床ではなく壁で考える

その収納にどれだけの物を納めることが出来るかは、
床の多さというよりも壁の多さに大きく依存します。

例えば、2帖という収納は
1m69cm×1m69cmという広さですが、
この収納は壁をどう使うかによって収納の分量が違ってきます。

全部で4面ある壁のうち
2面しか使えないように入口をつくった場合、
1.69m×2面=3.38mが棚1段あたりに置ける分量ですが、
これを3面使えるように入口をつくった場合、
1.69m×3面=5.07mにまで棚1枚あたり置ける分量が増えますからね。

ゆえ、収納を考える時は、
単純に広さだけを見るのではなく
その壁をどれだけ有効活用出来そうなのかに
着目していただければと思います。

それさえ出来るようになれば、
ある程度正確に収納の容量が
把握出来るようになるんじゃないかと思います。

✔️回遊動線は落とし穴

そしてこの考え方を知っていただくと
回遊動線(グルグル回れる通り抜け動線)が
いかに収納に悪い影響を及ぼしやすいのかを
ご理解いただけると思います。

通り抜けられるということは、
その通路に面した壁を全く使えなくなる
ということだからです。

先程の2帖の収納の場合で考えると、
4面ある壁のうちたった1面しか使えなくなる
ということになりかねませんからね。

つまり1帖の収納と同じだけの容量しかないということです。
2帖という広さは1帖という広さよりも
30〜40万円も多くコストがかかっているというのに、です。

そんなわけで回遊動線に関しても
便利そうだというメリットだけに着目するのではなく
その裏にこんなデメリットがあることも
ご理解いただければと思っています。

31801672_s.jpg

✔️収納に限らず部屋にも壁が必要

さらにこの考え方は
収納だけじゃなく部屋でも同じことが言えます。

4面ある部屋の壁のうち、
1面には入り口のドアがつくとして
もう1面にクローゼットをつくり
残りの2面に窓をつくってしまったら、
その部屋には全体を使える壁がなくなってしまうからです。

結果、物の配置が難しくなるし、
模様替えをする余地もなくなるし、
コンセントの位置もかなり限定されてしまいます。

ゆえ、間取りを考える時、
いかに壁を多くつくるのかを
弊社では意識しているというわけです。
壁が増えれば収納が安定するだけじゃなく、
耐震も良くなるし断熱効果も良くなりますしね。

もちろん、そのためには
最小限の窓で採光と風通しを確保出来る
間取りにしないといけないんですけどね。

というわけで、
最後は少し話が脱線しましたが、
とにかく収納は「床」ではなく「壁」が重要であることを
ぜひ知っておいてもらえたらと思います。

【おうちづくりコラム】なぜカーテンがいらない家にこだわるのか?

カーテンの役割は、
①光量を調整する
②窓から侵入する外気を防ぐ
③プライバシーを担保する
④見たくないものを隠す(外)
⑤見られたくないものを隠す(中)
この5つがあると言われていますが、
これら5つを全て満たすために
全窓へのカーテン設置を前提として
間取りや窓を考えてしまうと、
開放感や明るさが犠牲になります。

常に③〜⑤を満たそうとすると
カーテンを開けたままにしておくことが
出来なくなってしまうからです。

また、カーテン費用は
基本建築費用に入っていないため、
数が増えればその分コストへの跳ね返りが大きくなるし、
それに加えて
一つ一つデザインや素材にこだわっていくとなると
なおのことその跳ね返りが大きくなります。

そんなわけで弊社では、
出来るだけカーテンが必要のない
間取りや窓づくりをするように常に心がけています。

カーテンが必要なくなれば、
カーテンを洗う手間もなくなるし、
レールの拭き掃除もしなくていいし、
窓を開ける度にカーテンがビラビラ揺れる
あの鬱陶しい思いも一切しなくて済みますしね。

31100720_s.jpg

基本カーテンが必要ない家にするためには、
周りから自分の家がどのように見えるのかを考えながら
間取りを考えなければいけません。

例えば、南向きの土地で間取りを考える場合、
安易に南向きにリビングをつくり
南向きに窓をつくってしまうと外からの視線が気になり
四六時中カーテンが開けられない家になってしまうので、
基本このようなレイアウトでは間取りをつくりません。
このお家は直射光が眩し過ぎるせいで
きっとテレビの画面も見にくいでしょうしね。

また、北向きの土地の場合、
南向きと違ってリビングが
人の目に触れる可能性はグンと下がるものの、
裏側に家が建っているとしたら、
室外機や給湯器やゴミ箱が陳列され、
換気扇から出てくる黒カビで薄汚れた
家の裏側がリビングから見える景色となり
結局カーテンが開けられなくなるので、
この場合も安易にリビングを南に持ってくるのではなく、
どうすればリビングの窓から
カーテンを取り除くことが出来るのかを考えつつ
間取りをつくりあげていきます。

大半の時間を過ごすリビングの窓に
カーテンがいらなければ、
光もたっぷりと入ってくる上
外や空が見えることで開放感が出て、
最高の空間が出来上がりますからね。

24536599_s.jpg

✔️カーテンがいらない設計にする利点

カーテンがいらないお家をつくることが出来れば、
日中照明をつける必要が一切ありません。
常時入ってくる自然光を防ぐものがなくなるからです。
晴れの日はもちろん曇りや雨の日だとしても、です。

そして、カーテンがいらないお家をつくることが出来れば、
カーテン代が必要なくなります。
おそらく50万円前後のコストが。

また、カーテン代が浮くと共に
窓のコストも減ることになります。
カーテンがいらないことで最小限の窓だけで
採光と換気が確保出来るようになるからです。

さらに、冒頭でもお伝えしたように
カーテンを洗う必要もなくなれば
レールの拭き掃除もいらないし、
窓を開けた時の鬱陶しいカーテンのビラビラに
イライラすることもなくなります。

この他、カーテンがいらなくなり
窓の数を最小限に出来れば、
その分、壁が増えることになるので
耐震性も高くなるし断熱性も高くなります。

窓が少なくなれば、
外壁を汚す窓からの垂れジミも少なくなるし、
戸締りの心配もきっと減るでしょうしね。

というわけなので、
カーテンの数を少しでも減らせるよう、
周りから自分の家がどう見えるのか?
そして、カーテンがいらないようにするには
どうすればいいのか?
こういった視点で間取りを考えてみてください。

【おうちづくりコラム】建築中に必要となる利息の話

住宅ローン返済は、
家の引き渡しが終わった時点から
始まるのが一般的な流れですが、
この流れで進めた場合綿密に申し上げると、
土地をローンで購入する方は土地の支払いをした時点から、
土地を現金で購入する方や土地を買わなくていい方は
中間金のお支払いをした時点から、
元本は据え置いたまま利息だけ支払うことが一般的です。

ゆえ、住宅ローンを利用するにあたっては
金利や保証料の有無やパーセンテージ、
その他最初にかかる費用などに加え、
この利息がどれくらいかかるのかも
一緒にお聞きしていただくことをオススメしています。

では今回は建築中にかかる利息について
お伝えしていきたいと思います。

「分割融資」と「一括融資」の2つのパターンがあり、
どちらを選ぶかによって利息の額が違ってくるのですが、
それぞれにメリットもあればデメリットもあるし、
どちらも選択できる銀行とそうじゃない銀行があるので、
まずは基本的な知識を身につけていただければと思います。

31536135_s.jpg

✔️分割融資と一括融資の違い

土地から買って家を建てる場合、
銀行からの融資が必要となるのは
①土地の支払いをする時
②家の中間金を支払う時
③家が完成し残金を支払う時
この3つですが、
①や②の時点から住宅ローン返済が始まってしまうと、
家賃とローンを二重払いしないといけなくなるため、
基本、銀行は①や②のタイミングで融資を実行しても
元本は据え置いたまま利息だけを返済してください
という形をとっています。

そして「分割融資」とは、
①のタイミングではその際に必要となった
融資金額だけで利息を計算し、
②のタイミングを迎えた時点で、
①に加えて②の利息も発生するという流れを取るのに対し、
「一括融資」とは、
①のタイミングで借入額全額に対して利息を発生させる
という流れを取ります。

具体的な数字を当てはめてみると
仮に借入額が4000万円で金利が1.4%、
土地取得にかかる費用が1000万円で
土地購入から住宅ローン返済までの期間を6ヶ月、
建築費の中間金が2000万円で
中間金支払いから住宅ローン返済までの期間を3ヶ月だとしたら、

「分割融資」の場合は、
1000万円×1.4%÷12ヶ月×6ヶ月=約70,000円(土地利息)
2000万円×1.4%÷12ヶ月×3ヶ月=約70,000円(建物利息)
合計約140,000円

「一括融資」の場合は、
4000万円×1.4%÷12ヶ月×6ヶ月=約280,000円

といった感じですね。
こうやって見比べてみると
「分割融資」の方が利息の負担が小さいのは
お分かりいただけたかと思います。

ま、あくまで「分割融資」を選ぶことが出来れば、
の話なんですけどね。
銀行によっては「一括融資」しか
選択肢がないところもありますからね。

✔️一括融資の利点

では、続いて「利息」ではなく
「保証」という点に目を向けてみますね。

住宅ローン金利の中には
「団体信用生命保険」と呼ばれる
生命保険料も含まれているのですが、
もちろん、利息だけの支払いが発生する
この融資にも保険がかかっています。

ゆえ、建築中に万が一のことが起こった場合、
「一括融資」だと借入金全額が
一括繰り上げ返済されるのに対し、
「分割融資」だと融資してもらっている
部分的な金額分しか繰り上げ返済がなされません。

仮に、土地の支払いが終わったと同時に
万が一のことが起こったとしたら
「一括融資」だとローンが0円になるのに対し、
分割融資だと土地取得のために払った費用
1000万円しか繰り上げ返済がなされないため
残った3000万円分は相続人が払っていかないといけなくなる
という感じですね。

このように保証に目を向けてみると
「一括融資」の方がいいかも?
となる方もいらっしゃるかと思います。
万が一とはいえ、
こんなわずかの期間で絶対に起こらない
とは言い切れませんからね。

22490727_s.jpg

✔️で、結局どっちがいいのか?

という話になると思いますが、
「分割」と「一括」の両方を選べる銀行もあれば、
「分割」しか選べない銀行もあるし、
逆に「一括」しか選べない銀行もあります。

また、銀行によったら
元本据え置きの利息を払っている期間、
実行された融資額にも住宅ローンと同じ金利で
利息をつけてくれているところもあります。
(つまり、実質負担が0だということです)

なので、住宅ローンの話を聞きに行った時には、
金利や保証料の有無やパーセンテージ、
その他最初にかかる費用などに加えて
「分割融資」と「一括融資」についても
一緒に聞くようにしてくださいね。

そして、全条件をテーブルに並べ
それらを総合的に判断して
最も自分がしっくり来るローンを
選んでいただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】利息の無限ループの予防法

「家賃並みで家が買える」という謳い文句は、
家が欲しいと思っている方にとって
とっても魅力的なフレーズですが、
これをそのまま真に受けて家を建てていいのかと言うと、
もちろんそうではありません。

賃貸住宅だと固定資産税を払わなくいいけど、
家を持てば持ち続けている限り
ずっと払い続けなければいけなくなる。

賃貸住宅だと
家財道具にだけ保険をかけていればいいけど、
家を持てば家そのものにも火災保険をかけなくてはいけなくなる。
と同時に地震保険にも。(これは任意です)

賃貸住宅だと
建物そのものが老朽化しても自分で直す必要はないけど、
家を持てば老朽化の修正費用は全て自己負担となる。
そして、その修繕を怠ってしまうと
家の寿命を縮めることになるし暮らしの質も下がる。

賃貸住宅だと
面積が小さい上に家族の人数も少ないし
子供たちも小さいことから
光熱費(電気・ガス代)はそこまで高くないのに対し、
家を持てば面積が大きくなる上に
家族の人数が増える可能性が高いし、
子供たちが大きくなるに連れて光熱費も高くなりやすい。

といったことが想定されるからです。

ゆえ、こういった維持管理(ランニング)コストを
どう準備していくのかを考え、
その上で毎月の返済金額をはじき出して欲しいと思っています。

あ、そうそう。
家電製品の買い替え費用も、ですね。
これは賃貸住宅に住んでようがマイホームに住んでいようが
いずれにしても必要となる費用なので
冒頭の説明では割愛していましたがこれも必要になりますからね。

しかも、これらはなぜか支出が増えるタイミングで
見事に壊れてくれますからね。

3382089_s.jpg

✔️準備を怠った結果

冒頭の謳い文句に飛びついて家を建てた方の多くが、
おそらくこれらの費用の捻出に
かなり苦戦しているのではないでしょうか。

例えば、
家電は10年前後で壊れるとよく言われますが、
実は家電が壊れるタイミングは
子供たちにかかるお金が急激に増えるタイミングと
ちょうど被ります。(塾代や進学費用です)

結果、ジリジリと貯金が減っていくし、
そんな中家電を買い換えるとなると、
数十万単位のお金が一気に吹っ飛んでいきます。

(例)
→エコキュートの買い替え:
処分費も含めて約50万円
→便器交換:
処分費も含めて約15〜30万円
→エアコン交換:(1台あたり)
処分費も含めて約10〜20万円

ま、通帳からこれだけのお金が
ジャブジャブなくなっていくとなると、
メンタル的にかなりしんどいですよね。

31183306_s.jpg

その上、建って10〜15年ほど経つと
コーキングが切れたりひび割れたり
外壁材の塗料が落ちてきたりするため、
この修繕にも着手しないといけなくなります。

そして、これらには
ざっと150万円ほどかかるのですが、
この状況に備えて修繕費を積み立てていない場合、
これを見送るかあるいはリフォームローンを組むかの
2択を強いられることになります。

見送るとなると
家はどんどん劣化していくことになるし、
リフォームローンを組むとなると、
既存の住宅ローンに上乗せして
さらにローンを払うという感じですね。

そんなわけで、
こんな状況に陥らないために
事前にこういった資金を
どう準備するのかを考えておいて欲しいと
思っている次第であります。

この他、老後に近づくと
キッチンやお風呂なども老朽化し
取り替えないといけなくなるのですが、
これまたリフォームローンを組むとなると、
エンドレスで割高な利息を払い続けることになるので、
甘くて楽観的なフレーズに騙されないよう
気をつけてくださいね!

