【おうちづくりコラム】王道は常に間違えている?

家を建てる時に、
絶対に考えておいた方がいいことが
子供の教育資金をどのように準備するのか
ということです。

というのも、
子供を1人大学にやろうとしたら
約1000万円は必要だと言われており、
早い段階から計画を立て準備していかないと、
進学を目の前にしてその資金繰りに
確実にあたふたすることになるからです。

そんなわけで今回は、
教育資金についての個人的な考え方を
お伝えしていきたいと思います。

世間一般的には、
貯金や学資保険で準備するのが
当たり前とされていますが、
この低金利時代の現在は、
この2つよりも適切な手段があるので、
ぜひ一つの手段として
知っておいていただけたらと思います。

では早速、独断と偏見による
教育資金の準備方法について
詳しくお伝えしていきたいと思います。

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✔️基本は「積立投資」

現在の銀行の金利は
普通預金で0.001%、
10年の定期預金でも0.01%という
空前絶後の低金利状態です。

また、この低金利の影響は
学資保険にもバッチリ出ていて、
教育資金のド定番とされている
学資保険でさえも掛け金に毛が生えた程度しか
お金が増えない状態となっています。

ゆえ、個人的にはリスクをはって
もっとお金が増える可能性があるところに
お金を預けるべきだと考えていて、
実際、自分自身も貯金の額をグンと減らし、
学資保険なんて一切かけずに、
35年~40年という長期間の積立投資を
ずいぶん前から継続してやっています。

なぜ長期間で考えているのかというと、
株価というものは短期的には
上下するものであるのに対し、
資本主義経済というものは、
アップダウンを繰り返しながらも
長期的には確実に右肩上がりで
株価が上がっていくものだからです。

過去100年の米国の株価を見てみると、
もちろん増えないどころか
減っている年もたくさんあるし、
オイルショックやリーマンショックの時なんかは、
数年間株価は低迷しているものの、
それでも最終的には平均で
年率10.5%ずつ上がっていっている
というデータもありますしね。

そんなわけで、個人的には
わずか1つの会社の株を買うのではなく、
米国のインデックスファンドを中心に
毎月(毎日)同じ額を継続的に
買っていっているというわけです。

こうやって分散して買っていけば、
必然的に株価が高い時には買う量を減らし、
逆に株価が安い時には買う量を増やすことになり、
自ずと仕入れコストが安くなりますしね。

つまり、この買い付けの仕組みこそが
資産を爆発的に増やす要素になる
というわけです。

ましてや「つみたてNISA」という
増えた分に対して通常かかる
約20%の税金が免除になる制度もあるので、
例外なく誰もが貯金や学資保険ではなく
もっと前向きに積立投資をやるべきだ
と思っている次第であります。

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✔️補充は「奨学金」

ただし、積立投資にも
「期間が短い場合、そこまで増えていない可能性が高い」
という弱点があります。

つまり、
子供が中学生ぐらいになってから積立を始めた場合、
積立期間が短いため、
大学進学時にまだそこまでお金が増えてないかもしれない
場合があるというわけですね。

ゆえ、そんな場合には、
まだそこまで増えていない積立投資を切り崩すのではなく、
一旦「奨学金」を借りるという選択を
視野に入れておいてもらえたらと思います。

奨学金の返済が始まるのは、
大学を卒業してから半年後からなので、
4年半投資による恩恵を増やすことが出来るし、
仮にその段階になってもそこまで増えてなかった場合でも、
奨学金の金利は低いことから、
充分に資産が増えるところまで
奨学金返済をしていってもらっても
大した負担にならないからです。

というわけなので、これから家を建てる方は
こういった方法があることもぜひ覚えておいてください。
そして、その上でその積立資金も避けていただいた上で、
家づくりにかける予算を導き出してもらえたらと思います。

