【おうちづくりコラム】これからの住宅ローン選び

歯止めが効かないインフレを抑えるために、
とんでもないスピードで利上げを実行し
金融引き締めを実行しているアメリカは、
住宅ローン金利が7%超に到達したと
日経ニュースで報じられていました。

他方、物価は着々と上がっている中、
利上げになかなか踏み込めず、
住宅ローン金利もほぼ変わっていない日本は、
今後どのような流れになるのでしょうか。

というわけで今回は、
これから家を建てる方に
住宅ローンの選び方について
お伝えしていきたいと思います。

あくまで現状の世界情勢を踏まえた上での
個人的な予測と見解であり、
そうなるかどうかは分からないので、
一つの意見として
頭の片隅に置いていただければと思います。

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✔️世界に逆行する日本

冒頭でもお伝えしたように
急ピッチで利上げを進めつつ
金融引き締めを実行しているアメリカとは裏腹に、
日本は長期金利の上限の引き上げはしたものの、
依然金融緩和政策の継続は変わらず、
金利はほぼ上がっていないのですが、
とはいえ、アメリカが利上げをすれば、
したくなくても新興国は利上げをせざるを得なくなること、
ヨーロッパの中央銀行も、
加速するインフレを止めるためにさらに利上げしそうなこと、
日本同様にマイナス金利を適用してきたスイスも
大幅な利上げをしたことなどを踏まえると、
おそらく今後日本にも利上げの圧力がかかってくる
と考えておいた方がいいんじゃないか、
というのが個人的な予測です。
たとえ、利上げという選択が
正しい選択ではなかったとしても、です。

ゆえ、個人的には、
これから家を建てようとお考えの方は、
「全期間固定金利」を選んでおいた方が
いいんじゃないかと思っています。

理由は、利上げをする可能性が高まれば、
変動金利よりも固定金利の方が
先に金利が上がることになるから。
つまり、金利が上がりだしてから
固定金利に切り替えたのでは「時すでに遅し」だからですね。

また、変動金利は上がり出すと
固定金利を超えた金利まで上がるリスクをも
秘めているからです。

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✔️全期間固定金利の注意点

とはいえ、全期間固定金利は
変動金利に比べて金利が高い分、
同じ返済額で試算する場合、
借り入れ可能額が減ってしまうので、
自ずと家づくりの予算も減ってしまいます。

例えば、
毎月の返済額を8万円に設定した場合、
変動金利だと借り入れ可能額は
3,029万円ですが(金利0.6%で試算)、
固定金利を選択すると
借り入れ可能額は
2,655万円まで減ってしまうため、
(金利1.4%で試算)
単純に374万円家づくりにかける予算を
減らさなければいけなくなります。

かつ、全期間固定金利を選ぶ場合、
融資手数料という銀行に支払う経費が
余分にかかってしまうため、
さらに26.55万円~53.1万円
家や土地にかけられる予算が
減ってしまうことになります。

ゆえ、その目減りした分、
家や土地にかける予算を落とすか、
あるいは貯金や親からの資金援助で
まかなわなければいけません。

また、家を建てるにあたって
全く自己資金がない人に至っては、
返済額を上げるという選択肢は
かなりキツイと思うので、
実家に土地があるのであれば、
絶対にそこに家を建てた方がいいと思います。

かつ、返済年数を40年にし、
毎月の返済負担を落としつつ、
その浮いた資金を「つみたてNISA」にて
積み立てしていくことをオススメします。

というわけで、
たとえ景気が良くなってなかったとしても、
近い将来、けっこう高い可能性で
日本も金利が上がるような気がするので、
それも踏まえた上で、
住宅ローン選びと家づくりの計画を
していただけたらと思います。

【おうちづくりコラム】土地探しの順番は3番目がベスト

土地を探す前に知っておくといいことが、
「あなたが具体的に家に使える予算と
その予算の中でどんな家が建てられるか」
ということです。

というのも、自分の予算で
どれくらいの広さの家が建てられるのかを知っていれば、
必然的にそのためにどれくらいの広さの土地にすべきか
が分かるからです。

なので、土地はいきなり探さず、
まずは資金計画によって土地の予算と家の予算を出し、
かつ、その予算でどんな家が建てられるのかを
明確にした上で探すものだ
と覚えておいてもらえたらと思います。

例えば、あなたの予算が2,300万円で
あなたが平屋を建てたいとお考えだとしたら、
弊社では総施工面積(中庭含む)が
28坪前後の平屋をプランさせていただくことになりますが、
この場合、弊社では、
車を3台止めたいとお考えであれば、
55坪前後の広さの土地を
オススメするようにしています。

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つまり、この場合
建てたい家の面積とは別で
27坪前後必要だということなのですが、
この根拠は以下の通りです。

まず、家の周囲3方向につくる
エアコンの室外機や給湯器を置いたり、
給排水の配管を通したり、
ぐるぐると回るための余白に10坪前後。
そして、車1台あたり4.5坪前後必要。
(2.5m×6m=15㎡=約4.5坪)
4.5坪×3台=13.5坪。
10坪+13.5坪=23.5坪。
土地の形状によっては無駄なスペースもあることから
少しゆとりを持たせて27坪ぐらい、
という感じですね。

そんなわけで、
弊社では資金計画によって
まずは土地と建物の予算を同時に出し、
その予算で建てられる家を
ある程度明確にした上で、
土地の予算と家の大きさに合わせて
土地を探すようにしているというわけなんですよね。

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✔️「土地」も「外構」も「家」に依存する?

この考え方で土地を探すと、
土地に無駄な予算を
かけなくて良くなると同時に、
外構工事費用も随分とカット出来ます。

敷地内に余分な余白が
ほとんど出来なくなれば、
外構工事の施工面積が最小化するからです。

ただし、これはあくまで
弊社の家づくりに合わせた考え方であって、
そのまま他社で使えるのかというと、
そうでもなかったります。

例えば、弊社ではどんな土地でも
明るさとプライバシーを両立させるために
「中庭」や「吹き抜け」といった手段を
当たり前のように採用していて、
こういったスペースから
十分な採光が確保出来るからこそ、
敷地いっぱいに家を建てることが出来るのですが、
こういったスペースをつくらないお家は、
十分な日当たりを確保するために、
それなりの余白が余分に必要となります。

となると、先程と同条件の
「平屋」を建てるためには、
おそらく20坪~30坪余分に
土地を買わなくてはいけなくなるのではないでしょうか。

つまり、仮に土地の坪単価が15万円の地域だとしたら
300万円~450万円ほど土地代が高くなってしまう
ということですね。

また、それと同時に
土地面積が広くなった分、外構予算も上がってしまいます。

かつ、プライバシーが担保されていないとしたら
植栽や目隠しや塀などを余分につくる必要があるので、
さらにその分予算が上がってしまいますしね。
おそらく最低でも100万円ぐらいは、
妥当なところだと200万円ぐらいは
余分に外構予算を見ておく必要があるかと思います。

まとめると、どんな家を建てるのかによって
家の予算はもちろん、探す土地の広さも違ってくるし、
土地にかけられる予算も違ってくるし、
外構工事にかける予算も違ってくるので、
家を建てようと思った時、
いきなり土地を探し始めるのではなく、
まずはどこの会社で家を建てるのかを決めてから
初めて土地を探すようにしていただけたらと思います。

これが、弊社がオススメしている
土地探しのベストな方法であり、
最後まで予算を狂わさずに家づくりをやり切るために
必要な知識だと思うので、
ぜひ覚えておいてもらえたらと思います。