【おうちづくりコラム】家づくりは「暗い老後」と「明るい老後」の分かれ道

「老後資金」は「住宅資金」と「教育資金」と共に
人生の三大資金と言われていますが、
リタイアした後の資金(老後資金)を
どのように準備していくのかを考えながら
家づくりをした人とそうじゃない人とでは、
間違いなく老後の暮らしにくっきりと明暗が分かれると
個人的には考えています。

ゆえ、リタイア後の資金をどう準備するのかを同時に考えながら
家づくりの予算計画を立てることをオススメしているのですが、
では、それを実行するためには
何をどのように考えればいいのでしょうか。

23456572_s.jpg

まず、リタイア後の資金計画を建てる上で
知っておいてもらいたいことが、
リタイア後、豊かに暮らしていくためには
一体どれくらいの費用がかかりそうなのかということですが、
国が発表しているデータなどを参考にざっくりと試算してみると
おそらく月35万円ぐらいだと考えておいた方が良さそうです。
(夫婦2人の最低生活費が22万円、
それにゆとり(旅行・趣味)費用13万円を上乗せした合計金額です)

ゆえ、この数字を把握するためには
自分が仕事を辞めたいと考えている年齢と
その後、何年ぐらい生きそうなのかに
420万円(35万円×12ヶ月)を
かけていただくといいのかなーと思います。

仮に65歳でリタイアしたくて
家系的に90歳ぐらいまでは生きそうかなーとしたら、
420万円×25年=1億500万円という感じですね。
こうやって数字に直してみるととんでもない数字ですよね・・・

では、次に「年金」をどれくらいもらえそうなのか
考えていってみましょう。
仮に、規定通り65歳から年金をもらい始めるとしたら
どれくらいもらえるのでしょうか。
もしかしたら今後は減っていく可能性もあるかもしれませんが、
とりあえず現時点の基準で試算してみますね。

仮に、ご主人が会社に勤め続け
平均年収500万円をもらい続けたとして、
奥さんは扶養の範囲内で働き続けたとしたら、
このご家庭が65歳からもらえる年金額は
おおよそ22万円ぐらいです。

ゆえ、このご家庭の場合贅沢をしなければ
なんとか年金だけで暮らしていくことは出来そうですが、
それだけでいっぱいいっぱいなので
全く楽しくない老後生活を送らざるを得なくなってしまいます。

ゆえ、不足分である毎月13万円を25年×12ヶ月分、
つまり3900万円を
これからリタイアするまでに貯金していかなければいけません。

なかなか大変な数字ですがこれがリアルな数字だし
家を持ちながらそして子供たちを育てながら
これを実行していかないといけません。

24850218_s.jpg

✔️不足資金を賄う2つの対策

ここまでの話だと、
「ちょっと無理かも・・」「家は買えそうにないな・・」
と思ってしまったかもしれませんが、
個人的には全く悲観的にならなくていいと思っています。
これからお伝えさせていただく2つの対策さえ実行していただければ。

まず、1つ目の対策が
「長期積立投資」を今すぐやり始めるということです。
かつ働き続けている間ずっとやり続けるということです。
「長期積立投資」とは毎月(毎日でも良いです)決まった額で
投資信託を買い続けていくことです。

例外なく誰もがこれをやった方が良い理由は、
一番お金が増える貯蓄方法からです。
銀行の定期預金や貯蓄型の保険なんて
比にならないぐらい圧倒的に、です。
ゆえ、働いて稼いだお金の中で可能な限り多くの金額を
「長期積立投資」に入れていってください。

まず1つ目の対策がこれです。
端的に申し上げると
「あなたも働きながらあなたが稼いだお金にも働いてもらう」
という感じですね。

そして、2つ目の対策が
リタイアする年齢を65歳から75歳に延ばすということです。
かつ、夫婦そろってです。出来れば奥さんも正社員で。
正社員になれば労働期間中余分に納税しないといけませんが、
厚生年金に加入出来ればその分もらえる年金が増えるからです。

「えっ?それはちょっと・・・」と一瞬思われたかもしれませんが、
けっこう真面目にこれをお伝えしています。

理由は2つ。
1つは仕事をしなくなったら間違いなく毎日退屈になるから。
ますます長生き社会になるとしたら
働かない期間を延ばしたらその分もっと資金が必要になりますしね。

そしてもう1つは、
75歳まで年金受給を遅らせると国民年金額が1.84倍になるからと
その上、厚生年金を夫婦そろってもらえるとなると
最悪、貯金がほとんど出来てなくても年金だけでなんとかなるからです。
ゆえ、2つ目の対策として
夫婦そろって75歳まで働き続けることを推奨しています。

ただし、これは健康であることが条件になってくるので、
あくまで第2の対策なんですけどね。
(所得があると納税も多めにしないといけなくなるし
医療費も高くなってしまいますしね)

というわけで、この2つを知っていただき
実行することを前提として家づくりをしていただければと思います。
そうすれば「絶対に」とは言い切れませんが、
ほぼ老後の心配をすることなく
マイホームを持つことが出来ると思いますから。

【おうちづくりコラム】農地に建てるという選択肢

インフレによって建築費はもちろん
外構工事費も土地造成費も値上がりしたことから、
土地から買って家を建てるとなれば
数年前よりも最低でも500万円、
場合によったら1000万円ほど
家づくりの予算が上がってしまいました。

ゆえ、個人的には費用を大幅に浮かせるために
実家に土地があるのなら
そこを積極的に活用することをオススメしているのですが、
もちろん、この場合でも何もせずに(お金をかけずに)
そのまま建てることが出来る土地もあれば
そうじゃない土地もあります。
古い家が建っている場合であれば解体工事が必要になるし、
田んぼや畑に建てるのであれば造成工事が必要になるように。

そんなわけで今回は、
手続き的にも費用的にも若干ややこしい
田んぼや畑などの「農地」に家を建てる場合について
お伝えしていきたいと思います。

30050943_s.jpg

実家が所有している農地に家を建てる場合、
「市街化区域」なのか「市街化調整区域」なのかによって
手続きやかかる時間が変わってきます。

「市街化区域」は基本的に宅地を推奨している地域なので、
簡単に宅地にすることが出来るのに対し、
(事後報告の許可で大丈夫です)
「市街化調整区域」は基本的に農地を推奨している地域なので、
市街化区域のように簡単に宅地にすることが出来ないからです。
(事前に届出をして許可をもらわないといけません)

ゆえ、まずはこの地域を確認していただければと思うのですが、
仮に「市街化調整区域」か、
「市街化区域」でも「市街化調整区域」
のどちらでもない地域だったとしたら、
次に確認していただきたいことが
「農業振興地域」に該当しているかどうかということです。

仮に、農業振興地域に該当しているとしたら、
農地を宅地に変える「農地転用」という申請をする前に、
農業振興地域から外してもらう
「除外申請」をしないといけないのですが、
そのタイミングが年に2回しかないからです。

ゆえ、農地に家を建てようと思ったら
ここまでのことを親御さんに確認してみてください。

市街化区域の場合だと、
農業振興地域であることもないし、
農地転用は1ヶ月もあれば出来るのですが、
市街化調整区域やそれ以外の地域の場合は、
農地転用に2ヶ月ほどかかる上に、
農業振興地域にかかっている場合、
申請のタイミングが年に2回しかないため、
早くても8ヶ月、タイミングが悪い場合、
1年以上も農地転用が終わるまで
時間がかかってしまうかもしれませんからね。

要は、地域によって家を建て始めるまでの時間が
かなり違ってくるというわけですね。

31379024_s.jpg

✔️農地を宅地にする費用

続いて費用についてですが、
農地を宅地にする場合、
以下の費用がかかってきます。

・農地転用費用
・開発許可費用(必要な場合)
・測量分筆費用(農地の一部を宅地にする場合)
・境界擁壁工事(田んぼや隣地との境の壁)
・水道引き込み工事
・水道加入金(市役所に払うお金)
・排水負担金(農業用水路に排水をするため)
・土工事(土のすきとりと追い足し)

もちろん、これらは土地の状況によって違ってくるので
一概には言えないのですが、
単純な目安としては「宅地にする坪数×5万円」
くらいは最低でも予算に組み込んでくといいのでは?
といつもお伝えさせていただいています。

宅地にする広さを60坪にするのなら
最低でも300万円ぐらい、
宅地にする広さを70坪にするのなら
最低でも350万円ぐらい、という感じですね。
(ここから大幅に予算が狂うとしたら
水道が前面道路に通ってない場合です。
だとしたら+100万円は必要かもしれません)

思っていたよりも安かったでしょうか?
あるいは、逆に高かったでしょうか?

いずれにせよ、こっちの方が土地を買うよりも
断然予算が抑えられそうなのだとしたら、
この選択肢を現実的に考えていただいても
いいんじゃないかと思っている次第です。

もっとも、安いからといって土地面積を広げ過ぎると、
外構工事に余分なコストがかかるし、
今後払い続けることになる固定資産税も高くなってしまうので、
面積の加減をよく考えないといけないんですけどね。

というわけで、ざっとした説明ですが
家づくりをする上でこの選択肢も考えられるとしたら
今回の記事を参考にしてみてください。

【おうちづくりコラム】子育て世代の強い味方

お年寄りになるとフローリングで仕上げた洋室よりも
タタミで仕上げた和室の方が良いんじゃないかと
ついつい考えてしまいますが実際はそうではありません。

年をとると足や腰になんらかの支障が出てきて
屈伸をするのが辛くなるため、
タタミに布団を敷いて寝るよりも
ベッドで寝る方が楽だからです。

そして、この観点から考えると
階段も足腰に負担がかかることから
「歳をとったら絶対に平屋がいいよねー」となり
もちろんその通りなのですが、
では若いうちは平屋より2階建ての方がいいのかと言うと、
それも決してそういうわけではありません。
若い人たちもいずれは歳をとってお年寄りになるわけですしね。

では今回は、
若くても2階建てより平屋の方がいい理由について
お伝えしていきたいと思います。

23823900_s.jpg

✔️リビングが散らかりにくいから

2階建てを基本に考えてしまうと
子ども部屋や寝室を2階につくることになるのですが、
子どもたちは親のそばでずっと居るし、
いちいち自分の部屋まで片付けに行くのが面倒なので、
いつも使うものの定位置がリビング付近になってしまいます。

また、寝室を2階につくるとセットであることが多い
ウォークインクローゼットも2階につくることになるのですが、
いつも着る服をいちいち上まで持ち運ぶのも面倒なので、
これまたリビング付近がそれらの定位置になってしまいます。

結果、コストを抑えるために収納を削ってしまうと、
リビングが常時散らかった状態になるし、
それを防止するために収納や余分な部屋をつくるとなると、
大幅に建築コストが上がってしまいます。

他方、平屋にすれば全ての収納と部屋が
リビングから移動しやすいところに配置されることになるので、
おもちゃや衣類を片付けるのが
2階建てに比べて面倒じゃなくなります。
その上、余分な収納や部屋をつくる必要もなくなるので、
その分コストが抑えられますしね。

✔️家事の手間が減るから

そして平屋のもう1つの良さが家事の手間が減ることです。
例えば、洗濯動線。
洗濯物を干しに行くにしても洗濯物を片付けに行くにしても
水平移動だけで済むため、
上下を移動するよりもずいぶんと時短になるでしょうし、
毎日のこの負担が減るだけでも
気持ち的にもずいぶんと楽になるのではないでしょうか。

片付けに関しては先程お伝えした通りです。
子どもたちやご主人がそれなりにキッチリ片付けてくれれば、
奥さんの負担はきっと大なり小なり減ることでしょう。

掃除に関しても、ワンフロアだけで済むことから
あなたが仕事に行っている時間帯に
お掃除ロボットを動かしておくだけで、
床掃除の手間がずいぶん減るのは明らかな事実ではないでしょうか。

そんなわけで平屋は
家事・育児・仕事を同時にこなす超絶忙しい奥さんとって
強力な味方となるわけです。

31183306_s.jpg

✔️コストが抑えられるから

「平屋は2階建てよりも建築費が高い」
というイメージがあると思いますが、
これは建て方次第でどうとでもなります。

要は、先程も少し触れたように2階建てに比べて
保険的な意味合いの部屋や収納をつくる必要がなくなるので、
そこさえ理解しておけば
決して建築費そのものも高くなることはないというわけですね。
平屋にすれば階段もなくなるし、
廊下の面積も2階建てに比べて圧縮することが出来ますしね。

また、平屋にすれば耐震性が高くなることから
制震ダンパの設置が必要なくなること、
平屋にすれば体積が小さくなるし
上下階に温度差が出来なくなることから、
空調システムなどに余分なコストをかける必要がなくなること、
これらも平屋のいいところだと思います。

空調システムは2階建ての家にとって
快適に暮らすための素晴らしいツールではありますが、
電化製品であるが故に
エコキュートや冷蔵庫同様にそのうち壊れる時が訪れて、
とんでもないメンテコストがのしかかってくることになるでしょうしね。

