【おうちづくりコラム】家の大きさの「固定概念」

一般的には35~40坪ぐらいが、家の適切な大きさとして認知されています。
そして、実際それぐらいの大きさのお家がたくさん建っているので、
自分自身もそれぐらいの大きさの家を、建てようとお考えになると思います。
現在住んでいる賃貸は、収納は少ないわ、部屋数も少ないわ、
で、荷物が納まらなくて、うんざり...という方が
ほとんどです。
せっかく家を建てるんだったら、
部屋や収納に困らない家にしたいと思うのが普通ですもんね。
とはいえ、実際のところはそこまで面積はいらなかったりします。

というわけで今回は、その理由を家の大きさを分解しながら
お伝えしていきたいと思います。

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■36坪の家の間取りとは?
現在建てられているお家の多くは、1階と2階の
大きさがほぼ等しい2階建てのお家です。
となると、このお家の1階と2階は、
それぞれ18坪ずつということになり、これを帖数に換算すると、
36帖ずつということになります。

(36帖の1階を分解)
・玄関&ホール:2帖 
・玄関土間収納:3帖
・LDK:16帖 
・和室:6帖 
・収納:1帖
・洗面脱衣:3帖 
・トイレ:1帖 
・風呂:2帖
・階段:2帖(うち1帖階段下収納)
※リビング階段を前提

(36帖の2階を分解)
・階段:2帖 
・廊下:3帖 
・トイレ:1帖
・寝室:10帖 
・ウォークインクローゼット:3帖
・子供部屋:6帖×2室 
・クローゼット:1帖×2室
・書斎or納戸:3帖

ごく一般的には、こういった感じだと思います。
では、ここからちょっと突っ込んで、考えてみたいと思います。

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■平屋が高くない理由
仮にあなたが家を建てる土地が55坪以上あるとしたら、そこには平屋を建てることが出来ます。
そして平屋を建てるとしたら、
先程の中からいらなくなるものが出てきますよね?
階段・2階の廊下・2階のトイレです。
となると8帖分家が小さくなります。

また、すべての部屋と収納が1階にある平屋の場合、和室も必要じゃなくなります。
自分たちの部屋をフル活用出来るため、
わざわざ余分な部屋をつくる必要が
なくなるからです。
子供たちのモノは子供部屋に片付ければいいし、
自分たちのモノも寝室に片付ければいいし、
そうなればLDKをいつもキレイ状態で保ちやすく、
来客をLDKに招くことが出来るからです。
ということで、和室の6畳も省くとすると、
合計で14帖(7坪)省くことが出来ます。
 
つまり、2階建てという選択肢ではなく、
平屋という選択肢にしてみただけで、
家の大きさは36坪から29坪まで縮んだということですね。
もちろん、なにかに不自由することもなければ、
むしろ使い勝手が格段に良くなった上で、です。
すべての部屋と収納が同じフロアにあることによって、です。

となると、
実は建築コストも安く納まりやすくなります。
仮に、36坪の2階建てが坪60万円で建てられるとしたら、
建築費は2,160万円になりますが、
これが平屋となることによって
坪単価が10万円上がったとしても、
建築費は2,030万円になるわけですからね。

■そんなこんなで結論
 
一般的には、35~40坪ぐらいの家を建てることが
ごく当たり前となっていますが、
建てる家を「平屋」にすれば、
ざっと計算しただけでも、
7坪ぐらい小さくなるわけだし、
もっと突き詰めて考えていけば、
さらに3~5坪ぐらい小さくしても、
全然問題なかったりします。
 
そして、そうなるとさらに建築コストを抑えることが出来ます。
 
なので、居住性という観点でも、
そして経済性という観点でも、
これからの暮らしの質を高めたいとお考えであれば、
家の大きさの固定概念に縛られることなく
家づくりをしていただければと思います。

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