【おうちづくりコラム】頭金と借入金

家を建てるにあたり
仮にあなたが頭金として
500万円準備出来るとしても、
その資金は頭金として使うのではなく、
全額積立投資に回すべきだというのが
私自身の本音です。

というのも、
現在の住宅ローン金利、
変動0.4%~0.8%
固定1.0%~1.4%に対して、
積立投資の利回りは
6%~8%ほどあると
過去150年の歴史の中で
すでに実証されているからです。

そんなわけで個人的には、
これまで積立投資と縁がなかった方にも
家づくりをきっかけに
始めて欲しいと思っているわけですが、
そうなれば銀行からの借入予算だけで
家づくりをすることになるため、
弊社では家づくりの総予算が
抑えられる提案を心がけています。

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では、今回は
その500万円の具体的な使い道について
お伝えしていきたいと思います。
答えは簡単で全額を「つみたてNISA」に
注ぎ込んでくださいということです。
現在は年間上限額も年数も縛りがありますが、
年が明けたらその縛りがかなり緩くなりますしね。

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✔︎枠を上限いっぱいまで使い切るイメージ

来年から始まる新NISA制度では、
「つみたてNISA」の枠が現行の800万円から
1,800万円まで大きく広がります。
そして、これまでのNISAと違い年数に縛りもなくなります。
(これまでは20年という期間の縛りがありました)

ゆえ、現在の年齢も踏まえて
何年をかけて上限いっぱいまで積み立てていくかを
考えていただく必要があります。

仮に、あなたの年齢が35歳だとして
65歳まで積み立てていくとしたら30年かけて
コツコツと積み立てていくことになるので、
1,800万円÷30年÷12ヶ月=毎月5万円ずつ
今後ずっと積み立てていくという感じですね。

家計に余裕があるなら、
この手元資金500万円を30年にわたって分散しながら
(500万円÷30年÷12ヶ月=13,888円)
不足分である36,112円(50,000円-13,888円)を
収入の中から手出ししていただいてもいいし、
それが厳しそうなら子供たちが巣立つまでの間は、
手元資金から捻出する比率を高くしていただいてもいいし、
といった感じです。

あるいは、家を建てることを機に、
入っていても意味がないといっても過言ではない
生命保険、学資保険を見直すことによって
積み立て資金を捻出していただくのもいいと思います。

では仮に、今後30年間で1,800万円という枠を
全て使い切っていただいたとして、
毎年6%ずつお金が増えていくとしたら
一体どうなるのかというと、
なんと1,800万円の元本が
4,977万円にまで増えることになります。

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子供たちに最もお金がかかる20年後でも、
1,200万円の元本が2,301万円にまで増えているので、
これだけあればお子さんが2人いるとしても
教育ローンや奨学金に頼ることなく
大学に通わせてやれるのではないでしょうか。

とはいえ、積立投資は複利でお金が増えていくものであり、
複利は期間が長くなればなるほどお金が増える傾向があるので、
個人的には、このタイミングでも極力お金を引き出さず
奨学金に頼った方がいいと思っているんですけどね。

それはさておき、これから家を建てる方は
手元資金を「つみたてNISA」枠を上限まで使いつつ
積立投資をやっていただければと思います。

これをやっておけば、
定期的に必要となる外壁の塗り替え工事のために
リフォームローンを組むこともなければ、
水回り入れ替えに伴う大掛かりなリフォーム工事のために
リフォームローンを組むこともないでしょうし、
定期的に壊れる家電製品の買い替え費用なども
この資金の中から捻出出来るようになると思います。

あるいは、積立投資によって貯まった資金で
建て替えまで出来るようになるかもしれないし、
住む場所を変えて家を建てることだって出来るかもしれません。

これを知っているかどうか、
そしてこれを実行していただくかどうかで
未来に大きな差が生まれるのは
火を見るより明らかなことなので、
ある程度お金の知識をつけてから
家づくりを行っていただければと思います。