以上のような理由から弊社では、
たとえ年齢が若くとも平屋をオススメしているというわけですね。
間取りのつくり方次第で、
土地のコストや外構もコストだって
2階建てに比べて抑えることも出来ますしね。

というわけで、
これから家を建てる方はぜひこの記事も参考にしながら
家づくりの計画を立てていただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】変化する経済事情

激化する米中対立によって
今後、日本経済は良くなるのではないかと言われ始めています。
実際、日経平均株価はバブル以降で最高値を更新し、
その勢いは衰えるどころかまだまだ上昇しそうだし、
AIの発達に伴い今後ますます需要が増えるであろう
半導体の製造工場も中国の侵攻が危ぶまれる台湾から
日本へと急ピッチで移っていっているので、
これも日本経済にとってはかなりな追い風となるでしょうしね。

そんなわけで
「失われた30年」と呼ばれ続けたこれまでとは変わって、
これから日本は景気が良くなる可能性が上がりつつあるのではないか?
と考えている今日この頃です。

というわけで今回は、この状況を踏まえた上で
これから家を建てる方は住宅ローンをどう考えればいいのか?
についてお伝えしていきたいと思います。

1139111_s.jpg

✔️価値観の転換

日本経済は、バブル崩壊以降
約30年あまり低空飛行を続けてきたため、
今後も経済は良くならず、
結果、金利の上昇もまずないだろうと巷では言われているし、
円安の影響による物価上昇のせいで
目先の生活は苦しくなっているのに対し、
所得は全くと言っていい程上がっていないため
経済が良くなりそうなイメージなんか全く出来ないと思います。

とはいえ、地政学的な動きに目を向けてみると、
明らかに世界の情勢は確実に変化しつつあるため、
これまでの考え方や価値観を転換するタイミングに
来たんじゃないかと個人的には考えています。

これまでの約30年は、
世界の覇権国である米国の制裁の矛先が日本だったのに対し、
現在はその矛先が中国に移り、
日本はその協力を求められている
という状況に変わりつつあるからです。

ゆえ、ここから先は
経済は上向きになる可能性が高まっていることを加味した上で、
住宅ローン商品の選択をした方がいいと考えています。

31475643_s.jpg

✔️変化に備える

住宅ローンには「変動型」と「固定型』があり、
低空飛行が継続している今の状況では、
金利が割高となる「固定型」よりも
金利が割安な「変動型」を選んだ方が
利息の支払いが少ない可能性が高いため
「変動型」の住宅ローンを選ぶ方が得策だと言われていますが、
その場合でも世界情勢の流れは変わりつつあるので、
いつでも変化に対応出来るようにしておくべきだと思います。

つまり、金利が上がる可能性が徐々に高まってきているため、
そうなった時に備えて計画的に貯蓄をしていくことが大事だ
ということです。

貯蓄さえしておけば、
仮に金利が上がり返済負担が大幅に上がることになったとしても
返済負担が上がらないように
繰上げ返済によって元本を減らすことが出来るからです。

また、計画的な貯蓄が難しそうなのであれば、
利息を多く払う可能性は高いものの
固定型の住宅ローンを選んでおくのも
決して悪くない選択肢だと思います。

経済が成長すれば、
変動型の金利が現在の固定型の金利より
高くなる可能性だって充分考えられますからね。

ただし、固定型の住宅ローンを選ぶ場合は、
変動型よりも金利が高いため
返済負担を上げたくない場合は借入額を減らさないといけないし、
さらに固定型の住宅ローンは
変動型よりも初期費用が余分にかかるため
さらに土地や家にかけられる予算が減ってしまう
というデメリットがあります。

なので、これまでが金利が上がってないから
今後も上がることはないだろうと安易に考えるのではなく、
これらのことを加味した上で
どちらの方が自分たちにとって良さそうなのかを
ご判断いただければと思います。

【おうちづくりコラム】資金計画の第三段階

総予算を算出しそこからもろもろの経費を引けば、
土地、家、外構にかけられるトータル予算が出るわけですが、
ここからの振り分けに関しては
あなたがどんな家を建てたいのか、
そしてどこに住みたいかによって全く違ってきます。

例えば、土地の価格が500万円の地域と1000万円の地域とでは、
単純に家と外構にかけられる予算が500万円違ってくるし、
家の面積が30坪の方と40坪の方では
家の価格が500万円ほど違ってくるため。
土地にかけられる予算が500万円違ってくることになります。

ゆえ、住みたいとお考えの地域やどんな家にしたいのかなどを考慮しながら、
土地、家、外構それぞれに予算を振り分けていくという作業を行っていきます。

では、仮に総予算が3800万円で
もろもろの経費が300万円だと仮定して、
残りの3500万円を土地、家、外構に
それぞれ振り分けするとなった場合、
弊社ではどのようにしているのかについて
お伝えしていきたいと思います。

31415704_s.jpg

✔️予算の振り分け方法

予算を振り分けるにあたって最初にお聞きすることが
「どんな家を建てたいのか?」ということです。
平屋にしたいのか?2階建てにしたいのか?
家の広さはどれくらいになりそうなのか?
によって、探すべき土地の広さが違ってくるからです。

例えば、どうしても平屋が建てたいとして
必要なものをお聞きしていく限り
総施工面積が30坪ぐらいでおさまりそうだとしたら、
55坪前後の土地を探していくといった感じです。

あるいは土地価格が高そうな地域であれば
土地面積を少しでも抑えるために
一部を2階部分に持ってくることによって
1階部分の面積を抑えるという感じですね。
仮に1階部分が20坪ぐらいでおさまりそうなのであれば、
45坪前後の土地を探していくといった感じですね。

ここまで分かれば家の予算が大体見えてくるので、
予算の振り分けが出来るようになります。

仮に総施工面積30坪の平屋の価格が
2500万円ぐらいになりそうだとしたら
残り1000万円で土地を買い外構工事をすることになるので、
土地に費やす予算が900万円前後、
外構に費やす予算が100万円前後、といった感じですね。

1481296_s.jpg

そして、土地の相場が20万円ほどする地域だと、
55坪で探すと1100万円となり、
200万円ほど予算オーバーしてしまうので、
200万円予算を絞りながら土地探しをするといった感じです。

南向きの土地をあえて外す、とか
日当たりに少々難がありそうな土地に絞って探す、とか
新規分譲地ではない土地を探す、など
近隣に比べて価格が安く設定されていそうな土地を中心に。

外構に関しては、どんな家を建てるのかによって
予算の枠組みが大きく違ってきますが、
弊社が建てる家は基本最低限の費用しか必要ありません。
間取りが分かりにくい弊社のお家は、
プライバシーや防犯を担保するための余分な工事が一切必要ないし、
外観が美しいことから華美な外構工事をする必要もないからです。

結論を申し上げると、予算の振り分けは
どんな家を建てるのかによって違ってくるということなので、
まずは自分がどんな家に住みたいのかを明確にしていただき、
それに基づいて土地や外構の予算を決めていただければと思います。

といっても
自分自身でここまでやり切るのはかなり至難の技だと思うので、
具体的に動き出す前に知っておきたいなーという方は、
いつでもご相談いただければと思います。

【おうちづくりコラム】資金計画の第二段階

資金計画の第1ステップ全体の予算設定が終わったら、
この資金を個別のものに振り分けていくのですが、
この振り分けを行うにあたって知っておいた方がいいことが、
家づくりでは「思いもよらなかった費用が上積みしてかかることがある」
ということです。

例えば、
土地はネット広告に表示されている価格だけを支払えば
手に入れることが出来ると思ってしまいがちですが、
実はそこに表示されていないことがいくつも存在します。

仲介手数料、水道加入金、排水負担金、
登記代(所有権移転&抵当権設定)、境界基礎代金、境界ブロック代金、
そして場合によったら水道引き込み代金といった費用です。
そして、これらには通常100万円前後必要となるし、
水道が引き込まれていない場合
さらに50万円〜100万円ほど追加費用が必要になることがあります。

また、家の金額にしても建てる方からすると
当たり前にように含まれていると思っているものが
当たり前にように含まれていないことが多々あるので、
この点も注意しておく必要があります。

伝えられた価格や出てきた見積もりは安かったものの、
蓋を開けてみると実は設計費用、照明器具、カーテン費用、
シャッター費用、浄化槽費用、といった工事が含まれていなかったとか、
最低のものでしかみてくれていなかったため、
実際の打ち合わせが始まると追加費用がどんどん計上されていき
当初の計画より遥かに高くなったなんてことがざらにありますからね。

外構工事に関しても、
住宅会社は低めに見積もる傾向があるので
この点も気をつけておかないといけないところです。
住宅会社側の視点に立ってみるとお分かりいただけると思いますが、
全体予算が決まっている場合、
外構予算の枠を広げるとその分建築予算が縮まるから、です。

ゆえ、土地、家、外構では
こういった落とし穴があるということまで織り込んだ上で
予算の振り分けをしないといけないし、
決めた予算の中からはみ出ないように土地を探し、
家や外構の設計を住宅会社にしてもらわないといけません。

31212755_s.jpg

✔︎もろもろの経費を把握する

では、これらをご理解いただいた上で
予算の振り分けを考えていってもらいたいのですが、
土地、家、外構に予算を振り分ける前に
まずは、家づくりに伴って必要となる
様々な経費を算出しないといけません。

・銀行経費
・火災保険(地震保険)
・登記代(土地と建物の両方)
・地盤改良費用
・新居に必要な家具や家電費用
・引越し費用
・ネット(テレビ)回線工事
・雑費(地鎮祭・近所挨拶など)
これらの費用ですね。

銀行経費に関しては、
利用する銀行によっても違えば変動か固定かによっても違うし、
あなたの職業によっても違ってくるので、
利用しようと考えている銀行にご確認いただくのがいいと思います。

火災保険に関しても、
年数や補償の範囲、家の構造などによって違ってくるので、
損保会社に知り合いがいらっしゃるなら聞いてみるといいし、
中立的に保険をたくさん扱う保険会社を
ネットで調べて聞いてみてもいいと思います。

登記代に関しては、
土地から買って家を建てる場合、
通常、土地の所有権移転登記、建物の表題登記&保存登記、
土地、建物それぞれに抵当権設定登記が必要となってくるのですが、
これらに関してもネットで調べれば目安が出てくるので、
動き出す前に調べておくといいと思います。

この他、地盤改良費用は平屋か2階建かによって異なるし、
改良方法によっても異なるのですが、
平屋の場合は100万円ぐらいを
2階建ての場合は80万円ぐらいを
見込んでおくといいのではないでしょうか。

25063896_s.jpg

家具や家電に関しては
家庭によって必要なものが違ってくるので、
ご夫婦で話し合いつつ
家具屋さんや家電量販店などに下見に行っていただければ
ある程度予算枠を掴むことが出来るし、
引越し代やネット回線工事に関しては、
それぞれ地域の専門業者に確認いただくと教えていただけると思います。

以上が、いわゆる諸経費と呼ばれる
土地、家、外構以外に必要となるもろもろの経費たちなので、
全体予算が算出出来たら
まずは以上の項目を概算で算出していただければと思います。

では次回は、資金計画の最終段階である
土地、家、外構への予算の振り分けについて
お伝えしていきたいと思います。

【おうちづくりコラム】資金計画の第一段階

何事もゴール(目標)を設定してから
プロセス(やる事)を決めていくように、
家づくりの資金計画もライフプランを考えた上で
家づくりの予算を決めた方がいいし、
予算決定においても返済計画を元に全体予算を決めてから
個別(土地・家・外構)に振り分けしていくのが
最良の方法ではないでしょうか。

家づくりでは叶えたいと願う理想の形と
暮らしを第一に考えた現実的な予算との間に
大きなギャップが生じる可能性がかなり高いからであり、
この選択を間違えると
先々生活が苦しくなる可能性が相当高くなるし、
最悪、家を手放すという選択を
強いられるリスクすら充分考えられるからです。

ゆえ、モデルハウスを見に行ったり見学会に参加したり、
土地を探したりという風にあれこれと動き出す前に、
まずは資金計画をしていただくことを
オススメしているというわけですね。

そして、もう一歩踏み込んで言うなら、
現在の原材料コストからすると
ほぼ確実に予算オーバーしてしまうので
前回お伝えさせていただいたように
資金計画をする前に貯蓄計画の見直しをしていただくことを
オススメしているというわけです。

つまり、家計負担の上振れリスクをヘッジするために、
マネーリテラシーを高めていただき
貯蓄額を上振れさせていくという
作戦を実行していく算段ですね。

では今回は、
資金計画のやり方についてお伝えしていきたいと思います。
最近は資金計画を最初に行う住宅会社も増えてはいますが、
住宅会社が行う資金計画は
住宅会社に都合が良い資金計画であることが多く
現実との乖離が著しくなる可能性が高くなるので、
今回の記事を元にぜひ自分たちでもやってみていただけたらと思います。

ネットを開けばローンシュミレーションはあるし、
住宅ローンの情報も溢れているし、
かつ金利の比較も出来るし土地の相場も概ね分かりますしね。

31313251_s.jpg

✔️資金計画の手順

資金計画では最初に全体の予算を出します。
全体の予算とは自己資金の額と
銀行から調達する資金(ローン)を合わせた金額のことですね。
仮に、自分たちの貯金から出せる金額が100万円で
親からの援助が200万円あるとしたら
合計300万円が自己資金という感じです。