いい環境で育ててやることも
充分な教育の機会を与えてやることも、
親として果たすべき責務なので、
ライフプランをよく考えた上で家づくりを行なってください。

【おうちづくりコラム】メンテ費用も織り込んで考える

品質が良いものを
良い状態で長く使い続けるためには、
定期的にメンテナンスを
しなければいけないのですが、
もちろんそのためにはその費用を
積み立てていかないといけません。

良いものの維持管理には、
それなりにコストがかかるからです。

例えば、私は18歳の時、
バイトで必死にお金を貯めてとある時計を買ったのですが、
定期的にしなければいけないオーバーホール(メンテナンス)を
お金をケチってずっと怠っていたため、
先日、思い切ってメンテに出した時、
買った値段とそう変わらないぐらいの
修理費用を払うハメになってしまいました。

なんせ、全くメンテしてなかったせいで
時間はすぐに狂うわ、気がついたら時間が止まっているわ、で
時計としての役割を全く果たしていませんでしたからね・・・

まー、ここ数年は
スマホで時間を確認するようになったので
そんな状態だったとしても
別段支障が出たわけでもないのですが、
とはいえ、新品同様になって戻ってきた時計を見た瞬間に
メンテの重要性を実感したのでした。

というわけで、
これと同じことが家にも言えるなと思い、
今回の記事を書くに至った、というわけです。

家のメンテ周期は時計に比べて長いものの、
その費用は時計とは比べ物にならないし、
その費用を準備しておらず
都度リフォームローンに頼ろうものなら、
数万円もの返済が毎月の住宅ローンに上乗せされることになり、
それが生活を圧迫しかねませんからね。

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✔️毎月4万円の積立

家を良い状態で維持していくためには
出来れば働いてお金を稼いでいる間
毎月4万円維持管理費用として
積立していくことをオススメしています。

では、その根拠を
あなたの年齢が現在35歳で
70歳まで働き90歳までその家に住み続けると仮定して
試算してみましょう。

35年×12ヶ月×4万円=1680万円
まずはこれが維持管理のために
積み立てていって欲しい費用なのですが、
では、リアルに必要となるであろう工事とその費用を
ここから出していってみますね。

・15年ごとに必要となる外壁の塗り替え
→これには足場費用も含めると、
150万円~200万円ほどのコストが都度必要となります。
ゆえ、生涯で3回必要だとしたら、
450万円~600万円必要だということになります。

・20年ごとに必要となる
水回りの入れ替えに伴う簡単なリフォーム
→これには都度250万円~300万円必要になると思われます。
ゆえ、2回この工事が必要だとしたら
500万円~600万円必要だということになります。

いかがですか?
この2つを合わせると、
この時点で950万円~1200万円もの費用が
必要だということになるのですが、
実はもう1つ必要となる費用があるのを
ご存知でしょうか?

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それは、家電の買い替えコストです。
冷蔵庫や洗濯機といったハイコストなものが
10年ごとに壊れるだけじゃなく、
オール電化住宅なら給湯器というハイコストなものまで
10年ごとに壊れるでしょうからね。

では、これらには
一体どれくらいの費用を準備していくべきなのでしょうか?

冷蔵庫を30万円、
洗濯機を20万円、
給湯器を40万円、
その他諸々の家電を10万円だとして、
これらを10年ごとに買い換えるとしたら、
5回は回転することになるので、
500万円ほど必要になりますよね。

ゆえ、これも先程の費用に
プラスして考えてもらえたらと思います。
つまり、1450万円~1700万円は
家を維持管理していくためには
かかると思っていただいた方がいいというわけですね。

この話は、
これから家を建てる方は知っておきたいものの、
僕も含めてあまり目を向けたくない嫌な現実だと思います。

しかし、価値ある資産を持つということは
その維持管理のために
多額の費用がかかるということでもあるので、
この現実をご理解いただいた上で
家づくりに進んでいただけたらと思います。

というわけで、資金計画時には
ランニングコストの積み立て費用も
忘れず組み込むようにしてくださいね。