【おうちづくりコラム】土地の考え方

前回お伝えしたように
これから家を建てる方は、
家づくりをするタイミングで
「積立投資」を始めていただきたい
と考えているのですが、
その積立資金を捻出するために
家計の中の固定費と変動費の見直しを
していただくと共に、
家づくりにかけるコストも
見直すべきではないでしょうか?

原油高に伴う原材料費の高騰によって
現在はコロナ前と同じ家を建てても
500万円以上高くなっているし、
この価格も高止まりする可能性が高く、
これまで通りの考え方で家を建てていたら
ただただ単純に負担が増えるだけで、
とてもじゃないけど積立投資なんか
している余裕すらなくなってしまいますからね。

欲望のままにプランしていけば
簡単に予算はアップしますが、
予算を下げるのは、
この知識がないと絶対に出来ないと思うので、
大切な家族の未来を守るために
最後までお付き合いください。

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✔️予算カットの具体的手段

まず考えていただきたいことが、
「実家に使える土地が余っていないか」
ということです。
土地を買わなくて良くなれば、
それだけで1000万円近い
予算カットになりますからね。

ただ、これに関しては
感情的な理由もあるので、
無理強いすることも出来ません。

しかし、今後は
津波リスクがある場所で
土地開発が出来なくなるかもしれず、
そうなれば安全な場所の土地価格は
確実に高くなることが予想されます。

つまり、家だけじゃなく
土地まで値上がりするかもしれない
というわけですね。

ゆえ、土地を買わないという選択肢を
これまで以上に真剣に
考えなければいけないんじゃないかと考えています。

ただ、どうしても
土地を買わなくてはいけない方も
けっこういらっしゃるかと思います。
実家に土地が余っていない方ですね。

この場合
まず心がけていただきたいことが、
特定の地域に拘らないということです。
土地が高い地域なら、なおのことです。

かつ、販売されている土地が
少ない地域の場合も。
割高な土地を買うしかない、からです。

そしてその上で
覚えておいていただきたいことが、
「南向き」や「日当たりの良さ」に拘らない
ということです。

いずれも最も割高に
価格が設定されているからですね。
かつ、これらの土地に至っては、
防犯やプライバシー対策のために、
外構工事費用も家の費用も
割高になりやすいからです。

つまり、土地・家・外構の
3つ全てが割高になりやすく、
あなたに降りかかる負担が
最も大きくなってしまいやすい
というわけですね。

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いかがでしたか?

要は、土地が余っているなら
そこを使った方がよくて、
それが無理な場合は、
地域に拘り過ぎないことと
南向き以外の土地を中心に
探した方がいいというのが
個人的な意見です。

家の明るさや心地よさは、
土地の日当たりの良さと
相関関係がほぼほぼありませんしね。

もちろん
こうやって説明するのは簡単で、
実際のところはこんな単純で
簡単な問題ではないと思いますが、
家づくりの予算をカットするためには、
土地の予算カットが
家の予算カット同様に
欠かすことが出来ない要素なので、
ぜひ柔軟に考えてみていただけたらと思います。

では次回は、
土地予算をカットするための
もう1つの知識について
お伝えしていきたいと思います。
この知識を持っていれば、
外構費用も最小限に抑えやすくなるので、
次回もぜひご覧いただければと思います。

【おうちづくりコラム】頭金と借入金

家を建てるにあたり
仮にあなたが頭金として
500万円準備出来るとしても、
その資金は頭金として使うのではなく、
全額積立投資に回すべきだというのが
私自身の本音です。

というのも、
現在の住宅ローン金利、
変動0.4%~0.8%
固定1.0%~1.4%に対して、
積立投資の利回りは
6%~8%ほどあると
過去150年の歴史の中で
すでに実証されているからです。

そんなわけで個人的には、
これまで積立投資と縁がなかった方にも
家づくりをきっかけに
始めて欲しいと思っているわけですが、
そうなれば銀行からの借入予算だけで
家づくりをすることになるため、
弊社では家づくりの総予算が
抑えられる提案を心がけています。

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では、今回は
その500万円の具体的な使い道について
お伝えしていきたいと思います。
答えは簡単で全額を「つみたてNISA」に
注ぎ込んでくださいということです。
現在は年間上限額も年数も縛りがありますが、
年が明けたらその縛りがかなり緩くなりますしね。

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✔︎枠を上限いっぱいまで使い切るイメージ

来年から始まる新NISA制度では、
「つみたてNISA」の枠が現行の800万円から
1,800万円まで大きく広がります。
そして、これまでのNISAと違い年数に縛りもなくなります。
(これまでは20年という期間の縛りがありました)

ゆえ、現在の年齢も踏まえて
何年をかけて上限いっぱいまで積み立てていくかを
考えていただく必要があります。

仮に、あなたの年齢が35歳だとして
65歳まで積み立てていくとしたら30年かけて
コツコツと積み立てていくことになるので、
1,800万円÷30年÷12ヶ月=毎月5万円ずつ
今後ずっと積み立てていくという感じですね。

家計に余裕があるなら、
この手元資金500万円を30年にわたって分散しながら
(500万円÷30年÷12ヶ月=13,888円)
不足分である36,112円(50,000円-13,888円)を
収入の中から手出ししていただいてもいいし、
それが厳しそうなら子供たちが巣立つまでの間は、
手元資金から捻出する比率を高くしていただいてもいいし、
といった感じです。

あるいは、家を建てることを機に、
入っていても意味がないといっても過言ではない
生命保険、学資保険を見直すことによって
積み立て資金を捻出していただくのもいいと思います。

では仮に、今後30年間で1,800万円という枠を
全て使い切っていただいたとして、
毎年6%ずつお金が増えていくとしたら
一体どうなるのかというと、
なんと1,800万円の元本が
4,977万円にまで増えることになります。

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子供たちに最もお金がかかる20年後でも、
1,200万円の元本が2,301万円にまで増えているので、
これだけあればお子さんが2人いるとしても
教育ローンや奨学金に頼ることなく
大学に通わせてやれるのではないでしょうか。

とはいえ、積立投資は複利でお金が増えていくものであり、
複利は期間が長くなればなるほどお金が増える傾向があるので、
個人的には、このタイミングでも極力お金を引き出さず
奨学金に頼った方がいいと思っているんですけどね。

それはさておき、これから家を建てる方は
手元資金を「つみたてNISA」枠を上限まで使いつつ
積立投資をやっていただければと思います。

これをやっておけば、
定期的に必要となる外壁の塗り替え工事のために
リフォームローンを組むこともなければ、
水回り入れ替えに伴う大掛かりなリフォーム工事のために
リフォームローンを組むこともないでしょうし、
定期的に壊れる家電製品の買い替え費用なども
この資金の中から捻出出来るようになると思います。

あるいは、積立投資によって貯まった資金で
建て替えまで出来るようになるかもしれないし、
住む場所を変えて家を建てることだって出来るかもしれません。

これを知っているかどうか、
そしてこれを実行していただくかどうかで
未来に大きな差が生まれるのは
火を見るより明らかなことなので、
ある程度お金の知識をつけてから
家づくりを行っていただければと思います。