銀行のローンに関しては、
1.毎月の返済額
2.金利
3.返済期間
この3つが分かれば必然的に決定するので、
この3つを決めていく作業から始めていきます。

まずは毎月の返済金額。
これを現状の家賃との比較だけで
決めようとする方(住宅会社)がけっこういらっしゃるのですが、
家(資産)を持つと維持管理コストがそれなりにかかるので、
これも織り込んで考えていただくことを忘れないようにしないといけません。

固定資産税(都市計画税)、火災保険(地震保険)、
定期的なメンテ代の積立、設備品の老朽化に伴うリフォーム代の積立、
家電製品の買い替え費用、といった費用ですね。

続いてが金利。
金利に関しては「変動」か「固定」によってけっこう違ってくるのですが、
個人的にはどちらを選んでいただいても良いと考えています。

現在は、固定金利だけがずいぶんと上がってしまったため
変動金利一択のような流れにはなっていますが、
とはいえ固定の金利も1%代とそこまで高いわけでもありませんしね。

30560980_s.jpg

最後に返済期間についてですが、
これに関しては出来るだけ長くしていただいていい
というのが個人的な考えです。

住宅ローン金利の中には
掛け捨ての生命保険が含まれているし、
返済期間を長くすれば利息の支払いは増えてしまうものの
毎月の返済負担が減るため、
その浮いた資金を住宅ローン金利より利回りが高い
長期積立投資に回し続けることが出来るからです。

要は、長期間もしもの時の保証を保有し続けることが出来るし、
手元に残るお金も増えやすくなるからというわけですね。

以上の点を踏まえて、
まずは全体の予算計画を立ててみていただければと思います。
では、次回は個別予算の考え方について
お伝えしていきたいと思います。

【おうちづくりコラム】家づくりに動き出す前に

家づくりで取り返しがつかない失敗をしないためには、
モデルハウスや見学会に行く前に、
また土地探しを始める前に、
まずは予算を決める資金計画をした方がいいのですが、
資金計画の精度を高めるためには、
その前にライフプランの見直しをすべきではないでしょうか。

理由は、建築資材の値上がりによって建築費はもちろん、
外構工事費や土地取得費もそろって値上がりしていることから、
家計における住居費の割合が高くなり、
結果、きちんと計画しないまま家を建ててしまったら
苦しい生活を送り続ける可能性が
以前に比べて高くなっているからです。

物価上昇によって家計の負担が増える分、
それに連動して所得も上がれば別段問題ないのですが、
現状それは難しそうだし、
今後も期待出来そうにありませんしね。

そんなわけで、これから家を建てようとお考えの方は、
具体的に家づくりに動き出す前に
ライフプラン計画を立てた上で家にかける予算を
決定していただくことをオススメしています。

要は、安心して(不安を感じることなく)
家づくりが出来るようになるために
事前に「貯蓄計画」を整えた上で
家づくりを計画した方がいいということですね。

30532185_s.jpg

例えば、子供が生まれたら
「生命保険」と「学資保険」に入っておかないといけない
という当たり前が世間にはあり、
実に多くの方がこれらに貯蓄資金を投入してしまっていますが、
「お金を増やす」という観点で考えると、
これらは最良の選択ではありません。

学資保険に至っては、
全く増えないと言っても過言ではない
銀行の預金と同程度しか増えないし、
死亡保証と同時に貯蓄性もある「終身保険」にしても
国が推奨する「NISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」
と比べると増えないからです。

ゆえ、個人的には
保険には貯蓄性を求めるべきではないと考えています。

そして、保険に入る必要があるとしたら
子供たちが自立するまでの間、
もしものことがあった時のための
死亡保証だけでいいと考えています。
(掛け捨ての安い定期保険です)
年齢的に考えると死亡するリスクは限りなく低いですが、
万が一ということも「なきにしもあらず」だからです。

とはいえ、家を建てるにたり住宅ローンを利用するのであれば、
住宅ローン金利の中には「団体信用生命保険」が含まれており、
もしものことがあった時には一括繰上げ返済してくれ
ローン返済はなくなるわけだし、
それと同時に遺族年金も支給されることになるので、
過剰に入り過ぎる必要もないんですけどね。

さらに、医療保険に関しても
若い時から加入すると保険料が安いからと
ついつい保険会社に言われるがまま入ってしまいがちですが、
そもそも「国民健康保険」という
高額な保険を給料天引きで支払っており、
医療費は30%負担でいいし
高額療養費制度も利用出来ることから
冷静に考えると入る必要はありません。

おそらく、というかほぼ確実に
払った保険料以上に保険金を受け取ることはないでしょうし、
医療費の半分以上が必要となる65歳以上の方でも
多い方で月平均7,000円ぐらいしか医療費がかかっていない
というデータが厚生労働省にもありますしね。

そんなわけで、保険には基本加入せずに、
それらの費用をもっとお金が増える
「長期積立投資」に回していただきたいと考えている次第です。
もちろん、銀行の定期預金なんかも入るだけ無駄なので
この資金も、です。

おそらく今後はこれまでの常識に従い
銀行預金と保険で貯蓄を考えている方と、
それらを極限まで低め
その浮いた資金を長期積立投資に回している方とでは、
子供たちの教育資金にせよ、老後資金にせよ、
間違いなく雲泥の差が生じると思います。
家の修繕費用や家電の買い替え費用といった
維持管理費用に回すことが出来る資金も。

また「貯蓄」に回すべき資金を
家づくりに回してしまった方と、
家づくりに回す資金を抑える努力や工夫をし
その浮いた資金を「貯蓄」に回した方とでは、
なおのこと大きな差が生じることになると思います。

なので、家づくりをする前には
必ずライフプランや貯蓄の見直しを
行なうようにしていただければと思います。

26364929_s.jpg

現在は、ネットやYouTubeなどで
簡単に情報を手に入れることが出来るし、
その実行が難しければライフプランの見直しから貯蓄計画にまで
寄り添ってくれるファイナンシャルプランナーもいらっしゃるので、
まずはこの段階を踏んでから家づくりに取り組むという
意識を持っていただければと思います。

手堅く計画すると
家づくりの予算が低くなってしまうかもしれませんが、
それが現実の予算であり、
家づくりの予算を間違えないことは
家族を守るために大切な要素なので、
ぜひ、これからの常識に加えていただければと思います。

【おうちづくりコラム】家づくりに動き出す前に

家づくりで取り返しがつかない失敗をしないためには、
モデルハウスや見学会に行く前に、
また土地探しを始める前に、
まずは予算を決める資金計画をした方がいいのですが、
資金計画の精度を高めるためには、
その前にライフプランの見直しをすべきではないでしょうか。

理由は、建築資材の値上がりによって建築費はもちろん、
外構工事費や土地取得費もそろって値上がりしていることから、
家計における住居費の割合が高くなり、
結果、きちんと計画しないまま家を建ててしまったら
苦しい生活を送り続ける可能性が
以前に比べて高くなっているからです。

物価上昇によって家計の負担が増える分、
それに連動して所得も上がれば別段問題ないのですが、
現状それは難しそうだし、
今後も期待出来そうにありませんしね。

そんなわけで、これから家を建てようとお考えの方は、
具体的に家づくりに動き出す前に
ライフプラン計画を立てた上で家にかける予算を
決定していただくことをオススメしています。

要は、安心して(不安を感じることなく)
家づくりが出来るようになるために
事前に「貯蓄計画」を整えた上で
家づくりを計画した方がいいということですね。

765270_s.jpg

例えば、子供が生まれたら
「生命保険」と「学資保険」に入っておかないといけない
という当たり前が世間にはあり、
実に多くの方がこれらに貯蓄資金を投入してしまっていますが、
「お金を増やす」という観点で考えると、
これらは最良の選択ではありません。

学資保険に至っては、
全く増えないと言っても過言ではない
銀行の預金と同程度しか増えないし、
死亡保証と同時に貯蓄性もある「終身保険」にしても
国が推奨する「NISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」
と比べると増えないからです。

ゆえ、個人的には
保険には貯蓄性を求めるべきではないと考えています。

そして、保険に入る必要があるとしたら
子供たちが自立するまでの間、
もしものことがあった時のための
死亡保証だけでいいと考えています。
(掛け捨ての安い定期保険です)
年齢的に考えると死亡するリスクは限りなく低いですが、
万が一ということも「なきにしもあらず」だからです。

3901715_s.jpg

とはいえ、家を建てるにたり住宅ローンを利用するのであれば、
住宅ローン金利の中には「団体信用生命保険」が含まれており、
もしものことがあった時には一括繰上げ返済してくれ
ローン返済はなくなるわけだし、
それと同時に遺族年金も支給されることになるので、
過剰に入り過ぎる必要もないんですけどね。

さらに、医療保険に関しても
若い時から加入すると保険料が安いからと
ついつい保険会社に言われるがまま入ってしまいがちですが、
そもそも「国民健康保険」という
高額な保険を給料天引きで支払っており、
医療費は30%負担でいいし
高額療養費制度も利用出来ることから
冷静に考えると入る必要はありません。

おそらく、というかほぼ確実に
払った保険料以上に保険金を受け取ることはないでしょうし、
医療費の半分以上が必要となる65歳以上の方でも
多い方で月平均7,000円ぐらいしか医療費がかかっていない
というデータが厚生労働省にもありますしね。

そんなわけで、保険には基本加入せずに、
それらの費用をもっとお金が増える
「長期積立投資」に回していただきたいと考えている次第です。
もちろん、銀行の定期預金なんかも入るだけ無駄なので
この資金も、です。

おそらく今後はこれまでの常識に従い
銀行預金と保険で貯蓄を考えている方と、
それらを極限まで低め
その浮いた資金を長期積立投資に回している方とでは、
子供たちの教育資金にせよ、老後資金にせよ、
間違いなく雲泥の差が生じると思います。
家の修繕費用や家電の買い替え費用といった
維持管理費用に回すことが出来る資金も。

また「貯蓄」に回すべき資金を
家づくりに回してしまった方と、
家づくりに回す資金を抑える努力や工夫をし
その浮いた資金を「貯蓄」に回した方とでは、
なおのこと大きな差が生じることになると思います。

なので、家づくりをする前には
必ずライフプランや貯蓄の見直しを
行なうようにしていただければと思います。

現在は、ネットやYouTubeなどで
簡単に情報を手に入れることが出来るし、
その実行が難しければライフプランの見直しから貯蓄計画にまで
寄り添ってくれるファイナンシャルプランナーもいらっしゃるので、
まずはこの段階を踏んでから家づくりに取り組むという
意識を持っていただければと思います。

手堅く計画すると
家づくりの予算が低くなってしまうかもしれませんが、
それが現実の予算であり、
家づくりの予算を間違えないことは
家族を守るために大切な要素なので、
ぜひ、これからの常識に加えていただければと思います。

【おうちづくりコラム】土地探しをする前に

いわゆる「固定概念」と言われる
なんとなく当たり前のように受け入れている常識的なものは、
家づくりの予算を押し上げる原因となるものが多かったりします。

例えば「土地は南向きがいい」ということ。
一般的に日当たりがいい土地が最も良いとされているからです。
結果、需要が供給を上回り割高な価格がつけられ、
かつ値引きの余地もなくなります。

そして、南向きの土地の利点を活かすように
部屋を南向きでつくることになれば、
これもまた家の予算を押し上げる隠れた要因となります。

理由はオプション品が割増で必要となるからです。
まず割増で必要となるのが「シャッター」です。
なんせ、南向きの土地は台風の風がモロに直撃するので、
ガラスに何かが飛んできたら大変なことになってしまいますからね。
その上、南向きの土地は窓を見れば間取りが分かってしまうし、
夜になると(電気の点灯で)使っている部屋まで分かってしまうという
防犯面で不安な点を抱えていますしね。

そんなわけで、これらの不安がつきまとう大きな窓には
「シャッター」というオプションが
セットでくっついてくるというわけです。
窓1つあたり5〜10万円単位の。

3636467_s.jpg

そして必要となるもう1つのオプションが「カーテン」です。
南向きの窓は1日中直射日光が差し込んでくるため
カーテンがないと眩し過ぎるし、
光線で液晶画面が見にくくなるし、
家具や雑貨が焼けてしまうし、
なにより、カーテンがないと外から家の中が丸見えになってしまい
落ち着いて過ごせないからです。

家で居る時は寝癖ボーボーのままだし
家着(パジャマ)のままだし
ゴロゴロと過ごしているのが普通ですが、
流石にそんな姿をご近所さんたちにお披露目出来ないですからね。

そんなわけで、人目が気になる大きな窓には
レースカーテンはもちろんのこと、
中が隠せるドレープカーテンまで一緒に必要となってくるのですが、
これらもシャッター同様に窓1つあたり
5〜10万円単位で追加費用がカウントされていきます。

さらに、南向きの土地は
外構工事も余分なコストがかかりやすいという特徴を持っています。
先程述べたような防犯性の悪さを
外構工事でカバーせざるを得ないからです。
知らない人が心理的に敷地の中に入ってきにくくする工夫ですね。

また、南向きの土地では
ウッドデッキも道路に面してつくることになりますが、
これも目隠しなしではとてもじゃないけど使えません。
こここそ完全に丸見えとなる場所ですからね。

ゆえ、デッキ工事にプラスしてなんらかの形でデッキを隠す
目隠し工事をせざるを得なくなるのですが、
この目隠しに関しても
天然の木でつくれば比較的割安につくることが出来ますが、
絶対に朽ちない木目調のアルミ製がいいということになれば、
それだけで7〜80万円もの費用になってしまいます。

22040135_s.jpg

まとめると、
・土地は日当たりがいいほど良い、
・部屋は南向きが良い
・南向きの窓が多いほど良い
家づくりの絶対的な王者として君臨するこの3つの固定概念は、
その裏に最も高い買い物をするという負の側面(欠点)を持っています。

