【おうちづくりコラム】平屋の現実 その4

「家の中の温度環境」という点でとらえると、
昔の家に比べて今のお家は
はるかに「快適」になりました。
「ガラス」も「壁」も
断熱性能が格段にアップしたからです。

その上、脱炭素の流れもあって
更に断熱性能の強化が進んでおり、
これから家を手に入れる方は、
暑さ・寒さに関しては
極上のものを手に入れることが出来るわけですが、
なおのこと「平屋」はその恩恵を多く受けられるんですよね。

では今回は平屋の快適性について
お伝えしていきたいと思います。

まず冒頭でお伝えした恩恵を
平屋の方が多く受けられる理由についてですが、
これは極めて単純で部屋が上下階に分かれないからです。
つまり、2階建てに比べて空気が循環しやすいからです。

ゆえ、2階建てのお家で
上下階で生じる温度差をなくすために
よく設置している数百万もする
空調システムを設置する必要もなくなり、
その分コストも浮くことになるという
恩恵も享受出来ることになります。

そんなわけで平屋は、
「快適性」という点においても、
またコスト的な面においても
2階建てを凌駕するわけですが
とはいえ、ただ家の中の温度環境が優れているだけでは
充分に快適であるとは言えません。

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✔️快適性の鍵は「プライバシーの担保」

巷では、いわゆる高性能住宅さえ建てれば
快適性が担保されたように言われていますが、
実際はそうではなく、快適性を語る上では
プライバシーの担保を外すことが出来ません。

例えば、南からの光さえたくさん入れられれば、
明るく快適な家になると
なぜが自然と思い込んでしまいがちですが、
そのために南向きの土地を買い、
南向きに部屋をたくさんつくり、
南にたくさん大きな窓をつくってしまうと、
一体どのような状況になるのでしょうか。

想像してみてください・・
部屋の中に入ってき過ぎる直射日光が眩しすぎて
かえって居心地が悪くなりそうだと思いませんか?
テレビは見にくいわ、家具やインテリアが焼けるわ、
やたらと暑いわ、という状況になりますからね。

また、このような間取りは
他人から家の中が丸見えになるため、
カーテンなしでは
とてもじゃないけど家の中で落ち着いて過ごせません。

結果、当たり前のようにカーテンをつけ、
それを開けることは
窓を開けて換気をするわずかの時間しかありません。
また、眩し過ぎる直射日光が
カーテンだけで防ぎきれない場合、
シャッターまで下ろすことになります。

そして、家の中は当初の計画とは裏腹に
薄暗くなってしまいます。
それどころかキッチンや脱衣といった
明るくあって欲しい場所が照明なしでは使えないほど
暗い場所になってしまいます。

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果たしてこのようなお家を快適だと言えるのでしょうか。
ゆえ、平屋で快適性を高めるためには、
プライバシーが担保された間取りを
つくることが必要不可欠なんですよね。
もちろんこれは2階建てのお家においても
同じことが言えますけどね。

この大切さは、
残念ながら多くの方が建てる前には気づかず、
建ててから気がつくことだと思います。

なので、これから家を建てる方は
すでにお家を建てた方の家に一度お邪魔させていただき、
実際暮らしてみてどうなのかと
実際家の中は明るいのかなどを
その目で確かめてから間取りについて
考えていただくことをオススメします。

快適性の鍵は確実にここにあるはずですから。

【おうちづくりコラム】平屋の現実 その3

前回、前々回と建築コストはもちろん
土地コストも外構コストも上げずに
平屋を建てる方法についてお伝えさせていただきましたが、
弊社がそこまで平屋を推す理由は
製品の良さを語る上で欠かせない
「安全・快適・便利」の3要素全てに
非の打ち所がないからです。

というわけで、
ここからはこの3つの要素についての
具体的な説明をしていきたいと思います。

言われてみると
ごく当たり前なことばかりなのですが、
言われるまで案外気づかないことでもあるので、
引き続きお付き合いいただけると幸いです。

まず「安全」ということから
お伝えしていこうと思うのですが、
これは大きく分けると
「耐震」と「防犯」という2つの要素があります。

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✔️最も大切な構造の安定

「耐震」に関しては、
2階建てに比べて平屋が強いのは
「言わずもがな」ではないでしょうか。

地震が起こった時も
2階建てより揺れを感じにくいし、
トラックやバスといった
大型車が家の前を通った時も
2階建てのように揺れを感じないし、
台風時に強烈な風を受けたとしても
2階建てのように揺れを感じませんからね。

理由は、平屋は重心が低く構造が安定しているから。
2階建てのように上からの荷重が大きくないから。
かつ、2階建てのように
壁のバランスが「ちぐはぐ」になりにくいからです。

なんせ2階建てのお家は
2階に細かく部屋をつくるのに対し、
2階を支える1階には大空間のLDKをつくるため、
上下階の壁量バランスが悪くなりやすい上、
充分な採光を確保したいLDKには大きな窓を設置するため、
さらに2階を支える壁が減ってしまうわけですからね。

かつ、採光を確保した南面に大きな窓をたくさんつくる反面、
冷気の侵入を防ぎたい北面には窓をほとんどつけないため、
壁のバランスもより「ちぐはぐ」になりやすいですしね。

そんなわけで
こういった耐震を悪くしてしまう要素が少ない平屋は、
そもそも構造的に優れているわけですが、
これは大きな地震の時に
家族や自分の命を守るだけじゃなく、
他にもメリットをもたらしてくれます。

例えば、天然で構造が安定していれば
2階建てのように「制震ダンパ」を設置することによって
頼りない耐震性を補強する必要がありません。
結果、40〜50万円ほどかかる
余分なコストを払う必要がありません。

また、大型車両の通行や強風を原因とする
日常的な振動をほぼ感じることがなく、
耐震性が劣化しにくいというのも
平屋ならでは、の特徴ではないでしょうか。
つまり、高い耐震性が継続してくれるため
必然的に耐久性も高くなるというわけですね。

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✔️安全性に欠かせない防犯の高さ

そして安全性を語る上で
もう1つ大切な要素が「防犯の高さ」だし、
とりわけ平屋となると
2階建て以上に神経質になるべきところが
この防犯性だと思うのですが、
これを実現するためには
自分たち以外の人に間取りを判別されない家にすることが
最良の手段ではないでしょうか。

窓の形を見ただけで間取りが分かってしまうとか、
電気がついているかいないかで
どこにいるかが分かってしまうとなると、
決して防犯性が高いとは言えないし、
その対策としてセコムやアルソックといった
警備会社のシステムをつけるという選択もありますが、
これも余分なコストが必要になってくるし、
塀や目隠しなどによって防犯性を高めるという方法も
その効果に見合わないぐらい
莫大なコストだけがかかるだけですからね。

ゆえ、弊社では
窓の形を見ただけで間取りが分からない家を
提案させていただくようにしているし、
どの部屋の電気がついているのかも
全く分からないようになっています。

結果、セコムやアルソックといった
警備会社のシステムを設置する必要もなければ、
塀や目隠しといった無駄にコストが上がる工事も
全く必要ありません。
かつ、家の外観もスッキリしお洒落なお家になります。

これが弊社が高い安全性を実現するために
設計で配慮しているポイントですね。

では「安全」についての説明はここまでにして、
次回は「快適」についてお伝えしていきたいと思います。
快適性の関しても「言われてみると確かにー」
というところがあるので
次回もまた読んでいただけると幸いです。