土地代が高くなり家代も高くなり、その上外構代も高くなる。
結果、銀行からの借り入れも増え利息の支払いが多くなり、
家計のゆとりが少なくなる。

裏返すと、需要も高く資産価値が高いため、
将来的に売却の可能性があるなら
南向きの土地はとっても良い土地であるということになるのですが、
ここに永住するつもりで土地を購入されるのであれば、
こういった事実も知っていただいた上で
土地探しや家づくりに取り組んでいただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】表と裏を意識する

非日常を感じていただけるような空間づくりにこだわるために、
ホテルがお客様の目に触れない場所にバックヤードをつくるように、
家もまた、美しさにもこだわるなら「表」と「裏」を意識しながら
「間取り」と「外観」をつくりあげていかないといけません。

24756952_s.jpg

例えば「水回り」スペース。
洗面脱衣、トイレ、お風呂、キッチンといった水回りスペースは
景観を乱しやすい要素を兼ね備えていることから
絶対に家の「表」に配置すべき空間ではありません。

1つ目の要素が「窓」です。
窓が景観を乱す理由は、
水回りスペースは窓のサイズや高さを統一しにくいからと、
窓の数が増えれば外壁に出来る涙のような
垂れジミの数も多くなってしまうからです。

そして2つ目の要素が「換気扇」です。
これらのスペースには全て「換気扇」が設置されることになるのですが、
それらは生活感を醸し出すと同時に、
ここから発生するカビを原因とする黒い汚れを
確実に外壁に付着させていきます。

ゆえ、これら水回りスペースは
どんな土地であっても基本家の「裏」に配置することを
設計の基本にした方がいいというわけですね。

これらのスペースの近くには
エコキュートやガス給湯器なども確実に置かれることになりますしね。
そんなものまで家の「表」に見えようものなら
カッコよさもへったくれもありませんからね。

また、もう1つ絶対に「表」には出してはいけないものが
「エアコンの室外機と配管カバー」です。
こんなものが家の正面に出てこようものなら
それだけで死ぬほど家がカッコ悪くなってしまいますからね。

そんなわけで間取りを考える時は、
水回りに出来る窓や換気扇はもちろん、
給湯器や室外機が「表」に出てこないかというところまで
意識しながら配置を考えていかないといけないというわけですね。
「動線」はもちろんのこと近隣の環境も織り込みつつ
「採光」をどう取るかまで並行して考えながらです。

31285257_s.jpg

✔️固定概念が邪魔をする

これらが「住みやすさ」と「美しい外観」を実現するために
僕たちが考慮していることなんですが、
美しい外観の実現を邪魔する最たるものが「固定概念」です。
固定概念とは「家はこうあるべきだ」というなんとなくのイメージですね。

例えば、部屋は南向きでつくらないといけないという固定概念は
万人の頭の中に知らない間に溶け込んでいることですが、
このルールを北向きの土地で頑なに守ろうとすると、
必然的に「表」となる北側に水回りが配置されることになります。

そして、その固定概念が不細工な外観をつくりあげてしまいます。
同時に、日当たりが悪いリビングも実現しながら。
(南側の家との間に充分な距離が取れないからです)

あるいは、このルールを大人気の南向きの土地で適用しようものなら、
水回りは「裏」につくられるものの
部屋が「表」につくられることから
エアコンの配管カバーや室外機が「表」に登場しやすくになります。

そして丸見えの部屋を覆い隠すためにカーテンとシャッターを設置し、
光が入ってこない薄暗い家を
100万円以上の追加費用を支払って
つくりあげることになってしまいます。

ゆえ、美しい外観も同時に実現したいとお考えなのであれば、
こういった「家はこうあるべきだ」というなんとなくのイメージを
一旦リセットしていただかないといけません。

一つ例を挙げるとしたら、南向きのこだわる理由は
光は「直射光」しかないと思いこんでしまっているからですが、
光には「天空光」という空気中の塵や水蒸気に反射して拡散する光もあり
安定した採光を実現するのは
実は「天空光」だということを知ることさえ出来れば、
南向きの部屋に固執することもなくなるという感じでしょうか。

とにかく、家づくりには
こういった根拠の薄い固定概念がいくつも存在しているので、
これらに縛られないように
根拠ある正しい知識をつけていただければと思います。

【おうちづくりコラム】限りなくシンプルに仕上げる理由

弊社では室内にせよ室外にせよ
限りなくシンプルに仕上げることを常に心がけています。
室内をシンプルに仕上げるということは、
出来るだけ凹凸をつくらず直線的な空間に仕上げること。
かつ白をベースにし、それ以外は2〜3色でおさめることです。

直線的な空間にこだわる理由は、
凹凸が多くなれば目に飛び込んでくる情報が多くなり、
それが空間を狭く感じさせたり
疲れを感じさせる原因となるからです。

そして、白をベースとし色を多く用いない理由は、
光の反射・拡散効果を最大化するためと
家具や生活雑貨を置いた時ゴチャゴチャしないようにするためですね。

色がたくさんあることも
凹凸がたくさんあることと同じように、
目に飛び込んでくる情報が多くなり、
これが空間を狭く感じさせたり
疲れを感じさせる原因となりますからね。

そんなわけで弊社では、
室内を限りなくシンプルに仕上げているというわけです。
家そのものの存在感を薄くした方が
家具や雑貨などのオシャレアイテムがよりいっそう引き立ちますしね。

また、弊社では外観も
限りなくシンプルに仕上げているのですが、
これにもそうすべき理由がしっかりと存在しています。

30412768_s.jpg

✔️最重要項目「プライバシーの担保」

快適な暮らしを送る上で、
弊社が最も大事だと思っていることが
「プライバシーが担保されているかどうか」ということです。

外から丸見えの家では、
寝癖やパジャマのまま家の中をウロウロしにくいし、
外から丸見えのウッドデッキでは
バーベキューや日向ぼっこが落ち着いて出来ませんしね。

ゆえ、弊社では「中庭」や「吹抜け」を使うことで
室内に届ける採光を安定させ、
人目に晒されるところから採光を取らなくていいようにしている
というわけです。

結果、外観がスッキリすると同時にカーテンもいらなくなり
家の中が劇的に明るくなります。
圧巻の開放感を感じられます。
比較するのは申し訳ないのですが、
そうじゃない普通の家とのその差は
天国と地獄レベルではないかと思います。

29784260_s.jpg

そして外観をスッキリさせた結果、
家の見た目が限りなく美しくなるのですが、
これがもたらす効果は外構工事で
凝った仕上げをする必要が一切なくなるということです。
家そのものを美しく出来れば
それだけで存在感が生まれるからです。

結果、外構工事のコストを最小化することが出来ます。
外構工事に思わぬ費用がかかり
大幅に予算オーバーしてしまったり
貯金が底をつくなんてこともありません。
また、お金が足りなくなり外構工事が出来ないなんていう
最悪の事態を引き起こすこともありません。

さらに、このようなお家は
外から見ただけで家の間取りを読み取ることは不可能なのに加え、
外周部につくる窓が小さくていいことから
防犯のための小細工をする必要もありません。

なんせ弊社のお家は外壁そのものが塀代わりとなるため
塀にこだわる必要どころか
塀を立てる必要すらないかもしれませんからね。
結果、さらに外構工事費用を圧縮出来るというわけですね。

このように弊社では、
室内・室内ともに限りなくシンプルに仕上げることによって
たくさんのメリットを意識的にもたらしています。

というわけなので、
こういった観点を頭の片隅に置きつつ
弊社の建てるお家を再度ご覧いただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】解決策は「お金」ではなく「間取り」

お金さえかけることが出来れば
家はいくらでも良くなります。

例えば、全館空調システム。
これを設置すれば平屋だろうと2階建てだろうと
あるいは家が小さかろうと大きかろうと
全ての部屋に冷暖房が行き届く温度差のない
快適な住まいを手に入れることが出来ると思いますが、
その引き換え条件としてそうしない場合よりも
100〜200万円ほど余分な費用を支払わなくてはいけません。

また、床暖房も足元の冷えを解決してくれる
素晴らしいアイテムではあるものの、
設置するとなれば空調システム同様に
100〜200万円ほど余分な費用を支払わなくてはいけません。

このように家はお金さえかければ
際限なく理想に近づいていくのですが、
「予算」という現実に真摯に向き合うと
その多くを諦めざるを得ないというのが
家づくりをする多くの方がぶち当たる大きな壁ではないでしょうか。

そんなわけで弊社では、
こういった「あったらいいなー・・でも予算的に無理だなー・・」
的なことをお金をかけずにカバー出来るように
間取りに工夫を凝らしています。

24758153_s.jpg

✔️温度差の少ない空間づくり

温度差の少ない空間をつくるためには、
そもそも温度差が生まれやすい間取りをつくらないことが
最善の方法ではないでしょうか。

例えば、階段をなくす。
2階建てになると必然的に上下階に温度差が生まれます。
そしてリビング階段だと上の階から冷たい空気がおりてきて
暖房をしているのに妙に冷えを感じるという現象を引き起こします。

であれば、建てられるのであれば
平屋にすればそれだけでこの問題は解決出来ます。

また、廊下をなくせば
確実に家の中に温度差が生じにくくなるのではないでしょうか。
廊下があればそこで空気が分断され
全体に空気が循環しにくくなりますからね。

さらに、闇雲に家を大きくしないことも
温度差を少なくするためには非常に大切な要素となります。
単純に面積が大きくなればその分体積も大きくなりますからね。
その上、天井を高くしようものならさらに温度差が生まれやすくなるので、
弊社では天井を高くすることなく開放感を出す工夫をすることによって
無駄に体積を増やさないようにしています。

結果、空調システムや床暖房といった
イニシャルコストもランニングコストも多額にかかる機械に頼ることなく、
温度差の少ない空間づくりが実現しやすくなるというわけですね。

こういった機械類はやがて壊れるものであるため、
メンテコストも馬鹿にならないですしね。
電気代もどんどん上がっていることですし、
なるだけ電力を消費しない家にした方が間違いなくいいでしょうしね。

29415485_s.jpg

✔️高い耐震性と耐久性

耐震に関しても、
2階建てではなく平屋にすればそれだけで一気に問題は解決します。

平屋にすれば、
2階建てのように重い2階部分を支える必要もないし、
2階建てのように家のバランスが悪くなりにくいからです。

なんせ2階建ては、
2階を支えないといけない1階が
2階より柱も壁も少なくなってしまう上、
南と北の壁のバランスも悪くなってしまいますからね。
南向きにこだわって家を建てると
兎にも角にも南に大開口をつくることになり、
必然的に南にほとんど壁がなくなってしまうからです。

そんなわけで弊社では「平屋」を基本としている次第です。
重心が低くどっしりとした平屋にしておけば、
耐震性の不安を払拭するために
50万円以上のコストをかけて制震ダンパを設置する必要もないし、
耐震等級3を取得するにしても、
間取りに制約を受けることが全くと言っていいほどありませんしね。

かつ、重心が低いということは
強風や重量車両の通行による揺れという
日常的な軽い地震のような影響も
受けにくいということでもあるので、
家もより長持ちしやすくなるでしょうしね。

いかがでしたか?

快適性にせよ安全性にせよ、
そもそも設計によって問題を解決すれば
無駄なお金を払う必要はないというのが
弊社の基礎となる考え方です。

以前より建築費が高騰している現在は、
経済的な側面を考えてもコストを抑える工夫が
これまで以上に必要になっているのは間違いありませんしね。

なので、単純にお金をかけて問題を解決していくという選択肢だけじゃなく、
お金をかけることなく問題を解決するという選択肢があるということも
ぜひ覚えておいていただければと思います。

【おうちづくりコラム】図面を読み解く力

多くの方が単純に方位と動線だけに着目し
家の間取りを決めてしまいがちですが、
住みやすさと美しさを同時に実現するためには、
他にも着目すべき点があります。

例えば、南向きの土地はとっても日当たりがいいため、
全ての部屋を南に配置し、
かつ南面に大きな窓をたくさんつくりたくなるのですが、
それは結果的に周りから丸見えになってしまうことから
カーテンが開けられない薄暗い家をつくる可能性を高めます。

そして、そんな環境の中では
高いお金を出してつくったウッドデッキもほぼほぼ使えない
なんてことにもなりかねません。

また、南向きの土地では、
玄関も南向きにつくるのが一般的ですが、
リビングのエアコンの抜き位置も考えておかないと、
玄関のすぐ隣にエアコンの室外機がちょこんと置かれている
なんてことにも十分考えられます。

北向きの土地に至っては、
南向きとはまた違った問題が
発生しやすいという特徴を持っています。

まず考えられる問題が、
家の顔となる正面が汚くなりやすいという問題です。
トイレ・脱衣・風呂といった水回りが
北に配置されるのが一般的なため、
換気扇や不均一な高さ&サイズの窓が
正面に並びやすくなるからです。

これに加えて水回りの近くには
給湯器も置かれやすくなるし、
外観を無視したまま間取りを考えると、
家の正面に勝手口が出来てしまうことも
決して少なくないからです。

その上ぐるりと家に囲まれているせいで
光が入ってきにくい土地だとしたら、
それこそ薄暗くジメジメした家になってしまいますしね。

そんなわけで、間取り図を見る時は
単純に方位と動線だけを見るのではなく
以下の点も同時に見ていただきたい、
いや見ていただくべきだと考えています。

30883480_s.jpg

✔️周りからどう見えるのか?

誰も来ないような場所にポツンと建てるのなら話は違いますが、
基本、ほとんどの土地が
それなりに家が密集して建っているのではないでしょうか。
であれば、ご近所さんを含め
周りからどう見えるのかまで織り込みつつ
間取りや窓を考えるべきではないでしょうか。

大きな窓をつくっても
カーテンが1分たりとも開けられないのなら
そこから充分な光も入ってこないし、
風なんて全く通せないですからね。

ウッドデッキにしても、
気心が知れたご近所さんならまだしも
見ず知らずの人に見られるような所では
なんだか気恥ずかしくて活用しにくいですしね。

1315695_s.jpg

✔️立面図に出てこない部材の位置

そして図面を見るにあたって
もう1つ読み取っていただきたいことが、
立面図には出てこない部材の位置です。

・エアコンの配管と室外機
・給湯器(エコキュートなら本体と室外機)
・樋(軒から地面までのたて樋)
・給排気口(キッチン・水回り・収納・居室)
・電気メーターボックス
・太陽光発電の宅内引き込み線
・太陽光発電のパワコン(外部に設置するなら)
・蓄電池(設置するなら)
といった部材です。

これらを考慮しなければ間取りは自由に変えやすいのですが、
考慮しないまま間取りを考えたり変えてしまうと、
冒頭でお伝えしたように
玄関の横にエアコンの室外機を置かざるを得ない状態になったり、
家の正面にエアコンの配管が出てきたり、
目立つ場所に給湯器を置かざるを得ない状況になってしまい、
結果、家の景観が乱れることになります。

というわけなので、
こういった間取り図の見方も覚えておいていただければと思います。
図面を読み解く力を養えば、
より住みやすく、よりカッコイイ家が
出来上がるのは間違いありませんので!

【おうちづくりコラム】間違った当たり前と解決策

窓をたくさんつくれば
それに比例して家の中が明るくなるように思いますが、
現実は決してそうではありません。
窓の向こうに隣家が建っていたり、
窓の向こうが開けている場合、
窓からは光や日差しとともに視線も入ってくるからです。

結果、それらの窓には全てカーテンが必要となり、
そして全くと言っていいほど開けることが出来なくなるため、
思っていたように家の中には光が入ってこなくなるというわけです。

31097813_s.jpg

そんなわけで、
本当に明るい家を手に入れたいとお考えであれば、
単純に方位だけを考えて間取りや部屋の位置、窓を決めるのではなく、
その土地の周辺環境も加味しながら
それらを決めるのが最良の手段であると考えています。

カーテンが閉めっぱなしだと
家の中が暗くなるだけじゃなく、
外が見えず抜け感がなくなり
開放感まで台無しになってしまいますしね。

また、開放感を出すために
「天井を高くする」という方法がありますが、
これも先程の窓同様に、
ただそうすればそれだけで開放感が増すのかと言うと、
これまたそういうわけでもありません。

理由は、先程も申し上げたように
基本全ての窓にカーテンが設置されていて
かつ閉まったままの状態になっているため、
抜け感が感じられないどころか逆に閉塞感を感じてしまうから。

そして、たとえ天井だけを高くしても、
ドアや窓を既製品サイズの2mを使用しているのだとしたら、
天井とドアや窓との間に出来る垂れ壁が
さらに長くなってしまうことから
より天井付近に光が届きにくくなり、
薄暗さが増してしまうからです。
そもそもカーテンによって
入ってくる光の量が大幅に減っているわけですしね。

そんなわけで、
本当に開放感を手に入れたいとお考えだとしたら、
単純に天井を高くするのではなく
天井とドアと窓の高さをそろえることが
最良の手段であると考えています。
かつ、カーテンがいらない窓にすること。
この2つがそろえば文句なしの明るく開放的なお家の完成です。

この方法だと全くコストが上がらないどころか、
カーテンがいらない分むしろコストが下がるわけですしね。

30943139_s.jpg

✔️ハイドア・ハイサッシの利点

天井の高さにドアを合わせる場合、
ハイドアと呼ばれる高さ2m40cmのものを使うことになるのですが、
そうすれば垂れ壁が全く出来なくなるので、
天井がずっと続いているように見えます。

また、外に出られる所に設置する窓を
天井まで高さがあるハイサッシにしつつ
そこにカーテンがいらないようにすれば、
圧倒的な開放感が得られると同時に空を眺めることが出来るし、
入ってくる光量にも圧倒的な差が生じます。

結果、たとえ曇りや雨の日でも
照明なしで過ごせるぐらい圧巻の明るさを
手に入れることが出来ると同時に、
まるでリゾートホテルで居るかのような
圧倒的な開放感を感じながら日々過ごすことが出来ます。

その上ドア枠も窓枠も必要じゃなくなるし、
カーテンやカーテンレールも必要じゃなくなるので、
その分、掃除や洗濯も楽になりますしね。

というわけなので巷で言われている方法では、
充分な明るさと開放感を手に入れることが出来ないということ、
そして、それらを手に入れるためには
間取りのアプローチの仕方や仕上げの方法が大切であるということを
覚えておいていただければと思います。

【おうちづくりコラム】家事の負担を軽減する最良の方法 その2

毎日しなければいけない洗濯の負担を軽減するためには、
その全ての移動を平面で出来るようにしておくこと
ではないでしょうか。

洗濯機から取り出した洗濯物を干しに行く動線、
乾いた洗濯物を取り込む動線、
そして畳んだ洗濯物を片付ける動線、
この全てが平面移動だけで済むのか?
それとも上下移動しなければいけないのか?
で、その負担は大きく違ってくるからです。

30792419_s.jpg

例えば、洗濯機は1階にあるけど
干すのと片付けるのが2階だとしたら、
干すために水に濡れた重い洗濯物を
毎回2階まで持ち運ばなければいけません。

結果、移動が大変であるとともに
干しに行っている間と取り込み畳んで片付けている間
子どもたちから目を離すことになるのですが、
まだ子どもたちが小さいとしたらこれは少し不安になりますよね。

また、足腰が弱ってきたらその移動がなおのこと苦痛となります。
もちろん、これは遠い未来のことですが、
ここに住み続けることが前提であるので
これも想定しておく必要はありますよね。

では、これを解決するために
干場も片付ける場所も1階につくるとしたらどうでしょうか?

この場合、キッチンか脱衣室に勝手口を設け、
隣家との間にテラスをつくりそこに干す、
そして勝手口近くに家族全員のファミリークローゼットをつくり
そこに片付けるという間取りになり、
平面移動で全てが済むことになるため
移動効率の悪さ問題、子どもたちから目を離す問題、
老後に移動が苦痛になる問題、
これらは解決したかのように見えます。

しかし、これはこれで住んでみてから
初めて気が付く問題点が潜んでいます。

25586371.jpg

✔️2つの問題点とその解決法

この間取りが抱える問題は2つ。
1つは、洗濯物を干す時、取り込む時、
お隣さんやご近所さんと鉢合わせになる可能性が高いため、
ボサボサの髪やノーメイク、そしてパジャマや家着のままで
その作業がやりにくいこと。

そしてもう1つは、
勝手口を経由しての移動は実はけっこうな距離がある上、
持てる荷物の量に限りがあるため、
干す・取り込む、の作業が思っている以上に大変なこと。
かつ、暑い日は汗だくになりながら、
寒い日はブルブル震えながら、その作業をしないといけないことです。

そんなわけで、あなたが
常に室内干し派やガス乾燥機「乾太くん」派じゃなく
基本スタイルは抜群の日当たりと風通しが期待出来る
外干し派であるとしたら、
勝手口から外に出て干すという動線ではなく、
「中庭」をつくることをオススメしています。

「中庭」をつくり、
そこにアクセスしやすい場所に脱衣室やクローゼットがあれば、
干す・取り込む・片付けるの全ての距離が圧倒的に短くなります。

また「中庭」は
基本リビングダイニングキッチンに接していることから、
常に子どもたちの近くで全ての作業をこなすことが出来るし、
「中庭」は隣家や近所の人たちの目を一切気にしなくていいので、
時間も気にする必要もなければボサボサの髪やノーメイク、
そしてパジャマや家着のままでもその作業をこなすことが出来ます。
なんなら、旦那さんが半裸や下着のままその作業をしても
なんの問題もありません。

結論としては「中庭がある平屋」にすること、
これが洗濯の負担を軽減出来る最良の方法ではないでしょうか。

【おうちづくりコラム】家事の負担を軽減する最良の方法

忙しい奥さんにとって「家事の負担軽減」は
家づくりで必ずクリアしたい重要な課題の一つだと思いますが、
この課題をクリアするにあたって大事なことが
「間取りづくり」です。

例えば、子ども部屋を2階につくると
子どもたちのものが自然とリビングに散乱することになるため、
よほどこまめに片付けをしない限り
リビングが散らかった状態になります。

結果、埃も溜まりやすくなり、
かつ掃除機をかけるにしても
まずは散らかった荷物の片付けから始めないといけなくなり、
掃除に余分な時間を取られてしまうことになります。

25064399_s.jpg

もちろん、この問題は1階にリビングとは別に部屋を設ければ
その部屋が子どもの荷物の受け皿となり
解決することにはなるのですが、
家の面積が大きくなってしまうため
コストが大幅に跳ね上がってしまう
という別の問題を発生させてしまいます。

ゆえ、2階建ての家を建てるにしても
安易に子ども部屋は2階だと決めつけるのではなく、
1階につくるという選択肢も持っていただきたいと考えている
というわけですね。

また、子ども部屋だけに限らず、
寝室も1階につくれるのであればそうする方が
掃除・片付けの手間が大幅に削れるのではないでしょうか。

帰ってきて荷物を置くにしても服を着替えるにしても
わざわざ2階まで行くのはけっこう面倒くさいのに対し、
わずか数歩の水平移動だけで済む場所に寝室があれば
そう感じなくなるからです。

結果、リビングダイニングに
服やズボン、そして荷物などを置きっぱなしにすることがなくなり、
生活感が滲み出ることもなければ
片付けや掃除もうんと楽になるのではないでしょうか。

というわけで、片付けや掃除を楽にしたいとお考えであれば、
「平屋」にするのがベストではないかと思っている次第です。
平屋だと仕事に行っている間に
「お掃除ロボット」が家全体の床掃除をしてくれるわけですしね。

22633581_s.jpgentry648パーマリンク

  • 【おうちづくりコラム】「難敵」生活感を打破する工夫 -続編-

    共働きが当たり前となった現在、
    仕事・家事・育児をバランスよくこなさないといけない
    超絶忙しい奥さんが、
    キッチン周りを常に綺麗に保つことは
    かなり不可能に近いと思います。

    ゆえ、弊社では前回お伝えさせていただいたように、
    少々横着をしても生活感満載のキッチンにならないような
    間取りや仕上げの工夫をしているのですが、
    リビングダイニングキッチンを
    いつもオシャレな感じで保つためには
    もう1つ間取りの工夫が必要となります。

    この工夫も前回同様
    弊社のお家の大きな特徴であり、
    この工夫がもたらす恩恵は
    長い目で見ても大きなものであると個人的には考えているので、
    今回も最後までお付き合いいただければと思います。

    その工夫とはズバリ
    「子ども部屋を1階につくる」ということなのですが、
    では、なぜ子ども部屋を1階につくればそれだけで
    生活感が出にくくなるのでしょうか?

    30300533_s.jpg

    ✔️小さな子どもたちは親の近くに居たい

    家を建てるタイミングで最も多いのは
    子どもたちが未就学の時だと思いますが、
    これを前提として間取りを考えた時、
    子供部屋を2階につくってしまうと
    建ててから10年前後もの長い間、
    子ども部屋はほとんどその役目を
    果たさない時期を過ごすことになります。

    子どもたちが自分だけで寝ることもなければ、
    子どもたちが親から離れた場所で
    勝手に遊ぶこともまずないからです。

    では、どこで遊ぶのか?
    もちろんリビングですよね。
    お母さんはキッチンを中心に家事をしているし、
    お父さんはリビングで過ごしているからです。

    となると、子どもたちがいつも使うおもちゃや絵本などは、
    必然的にリビングに置かざるを得ませんよね。
    いちいち、それを取りに2階に上がるのも
    それを片付けに2階に上がるのもかなり面倒くさいことですからね。

    結果、リビングダイニングは子どもたちのものが
    常に散乱した状態になりやすくなってしまいます。
    また、それらを片付けておくための収納家具が必要となり、
    リビングが窮屈になってしまいます。

    他方、子ども部屋を1階につくっておけば、
    子どもたちに自分の部屋を使ってもらいやすくなります。
    自分の部屋におもちゃや絵本を片付けてもらいやすくなります。

    結果、リビングが散らかりにくくなり、
    またリビングに邪魔な収納家具を置く必要もなくなります。

    23529356_s.jpg

    もちろん、この工夫も万能かと言われるとそうではなく、
    子どもたちが思春期になった時、
    2階部屋に比べるとプライバシーを確保してやりにくくなる
    という欠点も持っています。

    とはいえ、もっと長い期間で考えてみると
    子どもたちが家を出て行った後なんかは
    部屋が下にあれば別の用途で使いやすいし、
    老後を迎え2階に上がるのが億劫になった時、
    単純に下に移動すればいいだけで
    無駄な増築をする必要もないので、
    そこまで考えていただいた方がいいかと思っています。

    というわけなので、
    「子ども部屋は2階につくるのが普通だ」という固定概念が、
    強く頭の中にあるとは思いますが、
    せっかくこだわってつくったリビングダイニングキッチンを
    オシャレな状態で維持していただくために
    今回の記事もぜひ参考にしていただければと思います。

    【おうちづくりコラム】「難敵」生活感を打破する工夫

    リビングダイニングキッチンは常に過ごす場所だし
    来客をもてなす場所でもあることから
    家の中で一番こだわりたいところ。

    しかし、一方で常にいる場所であるがゆえに
    「生活感」の塊のような空間にも
    なってしまいやすいところでもあります。

    そんなわけで今回は、
    こだわってつくったリビングダイニングキッチンを
    常にオシャレでカッコよく保つために、
    「生活感」を打破する工夫についてお伝えしていきたいと思います。

    この工夫は弊社のお家の大きな特徴でもあり、
    大まかに分けると2つあるので、
    ぜひ参考にしていただければと思います。

    23299558_s.jpg

    まず1つ目の工夫は、
    「キッチン周りから生活感を消す工夫」です。

    対面式キッチンが当たり前の現在、
    ダイニングやリビングから見えるところは
    キッチンの手元を隠すためにキッチン前につくるカウンターと
    キッチンの背面スペースなのですが、
    これらのスペースは油断をすると
    なんやかんやと置いたり貼ったりしてしまう場所ですからね。

    例えば、キッチン前のカウンター。
    この高さは床から1m〜1m10cmの間でつくられることが多いのですが、
    この高さは何かを置くのに最も丁度いい高さでもあります。

    結果、調味料はもちろんいつも使うような生活用品なども
    ついついここに「ちょこん」と置いてしまいます。
    そしてそれが慢性化し、
    リビングやダイニングからの景色は「生活感」の塊と化していきます。

    また、冷蔵庫は一般的にキッチンの背面に置くようになっていますが、
    冷蔵庫はマグネットボードのように磁石がくっつくことから
    ゴミの日程表や学校の連絡網などを
    ついつい貼ってしまうのではないでしょうか。
    (名付けなんかもここに貼っちゃいますよね)

    その上、レンジやジャーの周りも
    いつも使うようなものは
    ついつい出しっぱなしにしてしまいますしね。

    そして、これらの合わせ技によって
    リビングダイニングキッチンから
    急速にオシャレ感が消え去ることになります。

    他方、キッチン前カウンターに
    ついつい何かを置いてしまうのであれば、
    そもそも何も置けないようなカウンターにしてしまえば、
    置きたくても置けなくなります。
    つまり、カウンターの厚みを思い切って超薄型にし、
    ただ手元を隠すだけの役割にしてしまうというわけですね。

    また、冷蔵庫に関しても
    思い切ってリビングやダイニングから見えないところに隠してしまえば、
    どれだけ色んなものをペタペタと貼ったとしても
    一切生活感が出なくなるし、家電製品も同じように
    思い切ってリビングやダイニングから見えないところに隠してしまえば、
    そんなに毎日キチキチと片付けなくても
    生活感丸出しになることもありません。

    22713519_s.jpg

    ゆえ、弊社ではキッチンの背面に大きなサイズのパントリーをつくり、
    そこに冷蔵庫や家電を置くというスタイルを推奨しています。

    パントリーをつくればキッチン背面がスッキリするだけじゃなく、
    リビングやダイニングから見えないところに
    死角となる壁が出来ることになるため、
    ゴミの日程表や学校の連絡網はもちろん、
    子供たちが幼稚園や保育園で描いた絵やつくったものなんかも
    ここに貼ったり置いておいたり出来ますしね。

    そんなわけで弊社ではこの2つを間取り提案時に
    取り入れさせていただいているというわけですね。

    もちろん、パントリーに関しては
    家電までの距離が遠くなるという欠点もあるので、
    これとて「完璧な提案」というわけではないのですが、
    まーそこらへんは、どっちを優先するかで判断していただけたら、
    ということで。

    では次回は、
    リビングダイニングキッチンの生活感を打破する
    もう1つの工夫についてお伝えしていきたいと思います。

    【おうちづくりコラム】電気料金を抑える隠れた工夫

    前回、前々回にもお伝えしたように
    弊社では太陽光発電を設置することとその使い方を工夫すること、
    そして後発的に蓄電池を設置することによって
    電気料金の値上がりに一喜一憂しないでいい住まいづくり
    を提案しているのですが、
    この効果を最大化するためには家づくりにも工夫が必要となります。

    まず基本となるのは「断熱性能」です。
    断熱を強化すれば外気の影響を受けにくくなるし、
    それと同時に気密も強化すれば
    中の空気が外に漏れにくくなるからです。

    要は、夏は外の暑い熱が家の中に入ってきにくくなるし、
    かつ、中の冷たい空気が外に逃げにくくなる。
    冬は、外の寒い冷気が家の中に入ってきにくくなるし、
    かつ中の暖かい空気が外に逃げにくくなる。

    そしてその結果、
    家の中全体に温度差が生まれにくくなるし、
    冷暖房機器もそれほどエネルギーを使うことなく
    家の中を暖めたり冷やしたり出来るので
    電気使用量の削減になるというわけですね。

    30988997_s.jpg

    ✔️軽視されがちな間取りの工夫

    先程の「断熱性能」に関しては、
    住宅会社も施主さんたちも意識が高くなってきているものの、
    快適性の強化と電気料金の削減には間取りの工夫が必要不可欠である
    ということはまだまだ認識されていない部分ではないでしょうか。

    例えば、家の断熱性能をガチガチに強化しているのに
    「廊下」をたくさん作ってしまっているとしたら、
    これはその性能を上手く活かしているとは
    とてもじゃないけど言えません。

    廊下があればドアを閉め切ってしまい、
    そこで空気の流れが止まってしまうからです。
    つまり部屋ごとの温度差をつくる
    要因となるのが廊下というわけですね。

    また「階段」も廊下同様に
    空気の流れを遮断してしまう要因となります。
    いくら断熱性能を強化したからと言っても、
    さすがに上下階を網羅するのは難しいからです。
    階段を上りきったその先には
    基本、長々とした廊下が広がりますしね。

    30851871_s.jpg

    そんなわけで、より使用電力量を減らそうと思えば、
    この「廊下」を出来るだけ作らないこと、
    そして「階段」がいらない平屋にすること、
    この2つが不可欠な要素だと考えています。

    もっとも廊下や階段があったとしても
    家全体の温度差がなくなるような工夫として
    「全館空調システム」やそれによく似たシステムがあり、
    これらは家を快適にしてくれると思うのですが、
    一方で多額のコストが必要になるのもまた一つの事実です。

    電化製品なので10年とは言わずとも
    ローン返済よりも短い期間内で確実に故障するでしょうし、
    そうなれば再び多額な修理コストが
    必要になってくるでしょうしね。

    なので、イニシャルコストとランニングコストをいずれも抑えつつ
    快適で電気料金が安い住まいをつくるために
    間取りの工夫は欠かせないということも、
    ぜひ覚えておいていただければと思います。

    【おうちづくりコラム】太陽光発電設置のルール その2

    電気料金が高騰し、
    かつ、今後もさらなる値上がりが考えられることから、
    現在は太陽光発電の設置を標準化しているのですが、
    弊社では海外メーカーの太陽光発電パネルは
    提案しないようにしています。

    理由は2つ。
    1つは、海外メーカーは経営が厳しくなればすぐ撤退するし、
    そうなった場合アフターサービスが受けられなくなるからです。

    そしてもう1つは提案時の発電シュミレーションを
    国内メーカーは必ず少なく見積もるのに対し、
    海外メーカーは基本多めに見積もる傾向があるからです。

    つまり、実際の発電が
    提案時のシュミレーションを上回るのが
    国内メーカーの特徴であるのに対し、
    逆に下回ってしまうのが海外メーカーの特徴というわけですね。

    そんなわけで弊社では海外メーカーではなく、
    国内メーカーの太陽光発電パネルを提案させていただいています。

    また、太陽光発電はただ設置すればそれでオッケーじゃなく、
    その使い方によってけっこう差が生まれるということも
    知っておくことが大切です。

    25955161_s.jpg

    ✔️発電している時間に電気を消費する

    太陽光発電が普及し始めた当初は、
    現在に比べてずいぶんと電気料金が安く、
    逆に売電金額が高かったことから、
    太陽光パネルが発電している時間帯に電気を使用せず、
    昼間に比べて電気料金が安い夜間に電気を使う
    というスタイルに徹する必要がありました。

    これに対し現在は、
    以前に比べて電気料金が大幅に上がり、
    かつ売電金額が大幅に下がったことから、
    以前とは真逆のスタイルに徹しなければいけなくなりました。

    つまり、太陽光パネルが発電している時間帯に
    出来るだけ電気を消費し、
    太陽が沈んでからの時間帯は
    出来るだけ電気を消費しないように
    意識しなければいけないというわけですね。

    例えば、エコキュート(電気給湯器)。
    これは、家庭の電気消費量の中で約25%〜30%を占めており、
    この節約が電気料金の削減に大きく寄与するのですが、
    以前は料金が安かった深夜にお湯を沸かすというのが基本でした。

    が、現在は深夜にお湯を沸かすのではなく、
    太陽光パネルが発電している時間に
    お湯を沸かすというのが基本になりました。

    この他、洗濯機や食洗機なども、
    以前は電気料金が安い深夜の時間帯に使用した方が
    節約になると言われていたのですが、
    現在はタイマーで昼間に設定し
    太陽が出ている時間帯に使用していただくようにお願いしています。

    このように以前と今では
    太陽光発電を設置する目的も大きく変化したし、
    その使い方を知っているか知らないかで
    電気料金が大きく違ってくるというのが生々しい現実です。

    25157285_s.jpg

    ✔️蓄電池は必要なのか?

    そして最後に蓄電池について少し触れたいと思いますが、
    蓄電池に関しては
    いきなり太陽光発電とセットで設置するのではなく、
    半年から1年間の電気の使用状況を見てから
    判断するのが適切だと考えています。

    蓄電池によって節約出来る電気料金より
    蓄電池の支払いが上回ってしまったのでは
    全く設置する意味がないからです。

    そんなわけで、蓄電池に関しては
    太陽光発電を設置し半年から1年間
    昼間に電気を使うことを意識しながら暮らしていただいた上で、
    その結果を確認してから改めてシュミレーションを行い、
    採算が合うなら設置するという風にさせていただいています。

    いかがでしたか?

    これが弊社の太陽光発電に対する考え方なのですが、
    無駄な出費を防ぐためには太陽光発電の買い方と選び方、
    そして慎重に段階を追って考えていくことの大切さを
    ご理解いただけたのではないでしょうか。

    というわけなので、
    太陽光発電の設置は当たり前として、
    その買い方と選び方を間違いないよう
    注意深く家づくりを進めていただけたらと思います。

    【おうちづくりコラム】太陽光発電設置のルール

    円安による物価高の影響は
    私たちの生活に密接している電気料金にも出てきており、
    とりわけ新築時は電気料金の契約形態が新しくなると同時に
    家族人数も増え電気使用量が増えるため
    電気料金がグンと上がる傾向があります。

    ゆえ、これから家を建てる方は、
    この事実を知った上で
    家づくりの計画を立てなければいけない
    というのが弊社の考え方です。

    30494560_s.jpg

    電気料金は生きている間ずっとかかり続けるコストだし、
    これに対する対策をしていないと
    それこそローン返済に支障が出る
    可能性だって充分あり得ますからね。

    まず、家を建てる人にとって
    電気料金の支払い負担を軽減するために欠かせないことが
    太陽光発電の設置です。
    太陽光発電を載せると電気が自給自足出来るようになり、
    電気料金の値上げに一喜一憂する必要がなくなるからです。

    ゆえ、基本弊社では
    全ての方に太陽光発電の設置をオススメしているわけですが、
    この際、パネルの設置費用は住宅ローンに組み込むのではなく、
    住宅ローンとは別で10年ローンを組んでいただくようにしています。

    30744507_s.jpg

    理由は2つ。
    1つは、返済期間が短いほど利息の支払いが少なくて済むから。

    仮に、国内メーカー太陽光発電パネルを10KW設置し、
    それに200万円かかるとした場合、
    固定金利1.4%にて35年返済でローンを組んだとしたら、
    6,026円×420回=2,530,920円が総返済額になるのに対し、
    (変動金利の場合、総返済額が確定しないので
    確定出来る固定金利で試算しています)
    10年返済で別ローンを組んだ場合、金利は1.7%と高くなるものの、
    18,315円×120回=2,197,800円となり、
    333,120円も利息の支払いを圧縮出来ますからね。

    そしてもう1つの理由が、住宅ローンとは別に
    太陽光発電のローンを負担することになったとしても、
    太陽光発電を設置せず電力会社に電気料金を払い続ける
    という選択をするより確実に家計の負担が小さくなるからです。

    そして、太陽光発電パネルの返済を10年で終わらせることによって
    それ以降家計の負担が大幅に軽減され
    そこから大きな利益を生み出してくれます。
    その利益たるや、ご家庭によって差異はあるものの
    標準的な数字を挙げるとすると
    年間で20〜25万円ぐらいではないでしょうか。

    そんなわけで太陽光パネルの設置を標準化し、
    その返済を10年にしてもらっているという次第であります。

    もちろんキャッシュで支払えば
    利息を一切払う必要がなくなるので、
    さらなる経済効果を生むことになるのですが、
    この場合、手元に残るお金が急激に減ってしまうことになり、
    お金の不安が芽生えることになったり、
    別のことにお金が使えなくなるというデメリットもあるので、
    これは基本オススメしていません。

    要は、あくまで太陽光発電パネルの設置費用は、
    太陽光発電が生み出すお金で支払いをしていってもらうという
    投資とリターンの考え方というわけです。

    ぜひ参考にしてみてください。

    【おうちづくりコラム】分離せず一体で考えるべきもの

    外構工事は家づくりの予算を最も狂わせる
    と言っても過言ではありません。
    最初の予算の枠取りが甘過ぎるから。
    そして、家が完成していくに連れて
    外構にもこだわりたいという欲求が
    どんどん芽生えてくるからです。

    予算の枠取りが甘くなる理由は、
    外構工事に予算を取り過ぎると
    その分、必然的に建築予算を
    減らさざるを得なくなるのですが、
    要は住宅会社側がそれを嫌うからです。

    ゆえ、最初に立てた資金計画から
    大幅な予算の狂いを生じさせないためにも、
    家の見積もりと同じタイミングで
    外構工事もリアルな見積もりをとり、
    あらかじめ自分たちがどれくらい
    外構工事にお金がかかりそうなのかを
    把握しておくことをオススメしています。

    768401_s.jpg

    例えば、弊社のお家は基本正面に窓がなく
    大きな窓を外周部に設けないことから、
    プライバシー性と防犯性に優れており、
    目隠しや植栽によってそれらを担保する必要がないし、
    家の壁そのものが塀の代わりとなるため、
    境界に仰々しい塀を立てる必要もありません。

    また、外観も美しくなるように設計していることから、
    外構工事によって家を引き立てるような
    工夫をする必要もありません。

    さらに、出来るだけ敷地に無駄な余白を残さないように
    家を建てるようにしているため、
    そもそも外構工事の施工面積がそれほど大きくありません。

    以上のような理由から弊社では、
    外構工事には「土地の面積×1〜2万円」という範囲内で
    外構の予算枠を取るのですが、
    弊社とは全く別の考え方で家の設計をした場合、
    同じぐらいの予算で外構工事を考えるべきではありません。

    30358332_s.jpg

    ✔️一般的なお家の外構予算

    一般的な家とは、
    南向きに部屋と大きな窓がある
    一見、日当たりが良く明るそうに見える
    2階建てのお家のことですが、
    このようなお家を建てるとなれば、
    敷地に出来る余白が大きくなります。

    周囲に建つ家から
    部屋や窓までの距離を充分確保しておかないと
    家の中に光が充分に届かなくなるからです。
    結果、必然的に施工面積が大きくなります。

    また、外周部に大きな窓を設ければ
    周囲から家の中が丸見えになるし、
    リビングから伸びるウッドデッキも目隠しがなければ
    せっかく作ったのにほとんど使わない場所になってしまうので、
    住みやすさを担保しウッドデッキを使えるようにするためにも
    確実に目隠しが必要となります。

    そして、このようなお家は
    防犯性を担保するための工事も必要となります。
    安易に敷地に入ってこられるようでは
    なんとなく気持ち悪いですしね。
    そんなわけで、塀やゲートを頑丈につくるという
    工夫もしなければいけないというわけですね。

    その上、現在は以前に比べて材料費も値上がりしており、
    工事価格も割高になっているし、
    弊社ではウッドデッキは
    当たり前のように建築費に入っていますが、
    このようなお家では建築費には入っていませんしね。

    これらを合計すると、
    一般的なお家では最低でも土地の広さ×3〜4万円、
    出来れば4〜5万円ぐらいは
    予算枠として確保しておくべきだと思います。

    というわけなので、外構工事の予算は
    建てるお家によって大きく違ってくるということも
    覚えておいていただければと思います。

    そして、建築費の予算は建物だけじゃなく
    外構工事費も含めた上で考えた方がいいということも
    重ねて覚えておいていただければと思います。

    【おうちづくりコラム】値上がりしている土地代を抑える方法

    コロナ以降、材料費の高騰によって
    建築費がずいぶんと値上がりしたのですが、
    それと同時に土地価格も値上がりしています。

    造成工事費用が値上がりしているから。
    そして、津波や土砂崩れといった
    災害の心配がない場所で土地を買いたい方が増えているため、
    そういった地域の土地価格が上がっているからです。

    また、材料費が高騰しているということは、
    外構工事費用も値上がりしているということでもあるため、
    如何にその負担を上ないように家づくりをすることが出来るかが、
    これからの家づくりの鍵を握ると言っても過言ではありません。

    所得が上がっていない状況の中、
    物価はもちろん社会保険料や税金、
    そして電気料金までも上昇の一途を辿り続けているため、
    今のところ可処分所得は減る一方ですからね。

    そんなわけで今回は、
    土地取得費用を抑える方法について
    お伝えしていきたいと思います。
    これは外構工事費用を抑える一つの方法でもあるので、
    ぜひ知識を身につけていただければと思います。

    土地の単価が高くなりつつある現在、
    住む場所に妥協せずに土地の価格を抑えるためには、
    購入する土地の面積を縮めるしか方法がありません。

    仮に土地の坪単価が20万円だとしたら、
    5坪面積がカット出来れば100万円、
    10坪面積がカット出来れば200万円、
    家づくりにかかるコストが変わってくるし、
    これに外構代やローン金利を合わせると
    さらに50万円ほど変わってくるかもしれませんからね。

    では、これを実行していくためには
    どうすればいいのでしょうか。

    409318_s.jpg

    ✔️先に建てたい家を明確にする

    土地にかかるコストを最小限にするためには、
    いきなり土地を探し始めるのではなく、
    その前にどんな家を建てたいのかを
    明確にしておくことをオススメします。

    自分がどんな家を建てたいかを明確にし、
    それがどれくらいの大きさになるのかを
    あらかじめ把握しておけば、
    それに合わせた土地選びが出来るからです。

    例えば、自分が建てたい家が「平屋」だとして、
    先にざっくりヒアリングさせていただくことで
    建てたい家の大きさが30坪前後だと明確になり、
    かつ、必要な駐車スペースが3台だとした場合、
    目安となる土地の広さは55坪前後となります。

    平屋を建てるために70〜80坪ぐらい
    土地が必要だと思っていたとしたら、
    15〜20坪も土地面積を圧縮出来るので、
    坪単価が20万円のエリアなら
    土地にかかるコストが300〜400万円も
    圧縮出来たことになりますよね。

    28517121_s.jpg

    あるいは、自分が建てたい家が「2階建て」だとして、
    先にざっくりヒアリングさせていただくことで、
    建てたい家の1階部分の大きさが20坪前後だと明確になり、
    かつ、必要な駐車スペースが2台だとした場合、
    目安となる土地の広さは40坪前後となります。

    少し大きめの家がいいから
    土地の広さは60坪ぐらいはいるかな?と思っていたとしたら、
    20坪前後土地面積が圧縮出来るので、
    坪単価が25万円のエリアだとしたら
    500万円前後も圧縮出来たことになりますよね。

    これらの計算式は、
    「必要な1階部分の面積+土地の余白10坪
    +4.5 坪×駐車スペースの数」です。
    土地の余白とは、家の周囲に出来る給排水を通したり、
    エアコンや給湯器を置いたり、
    通路として利用するスペースのことです。

    先程の平屋の場合だと、
    30坪+10坪+4.5坪×3台=53.5坪
    (55坪前後)がちょうどいい広さで、
    2階建ての場合だと、
    20坪+10坪+4.5坪×2台=39坪
    (40坪前後)がちょうどいい広さという感じですね。

    このように土地を探す前に
    どんな家にしたいのかが明確になっていれば、
    自ずと探すべき土地の広さが明確になり、
    無駄な出費を防ぐことが出来ます。

    なので、いきなり土地を探し始めるのではなく
    まずは住宅会社に行ってどんな家にしたいのかと
    それがどれくらいの大きさになりそうなのかを明確にしてから
    土地探しをしていただければと思います。

    もちろん、それに加えて土地の予算も
    明確にしておかないといけないんですけどね。

    ぜひ、参考にしてみてください。

    【おうちづくりコラム】「中庭」があるお家ならでは、の暮らし

    「中庭」は土地の日当たり問題を
    解消する最高の手段であり、
    明るさと開放感を手に入れるために
    必要不可欠な要素でもあるということを、
    前回、前々回に渡りお伝えさせていただいたのですが、
    「中庭」を手に入れると日々の暮らしの中で
    数多くの恩恵を受けることが出来ます。

    4182514_s.jpg

    例えば「食事を外で取ることが出来る」ということ。
    休日の朝、マックを買ってきて「中庭」で食べる。
    昼下がり、「中庭」に出てコーヒーを片手に本を読んだり
    ボケーっと日向ぼっこをする。
    夜は「中庭」に出て月夜の下
    みんなでホットプレートを囲んでお肉を焼いたり。
    焼きそばやお好み焼きをつくったり。

    このように家に居ながら
    ちょっとしたキャンプ気分が味わえるだけで
    ずいぶんと暮らしが豊かになるのではないでしょうか。

    人目を気にしなくていい「中庭」では、
    暑い夏の日には、親も水着になって
    子供たちとプール遊びが出来ますしね(笑)

    また「中庭」は家事に育児、
    そして仕事に忙しい奥様にとって強い味方となります。

    30412780_s.jpg

    ✔️生活のストレスが軽減出来る

    「庭」が家の中にあれば、
    子供たちを外で遊ばせるために
    わざわざ家事の手を止めて外に出ずとも、
    中庭(外)で遊ぶ子供たちを横目に
    料理や洗濯、お掃除をやることが出来ます。

    また、洗濯物を「中庭」で干すことが出来るため、
    干すまでの動線が大幅に短縮出来ます。
    なんせ「中庭」がないお家で、外で洗濯物を干すとなれば
    勝手口ドアを出て隣家との間のスペースまで洗濯物を干しに行くか、
    わざわざ階段を上って2階のベランダまで
    洗濯物を干しに行かないといけませんからね。

    そして「干す」だけじゃなく
    「取り込んで片付ける」動線も大幅に短縮出来ます。
    「中庭」に洗濯物を干せば、
    リビングから数歩で洗濯物に辿りつくことが出来るし、
    その近くに収納さえ設けていれば、
    取り込んだ洗濯物を片付ける動線も圧倒的に短くなりますからね。

    「中庭」がないお家だと勝手口ドアを介して
    リビングと外を何度も行ったり来たりしないといけないか、
    階段を介して上下を行ったり来たりしないといけないため、
    時間のロスも大きくなるし、なによりその作業が大変ですしね。
    洗濯は料理同様に毎日のことですからね。

    「中庭」があればお布団もそこに干すことが出来るので、
    人目に触れることなく
    お布団を日光に当てて除菌してあげられますよね。

    その上、家を平屋にして
    全ての部屋を「中庭」にアクセスしやすいようにしておけば、
    いつでも簡単にお布団を干すことが出来ますしね。

    いかがでしたか?
    「中庭」がある暮らしがどんなものなのかを
    ご想像いただけたのではないでしょうか。

    【おうちづくりコラム】「中庭」がもたらす暮らしの恩恵

    「中庭」に面した窓には
    人目をシャットアウトするためのカーテンが不要になるので
    カーテンコストが大幅に削減出来るし、
    カーテンがいらない分、
    カーテンを洗濯する必要もなくなれば、
    カーテンレールの上にたまる埃を
    いちいち掃除する必要もなくなります。

    また「中庭」につくった窓には
    台風の時のような強風が直接当たることもないし、
    強風によって何かが飛んできて
    ガラスが割れるような心配もないので、
    シャッターをつける必要もありません。

    結果、カーテン費用だけじゃなく
    けっこう馬鹿にならないシャッター費用までも
    大幅に削減出来るというわけですね。

    大きな窓1箇所にかかるシャッターとカーテン費用が
    合計で15万円ぐらいだとしたら、
    「中庭」をつくることで75〜90万円ほどの
    オプション費用を追加で払う必要がなくなる
    という感じでしょうか。

    そして、このカーテンが不要であるということは、
    コスト的な利点だけじゃなく
    日常に大きな恩恵をもたらしてくれます。

    25480125_s.jpg

    ✔️家の中が劇的に明るくなる

    カーテンが不要になれば、
    外部からの光を遮るものがなくなるため、
    家の中が劇的に明るくなり、
    日中は一切照明に頼る必要がありません。
    サンサンと晴れた日はもちろん、
    たとえどんより曇っていようとも、
    また、たとえ雨が降っていようとも、です。

    「中庭」から採光を取るということは、
    家の中心部から光を取り込むということなので、
    家全体が満遍なく明るくなりやすいですしね。

    ✔️常に外が感じられ、空が見える

    また、カーテンが不要となれば、
    常に外を感じることが出来ます。
    「中庭」に射し込んでくる光の動き。
    時間の移ろいや四季の移ろい。
    雨がデッキを叩く姿や窓を伝う雫。
    しんしんとデッキに積もっていく雪。

    これらを家の中に居ながら見たり感じることが出来るだけで
    とっても豊かな気持ちになれるのではないでしょうか。

    中庭のデッキからはもちろん、
    リビングやダイニング、そしてキッチンからも
    空にプカプカと浮かぶ雲や月の姿も
    常に見ることが出来るわけですしね。

    25502801_s.jpg

    ✔️なにより開放感が半端ない

    そして、これらの要素は
    圧倒的な開放感をもたらしてくれます。

    カーテンがいらない家は
    カーテンがある家に比べて
    圧倒的に奥行きが感じられること。

    「中庭」につくったデッキも
    リビングの一画のように感じられるため、
    さらに空間に奥行きが感じられること。

    これらの効果によって、
    リビングダイニングキッチンという空間が
    よりいっそう価値ある空間になることこそ、
    「中庭」をつくる最大の意義ではないか
    と感じているぐらいです。

    いかがでしたか?
    今回は明るさと開放感にのみフォーカスしてみたのですが、
    その素晴らしさをなんとなくでも感じていただけたでしょうか?

    では、次回も
    「中庭」がもたらす暮らしの恩恵の
    続きをお伝えしていきたいと思います。
    「中庭」がどのように使えるのかについて
    詳しくお伝えしていきますので、
    次回もぜひご覧いただければと思います。